2014-09-01

くまのプーさん完全保存版という映画がある

日本では1977年に公開された映画だ。

私は1985年生まれだが、この映画プーさんとの初めての出会いだった。

問題としたいのは日本語吹き替えについてである

このアメリカ製映画には、日本語吹き替えする際に配給会社が何社かあった。

そのため異なるパターン吹き替え翻訳が行なわれていたのだ。

やや込み入った話になるが、吹き替えには大まかに二つのパターンがある。

①BVHE版

こちらが現在に連なるプーさん系譜だ。日本人の多くがこの吹き替えに馴染んでいることだろう。プーさんの声は鷹揚とした例のあれだ。

ポニー版、バンダイ

プーさんの闇の歴史ともいえるのがこちらだ。プーさんは①と比較するとやや衒学的な雰囲気でしゃべる。

この文章を書いていることから明らかなように、私は②で育った。

幼いころ、何度もこの映画を見返した。

映像は同じだからストーリーは同じなのだ

大きく異なる部分は以下の通りだ

1.キャラ呼称が異なる

ラビット⇔②うさぎ

ピグレット⇔②こぶた

オウル⇔②ふくろう

2.声優全然違う

最大の違いはこぶた(ピグレットである

①のほうは御存じおっさんみたいなかんじの声優があてられている。

一方②では可愛い声の女性声優があてられているのだ。

(私は声優とか詳しくないしほとんどこだわりもないが、ここだけは②のほうが優れているのではないかと今でも思う。)




私はマイナーな方の吹き替えで育ったせいで、小学校の時に疎外感を味わったことがある。

ディズニーが好きな、クラスの支配的な女子がいた。

私も彼女とこの映画について話した。

しかし、ピグレットが何なのか解らなかったし、ラビット何となくわかったがオウル最初どのキャラのことか全然からなかった。

彼女には「本当にプーさん見たの?」などと言われる始末。

そこから私の今までの人生が決まった気がする。

私はみんながマガジンで『ゲットバッカーズ』や『GTO』を見ていた時、

私は週刊少年チャンピオンで『オヤマ!菊乃助』や『おまかせ!ピース電気店』を見る少年になってしまった。

ジャンプで言うと『ワンピース』は流し見て『封神演義』ばかり何度も見返した。

音楽もみんなが『175ライダー』や『ケツメイシ』を聴いていた時、『ナンバーガール』や『真空メロウ』を聴いていた。

他の分野についてもだいたいこんな感じだ。

見てわかる通り、ヴィレバンで個性を発揮する程度の大したことのない「こじらせ」なんだけど、

私のプーさん(というかこぶた)は、確実に、私の物の見方を変えたんだ。


今のおすすめ漫画だと市川春子宝石の国』。音楽だと『きのこ帝国』。どうだ大したことねー個性だろ。

ありがとうポニーくまのプーさん

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