これまでもFAで主力選手が西武から離れることは多かったが、近年では、昨オフにオリックスへ移籍した森友哉の例が注目を集めた。
森はFA権行使後、オリックスへの移籍をスピード決断。自身の決断が編成面に影響を及ぼすことを考え、両球団に迷惑をかけたくなかったという配慮も話題となった。その後、11月に本拠地・ベルーナドームで行われたファン感謝イベントにも出席。在籍した西武球団、西武ファンに育ててくれたお礼を自身の言葉でしっかり伝えると、ブーイングはまったく起こらず、逆に新天地で活躍を願う声や大きな拍手が沸き起こり、感動的なセレモニーとなった。
FA権を行使しての移籍は本人の大きな選択であると同時に、在籍してきた球団への恩義、ファンへの感謝の気持ちを示すことも大事なポイントとなる。この点を怠ると特に同一リーグでの移籍となれば、しこりを残すことにもなりかねない。
今回の山川はFA権を行使する際に球団公式HPを通じて、今回のスキャンダルに関しての謝罪、決断に至った理由を克明に記しているが、改めて移籍会見で古巣のファンに向けてどんな言葉を伝えるかも注目となりそうだ。
https://cocokara-next.com/athlete_celeb/hotakayamakawa-fa-06/2/
https://news.yahoo.co.jp/articles/39ba79b598f3e0037d286f72921990ec7529b480
山川は先月15日にFA宣言したものの、12日現在、いまだ去就に関して一切の音沙汰がない。西武は宣言残留を容認する一方で、ソフトバンクの三笠GMは、山川のFA権行使日に「コンディションを含め、もろもろをしっかり調査をしないといけない」と話したのみ。1カ月近く経っても獲得の話が聞こえてこないのだ。
「球団は調査機関を雇って、“身体検査”に入念な時間をかけているようです。
https://www.daily.co.jp/baseball/2023/12/11/0017119840.shtml
ソフトバンクは11日、現役ドラフトで日本ハムから移籍した長谷川威展投手の入団会見を行った。 花咲徳栄高から金沢学院大を経て、21年ドラフト6位
また移籍先に関しては右の大砲を補強ポイントとするソフトバンクが有力とされる中、11月14日のFA宣言から早くも1か月近くが経過しても、目立った動きは伝わってこない。
背景には獲得が有力視されているソフトバンクの慎重な姿勢も見え隠れする。球団フロントも不起訴になったとはいえ女性問題を起こした山川に関して、徹底調査を明言しており、いざ獲得したものの、その後、また新たな問題が浮上するとなれば球団が受けるダメージも大きい。ファンからの反発の声も強く、より慎重に調査を進めつつ、〝落としどころ〟を探っているようにも見受けられる。