2021-05-04

官製ワーキングプア非正規エンジニアだった

 

多忙な日々だった。

1日の勤務は所定で8~6時間だけど、超絶な詰め込みの仕事だった。

残業は2時間デフォルト、多い時で4時間くらいはあった。

完全に、常勤と同じ働き方だった。

ちなみに、私以外の職員エンジニアでない常勤職員が多かったけど、ほぼ定時に帰っていた。

 

最初は定時で帰れていた。

じゃないと非常勤を選んだ意味が無い。

自分自身生き方として、私は病気になった家族と一緒に過ごしたかった。

それに、多少は前職の製造業IT事業がメインだったが)で貯蓄を作れていた。

裕福では全然ないけど。

 

人間関係は悪くなかった。

どちらかと言えば、上司・同僚も良い人たちだったと思う。

仕事最初のんびりできた。

工数概念はないし、納期ものんびりペースで調整させてもらうことができた。

 

開発の経験もあったし、Excelは当然のこと、AccessVBASQLも余裕中の余裕だから現場仕事では人気になれた。

ベンダー対応も、一部していた。

仕事が増えても、断ってもよかったかもしれない。

でも、業務知識も含め、新しいことを覚えるのは楽しかった。

から常勤職員絶対にやりたがらない電話対応とか、ヘルプデスク対応も、進んで自分からやった。

部署職員と会話したり、新しい世界を見るのは楽しかった。

最初は定時で帰れるように他部署と調整しつつも、上司提案したりして、新しい仕事も掴みとっていった。

仕事自体は楽しかった。

 

でも、どんどん苦痛になっていった。

非常勤基本的雑用ばかりを押しつけられ、楽しそうなやりがいのある仕事は全部常勤職員が取っていくからだ。

 

非常勤職員昇給はしない。

でも、仕事の量はどんどん増やされていく。

残業をつけずに働いたほうが働きやすいよ」とか、「ここの職場では常勤職員と同じように働いても大丈夫なんだよ」とか、

暗に、常勤職員並みにに働くことを求められたことは頻繁にある。

 

あと、信じられないことも言われた。

常勤職員並みに働かないと、来期の契約は結ばない可能性がある」

だって

 

情報システム部門管理職(部長室長)は、現場仕事実態を何も理解していなかった。

これが大きな問題だった。

 

管理職に、システムの実務を経験したことのあ職員が皆無だったのだ。

職員スキル実態については、自分以外は誰もAccessさえまともに使えなかった。

Accessを起動してテーブルを参照できるレベル職員のことを、上司は「Accessができる」と高評価していた。

Accessが使えればSQL自動的理解できる、それくらい簡単なのだと言っていた。

バカかよ。

 

私とは別に委託業者もいて、ヘルプデスク基本的には業者対応していた。

私が辞めたあとは、全部そちらに丸投げするらしい。

 

ヒラの職員からは、「いなくなったら職場が大変になるね」と言われた。

でも、管理職には理解できない。

下の人間がやる仕事」、「外注に回す仕事」と思っているらしい。

 

SESを馬鹿にするわけではないが、ヘルプデスク技術対応ができるSEなんて、ほぼいないのが現実なんだけどな。

それさえ、管理職は現場実態理解していなかった。

ヒラの常勤職員も、それは分かっていた。

上は、ITの実務・現場対応に関しては、「自分たちの仕事ではない」という意識らしいのだ。

から、地に足着いた理解がなかった。

 

もう、しんどいしか思えなくなった。

辞めた後、私の個人携帯にはヘルプデスク外注業者の方から、度々、「教えてほしい」のメールが来る。

 

新聞テレビの中の世界だけだと思っていた。

でも、自分もそうだったのだ。

私は、消費されて使い捨てにされる人間だったのだ。

 

私は、これでも、やりがいを持って働いていたんだ。

最初はね。

  • 非正規の哀歌だよ

  • ぶっちゃけこういう話みていつも思うんだけど、なんで転職しないんだ?

  • かなしい、これが公務員の非正規か。 厳密に公務員ではなかろうが

  • 俺もこうだった。非正規に負担を押しやって常勤職員は楽な仕事ばかり選んでいた。

  • コンビニ店員もいろんな仕事覚えなきゃいけないし 時給1000円稼ぐの難しいね 今の世の中

  • これキツい

  • 退職後の問い合わせ対応は答えてたんだろうか 外注扱いで金を貰ったりできるんかな? それとも社外秘だからその外注業者に仕組み教えれませんって相手するの断れるのかな? 退職増...

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