って何かな?
個人的にはマックス・ブルックスの『ワールドウォーZ』だと思うんだよね。ブラピ主演で映画化されたんでそっちを知ってる人の方が多いかもしれないけれど、実は元になった本は全然別物で、本から入った人にとっては劇場版はすこぶる評価悪いんよね(しかも制作の指揮をつとめたブラピも資金難に直面して当初の脚本からは大幅に違う内容になったとか)。
本の方は国連に勤めている主人公がゾンビによって一度滅びかけた世界の生き残りにインタビューをしていくというオムニバス形式で、いろんな登場人物がいてそれぞれの国や地域がどのようにゾンビ(およびそのウイルスとパニック)に対応したかという点に焦点が当てられている。もちろんゾンビなんていう空想の世界の存在だけで敬遠する人も多いと思うんだけど、重要なのは各国の対応の部分で作者のメル・ブルックスはいろんな分野の専門家にもし「世界的な脅威が襲ってきた場合にどうなるのか」という取材を重ねているため、この度のコロナパンデミックと被る部分があるように感じた(もちろん全然違う部分もあるけども)。以下に共通点を現実の出来事と比べながら延べたいと思う。思いっきりネタバレなんで興味ある人は是非読んでor読み直してから見てネ。
https://www.bbc.com/japanese/51409970
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020040700752&g=int
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3982906.html
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/05/post-93353.php
ちなみに日本はというと、人口密度が高いのと銃などの自衛手段を持たないため完全崩壊、周辺諸国への難民が溢れるといった展開。引きこもり、ハッカー、ポン刀、被爆者とエキソチズム満載すぎるため読んでてちょっとゲンナリした…。また個人的に含みがあるなと思ったのが本作には対ゾンビ秘密兵器みたいなものが出てこない、もしくは出てきても結局大して役に立たないこと。結局は地道に対処と予防をしていくしかねぇなってことなのかな
作者のマックス・ブルックスは本書発表後になんとウェストポイント(アメリカ陸軍士官学校)のフェローに就任し、そして今回のコロナの騒ぎが始まった折に海軍中将からコロナに関して注意喚起メールをもらったそうな。
https://mwi.usma.edu/max-brooks/
またこのジャーナリストのツイートによるとアメリカおよびイギリスの危機管理対策に関わる人たちなんかは本書を読むことが課せられてるとかなんとか
https://twitter.com/MikeStuchbery_/status/1234819359660560385
そんなわけで非常事態宣言が解除された今、改めて振り返ってみてこの作品のこういうとこも似てるってあれば教えて欲しい。
そしてこれ書いていてまた読みたくなったので、自分も改めてオーディオブック版を試してみようと思う。ちなみにオーディオブック版の声優はマーク・ハミル、サイモン・ペグ、マーティン・スコーセッシなどなどとこれまた豪華
ノストラダムスの大予言書