2019-07-22

選挙開票見に行ったら役人ちょっと揉めた。

ちと遠いけど歩いていける距離にある体育館開票所になっているとしって、ちょっとのぞいてみようと思ったのである

いったことなかったし。

テレビで夜八時ちょうどの議席予測をみてから、ぶらぶらと散歩しながら、体育館に向かったのだ。

夜の体育館からは、こうこうと明かりが漏れていて、駐車場にはタクシーも何台かとまっていて、案内係の若い人もいて、「こんばんは」と声をかけられてしまった。

入り口には警備員と、奥には警官もいる。

開票見に来たんですけど」と警備員に聞くと、「正面の階段を登って突き当たりを左です。係のものがいますから」という。

“係のもの”は、大学生アルバイトといっても通りそうな若い男女二人組だった。

男は白いワイシャツスラックス

見学にきた旨をつたえると、「こちらにお名前と住所を書いてください」という。

身分証明書くらい必要なのかとおもったら、それはいらないらしい。

時節柄、“宮迫博之”とか書いたらどんな顔するだろう?とか一瞬思ったが、そんなことはせず、正直に本名と現住所を書く。

で、次の質問を発端に、ちょっともめたのである

ーー写真、とってもいいですか?

「あの、写真はご遠慮いただいておりまして…」

ーー公開はされてるのに、なんで写真はだめなんですか? あの人写真とってません?

「あちらは、報道陣の方でして」

(じつは、写真をとっていたのかは定かでなかったのだが、スマホを持っている人が目に入っただけ。あとで分かったのたが、報道陣はカメラを持ってなかった)

ーー報道陣はよくて、市民はだめなんですか?

公職選挙法の決まりで…」

ーーどんな決まりがあるんですか?

「えーと、あの、今、担当のものを呼びますので…」

別に若い二人をいじめるつもりはなかったのだが、よく分からんものはよく分からん

「とりあえず、写真は撮らないので、あちらで見ながら待ってていいですか?」と聞くと、どうぞどうぞ、というので、観客席に移った。

体育館の二階の観客席の一番前の列がビニールリボンで区切ってあって、立ち入り禁止という張り紙がある。

その前に10数人の報道陣がいて、双眼鏡開票の様子を見守っている。

みんなラフな格好で全員が腕章をしている訳ではないので、推測だが、おそらくNHKが5人、共同通信が5人、TBSが2人。

NHKは指示するお姉さんと男の子4人組といった風情で、もしかしたら男は大学生かなんかのバイトかもしれない。

対する共同通信は、編集プロダクションに勤めてそうな中年男女5人組といった雰囲気

なんか、ちがう空気感面白い

一般人自分ともう一人のおっさんだけか…など観察していると、“担当の者”がやって来た。

中間管理職風の、小太りで人の良さそうな男性

ーーわざわざすみません。なんで写真とってはいけないんですか?

写真撮影原則お断りしていまして」

ーーどういう理由ですか?

公職選挙法の決まりでして」

ーーどういう決まりですか?

公職選挙法で、投票秘密は犯してはいけないと…」

ーー投票秘密? ここから見ても、誰がどこに投票たかなんてわかりませんよね?

はい…。」

ーーここから普通に写真とっても、投票秘密を犯すとは思えないんですけど。

「……。」

ーーここから、全体の光景をとるくらいなら問題ないですか?

「ええ、まあ、それくらいでしたら」

ーーありかとうごさいます

なんなんだ、一体。

結局、ちゃんとした理由なんてありゃしないのである

禁止するなら、もうちっと理論武装すればいいものを、投票秘密とは笑わせる。

まあ、ものすごい望遠レンズ持ち込んで撮った投票用紙の筆跡鑑定でもしなければ、投票秘密を犯すなんて無理である

というわけで、何枚か話のタネ写真をとってきたのだが、開票作業はみてて楽しくもなんともない。

報道の皆さんは、双眼鏡を熱心に覗き込みながら、投票用紙の山がどの候補に投じられたものなのか判別しては数を数えていたけれど。

初心者が見ても、まあ一斉に投票用紙をまとめていたり、計数機がせわしげに動いていたり、「疑問票担当」なんて席があったり、退屈そうに立会人開票の様子を見つめていたりするのは分かるが、どういう手順で票を数えているのかは判然としないし。

場内では30分おきに開票状況のアナウンスが入るだけだし。

まあ、実際に目にすると、「やっぱり機械でも記号でもマークシートでもいいけど、もう少し効率的に数えられる方法とりいれたほうがいいよね」とは思ったけど。

あれだけの人数の公務員に、休日手当てやら残業代やら払うの持ったいなさすぎる。

「観客席」には係員や警備員がいるわけでもなく、勝手スマホ写真とってもなにも言われなかったのではないかと思わないどもないが、勝手写真をとるのは良いことではないですね。

あと、入るのに持ち物検査とかあるわけじゃないので、本気で混乱させてやると覚悟を決めた人がよからぬことを考えると、けっこう色んなことができてしまいそうな気がした。

写真撮影を禁じる前に、やっぱり身分証明書くらい確認したりした方がいいような気も。

というわけで、だらだらと1時間ほど眺めてきたけど、あまりに退屈なので帰った。

人にはおすすめしない。

家で選挙速報でも見ていた方がましたが、「市民開票の様子を見守れる」というのは、理念としては大切だとは思うので、もうネット配信でもしたらとうだろう?

あ、それから、あの入場の時に名前かいた紙は、どうなるんだろ? なんか「めんどくさいやつが来た」とか記録残るんかな?

ま、悪いことをしたつもりはないから、いいけどさ。

  • つまらなかったという感想も含めて面白く感じたよ。ありがとう 一度社会見学だと思って見に行ってどれくらいつまらないのか確かめに行きたい

  • ズームで開票作業を撮影されて証拠残しちゃったら、疑問票や案分票や無効票の扱いにツッコミ絶対入れられちゃうからでしょ 外部にアップされて炎上して再集計なんてなったら糞めん...

  • 公職選挙法には『第六十九条 選挙人は、その開票所につき、開票の参観を求めることができる。』としか書かれてない。 なので住所を確認するのはその地区の選挙人かどうか確認する...

  • そんなもん撮ってどうすんだろう

  • スネークだ

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