・全世帯の可処分所得の中央値の半分以下である世帯を貧困と定義。この定義だと6分の1の子供は貧困になる。
・貧困の調査において「剥奪指標」を用い、物的資源の欠如、つながりの欠如、教育・経験の欠如の3点で調査した。
・この子供の貧困を放置した場合、低収入などで42.9兆円の社会的損失が予想される。
・貧困の子供は、苦労している親を助けられないジレンマや、自分の将来に楽観が持てないことで自己肯定感が低くなる。
番組ではその現状を伝えることが目的だったので具体的な解決策まではありませんでした。
剥奪指標である、物的資源の欠如については、「ジモティー」みたいな需要と供給のマッチングのサービスが有効かと思いました。
こういうのを国主導でやれないのでしょうか?
開発費、運営費が具体的にどのくらいになるかはわかりませんが、生活保護に比べて、費用対効果は大きいんじゃないかと思いました。(効果とは国民の生活水準向上、幸福感です)
ジモティーでもいいんですが、国がやって、すべての国民が知って使うようになると、ますます有用性が高くなると思うのです。
あと、つながりの欠如については、
デンマークのコウハウジングコミュニティーみたいな、大きなスペースの中に各家族がプライベートな空間を持って住み、家族間を超えてつながりを持ちやすくするような住形態があったらいいなと思いました。
今後は過疎化していく地域などでも、こういった助け合える、つながりを持てるような場が必要だと思います。
結局は必要になってくるものなら、これも国がインフラとして作ってもいいと思います。
コミュニティーができれば、レクリエーションなどで、遠くへ旅行できずとも色んな思い出が作れると思うけど、塾レベルの教育は難しいと思います。
今回の番組を見て、国がもっとお金出したら良いのにと思ったのは、42.9兆円という社会的損失です。
それは結局は生活保護などで補填しなければならない損失になると思います。
損失がそこまで大きくなる前に対策できるのであれば、それにはある程度のコストはかけていいと思うんです。
国視点だけではありません。
貧困の子供は自己肯定感が低くなるということで、自立して生きる力が育たず、幸福感を得れない人が増えると思うのです。
最近の就職の安定志向や、専業主婦願望といったものは、自分で生きていく自信のなさの表れだと感じます。
安定はすぐに飽きます。自分の力で生きていくことの幸せを知らずには、不満が増えるだけでしょう。
不幸な人が増える事自体、憂慮すべきですが、それによる社会の問題も増えます。人間が荒めば社会も荒むでしょう。
上に挙げたインフラをただ整えるだけではうまくいかないと思います。
日本の貧困は「相対的貧困」というもので、紹介された子供たちは生きていけないレベルの貧困というわけではなく、
日本の生活水準における相対的貧困、他の一般的な子供たち、友達と同じように物を買ったり旅行ができなかったりすることが問題でした。
つまり、他人と比較することで貧困を感じ、不幸な気持ちになるということです。
コウハウジングを作っても、他人を信頼できない人は快適な生活はできないし、そこに住むという劣等感が拭えなければ幸福になることはないでしょう。
これは、意識次第と言うこともできます。ですがその意識を変えることは容易ではありません。
生きていく上で本質的で重要な、自己肯定感を高めることや、他者と比較・競争しなくてもいいということなど教えたり、
勝ち組になりたいと思わざるをえない環境をなくして、強くて幸福な子供が増えると、いじめをする動機すら薄まると思うのです。
これも国主導で、社会学者や心理学者を集めて、国民の意識を良いものにしていくための教育作りはできないんでしょうか?
国がどこまでやっているか、何を試したのかを全く知りません。