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2014-03-15

STAP細胞剽窃問題についてのとある会話

A(私):STAP細胞問題についてある大学教授研究員がこんなことをつぶやいている。

これから査読を引き受ける際に、捏造剽窃まで念頭に入れて論文を読まないといけないとしたら、やってられない。 https://twitter.com/hirokagi/status/442575902942035968

理研STAP細胞問題で驚くのは、倫理観の欠如だ。ここまで滅茶苦茶だと、何を信じてよいのか分からない。写真を使いまわされても、画像操作されても、レフェリーが見抜くのは難しい。全ての著者の過去論文に全部目を通すのは無理だ。 https://twitter.com/galois225/status/442623715348455424

インチキ論文査読するのは全く無駄なので、査読した人たちのリソース時間)が無駄になる。上手に文章を書くところまでは許容範囲だけれど、データ自体捏造であるのは、許容されません。 https://twitter.com/buvery/status/442577799451119618

B(歴史学者):それは学問に身をおくものとして怠慢だ。そのような発言を学者研究者がしてはいけない。

A:しかし実際にこの問題をきっかけに今後チェック体制が厳しくなると、時間お金や人員を余分に割く必要が生まれるので、彼らの発言は愚痴ではあるがもっともでは。

B:このような学問の妨げとなるような発言をしてはいけない。あのような論文を上に通さないためにも査読とは時間をかけるものだ。

A:現存する全ての論文写真を把握するのは無理だ。だから不正はないというある程度の信頼性によって成り立っていたはずが、この一件でそれが崩れそうになっている。改善するために新たにリソースを割くことで効率も落ちる。彼らはそれを愚痴にしている。

B:愚痴を言うべきではない。論文というもの時間をかけて多くの人が査読審査するものだ。今回は気付けずにNatureにまで通してしまった理研内部の怠慢でもあるし、Natureにも厳しく審査をするレフェリーがいるはずなのにこうなってしまった。

A:では愚痴必要性については個人の主観なのでこれ以上議論する気はない。ただ彼らの言うように剽窃を完全に見抜くのは不可能だ。本来ならばNature剽窃100%完全に見抜くことは可能だと?

B:可能だ。Natureほどであればしっかりとしたレフェリー体制が整っており、何重にも審査している。しかしながら今回はそこの怠慢で起きてしまったミスだ。

A:Natureがどの程度の人員と時間をかけているかは不明だが、完全に剽窃を見抜くのは物理的に不可能ではないか。

小休止

A:Nature査読ポリシーがあったので引用する。

実際にNature査読ポリシー(Peer-review policy : authors & referees @ npg)には以下のような記述があります

(私なりの日本語直訳を併記、正確には元の英文を参照してください)

"If the manuscript is deemed important enough to be published in a high visibility journal, referees ensure that it is internally consistent, thereby ferreting out spurious conclusions or clumsy frauds.

(対象とする論文が)雑誌に掲載するに値する重要性があると認められるならば、査読者は誤った結論(spurious conclusions)や不器用不正(clumsy frauds)を探し出した(ferret out)上で、論文が首尾一貫していることを確認する。"

からさまにわかるような不器用不正査読で見抜きたい。

"Journal editors do not expect peer review to ferret out cleverly concealed, deliberate deceptions.

巧妙に隠された意図的な虚偽(cleverly concealed, deliberate deceptions)を査読者が見つけ出すことは期待しない。"

ただし、巧妙な不正を見抜くことは無理。

論文査読ではデータ捏造などの不正を見つけることはあまり期待されていない」 http://masa-cbl.hatenadiary.jp/entry/20140311/1394548424

A:次に雑誌記事を引用する。

日本マスメディアはなぜか『nature』を金科玉条のように扱っているんだが、同誌に掲載された論文の半分はのちのちの検証で間違いだったことが判明するそうです。もちろん『nature』では専門家らに論文査読させ、ある程度の裏付けを取ってから掲載します。しかし、それも完全ではあり得ない。これまで世界中に出ている全ての論文画像データに目を通し、それらを正確に記憶している研究者などいません。

「なぜ『nature』は「STAP細胞論文を掲載したかhttp://agora-web.jp/archives/1585914.html

A:これらのように、Nature査読する上で完全に不正を見抜くことは想定していないとしている。

B:それならばNature査読システムは腐っている。もしくは自然科学という分野が腐っている。査読過程不正を見抜くことを放棄してはいけない。

A:しかしながらこの査読ポリシー合理的だ。やはり現存する全ての論文を把握し不正を見抜くのは現実味がない。時間がかかりすぎる。

B:自然科学の分野においてはそうかもしれないが、人文科学、たとえば歴史学論文においては査読は正確に行っている。

A:分野の問題ではない。どの分野であろうが、膨大な数の論文がある現状で剽窃100%見抜くのは不可能だ。

B:不可能ではない。一体Natureの何を守ろうとしている?

A:今の文脈のどこにNature擁護する要素があったのか。自然科学人文科学の間に優劣をつけているわけでもない。剽窃を完全に見抜くのは不可能だと言っている。

B:あの論文を上に通してしまった人達責任がある。なぜチェックできなかったのか。このせいで世間から学問根底が疑われてしまう。

A:Natureに通すまでにあの論文を通したあらゆる人に責任は生ずる。この一件により、今後査読者は「この論文剽窃ではないか」ということを念頭に置かなければいけなくなり、本来不必要であった労力を費やすことになる。

B:これまでの多くの学者が労力を費やしていないわけがない。

A:労力を費やしていないとは一言も言っていない。さらに別の労力が必要になると言っている。

下平行線

2009-03-03

portupgrade -f '<2011-06-22' 古いのを新しく
portupgrade -f '>2011-08-08' 新しいのをもう一度
portupgrade -x editors/openoffice-3
vi /usr/local/libdata/pkgconfig/libpanelapplet-2.0.pc
Requires: add libgnomeui-2.0
portupgrade -x japanese/im-ja
portupgrade -x java/diablo-jdk16

2009-02-07

編プロマガジンハウス? BRUTUS農業特集

BRUTUS農業特集は農水省とのタイアップなんだって。R25みたい。3,000万円!

それはかまわないのだけど、BRUTUSウェブサイトの“From Editors ”を読むと、違うような書き方がされていてかっこわるい。

企画はもともとあった」を強調してるような。

(参照1)事情説明

http://www.kiryuusha.com/blosxom.cgi/books/090206a.html

(参照2)BRUTUSWeb(真ん中付近のFrom Editorsクリック

http://magazineworld.jp/brutus/656/

で、「かっこわりー」で止まっていたのだが、少し調べたらもうひと展開あった。

特集冒頭で佐藤可士和に続いて紹介され、キャッチフレーズ「“今年こそ、土に触れ、耕し、育てるニッポン”」への賛同者のようにも映るナガオカケンメイ氏が、ブログにて違和感を表明していた。

(参照3)被取材者ナガオカケンメイ氏のブログ

http://web.d-department.jp/blog/2009/02/post_492.html

被取材者ができあがりを見て「こんなものになるなんて聞いてない」と、トラブることはよくある。でも、広告的なものだとわかっていて取材を受けていたのなら……どうだろう。プロデザイナーという立場の人間が、自分インタビューを受けコメントした雑誌の表紙にもの言うような無粋なことするだろうか?

ナガオカ氏のコメント自分には「純粋雑誌BRUTUSのオピニオンに対する異論」に映る。何が言いたいのかと言うと、この特集の前提に「農水省との3,000万円の随意契約」があるのを、編集部は被取材者にちゃんと伝えていなかったのではないかということ。編集権の所在を明確にしないまま取材をし、1冊つくってしまったのではないか?

随意契約だと知った上で読めば、読むほどに妙な箇所が目につく。

★表紙下“今年こそ…”のキャッチの最後の“ニッポン

★中綴じの「BRUTUS RECOMEND 日本全国野菜直売所49」という付録(なんで中綴じ?)

★「掲載指示」がありそうなトピックと「BRUTUS」的なトピックカオスになってるコラム

“From Editors ”の言葉から予想される、「企画の骨組みを編集部がつくった(そこにタイアップ要素を盛り込んだ)」というやり方であったならば、こうはならないと思う。必ず入れて欲しい要素はこれ、明るく楽しく問題点には触れない……PR誌をつくるときのようなオーダーがまずあったことがうかがわれ、「BRUTUSの特集が、編集権込みで買い取られた」ような印象。編プロマガジンハウス

雑誌売れないし、広告入らないし、何でもやって生き残る術を探るのが正しいと思う。タイアップだめなんて死んでも言わないが、3,000万円もらっても、編集者の意地で「『日本全国野菜直売所』をリストで紹介するのは意味ないです」と役所に言って欲しかった。なんかその辺が投げやりで、言われるがままな感じがして残念。取材したいと思ったランボルギーニ野菜直売所破綻なくしなやかに結びつけるのが、“タイアップ特集”における腕の見せどころだと思うのだけど……。

金だしてPR誌買わされた人、いるんだろうな。これって食品偽装の発想と、おんなじような……違うか。

予測だらけですみません。戯れ言でした。

 
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