そう謳っている会社は多い。
どの業界も人が足りなく、給与ややりがいだけでなく、ワークライフバランスを餌に人を確保しようと躍起になっている。
うちの会社もそうだ。
はてな民には馴染みも深いヨッピー雇って記事にしてみたり、働き方改革に関する本を出したりといろいろとやっている。
https://codeiq.jp/magazine/2017/04/50831/
で、実際は、中身は何か変わっているのだろうか。
色々と変わった。
・残業代の単価が安くなった
その代わりにどうしろという指示はもちろんない。
クライアントは明日までに資料を持ってこいと言っている。マネージャーも明日までに資料を用意しろと言っている。
そこに『すいません、今月もう残業できないんで』なんていうことができるだろうか。
コンサルティング会社を名乗ってはいるが、弊社の主な業務はSIだ。
つまり、やっていることはN○Tデータや富○通、I○Mと変わらないのである。
SIでは大きなプロジェクトになると複数の会社が入ってのシステム開発は珍しくないが、どの会社も遅くまで、時には土日無く働いている。
広告業界もそうだが、クライアントワークである以上、現状、体力勝負な働き方は避けられない。
イチサラリーマンの身分で、何億円、何十億円の仕事に対して、『いやー、こういうご時世なんで、明日資料持ってくるような働き方なんてできないですよ』なんて言えるわけがない。
そんな中、どの会社も少しでも楽になるよう頑張っている。
銀の弾丸なんてない業界で、倒れない様に、病まない様にするためにギリギリのところで頑張っている。
そういう中で、平然と『うちは違いますよ。働き方改革でワークライフバランス両立ですよ』と言ってのけるのにものすごく腹が立っている。
もし、この某外資コンサルティング会社を志望しているなら、平日の夜に勝どきのオフィスを外から眺めてみると良い。日付が変わってもいつまでも電気がついてるはずだ(赤坂のオフィスは、人がいなくても電気がついているはず と公平を期す為に言っておく)
土日にオフィスを見てみても良い。こちらも電気がいつまでもついているはずだ。
病んでいる人間のパーセンテージも偉い人向けには公開されており、それを見せてもらったこともあるが笑えない数字だった。
この状況をちゃんと認めて、そしてできるところから改善していこうという考えではなく、外にはいい顔しておこう という考え方でどうなっていくか、お察しの通りだと思う。
私の観測範囲では、病んでプロジェクトを抜けていく人間が過去最高に増えている。
また、友人を誘ってくださいというメールも飛び交っている。
ただ、そこの裏には個人に払うには多すぎる、だが転職エージェントに払うには安すぎる、うまいなぁと関心する額の報奨金がぶら下がっていることは知っておいたほうが良い。
昔よりも残業代が下がり、青天井に申請できた残業代も申請できなくなり、しかし仕事の量は昔と比べて減るどころか増えており。
クライアントには罵倒され、マネージャは「進捗どうですか」を聞くだけマシーンだし、中国メンバーの出してきた成果物は相変わらず意味不明だしと、自分に能力があればとっくに転職している。
逆にいうと、現在残っているのは私を筆頭に能力のない人間ばかりだ。
昔は、賢い人たちが、賢いことをやって、高額の給与をもらう会社だった。
コンサルティングという当時は聞き慣れない言葉を使って、あこがれられる存在だった。
未だに、会社名を出すと『すごいですね』と言われることが多い。
未だにそういうイメージがあるのだ。実態はかけ離れているのに。
そのイメージを守ることに長けたマーケティングに、就活生や転職を考えている人たちが騙されないことを切に祈っている。
長くなってしまったが、言いたいことは三点で
・うちの会社に騙されるな。すべてはマーケティングの賜物だ。人生が大事なら、就職や転職の候補に入れるのはやめよう。
・あなたがエンジニアであれば、悪いことは言わない。GoogleなりMicrosoft、LINEなりメルカリなりを目指そう。
・コンサルタントを志望しているのであれば、ITコンサルなんていう中途半端な(どの会社も実態はSIだ)業種はやめよう。本当にコンサルがやりたいなら、マッキンゼーなりBCGなり目指そう。
となる。
外資でもそんな体質なのね