2018-02-06

オタクとか陰キャって要するに「コンテンツ主義者」なんだよな

◆はじめに

これは私の個人的考察である

世の中には大きく分けて二種類の人間がいる。

オタク・陰キャ・非リアなどと呼ばれる人々と、それ以外だ。

後者は前者と対比して、ウェイだの陽キャだのリア充だのと呼ばれてきた。

さらに、最近ネットではもっと乱暴に「社会不適合者/健常者」という呼称区別されることもある。

今やオタクとは「ある分野に異常に詳しい人」とか「趣味に異常に没頭している人」といった意味を超え、

「ある種のコミュニケーション・行動を示す者」全般を指すようになったのではないか、と私は考える。

そして恐らく、陰キャや非リアと呼ばれる人々もまた、この特有パターンを共有している集団の別名に過ぎないのではないか

彼ら特有言動根底にあるもの、それは「コンテンツ主義である

◆「コンテンツ主義者」と「雰囲気主義

オタクコミュニケーションや行動は、「コンテンツ」に重きを置いたものであることが多い。

言い換えれば「コンテンツに関わる何らかの目的存在し、その手段としてコミュニケーションや行動がある」という状態である

要するに、オタクは「自分の興味のあるコンテンツ」について話したり、アクションしたりする修正を持っていて、

逆に「中身のない話・興味のないこと」に時間エネルギーを使いたがらないのである

<例>

友達は少ないが、共通趣味もつ人とはやたらと話が弾む。

人間関係よりもモノに興味がある。もしくは「特定個人のもの」に異常なまでに興味を持つ。

恋愛は「恋愛という行為のものに対する憧れ」、あるいは「特定個人への執着」のどちらかになりがち。相手との関係二の次

旅行に行く時は、目的地/移動手段/旅先の名物など、「モノ重視」で旅程を組む。

職場の懇親会や、大して親しくもない人との飲み会を毛嫌いする。

・誰もが知っている曲しか歌われないカラオケには何の価値も感じない。自分の好きな曲、面白い曲/パフォーマンスこそがカラオケに求めるもの

・身だしなみは、人から何も言われない限りはかなり適当に済ます。あるいは逆に超個性的ファッションに走る。

コンテンツ主義」とも言うべきオタク思考の対極にあるのは「雰囲気主義」ではないだろうか。

これは「中身そのものより、盛り上がってる空気が好き」「会話の内容よりも、会話のやり取りそのもの楽しい」という考え方、というか感性である

<例>

共通趣味がない相手とも友達になりやすい。

・知り合い同士の人間関係に興味がある。何かと「誰かと誰かの関係」について噂話をしている。

恋愛とは関係である。「友達として仲良くなって、いつの間にか恋愛関係になってました」パターンが基本。

旅行面白さは「誰と行くか」「何を話すか」「どんな体験をしたか」で決まる。言い換えると「コト重視」。

・大して中身のない話、当たり障りのない話を続けても苦にならない。

カラオケは「みんなで盛り上がること」が重要なのであって、好きな曲でも盛り上がらなければ意味がない。

・身だしなみは自然TPOに合わせられる。

◆なぜオタクは肩身が狭いのか

社会の中では「雰囲気主義者」が多数派なので、少数派であるコンテンツ主義者」は肩身の狭い思いをすることになる。

少数派の立場に甘んじる彼らは、半ば蔑みの意味を込めて「オタク」「陰キャ」「非リア」と呼ばれる。

厄介なことに、「雰囲気主義者」も「コンテンツ主義者」も「互いの感性が世の中のスタンダード」と思い込みがちなので、

両者のコミュニケーションはしばしば噛み合わず、深い溝が生まれることとなる。

目に見えない「空気」を巧みに読み、協調性に優れる「雰囲気主義者」は、往々にして「オタク協調性がない」とのたまう。

オタク自身もまた、「雰囲気主義者」のそういう一般論鵜呑みにして、「自分たち協調性のない人間だ」と評価することも多い。

しかしこの一般論不正である

かに、「コンテンツ主義者」は、コンテンツを共有しない=前提知識文脈、興味関心を共有しない相手とは協調することが難しい。

その反面、共通コンテンツの下に集まった時、「コンテンツ主義者」は「雰囲気主義者」を超えるほどの連帯を発揮する。

ネット上、特にTwitterで何らかのコンテンツが急激に拡散される時、「コンテンツ主義者」の恐るべき協調垣間見える。

それはある時には爆発的なヒットの原動力となるし、ある時には過剰なまでの炎上騒動を引き起こす。

◆おわりに

私は「コンテンツ主義者」側の人間である

こんな長文を気まぐれに投稿するような人間は大抵「コンテンツ主義者」の仲間だろう。

コンテンツ主義者」と「雰囲気主義者」の立場が逆転することは、当面期待できそうにない。数の上で不利だからだ。

それでも、お互いの陣営思考の癖、感性がどんなものであるかを想像できれば、無用な争いも避けられるのではないだろうか。

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