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僕も昔は他人からの指摘に過剰反応していた気がするし、今でもちょっと「むっ」とすることはもちろんあるのだけど、そこを耐え忍べるかは正に「人間の器」なんだと思う。
大企業の新卒から、中小企業の経営よりまで20代で色んな立場を経験させていただいたのだけど、基本みんな他人にあれこれ言われることを好まないので言い方とタイミングはかなり気を遣う。特に「相手の間違いを指摘する」場合は。上司はもちろん嫌がるし、部下も大体嫌がるよね。特に中小企業にいる大企業出身者なんて、組織が嫌で飛び出たような人が一定数いるから、そもそもの気質が「他人からあれこれ言われたくない」とかだったりするんですよね・・・・・
けど、残念ながら30代やそこらで「完璧」に仕事こなせる人なんていないんですよ。僕もそう。何かしろほころびは出る。その時に「こうしたほうがいいと思うよ」と言わないといけないんですよね。加えて、何言ってるかよくわかんない人とか、失敗が多い人に対しては首輪をつける(普通よりも詳細な報告を求めるとか)しないといけなくなってしまいます。ほおっておくと失敗するし・・・・大体そういう人の言い訳って「そんな話は聞いていない」なので、余計に「じゃぁ、もっと細かく指示するね」となってより締め付けをするしかなくなるので本人にとっては悪循環なんですよね・・・・
(余談だけど、「そんな話聞いてませんから無理です」は一見合理的なのだけど、「細かく管理しないといけないやつ認定」されて自分の首絞めるだけなので、言い訳としてはあまりお勧めしないです)
文中の下記の記述は正にその通りだなーと思う。ジャニーズくらいに大規模になっているならまだしも、中小企業では致命傷になりかねない。
だが一方で彼は思う。この2つが「その経営者の限界」を決める。
どれほど言葉と行動を一致させることができるか
これが「経営者の器」なのではないか。
会社がもうかっている時はいいんですよ。何もしなくてもキャッシュが入ってくるので経営の仕事なんてほとんどない。問題は、拡大をしようとするときや、キャッシュフローが悪化しているとき。
いずれの場合も、無い袖を無理やり降る話なので凄く不愉快な現実に直面しなくてはいけないです。何をしようとしても「お金がない」とか「時間がない」という現実に直面します。社員からもあれこれ心配事を投げかけられます。たいていの場合、これまでの業務と全く違うことをせざるを得なくなるので不安が募るし、「どうにかしたい」という思いがあるからこそ色んなアイディアを言いたくなるんですよね。
これが一部の経営者にとっては面白くなかったりするみたいです。経営者もアホではないので、それなりに頭使ってあれこれ考えていて「そのくらい考えとるわ!」とか思うだろうし、そもそも「ままならない現状」にイライラしてるんですよ。けど、なんとかしなきゃって意識で頑張ってるわけなんですよねその人なりに。まー、けど大体どうにもなりません(笑)
その時に、実直に他人の意見を聞けるかどうかが1つの分かれ目になるのかなと個人的には思います。つらい現実をどれだけ直視して、対策を打てるか。
なにも、「言うことを聞け」と言っているわけではないです。重要なのは、社員の不安・問題の解消と、現実を直視することです。あぁ胃が痛い・・・・
そもそも、万能な人間を仮定することなんかバカバカしいわけで、各々が努力して少しでもいい結果を出すしかないんですよ。その時に「おいお前ら、俺の言うことを聞け!」とか自分万能説を振りかざしても意味はないんです。逆に「あなたの言った通りにします」だけの機械みたいな人もいらないんですよね。だって俺が言ってたこと間違ってたら会社つぶれちゃうじゃんwww それに、人がいるなら直列よりは並列に仕事進めるほうがリスクが下がるし、早く進むわけです。
なので、経営者としてはまず第一に必要なヒト・モノ・カネを調達することはもちろんですが、得るべき結果を明示すること(ビジョンとかに近いかも)と、結果に向けた裁量をある程度みんなに持たせること、方向が間違っている人には適切に誘導することが必要です。
困難な状況だからこそ、「指示」ではなく客観的な「目標」を掲げたうえで、みんなで創造的な方法をもって挑んでいけるような環境をつくるべく、あれこれとディスカッションしていける環境を用意することこそが経営者のお仕事なんじゃないでしょうか。そのためには、経営者が聞く耳をもってディスカッションに当たらないと始まりません。コミュ力って創造的な仕事を他人とするために必要な最も基本的な能力なんですよねー結局。
色んなことを思う昨今ですが、結局人間としての成熟度が高くないと企業の成長がそこで止まってしまうというのはリアルにそうなんだよなーと思う昨今でした。
経営者になったことがないんだなー、って思う。中小企業(社員数十人まで)だったら、「社内で一番経験豊富で地頭も良いのは社長」「社長が自分でほぼ全体像を把握することができ...