はてなキーワード: ヘイホーとは
マリオは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
マリオには政治がわからぬ。マリオは、京の土管工である。茸を食べ、花を摘んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明マリオは京を出発し、野を越え山越え、二千百九十里はなれた此のサンフランシスコの市にやって来た。
マリオには父はあるが、母は無い。女房も無い。歳の同じ、内気な弟と二人暮しだ。この弟は、サラサランドの或る律気な一姫君を、近々、花嫁として迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。マリオは、それゆえ、花婿の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。
先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。マリオには竹馬の友があった。キノピオである。今は此のサンフランシスコの市で、探検家をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いているうちにマリオは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。のんきなマリオも、だんだん不安になって来た。
路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈だが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。マリオは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「なぜ嫌がらせをするのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの嫌がらせをしたのか。」
「はい、はじめはスーパーマリオブラザーズで。それから、スーパーマリオブラザーズ2で。それから、スーパーマリオブラザーズ3で。それから、スーパーマリオワールドで。それから、ヨッシーのロードハンティングで。それから、スーパーマリオヨッシーアイランドで。挙げればきりがありません。」
「おどろいた。国王は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。キノコ王国のピーチ姫と結婚したいだけだ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、嫌がらせされます。きょうは、六人嫌がらせされました。」
マリオは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏のヘイホーに捕縛された。調べられて、マリオの懐中からは花が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。マリオは、王の前に引き出された。
「この花で何をするつもりであったか。言え!」暴君クッパは静かに、けれども威厳を以って問いつめた。その王の顔は蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
「おまえがか?」王は、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの孤独がわからぬ。」
「言うな!」とマリオは、いきり立って反駁した。「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。王は、民の忠誠をさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」暴君は落着いて呟き、ほっと溜息をついた。「わしだって、平和を望んでいるのだが。」
「なんの為の平和だ。自分の地位を守る為か。」こんどはマリオが嘲笑した。「罪の無い人に嫌がらせをして、何が平和だ。」
「だまれ、下賤の者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔になってから、泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
「ああ、王は悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、マリオは足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の弟に、女房を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私は京で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄れた声で低く笑った。「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」
「そうです。帰って来るのです。」マリオは必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。弟が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にキノピオという探検家がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を煮るなり焼くなり好きにして下さい。たのむ、そうして下さい。」
それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑んだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙された振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、三日目に嫌がらせしてやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男を大砲飛ばしの刑に処してやるのだ。世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りに、きっと嫌がらせしてやるぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
「なに、何をおっしゃる。」
「はは。いのちが大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」
竹馬の友、キノピオは、深夜、王城に召された。暴君クッパの面前で、佳き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。マリオは、友に一切の事情を語った。キノピオは無言で首肯き、マリオをひしと抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。キノピオは、縄打たれた。マリオは、すぐに出発した。初秋、満天の星である。
うん、やばいよね。実際あれだけヘビーユーザーだった自分も全然使わなくなった。
ブクマしない、コメントも書かない、そもそもアクセスしてない。
何でこうなったんじゃろ、あんなに愛してたのになあと10分ほど思案した結果、今のはてブの暗い雰囲気を嫌って離れたという結論に至ったのでメモがてら書いてみる。
Facebook等の外的な要因は確実に影響しているでしょうが、ここではあくまではてブ内部についての要因を探ってます。
例えば。
橋本大阪市長や前石原都知事に対して毎回蔑称タグをつけて反発する人達。
こういう(言葉はちょっと悪いけど)低俗なユーザーがこの3年ほどで極めて目立つようになってきた。
全体に占める低俗ユーザーの割合が確実に増えてるし、彼らの蔑称タギングのスキルも年々向上して匠の領域に入ってきた。タグだけで人をイラつかせる匠の業。凄い。
はてブのトップページを開くとすぐに蔑称タグが目に入ってくるけど、それって異常だよ。もう慣れた人もいるかもしれないけど、それは感覚が麻痺してると思った方がいい。はてブが好調だった~'09ぐらいまでも当然この手のユーザーはいたのですがそこまで目立ってなかったなあ。
この手のユーザーに共通している性癖は、自分が敵認定している対象(中韓、自民党、橋本市長、マスコミ、警察、ブラック企業etc)に関係する情報であれば、それが例えどんな情報であろうとも蔑称使って反応する点。発言の中身や、思想などは二の次。敵視対象が絡んだ瞬間に頭が沸騰して蔑称を使って否定に走る性癖があるわけです。これはもう知能の多寡の問題ではなく性癖なんだろうと思う。
坊主が嫌いなら袈裟も憎しみの対象になってしまうようなユーザーが近年間違いなく増えてる。
絶好調だった頃のはてブはコメント欄が大変有用な場になってた。たったの100文字を駆使して議論が交わされる事も。気付き、ひらめき、バランス、そういったものが溢れてた。理性的で本質をえぐるコメントがキラ星のように煌めいてたし、感情的なコメントは逆に埋もれる傾向にあった。
今のブコメはヘイト(hate)だらけ。ヘイヘイホー状態。ヘイト丸出しの扇情的なコメントが人気コメントの上位を占めちゃってるわけです。そこには以前のように気付きもひらめきもバランスも無く、ただただ感情的で扇情的でヘイト丸出しのコメントが溢れかえってる。これじゃあ段々と場が荒んで荒廃するのも無理は無いでしょう。事実自分もほとんど見なくなった。一部の技術系タグをRSSで補足してるぐらい。
今のはてブって見れば見るほど気分が荒む。ネガティブになるというか、何か創ろうとか何か新しい事を探そうとか何か議論しようとか、そういう生産的な雰囲気が全く無くなったよね。偏執狂な人が扇情的なヘイトコメントを付けて、そこに似た趣向のユーザーが涎垂らしながらスターをつけてる。あかん。あかんよ。コメント欄を見れば見るほど自分が馬鹿になるんじゃないかっていうレベル。
あとさ、netwatch系のブログも人気過ぎる。家入とかイケダハヤトの動向を一挙一動観察して馬鹿にするようなnetwatchブログを、自分の貴重な人生の貴重な時間を割いて読んで、それ10年後に何が残るのって思う。いや確かに面白いんだけどね。誰かを馬鹿にして気分はスッとするのかもしれないけどさ。でもそんなんばっかりネットで読んで時間潰すのってそれ異常だよ。神経麻痺してるよみんな。
例えば去年はてサとか呼ばれる人達がバッシング浴びてて大人しくなるかと思ったら、ほとぼりが醒めたら相も変わらずヘイトコメント連発してるじゃないですか。ネットで敵視対象に対してヘイトコメントで鬱憤を晴らすっていう生活習慣が、右な人も左な人も同じように骨の随まで染み付いちゃってるんだろうなと。それが性癖なんでしょう。性癖は治せませんからね。もう彼らのような連中が居着いている限り、はてブの再成長フェーズなんてものは望めないと諦めるしかないんじゃないですか中の人。UIとか全然関係無い。ユーザー側の問題。残念。