2021-06-10

手取り16万なのに家賃30万!?23メガバンクOLに忍び寄る、エリート男の恐ろしい罠

東京には、多種多様人間が生息している。

清楚な彼女も、エリートな彼も、リッチ人妻も…

みんな、人には言えない複雑なストーリーを抱えて生きている。

あなたの隣にいる、幸せそうなあの子だって別の顔があるかも!?

彼らの“リアルな姿”を、知る勇気がある人だけ覗いてみて…。

File1:東京が生んだモンスター



―2年前ー


ザ・リッツ・カールトン東京の45階にある『ザ・ロビーラウンジ』。

死ぬ気で仕事を頑張り続け、気づけば39歳。経営者として成功した今の僕は、ラグジュアリーなこの空間が似合う男と言えるだろう。

だが、僕の目の前にいる女性は、洗練されたこ場所には不釣り合いで、彼女存在けが浮いて見える。

「ここのアフタヌーンティーたかったんです。でも、1万円もするからなかなか来れなくて…。インスタに載せたいか写真撮ってくれますか?」

キラキラした目をして手渡されたスマホの画面は、派手にひび割れていた。

カメラに向かって微笑むその女性は、小皺が寄ったブラウスミニスカートを合わせ、膝の上に合皮のバッグをちょこんと乗せている。

「優里香ちゃんって、どこに住んでるの?」

家賃3万円の東陽町にある社宅に住んでます。配属は、虎ノ門支店なので、本当はもっと都心に住みたいんですけどね…」

たった1万円のアフタヌーンティーに目を輝かせ、屈託のない笑顔を見せてくれた優里香23)を愛おしく感じた。

僕は、素直で擦れていない女性タイプだ。


一体なぜ!?39歳男が、純粋OL地獄に突き落とす…男の闇深い本音とは



地獄へのカウントダウン


「僕、優里香ちゃんのこと、すごく気に入っちゃったから、特別に3万円あげるよ」

「え?お茶だけで、3万円もくれるんですか?そんな…いいんですか?小日向さん優しすぎます…」

メガバンクに勤めていて手取り16万円程度の彼女は、戸惑いつつも目を輝かせた。

「いいよいいよ。優里香ちゃんは、それだけ価値のある女性なんだから自分を安く見積もっちゃだめだよ。これで表参道サロン行って髪のトリートメントでもしてきなよ。もっと自分お金をかけなさい」

「そうだ、東陽町からはるばる六本木まで来てくれたことだし、せっかくだからミッドタウンでお買い物もしよう」

ワンピースはストラスブルゴで、靴はマノロラニクで、鞄はヴァレクストラ……。

初期投資は50万円。この程度で心が掴めるなら、安いものだ。

「わぁ、こんなにいいんですか?なんだかシンデレラになった気分!会社の同僚は、お洒落な子ばかりだから…これでやっとお食事会に誘ってもらえるかも…!」

僕は、キラキラと目を輝かせて心の底から感謝してくれた彼女のこの日の笑顔を、一生忘れることはないだろう。

「いいかい優里香ちゃん、縫製の粗い服、合皮のバッグ、ビニールの靴なんかを買うのは金輪際やめなさい。安い女に見えるよ。僕がサポートしてあげるから質の良いものを身につけなさい」

小日向さん…神様なんですか…?」

手取り16万円じゃ東京暮らしていけないでしょう。月30万円はどうかな?

でも、それを貯金するような貧乏くさい真似はしちゃだめだよ。洋服化粧品友達との遊びで使い切って、若い時間を楽しんでね」

東京には、美人ごまんといる――。

それにもかかわらず、この程度の小娘に、お茶だけで3万円を渡し、会ったその日に50万円相当のプレゼントをし、新宿にある家賃30万円のマンションと月30万円の生活費をあげる男は、この世に僕しかいないだろう。

もちろん、下心なしに、女に金品を与える男はいない。

大抵の男は、若い女の体が目当てだが、僕にはもっと“壮大な目的”があるのだ。

東麻布 天本』、『長谷川 稔』、『薫 HIROO』、『三谷』、『カンサンス』…

会うたびに、客単価5万円ほどの一流店に連れて行き、彼女の舌は順調に肥えていった。

お世辞にも美人とは言えない彼女をおだて続け、分不相応要求にも笑顔で応え続けた。

東京に染まりきっていない純朴な女は、真っ白なキャンバスのようなもの彼女思考価値観を変えることは、赤子の手を捻るほどたやすかった。

彼女プライド欲望はみるみるうちに膨れ上がり、たった1年で傲慢モンスターへと成長した。

『この間同僚に誘われたんですけど、場所居酒屋だったんで速攻断りました。居酒屋とかありえないですよね〜。同世代の男とは、価値観が合わないわ』

ヒールが擦り切れてる女性って下品ピンヒールコンクリートの上なんて歩くもんじゃないですよね。タクシー乗ればいいのに』

パスタランチ全然美味しいと思えなくて…友達とのランチは、ダイエット中って嘘ついて最近パスしてます。あ、今度『エクアトゥール』いきた〜い!予約できます?』

若い時間って有限なのに、手取り16万って割に合わないですよね?だって私の1ヶ月って16万以上の価値ありますもん』

金融機関に勤めているから、高価なブランド品を持ってると怪しまれて色々詮索されるんです。妬みですかね?小日向さんのサポートがあるから、もう会社辞めようかな』

『お食事会で出会ったお友達ローズサクラバーキン持ってて、すごく可愛かったの。お誕生日プレゼントに欲しいなぁ♡』


遂に、闇深き39歳男が、純粋だったOL地獄に突き落とす…



フィナーレ


「優里香ちゃん24歳のお誕生日おめでとう。バーキンが似合う女性になってね」

可愛い〜!だけど、サイズは25がよかったなぁ」

僕は約束通り、誕生日エルメスバーキンプレゼントした。

しかし、彼女はもう、“ありがとう”さえ言わない女に成長していた。

機は熟した――。

「優里香ちゃんごめん……。実は会社資金繰りが苦しくなって、もう君のサポートはできなくなったんだ。マンションも既に解約したから、今月末には出ていってもらうことになる」

「え、ちょっと待って…いきなりすぎる。手切れ金として、引越し費用くらいはちょうだいよ」

天国から地獄へ。

彼女の顔が、一瞬にして青冷める。この時の哀れで惨めな女の顔は、一生忘れることはないだろう。

「ごめん…本当に苦しくて。一銭も余裕がないんだ。君への最後プレゼントバーキンだよ。でも君みたいな“素敵な”女性なら、サポートしてくれる男性はすぐに見つかるよ!」

小日向さんみたいな男性は、他にいないよ…。小日向さんがいないと私、生きていけない…」

ラ・トゥール新宿の26階から見える煌びやかな東京夜景を背景にして、涙ながらに僕にすがりつく彼女の姿は非常に趣深かった。

「この世は、諸行無常盛者必衰だね」

「なにそれ、どういう意味…?ねぇ、小日向さん…待って、行かないで…」



あれから数ヶ月が経ったが、彼女からは毎週のように連絡が入る。

小日向さん、お元気ですか?久しぶりに会いたいです』

『やっぱり小日向さんみたいな男性は、この世にいないよ…』

『私どうやって生きていけば良いの?小日向さんに見捨てられたら、私死ぬしかないよ』

僕は溜まったLINEを眺めて、恍惚とした気分になった。

Bang & Olufsenのスピーカーモーツァルトレクイエムを流し、彼女の変わりゆく表情を思い出しながら飲む酒は、格別な味がした。

彼女はもう二度と、家賃3万円の社宅に戻ることはできないだろう――。

彼女はもう二度と、手取り16万円の仕事だけで生きていくこともできないだろう――。

消費性向は、絶対所得水準だけでなく、過去の最高所得依存するという説もある。

人間という生き物は、生活習慣を急に変えたり、生活水準を簡単に下げたりすることができないのだ。

僕が与えたブランド品を売ったって、靴や洋服リセールバリューは恐ろしく低いので、端金にしかならない。

唯一換金性があるのはバーキンだが、せっかく手に入れた富の証をあっさり手放すとは思えない。

美人でもない彼女が、僕が与えたような生活を維持するためには、マトモな仕事だけでは難しいだろう。

とにかく、身も心もすり減らして堕ちていく未来が待っているはずだ。

大金を稼ぐ辛さ…

社会の厳しさ…

東京を生き抜く大変さ…

それらを身を持って知って欲しいと思う。

そして、彼女はもう二度と、同世代の男と純粋な恋を楽しむことはできないだろう――。

世代の男が必死仕事をして買ったプレゼントにも、頑張って連れて行ってくれたレストランにも、ワンルームマンションシングルベッドでの行為にも…、喜ぶことも満足することもできない。

価値観が合わないと言って切り捨てた同世代の男たちの年収は、あと数年もすれば、右肩上がりに増えていくというのに……。

彼らの価値に気づく頃には、マトモな男たちは、マトモな女とゴールインしている。

分不相応ブランド品を身にまとい、分不相応な高級レストランに通い慣れている女を、マトモな男は選ばない。

僕以外の金持ちを漁ったとしても、ここまで傲慢モンスターに仕上がってしまった彼女を選ぶ男はどこにもいない。

一人ぼっちになって、永遠に僕を求め続けてほしい。

僕が、手に入れることができなかった同世代同士の健全恋愛を…、幸せ結婚を…、女から奪ってやりたかった。

学生時代から付き合って結婚を考えていたのに、価値観が合わなくなったと言って、年上の金持ちに乗り換えた初恋の女…。

純粋だったのに、東京に染まって変わってしまった同郷の女たち…。

お金がないからと、学生時代の僕に見向きもしなかった同世代の女たち…。

お金があるからと、今の僕に媚を売ってくる東京の女たち…。

すべての女が憎くて堪らない。

僕はずっと苦しんできたのに、努力して金を手に入れたのに、女はいだって虫が良すぎる。

人生は山あり谷あり。プラスがあればマイナスもある。

それならば、ずっと底辺を生きてきた僕は報われるべきだし、ずっと甘い蜜を吸ってきた女は、地獄に堕ちるべきだ。

次のターゲットを見つけた僕は、東京夜景を見下ろしながらスマホスワイプした。



https://tokyo-calendar.jp/article/21326?ref=new

2021/06/10 05:05

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  • ごめん。 これ、俺が現在進行系でやってる奴だ。 俺は三流私大医学部卒のさえない町医者。 非モテのオタクで、親が医者でなければ、社会の落伍者だったようなクズだ。 学生時代は...

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