はてなキーワード: ご朱印とは
お母ちゃんは60代半ば。
コロナが始まったら頃から今日に至るまで、少しずつおかしくなっている。
昨年、お母ちゃんにとっての義姉がなくなってからもっとおかしくなった。
四十九日までは外食も外出もしない。楽しいことはしちゃダメと言って行動を制限した。
あれやこれやとマナーを調べては「あれはダメ、これはダメ、これもダメ、それもダメ」と、Yahoo知恵袋とかアクセス稼ぎの謎いサイトとかに書かれた謎ルールを見つけてきては制限をつけまくる。
「自分がそうすることで楽になるなら止めはしないけど、私たちにそれを強いちゃダメだよ」と言ったら私たちに外食をするななどと強いることはなかったけど、家族が外食しても自分だけはいかないとか。
どんどんひどくなって、書こうにも書ききれないほどお母ちゃんの謎のこだわりは強くなっている。
「お母ちゃんは、お母ちゃん教に入信してしまった」。それがいちばんしっくりくる。清潔を求めて手が荒れるまで手を洗って、1日分の洗濯をするのに数時間かけている。干した洗濯物が乾いたか乾いてないかを自分で判断できなくて、3日くらい干し続けて、乾いた洗濯物が床や絨毯に少しでもつくのをものすごく嫌がる。
こんなところに書ききれないほど、お母ちゃんの謎ルールは毎日増え続けている。
四十九日が終わるまでにと言っていた謎ルールは、いつのまにか義姉の次の命日(一年後)までに延長されていた。
喪中の間は寺はいいが神社に行ってはいけない。洗濯の仕方やら何やらをなんでもメーカーに電話しては「これで正しいか」「自分は間違っていないか」を確認するので、「神社の人にも聞いてみたら?喪中の間は行っちゃいけないんですか?って」と言ったら「神社の人はいいって言う。これは私の気持ちの問題だから神社の人には聞かない」だと。
どこかの知恵袋や謎サイトに書いてることを信じて、神社には問い合わせない。お母ちゃんは、前なら私が「〇〇の神社に行こうよ」と行ったらどこにだっていつだって喜んでついてきてくれた。私がご朱印帳をプレゼントしてからは、自分一人でもいろんな神社寺に行っては御朱印を集めていたのに。
今は、どれだけ言っても来てくれない。
お母ちゃんの楽しい思い出をたくさんつくりたいのに、お母ちゃんは「喪中だから楽しいことはしない」と言って家の中で汚いものを探してはそれに取り憑かれる生活をしてる。
もちろん、精神障害の自覚は本人も家族もある。私は新幹線を乗らなきゃたどりつかない距離で離れて暮らしているけど、父は実家に、兄妹は地元にいるので母は一人ではない。父は衛生観念死んでるので母のストレスの根源でもあるのだけど。
病院も「口コミがいいところがいい」と、なかなか行かないので、つい先日、私が付き添っていってよつやく抗うつ剤を処方してもらった。
これでよくなればいいが、本人も心配していたが薬に依存性してしまわなかも不安はある。ただ、もう自分では治せない域にいるので病院にかかるほかない。
そんな中、夢を見た。
お母ちゃんが、何かをしている。
私は浴衣を着付けてもらいたいらしいのだけど、お母ちゃんは自分のマイルールを済ますのに忙しくて私の浴衣を着付けてくれない。
「早くしないとお祭りに間に合わないよ」と私は困ってしまうのだけど、お母ちゃんは私の方なんて見向きもしないで「この汚れを取らなきゃ」とか「この床を磨かなきゃ」と言ってるばかりだ。
私が持ってる浴衣は、学生の頃にお母ちゃんが着付けてくれたものだった。お母ちゃんはお祭りのときはいつも必ず「着物はできないけどね」と言いながら、積極的に浴衣を着付けてくれた。
お母ちゃん、浴衣着せておくれよ。私は自分では浴衣着られないんだよ。お母ちゃんって、お母ちゃんの背中に向かって言うのにお母ちゃんは全然こっちを見てくれない。そんなところで目が覚めた。
いつだって、私たち子供のこといちばんに考えてくれて、人生で何よりも優先してきてくれたお母ちゃん。お金がなくても、どれだけ貧乏でも、それだけはずっと伝わっていた。
もう私も中年なので、子どもの頃と同じように甘えようとは思わない。お母ちゃんが子どもよりも夢中になれるものがあるなら、それを優先すればいいと思う。
でも、そんなに手を荒らして、ストレスと向き合いって、辛そうに辛そうにするものを見るくらいなら、私を見てほしい。一緒にお出かけしたいし、神社に行くときに「私入れないから外で待ってるね」なんて言わないでほしいし、浴衣をまた前のように着付けて欲しい。
大好きなお母ちゃん。
お母ちゃん教に取り憑かれてしまったお母ちゃん。笑っててほしいのに、なんでこうなってしまったんだろうな。
もちろん、これが私たち家族の介護の始まりかもしれないという気持ちもある。お母ちゃんは、もう自分を自分で元気にする力がないんだろう。薬を飲んで、少しでも良くなってくれたらいいけれど。
このままじゃ、お母ちゃんはあの世に行っても汚いものを探し続けて彷徨ってしまう。
私が死んであの世で再開しても、私の方なんて見向きもしないかもしれない。
悲しい。
滝・・・。
そろそろ一回打たれておきたい。
自分堕落してる気がするよ。
友達がご朱印帖あつめてるのだけど、
あれが最近うらやましくなってきた。