はてなキーワード: 孤立死とは
俺はイケメンだ。
ただし童顔。かわいい男の子の顔をしている。ハンサムとは程遠い。
多分アスペも持っていて会話の内容もおかしくなりがちだが、それはそれで天然キャラで通るので女の子には結構可愛がられている。
............可愛がられてんだよなぁ。
もうね、完全にペット扱いされてるんよ。いやそんなに良いもんでもないか。よく通る道にいつもいる野良猫みたいな扱い。わーかわいーじゃーねーって。
基本的にドジで仕事も大してできないので同期とか男の上司先輩には嫌われてて、それで何か可哀そうだから構ってあげてるみたいな感じだと思う。
おばさんとかは特に優しい。
趣味は特にない。読書と家事は結構好き。あとたまにお菓子作る。誘われたら友達とゲームやったりするくらい。
これは自覚してるけど、自分の人生において内外共に男らしさなど殆どない。
別に男らしくなりたい願望も、男らしくなってやりたい事も特にない。でも配偶者は欲しい。
最近本気で悩んでるのは、今は若いから可愛がられてるけど、年を取ったら確実にそれが反転してしまうだろうって事。
童顔ドジっ子おじさん。そうなったらもう誰も構ってくれないだろうなと確信してるし、一人でゆっくり過ごす事は好きでも独りでいるのは耐えられない事も分かってる。
友達もみんなそろそろ自分の彼女との未来を考え始めていて、数年もしたら遊ぶこともなくなるだろうしな。
そんな風に思ってたら、人生二回目の恋をした。一回目は気のせいだと思って無理やり忘れたんだけど、二回目は本当の本当に本気だったので自分にもこんな感情があるんだって自分で驚いた。
しかしそこはアスペ君。明らかにおかしいアプローチをしてしまい、明らかにおかしいタイミングで告白をしてしまい撃沈する。仕事仲間でいましょうだって。
お友達でとすら言われなかったのは悲しかった。今思うと先生に告白しちゃう幼稚園児みたいな構図だったのかなと思う。全てがダメだったって事は分かってるけど、何が正解ないし無難な行動だったのか、未だに分からない。
独りは嫌だ。アスペの人の平均寿命は普通の人より短く、自殺率が高いらしい。自分も20代の後半に差し掛かった時、どうなってるかは分からない。
若さという価値を失った時、アスペは孤立死するんだ。顔が良いのは遺伝子の多様性を維持するため、神がお情けでくれた唯一の武器だと思ってる。
手段を択ばないなら、誰かを捕まえる事は十分可能だと俺は考える。結婚できるアスペはそういう人か、熱心に仕事に取り組める人なんだろうな。
でも俺はそうじゃない。むしろ周りにまた迷惑をかけていやしないかと、四六時中不安に思っている。中途半端に健常者してるせいで、周りへの配慮ができてしまう。
だから俺は根っからの善人で、優しい男だ。ただし生物学上の分類が男というだけで、中身はあんまりそうじゃない。かといって女でもない。
かわいい童顔で、遠慮がちで、おとなしい声の小さい男。女性たちが自然に目で追うのはこれと真逆の男だという事は観察していて気付いた。多分間違ってないと思う。
同じ巣で暮らして、気が合ったら同じことをして、何かあったら助け合って、のんびり暮らしていけるパートナーが欲しい。そしてそういう人って中々見当たらない。ましてやマッチングアプリなんかには。
そしてそんな人がいたとして一緒に暮らしたりなんかしたら、俺の無神経は彼女に迷惑をかけてしまうんだろうと思う。例え向こうはそう思ってなかったとしても。
好きだった人が俺の前で笑ってくれなくなった事とか、仮に相手ができたとしても自分にはまっとうな恋愛なんて一生不可能だっていう確信とか、自分が無自覚にもどれだけ迷惑を振りまいているだとか、そもそも存在の価値自体がないんじゃないかとか、
最近はとにかく生きてる意味が見いだせなくなってしまった。先週からついに希死念慮が浮かぶ様にもなってきた。
うちの会社には見晴らしのいいベランダがある。俺は時々そこに風を浴びに行くのが好きなんだけど、最近はその風も冷たくて厳しい物になってきた。
柵から上半身を乗り出すとずっと下に地上が見える。ちょっと飛べば向こう側に行けるし、全部終わらせられる。
まだちょっと死にたくないんだけど、いつか覚悟を決める日が、あるいは衝動的に飛びたくなる日が来るんだろうなと、予定日未定だけど確実に来る未来を感じている。