はてなキーワード: 基軸通貨とは
スペインの銀行が公的資金として9兆ユーロ(12兆5千億ドル、1236兆円)をスペイン政府に要求しているという話。
ちなみに、スペインのGDP(Gross Domestic Product,国内総生産)は、2008年で1兆6,117億米ドルであり、9兆ユーロは、7.7年分である。
これだけの増資が必要になった理由は、主に融資の焦げ付きである。その中でも、きっかけとなったのはCDSである。高格付けで高利回りのCDSは、金利を受け取れる代りに、元本が毀損したら、その分を全額被らなければならない契約の融資と言える。この契約で、元本が毀損しているのである。アメリカは、アメリカ人が消費して発生させた住宅や自動車のローン、クレジットカードの債務等の債権をCDSにして、高格付けをつけて欧州に売っていた。欧州は、原油産出国や新興工業国の貿易黒字が、米ドル忌避先として流れ込んでいて、それらの資金を運用しなければならない状態にあった。原油産出国や新興工業国が自らのリスクとして背負わなければならなかった米ドル建ての黒字が欧州に持ち込まれた。欧州は、その運用先として、米国債よりも高利回りだけど格付けは同じというCDSに飛びついた。
欧州は、グローバリゼーションの中で、原油産出国や新興工業国の資金を元に、利ざやを抜く商売を手に入れたとも言える。この利ざやを抜く商売は、濡れ手に泡のぼろ儲けであった。おかげで、ユーロ高なのに欧州の景気は上昇し、EUに参加したいという国家が列を無した。ユーロ高なので、貿易黒字を流し込んだ原油産出国や新興工業国にとっても、所有している通貨の価値が上がっている事から、利益が出ていた。
ユーロに参加したいという国家に、口利きをしてやるから、代りに工場を建てさろ、安価な労働力を使わせろという要求も、それらの産業が来る事は、非加盟国にとってユーロ加盟と順番が前後するだけであり、断る理由は無かった。かくして、欧州の非加盟国が経済的フロンティアとなり、そこへの融資も、欧州の金融機関にとっては美味しいビジネスとなっていたのである。
これらのシステムが、莫大の赤字を生み出すようになったのは、グローバリゼーションが失敗であった事が判明し、国際安全保障上の理由から、これ以上、反米国家に経済力をつけさせないという判断が下った瞬間からである。そういう意味では、その運命の日は、2001年9月11日であったと言える。
グローバリゼーションによってばら撒いた米ドルを回収しなければならない。アメリカの債権をCDSにして、高格付けで高利回りの債券として、原油産出国や新興工業国に掴ませるというのが、最初のプランであったと思われる。しかし、原油産出国や新興工業国は、米ドルを基軸通貨から転落させるというプランを実行していて、ユーロに資金を流し込んでいた。その資金で、結局はCDSを買わせる事になるのだが、債務をdefaultさせた瞬間に、ユーロが大損を被ることになってしまった。
欧州は利ざやを抜く商売で濡れ手に泡の利益を掴んでいたのだから、そのリスクは当然である。原油産出国や新興工業国の代りにしゃしゃり出てきたのが原因であって、アメリカをうらむのは筋違いなのだが、感情的にはどうであろうか。
イスラムとキリストの対立を一時忘れて、反アメリカで一時的に共闘するという展開も十分にありえる。
オバマ大統領は、日本の匿名掲示板では黒い盧武鉉と呼ばれているが、カイロで空気の読めていない演説をぶちかましたらしい。欧州とアラブが手を結ぶのであれば、新興工業国はそちらにつくであろう。
これだから民主党は。
世界市場が人民元をいかように信用するのか、そのプロセスが明示されない
英米のホンネが見える。
中国は基軸通貨の「米ドルをやっつけろ」とばかり、今度は通貨バスケット導入を主唱している、と英紙『フィナンシャル・タイムズ』が報じた(22日付け)。
「やっつけろ」の箇所の原文は「knock off its perch」。
動きを整理してみよう。
三月に中国人民銀行総裁の周小川が、IMFを改革し、「SDRを通貨に」と主唱した。
この発言に欧米がたじろいだが、公の場で議論はおさえられた。しかしG20(ロンドン・サミット)のロビィでは、この中国の提案でもちきりだった。ガイトナー財務長官は狼狽した。
同じく中国人民銀行(日銀に相当)の胡暁煉・副総裁(女性)は「IMF改革のために『SDR債』を発行したらどうか」と提案した。
SDRは1969年に創設され、185ヶ国でクォータを分かち合っている。ロンドンサミットではIMF増資が決まり、日本1000億ドル、EU1000億ドル、中国400億ドルを拠金する。IMFの資本金は7500億ドルに増えた。
中国の外貨準備は1兆9540億ドルだが、このうち、7679億ドルが米国債権の保有である(三月末現在)。日本は6867億ドルだから中国が日本より多い。
ところが、中国のポートフォリオを観察したところ、外貨準備高の82%がドル建ての金融商品で、とくに長期債より短期債(なかでも財務省証券)にシフトしている(ウォールストリート・ジャーナル、5月22日付け)。
ドルを長期に保有する投資戦略が短期の債権、社債へ急激にシフトしていると言うのだ。
これを背景に「2010年にもGDPで中国が世界第2位になる」などと傲慢な自信が溢れだし、09年五月半ばに上海で開催された「陸角嘴フォーラム」のテーマは「上海をいかにして香港、ロンドン、NY並みに世界の金融センターにするか」だった。中国を代表するバンカーに中央政府からは周小川人民銀行総裁ら700名が出席したことは小誌でも述べた。
一年後に迫った「上海万博」に、米国館が出来るのかどうか、まだ定かではない。
嘗て朱容基首相は「箱ものばかりつくってどうするんだ」と嘆いたが、金融センターに必要なのは第一にNY証券取引所のようなコンピュータ管理の巨大システムである。
第二は規制緩和がなお必要なことである。
兪正声・共産党上海市委員会書記は「上海を国際金融センターとすることは、中国の金融分野を開拓するためでもあり、経済発展方式の変換と調和的な持続可能発展の実現のための選択でもある。上海にはすでに比較的整った金融市場システム・金融機構システム・金融業務システムがあり、国際金融センターの建設を加速するための良好な条件が備わっている」と獅子吼した。
周小川人民銀行総裁はこのことに深くは触れず「世界の金融危機は、G7の間で解決可能であり、中国はこの一連の動きの中で発言力を高めた」と述べるに留めた。
会場からは「中国は国際化のために人民元建てのボンドを発行し、世界に買わせろ」などと威勢の良い発言もあった(ウォールストリート・ジャーナル、5月18日付け)。
問題点を指摘したのは屠光紹・中国証券監査委員会副主任だった。
「金融センター化する鍵はなんといっても中央政府の権限になる規制緩和である。上海市政府と中央政府との政策のすりあわせがない限り、すぐに国際化することは無理があり、また上海市条例など、中央政府の政策改正にともなって地方政府レベルでの規制緩和が夥しい」と問題点を指摘した。
第三に必要なのは透明な情報、それを可能とするための言論の自由である。
言論の自由がない国では、マーケットは情報操作を受けやすく、決して国際的な取引が出来ない。
ところが上海市トップの愈正声は、金融国際化に一言だけ言及した後、次のようなインフラ整備に関して自慢げな報告をしただけに終わった。「上海南匯区を浦東新区に組み入れることを中国国務院がこのほど認可した。新たな浦東地区は国際的な金融センターと水運センターとして上海を建設するにあたっての機能集中エリアとなる」。
▲人民元がハードカレンシー化して、世界のシェアの3%だって?
「2020年までに世界の外貨準備の3%は人民元に」とする発言は上海銀行監査委員会副主任から飛び出した。
この目標は達成可能の数字ではある。
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米ドル 44・6% 44・8%
ユーロ 34・3% 35・3
ポンド 9・3 7・2
日本円 3・5 4・3
スイスフラン 1・9% 1・7%
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(出典 BIS報告)
この一覧を見ても、人民元はまだ世界通貨の片隅にも評価されておらず、国際決済に人民元を使う動きはない。
そこで中国は、正面切って「ドル基軸体制に代替する」などと豪語しながらも、じつは六カ国のの中央銀行と「通貨スワップ協定」を結んだが、総枠は950億ドルでしかない。
バーター貿易的な決済はベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマーなどで行われており「人民元経済」を形成しているが、これらは率直に言ってアングラ経済の類いである。
そこで新手が繰り出される。中国はブラジルとの間に貳国間決済の導入を合意し、貿易を人民元とブラジルレアル通貨で決済し合うとした。
これらが背景にあって、「2020年までに世界での外貨準備の3%だ」と上海銀行監査委員会副主任の張光平が発言したわけだが、現実の数字を横目に「ドル、ユーロ、ポンドにつぐ日本円、スイスフランに追いつき、追い越し、同様に日本円も駆逐して、人民元が世界第四位の主要通貨となるだろう」と言い出したことを記憶に留めたいものである。
去年の11月に、サウジアラビアのアブドラ国王が1バレル=75ドルが適正価格であると発言していたが、どうやら、サウジアラビアにとっては、何がなんでも実現しなければならない勅令になっていたようである。
これまでは、国王直々の発言を無視するわけには行かないが、かといって、WTIの相場を吊り上げようにも、規制が入って身動きが取れなかった。しかし、ここにきて、それらの規制がかなりゆるんでいるように見受けられる。共和党から民主党に変わって、明示的に更新されなければ解除される規定で導入されたルールが、次々と期限切れで解除されている。
つまり、原油価格を一本調子に吊り上げる手法を、再現可能な状況が、整いつつある。
産油国としては、原油価格を吊り上げる事で、代金と売値を同時に吊り上げられるという状況なので、やれるのであれば、ためらわずにやる。
問題は、その動きは、米ドルの基軸通貨としての価値を支える動きとは、言いがたいという点である。石油を欲しているならば米ドルを持って来い、原油価格が上昇するのはアメリカのせいであると言う事で、価格高騰の憎まれ役は産油国ではなくアメリカになってしまうのである。
さらに、原油価格が上昇しているのに、産油国はそれに見合う輸入をしない事から、貨幣の過剰発行という現象が発生する。原油価格が高騰しても需要が衰えないのは、後進国や中進国に工場がばら撒かれ、生活水準が上昇している為である。WTI相場をコントロールする事によって産油国を経済的にコントロールするという仕組みが、グローバリゼーションによって破壊されてしまっているのである。これは、おそらく、グローバリゼーションの弊害の、一番大きな点といえるであろう。
産油国は、今度の原油価格を一本調子に吊り上げる過程において、需要の喚起の為に、後進国・中進国への投資の出し手として、名乗りをあげる可能性がある。先進国に資金を入れると、ユーロや米ドルにおいて、格付け偽装債券を大量に発生させて混乱を招いてしまったという失敗を学び、それと同時に、後進国・中進国への投資が石油の需要を増進させ、価格を吊り上げる原動力になることを学習している。
米ドルが原油取り引きの標準通貨であるという状況は、産油国をコントロールする手段から、産油国にアメリカが利用される手段へと、転換しているのである。
アメリカは基軸通貨国だから貨幣を増発しても大丈夫で経常赤字が続けられるという勘違いをよく見かける。現実にはオーストラリアとかほかの国でも赤字続けてるし、貨幣の増発はほとんどの国でやってるのに。やってないのは日本ぐらい。だからデフレが続く。
は、借金をしても、金利よりも大きい比率で通貨を切り下げていく事が可能であり、マイナス金利を実現できるという点にある。
基軸通貨としての地位が安泰であれば、極端な話、定期的に貨幣の桁数を減らすデノミを繰り返してマイナス金利の恩恵を受け続ける事が可能である。
秤量貨幣時代や兌換紙幣時代では、裏付けとなる貴金属の産出量が重要であったが、不換紙幣制度時代においては、貨幣は、それで手に入れられる消費財の生産と供給が重要である。日米関係とは、基軸通貨国であるアメリカが借金の取り立て役を担う代わりにマイナス金利を享受し、日本が工業生産と商業を一手に引き受けるドルポンプ役を勤める体制であった。
この体制において、日本側はアメリカも合理的な思考をしているという前提で関係を維持してきたのであるが、米ドルの下落において、拒否反応が出てしまった。米ドル資産を保有している人にとって、米ドルの切り下げは資産の減少であり、マイナス金利を受け取れるメリットよりも、海外旅行をした時に、米ドルの価値の下落を認識させられる事が我慢ならないという感情を優先するようになってしまったのである。
20年前に10ドルで済んだ支払いが、10年前は20ドルだった。今年は40ドルになっていて、きっと10年後には80ドルになっているだろうという時に、自国通貨の下落が、自尊心を傷付けるのである。
強いドルがmachismo的に解釈され、基軸通貨としての強さよりも、見た目である交換比率の強さ、すなわち米ドル高を望むようになってしまったのである。
庶民感情として、目に見えないマイナス金利の利益よりも、交換価値が下落していく事の方が、はるかに重大に思えるのであろう。特に、国内での物価が安定的である場合には、この印象は強くなる。
アメリカは、グローバリゼーションから続いたmachismo的米ドル強化策によって、クレジットクランチを起こし、その後始末として、莫大な財政出動を行っている。にもかかわらず、雇用は回復しないし、クレジットカードの未収率は8%から10%以上という高い比率で推移している。5%の口銭で商売をしているクレジットカード業者にとって、未収率が8%あるということは、5%の口銭全てを当てても、まだ3%の不足が出るということで、不足分と人件費が、丸ごと赤字に計上されていくという状態にある。資本を食い潰している状態であり、増資によって穴を埋めなければ破産ということになってもおかしくないのである。そして、カードの借金の支払いができない人がこれだけ居るわけで、この比率は増加傾向にあり、まだまだ底は深いという事になる。
財政支出の赤字は増税によって埋めなければならないが、失業者ばかりでは社会保障支出が増えるだけで、担税能力のある有業者が増えない限り、増税しても効果が無い。
この苦境を解決する手段として一番最初に思い浮かぶのは、昔に戻すという事だが、その為には、工業生産能力を集中する必要がある。グローバリゼーションで世界中にばら撒いた工業生産能力を破壊し、米ドルを基軸通貨にする事に協力してくれる新しいドルポンプ役の所に集約するという行為である。クリントン政権は中国にそれを期待していたようだが、見事に裏切られている。軍事的にやるという手段もあるし、投資と技術開発を行って革新を発生させて技術・生産能力的にやるという手段もある。しかし、たとえそれを実現したとしても、米ドルの価値の低下を容認しない限り、同じ事を繰り返すだけとなるだろう。
インフレによって貨幣価値を暴落させて借金を踏み倒すというのは、借り手と貸し手が同じ貨幣を使っている場合に成立する手段であり、外国為替市場がある状態では、インフレによって貨幣価値を暴落させても、通貨の交換レートが同じペースで暴落したならば補正されてしまう為に、外国から借りたお金はインフレによっても毀損されない。外国から借りたお金は、元本は返さなければならないが、金利は実質的に踏み倒せる。それが、金利と同じペースで貨幣価値を下げていく事であり、それを実現する為には、貨幣価値が低下していっても基軸通貨としての流通を強制してくれる協力的な国家の存在が必要になる。
通貨の下落の容認は、それ以外の全ての国家がデノミを実施したのと同じ状況を作りだす事になる。この場合、借金の額は増えるが、基軸通貨としての地位が磐石であれば貨幣の切り下げが可能であり、金利よりも高い比率で貨幣価値の切り下げが可能であれば、結果的に、マイナス金利の利益を得られるようになる。これ以上借金をしないようにし、可能な限り元本を返済していくという事も重要であるが、財政出動してしまった以上、ファイナンスは必要である。
日本の政治が混迷しているという認識があるようだが、日本の政治以上に混迷しているのが、アメリカが今後どうするつもりなのかという点である。グローバリゼーションの後始末を、どのようにつけるのかを示してくれないと、日本としては生暖かく見守るだけしかできないのである。
やっている事は同じなのだが、天国だと、税金を納めることが地獄の苦痛に等しいと主張している事になって世間体が悪いという事で、港や避難所を表すhavenという発音が同じ単語を持ってきて、納税する時期をずらしたり、相手を変える事で避難すると言い換えている。
海外投資による租税回避が可能になるのは、二重課税を避ける為であった。国家の徴税権は国境内に限定されており、多国間取り引きにおいては、利益の出ている側と損失の出ている側とが発生した場合、損失の出ている側の国家は税を取れず、利益の出ている側だけしか税を取れないという状態になる。
海外投資による租税回避は、これを意図的に発生させ、利益を税率が0や極端に低い他国に設置した企業に集約する行為である。
税制に矛盾があったり、使い勝手が悪かったりする場合、制度を改善させるというのが本筋であるが、その改善がどう考えても私利私欲の為でしかない場合には、私利私欲が通る場所に企業を作って、そこへお金を通す事で、税制に関する問題を解決してしまおうという考え方が出てくるのは、何ら不思議な事ではない。
金儲けだけが目的となってしまった企業にとって、社会との共存や人民の利便に奉仕するといった理念は建前でしかないのである。
企業が金儲けだけが目的となってしまうには、その出資者・株主の構成が、偏るという状況が、基本的には発生していると見て間違いない。多額の資金を運用しなければならなくなったファンドが、より効率の良い資金の増殖方法を作り出す必要に駆られ、経済オンチの議員を騙してグローバリゼーションを実現させるといった手段が、最近では耳に新しい。
ジャパンバッシングを実現して世界中に工場をばら撒く、その為の投資は基軸通貨である米ドルによって行われるし、アメリカ企業が自由貿易だけでなく工業生産においても世界を牛耳る。アメリカの金融界は巨大な富を実現できるし、議員の隠し資産を運用するファンドの運用成績も向上するという目論見は、基軸通貨の地位が揺らぐ事によって崩壊したのであった。
海外投資による租税回避行為を実質的に奨励していた法制を転換し、課税を強化するという話は、後進国や中進国、反米国や基軸通貨を狙う野心国に生産設備と技術をばら撒いたグローバリゼーションの否定とも言える。
あからさまに否定する事は、今のアメリカの地位では難しいので、海外投資の優遇を廃止して、国内投資を勧めるという穏便な表現を行うしかできないのである。
腐敗債券やCDSのような博打の負け分を、税金で保証して連鎖破綻を防いだコストの支払いの為に、課税を強化しなければならないという懐事情もある。もっとも、企業の帳簿はとっくに赤字であり、法人税の税率が上昇しても、当面は課税が発生するような状況ではないし、投資をしても利益を発生させられる状況ではない事から、金持ちに対する課税が強化されても、お金を動かさずに寝かせておくだけとなる。
雇われ取締役が高率の所得税をかけられて納税している姿に同情する意見が出てくるまでは、庶民の不満は納まらないであろう。
お金は、動かさなければ課税の対象にならない。租税回避地に飛ばした利益に対する課税は、そのお金が、再投資されたり、本国に回帰した時に発生するので、お金を動かした方が利益になる時期がくるまで、税率がどれほど高かろうが、実際には関係が無い。税率が高いことが世間に対するガス抜きになるならば、その効果を只で使える方に価値がある。お金を動かす事が利益になる頃には、また税率を引き下げれば良いのである。
本当のお金持ちは、時期を選ぶ事の価値を理解している。資金を動かすにしても、世論操作をやるにしても、政治的な圧力をかけて税率を引き下げさせるにしても、最適の時期がある事を理解しているから、お金持ちなのである。
恐慌により、外国投資どころではないという事で、世界中で投資の巻き戻しであるリパトリエーションが発生している。日本においても、外人の売りが続いていた。
日本の産業のうち、工業系は輸出が立ち直らないと、利益が出ない。海外市場の景気が悪いので輸出がままならないし、多少でも回復の兆しがあれば、中国製の粗悪なコピー商品が出回るという状況にある。
貿易決済に米ドルを利用してきた日本企業は、米ドルが無ければ買えない物を売る事で、世界中の人に米ドルを自国通貨よりも欲しがらせて来たが、ドルポンプ役を解任されて以来、中国との競争において、劣勢を強いられてきた。その挙句、世界中でグローバリゼーションバブルが崩壊し、景気が悪化し、生活必需品を買う為だけならばそれぞれの自国通貨だけで十分という状態、つまり、デフレーションが常態となりつつある。米ドルを保有する金持ちは、投資をしても利益が期待できないので、米ドルで買える安定した債券である米国債を買う為に、リパトリエーションを起こしている。
金本位制が終わった後、米ドルが基軸通貨の地位を維持できたのは、世界中の人が米ドルを欲したからで、その欲求を煽り、満たしてきた日本を切り捨てたグローバリゼーション以後、米ドルはまさに、基軸通貨からフロートしたと言える。
サービスや物といった最終消費物で欲求を煽り、満たす事が出来なくなった米ドルは、お金が欲しい、もっと欲しいという欲望を煽り、満たす事だけしかやれなくなった。過剰流動性へと突き進んでいったのである。そうやって増やされたお金の、元利を支払う事が出来なくなった時に、バブルは崩壊した。
アメリカの金融機関は、本来の価値をごまかして高値で売りさばける債券を作る複雑な組織となり、海外に投資する為に、投資先国の金融機関や証券会社を乗っ取ったり、買いとったりといった競争を繰り広げてきたわけであるが、それらの努力は、全てバブルを作り、育てていただけであった。無駄な努力であるのだが、努力した事は事実なのだから、成果が大赤字でも給料とボーナスを支払えと主張している。
アメリカの主要産業は金融であると言われてきたが、金融が生み出す幸福とは、お金の量が増える事でしか達成できず、増やしすぎたお金は運用先が元利払いを出来なくなった瞬間に、不幸の原因となってしまう。
お金そのものに対する欲望だけで欲しがらせるならば、米ドルでなければならない理由は存在しない。どんな通貨でもよく、第一選択に自国通貨が上がるのが普通となる。米ドルは、不要な通貨となってしまうのである。サービスや物といった最終消費物で欲求を煽り、満たす事を行い、その取り引きの道具として使われた時にのみ、通貨は基軸通貨としての強さを持つ。強い米ドルを作るには、米ドルでなければ手に入らない信頼性の高い商品を作り、世界中に売るというビジネスを成立させなければならない。
円安は、その必要条件の一つとなるが、中国等の低品質な模造品を生産し、基軸通貨体制を崩そうとする勢力を無力化しない限り、いくら円安にしても、強いドルに戻す事は無理であろう。
アメリカは石油、航空、宇宙産業、IT、バイオ、医薬、農業、娯楽、スポーツ、学術を制覇しているため。
ドルが基軸通貨なので銀行、保険も世界一。(サブプラ問題でがたついているけど)
Practically speaking, the April 2009 G20 Summit is probably the last chance to put on the right tracks the forces at play, i.e. before the sequence of UK and then US defaults begin (2).
http://www.leap2020.eu/GEAB-N-32-is-available!-4th-quarter-2009-Beginning-of-Phase-5-of-the-global-systemic-crisis-phase-of-global-geopolitical_a2805.html
基軸通貨どうするかで対立とかしてる場合じゃないんだけどねー。
まあ無理だろうね。終わりが始まる。
米ドルを基軸通貨の地位から蹴落とし、人民元をその地位に据えるには、アメリカを滅ぼして、アメリカの地位を乗っ取るというわかり易い手法がある。しかし、さすがにそれは難しいとして、中国の力を蓄えつつ、アメリカを弱体化させるという、遠回りではあるが、着実な道を選択している。
IMFの準備通貨に米ドル以外の通貨を加えるべきという中国の中央銀行である人民銀行総裁の発言が出ている。この発言は、十分に予想可能な内容である。しかし、問題は、そのタイミングにある。
アメリカは、1兆ドルの予算でバッドバンクを始めるが、負債を単純に買い取るだけでは、企業は反省しない。
不良債権には、仕入れのコストがかかっている。現在の価値に比べて、そのコスト分の支払いが過大だから、不良債権となっている。この仕入れのコストを支払う為に、政府から融資を受けなければならない。しかし、担保物権には、本質的に価値が無い。そこで、政府から融資を受けるが、その融資をバッドバンクに出資し、不良債権をバッドバンクに売り渡し、代金として、出資分を返してもらう。そのお金で、コストを支払う事で、連鎖的な破綻を防げる。
バッドバンクへの出資と、政府からの融資とは見合っている。企業は利益を上げて政府からの融資を返済すると同時に、同額だけ、バッドバンクへの出資を減資する。この仕組みが活きている間、企業には順当に利益を上げてもらわなければならない。つまり、産業管理体制に入り、さらに、国内産業を保護する為に、保護主義をバリバリにやるという事になる。
自由貿易体制を維持する装置としてのドルポンプが無い状態で、アメリカが貿易のセンターとしての活動を、事実上、ストップする事になるのである。
このタイミングで、IMFの準備通貨を多様化しろと主張するのは、米ドルとの交換比率を固定でき、多くの消費者と世界の工場としての生産能力を持つ中国の通貨"人民元"を準備通貨に加えろという主張に等しい。
IMFのフレームで、南米や中東の反米国家に人民元を貸し、中国で生産された工業製品を買わせるという手法を想定しているのであろう。反米でさえあれば何でも飛びつく中東諸国や、工作が浸透している南米諸国が賛成に回るという読みで、このタイミングで出してきたのであろう。
アメリカは、自由貿易体制と国内の産業管理体制を、同時に維持するという綱渡りをすることになる。これは、背反する条件となっているので、ゲームボードを軍事力によってひっくり返すという手段ぐらいしか、選択肢が無い状態へと向かうのである。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090315-00000852-reu-bus_all
どうやら、成長する事は権利であり、規定事実とされてしまっているようである。
グローバリゼーションとは、金融的には、米ドル建てでの信用の過剰発行でしかない。
そのおかげで、本来、自力では成長できない後進国ですら成長できた。しかし、権利は主張するが義務は回避するという、とても人間的な行動により、後進国に工業技術を与えるわけにはいかないし、地下資源国や中国は、素直に貿易黒字を溜め込んで米国債を買っていればよかったのに、ユーロやポンドに分散投資をした。基軸通貨体制が揺らぎ始め、慌ててグローバリゼーションを止めたら、世界の景気がストップしてしまった。ストップすると、過剰に供給されてしまった米ドルの価値を支えきれなくなり、恐慌が始まってしまった。
日本の貿易黒字を叩く為にグローバリゼーションをやる、産油国と中国に貿易黒字が発生するという所までは予想されていたが、産油国や中国は日本ほど理性的ではなかった。地下資源国の大部分は反米であるし、中国は自己中心な中華思想の本家である。それらが日本と同じように黙って米国債を買い続けて米ドルの基軸通貨体制を支えるわけが無いのに、アメリカの民主党は、日本よりも信頼できるパートナーであり、支えてくれると信じてしまったわけである。信じた方が悪いのか、信じさせた方が悪いのかについては、論評しない。イスラムや中国の道徳では、騙す方よりも騙される方が悪いとされており、彼らの行動は、彼ら自身の道徳においては善だからである。
で、G20で、成長が回復するまであらゆる必要な行動を取るという合意ができたという事であるが、その行動の中に、中国や産油国を相手に戦争を始めて、それらの国家の貿易黒字や過剰になっている生産能力を破壊するというプランは含まれているのであろうか。
先進国の生活を味わってしまった人々や国家に、それをあきらめさせる事は難しい。生活だけでなく、道徳や理性まで先進国並になってくれない限り、成長させるわけには行かないのだが、その為の具体的な行動は、含まれているのであろうか。
義務は可能な限りサボり、権利は可能な限り主張して獲得するというのは、とても人間的な行動であるが、社会全体がそれでは成長できないという事に気が付かない限り、経済成長はありえない。そして、今更それに気がついて行動を改めようとしても、すでに恐慌が始まってしまっている以上、落とし前をつけるには、相応の血が流されなければ手打ちはありえないのである。
日本としては、大戦に巻き込まれる前に、小規模でコントロール可能な戦争で実績を作って勝ち組逃げ切りを目指すというのが、戦後の復興において負け組を市場として銭儲けをする手段としてはお勧めである。
日本経済新聞 2009.2.11 大機小機
米国を震源とする金融経済危機が急速に世界のあらゆる国々を襲っている。
最初は米国のサブプライムローン証券化商品の値下がりによる金融機関の巨額損失問題として軽く考えていたが、欧米の金融機関の自己資本不足から急激な信用収縮が起こり、金融市場の機能が麻痺して深刻な経済危機へと発展したのである。
米国が膨大な物資を輸入し、貿易赤字を垂れ流して世界経済を引っ張ってきた二十世紀型の成長モデルは見直さざるを得ないであろう。一方、基軸通貨の米国は冷戦構造の崩壊による資本主義経済の爆発的広がりを受けて始まったグローバルな経済成長に対し巨額な経常収支の赤字を通じて成長通貨ドルを世界に供給してきた。
結果的に米国は世界の中央銀行としての役割を果たしてきたわけで、冷戦終了後の旧共産圏の国々やそれに続く発展途上国の経済が順調に離陸し、再び共産主義や全体主義に戻る国がほとんど出なかったことにつながった。そうでなければ、世界中に北朝鮮やキューバのような国が今も多く存在していたかもしれないのである。
もちろん、本来、住宅を買う能力のない人にまで持ち家を買わせるサブプライムローンや、値上がりした住宅を担保に追加貸し出しを行って過剰消費をさせるホームエクイティローンなど、バブルをあおるような金融機関の経営は変わらざるを得ない。当然、米国人のライフスタイルも収入以上に消費する貯蓄率マイナスの生活から、収入の範囲で消費する貯蓄率プラスの生活へと変わるであろう。
そうなると、米国の経常収支の赤字は大きく減少するが、同時に世界経済の成長は大きく減速し、日本や中国をはじめ、対米輸出依存度の大きい国の経済は大きな打撃をうける。世界の総需要はいったん縮小したら、経済危機を克服した後も危機前の水準へすんなり戻るのは難しい。企業経営者も劇的に落ちた需要が元に戻ることを前提に経営する事は出来ない。
米ドル以外に世界通貨としての役割を果たすことのできる通貨が見当たらないなか、米国が節度ある国際収支国になったら一体誰が世界経済の成長のために成長通貨を供給するかと言う深刻な問題も頭に入れておくべきである。
数年たったら猛烈なドル不足時代を迎えてドル高が進んでいるという可能性もあるのである。
(枯山水)
元自民党で政権中枢にいた人だし、野党の国民新党とかも元経世会の人が多いし。汚さでいえば当時の小沢に比べれば麻生とか安倍なんかたいしたことないように思う。
問題は、その「汚さ」を発揮するために手を組んでる勢力が自民のそれと比べると半端無い。ネクスト財務大臣とか、中国と組んでアジアの基軸通貨作ろうとか言い出してる。アホだろ。
所詮この国の選挙なんてのは人気投票レベル。印象さえ悪ければどんな仕事をしようが選挙には勝てない(逆もしかり)。自民党の敗北イコール民主党+公明党+社民党の連合政権になるわけだが、「村山談話をさらに発展させたメッセージを世界に発信しよう!」なんてほざいてる奴が閣僚に就任する事になりかねない。
ドルを印刷するだけでインフレになるのなら、アメリカのデフレはとっくに終わっているだろう。シニョレッジについては、たとえば高橋洋一氏はこう書く
貨幣部門の超過供給は、広義の政府部門(政府と日銀)の通貨発行益(シニョレッジ)を生み、それが非貨幣部門の超過需要となっています。
これが普通の理解だ。シニョレッジは別に基軸通貨に固有のものではなく、すべての通貨に発生する。したがって、この誤解をもとに展開される「ドル覇権の終焉」についてのありがちな話も、すべてナンセンスである。ドルの価値と「覇権」には何の関係もない。むしろドルが下がれば、アメリカ企業の国際競争力が強まって成長率は上がるのだ。
「なんでアメリカは貿易赤字を出し続けているのに豊かなの?」って質問は80年代の日米貿易摩擦のころからよく聞いてたわけです。
そもそもアメリカはGDPに対する輸出入の寄与はそれほど大きくないので貿易収支はそれほど豊かさと関係ない。生産性が高いから豊かだとしか言いようがない。
ま、その答えは「世界中がアメリカに投資しているから」。それでアメリカが世界中の国からモノを買ってくれるから世界経済は回ってるよ、みたいな感じの説明がずっとされていたと思います。わかったようなわからないような、つまりは納得いかない説明なんですけどね。投資を受け入れるのは借金とイコールではないけど、無限にはできないしいつかは返さないといけないって点では借金と変わらないし。無限にはできないことで経済を回してるって、やっぱり変じゃないの。
何かを売って貨幣を手に入れる=貸す、何かを買って貨幣を手放す=借りるということさえ把握しておけば理解できるはず。貨幣での売買というのは貸し借りを繰りかえすこと。アメリカに投資するから貿易赤字になるというよりは外国から買った額>外国に売った額になると必然的に外国に出て行く貨幣が多くなる。ドルというのはFRBの借金だから、アメリカに投資先があろうがなかろうが外国人がドルを持つとその分アメリカ全体の純債務は必ず増える。
その変なアメリカへの「投資」がそれでも続いてきた理由ってやっぱり、ドルが基軸通貨なことと、なにしろアメリカが強くてでかいことだと思っていいんでしょうか。
基軸通貨でないアーストラリアやカナダだって経常赤字続けてたりするわけで基軸通貨だから経常赤字続けられるというのは都市伝説。
「なんでアメリカは貿易赤字を出し続けているのに豊かなの?」って質問は80年代の日米貿易摩擦のころからよく聞いてたわけです。「なんであそこの家は大して仕事もしてるように見えないのにあんなに何でも買えるの?」みたいな感じですか。まるで小泉容疑者。
ま、その答えは「世界中がアメリカに投資しているから」。それでアメリカが世界中の国からモノを買ってくれるから世界経済は回ってるよ、みたいな感じの説明がずっとされていたと思います。わかったようなわからないような、つまりは納得いかない説明なんですけどね。投資を受け入れるのは借金とイコールではないけど、無限にはできないしいつかは返さないといけないって点では借金と変わらないし。無限にはできないことで経済を回してるって、やっぱり変じゃないの。
その変なアメリカへの「投資」がそれでも続いてきた理由ってやっぱり、ドルが基軸通貨なことと、なにしろアメリカが強くてでかいことだと思っていいんでしょうか。どこが潰れようとここだけは潰れないだろうと。これをつまり信用って言うんでしょうか。「ここだけは潰れないでしょ」ってことでアメリカ発の金融商品とか米国債とかが資産と認められてきたってわけですね。
サブプライム騒動でよくわかったことが、欧州は主に金融機関が米国の家計に、日本と中国は主に政府が米国の政府に金を貸してたってことです。米国では政府より先に家計の方が借金生活の重みについに耐えられなくなって一斉踏み倒し、欧州の金融機関ピンチ、と。
で、そのピンチによる景気とか金融不安とか、各国政府の対応で何とかできるかもしれない問題のことに世界は夢中だけど、アメリカへ投資することの信用もその一斉踏み倒しで消し飛んじゃったわけで、こっちの方が重大ですね。もっとも、「無限には続けられないこと」の「いつか来る終わり」に過ぎないんじゃないかと思ってますが。
投資先でなくなったアメリカにはもうお金とか入ってこなくなるから、そしたら今度は政府は、今の借金を返すあてはどこにあるんでしょうね。次に貸し倒れで痛い目を見るのは日本と中国、っつう気がします。その時点でアメリカはすでに崩壊してることになりますが。
欧州は今後明るいんじゃないでしょうか。いま基軸通貨のドルがなくなったら、次は何で取引したり貯めたりしようって、それはユーロ以外残ってないでしょう。しばらくは前世紀のアメリカと同じ繁栄モデルをやれます。
http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-1598.html
↑これなどを見ているのですが僕の頭が悪すぎて(経済などの知識も無さ過ぎて)よく分からない。
簡単に言えばアメリカがどこかを収奪するための軍資金を日本が出し、日本はその対価として収奪のもうけの中からいくらか山分けしてもらう(この山分け分がスレで言われている「利子」)。
この作戦に対してみんな楽観的なのは、貸金の回収能力が腐ってもドルという基軸通貨とアメリカの軍事力(そして日本とアメリカの仲良しさん加減、今後も末永く)に担保されているから。
まずはこういう理解でいいんでしょうか?
米国は「毒のモーゲージ(住宅担保債権)」を世界中にばらまいてしまった。
サブプライム住宅ローンの証券化による不良債権のことだ。そのせいで世界が危機に陥り、苦しんでいる。
1929年に始まる大恐慌の時は、危機が主に貿易関係を通じて世界に広がったが、今回は金融市場を通じてグローバルな危機を招いた。責任はまず、金融界やモーゲージ業者、そして私が「共犯者」と呼ぶ格付け会社にある。背景にあるのが、自由な市場経済を口実にしたブッシュ政権の規制緩和と企業優遇策だ。
問題は経済思想だけではない。イラク戦争とアフガン戦争、富裕層向け減税は、米国経済を弱体化させ、財政面でも金融面でも政策への重圧になった。それが連邦準備制度理事会(FRB)にしまりのない金融政策をとらせたとも言える。FRBにも不良債権の毒を爆発的に広げた重大な責任があるが、とりわけ非難されるべきはブッシュ政権の政策だ。
我々は歴史的経験を通じて、危機を大恐慌に転化させないための知識や政策手段を持っている。米国経済のサービス産業化や労働者のパート化も、かつてのように失業率が高まるのを阻んでいる。それでも恐慌の再現を防げるかどうかは、政府の行動いかんだ。
苦い教訓として思い出さなければならないのは、97年から98年にかけて起こったアジアなどの金融危機だ。米国も国際通貨基金(IMF)も正しい方策を採らなかったために、インドネシアなどで金融システムの崩壊や深刻な不況を招いてしまった。知識や政策手段があっても、正しく行使しなくては役に立たないのだ。
今回の危機に対し、ブッシュ政権は、巨額の金を金融界につぎ込めば他の人々もいくらかは助かるだろうという「トリクルダウン」(金持ちや企業が富めば、そこからしたたり落ちた富で全体が潤うという考え方)の手法を取っている。企業を助けるだけで、働く人々を助けようとはしていない。何もしないよりはましかもしれないが、まずいやり方だ。
ウォール街の特殊利益を優先する「企業温情主義」の発想が、正しい政策を阻んでいる。ポールソン財務長官やバーナンキFRB議長は、もはや市場の信頼も米国民の信頼も失っている。
米国政府がまずなすべきは、ローン返済に行き詰まった人が、担保の住宅を失うのを防いだり、失業者を支援したりする事だ。景気を刺激して、経済を回復に導かなければならない。予定されている減税は速く実施すべきだし、インフラ整備も必要だ。高速道路の建設も有効だが、長期的な視野に立って地球温暖化対策に力を入れ、「グリーンなアメリカ」をつくるべきだ。
民主党はそういう政策を掲げている。しかし、(11月の大統領選で民主党のオバマ候補が当選しても)新しい大統領が政策を打ち出す来年1月の就任式まで、まだ3ヶ月もある。この期間中、共和党内の支持すらも失ったブッシュ氏が大統領の座にあることが、対策を遅らせる要因になっている。
この危機をきっかけに新自由主義は終わりを迎えなければならないと思う。規制緩和と自由化が経済的効率をもたらすという見解は行き詰まった。
ベルリンの壁の崩壊で、共産主義が欠陥のある思想であると誰もが理解したように、新自由主義と市場原理主義は欠陥のある思想である事を、ほとんどの人々が理解した。私の研究はすでにそれを説明してきたが、今回は経験によって示された事になる。
基軸通貨としてのドルと、米国の役割も、やがて終わっていく事は明らかだ。
ただ私がすでに著書「世界に格差をばら撒いたグローバリズムを正す」(原題はMaking Globalization Work)に書いたように、各国が保有する準備通貨がドルから二つや三つに分散すれば、より不安定なシステムになってしまう。
もし、ドルとユーロの二つになれば、米国に問題がおきたときは、みんながユーロ買いに殺到する、逆に欧州に問題が起きれば、ドルに殺到するだろう。それでは不安定きわまりない。
結局のところ、特定の通貨に依存しない多角的でグローバルな準備通貨システム、すなわち「グローバル紙幣」が必要とされているのだ。それは各国通貨のバスケット方式であり、IMFのSDR(特別引き出し権)を恒久化したようなものだ。ケインズが44年のブレトンウッズ会議でドルやポンドの代わりに主張した国際通貨「バンコール」の現代版でもある。
同時にIMFに代わる国際機関を創設する事も必要だろう。新たなブレトンウッズ会議を開催すべき時なのだ。その意味では、今月半ばにワシントンで開かれる「G20サミット」は、今後のグローバルな金融制度について議論を始める場として意義がある。
しかしそのG20を、もはや誰もが尊敬しなくなっている大統領が主導するのは問題だ。危機を克服するには素早く行動しなければならないのに、それが出来ないという困った状況に我々は直面している。
日本はバブル崩壊後の不況を克服するのに長い時間を費やした。今回の危機を長期化させてはならない。
これまで米国は最大の消費国として世界経済を引っ張ってきたが、現在の世界危機と不況を克服する上で、「経済成長のエンジンの多様化」も必要だ。特に日本の役割は重要であり、できる限り力強い経済成長を実現する事が求められる。
こんな感じで10通もきてるんだ。読みたい奴いたら続きをアップするよ。
これにグラフ画像(多分新聞の切り抜き)が添付ファイルとして5枚貼り付けてある。やりすぎだ。
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最近の自殺、殺人の横行はグローバル競争社会とアメリカ型の投資、金融の自由競争と市場原理主義において負け組が奴隷化、野垂れ死の危機に達し、絶望した人達の悲鳴だと思います。
投資、金融に興味のない庶民にとっては理解不能のステルス的な社会の変革です。
問題は、それをテレビ等のマスコミがほとんど問題提起することなく、又、国民もほとんど気にしないで、投資にあけくれたり、日本国内における産業(仕事とお金)の奪い合い競争を無為に続けていることです。
政府が国民に、世界全部がアメリカ型競争社会に変わって行くグローバル化の闇や負の部分を公言、広報して注意喚起しないでいるせいで、政府は年1万人、10年で10万人の自殺者を大量生産し続けています。(1998年よりの自殺者増加分)
10年前の1997年より日本はアジア通貨危機から始まった金融、投資、経済、産業のグローバル化競争(政治、経済、産業の支配者層の、半分やらせの出来レース)に巻き込まれ、経済、産業、社会の混乱状態が続いています。
現在セレブ盛況の裏側での弱者の野垂れ死にの現状の『グローバル化競争社会』を問題提起するのが禁句にでもなっているのか、庶民に伝わってくる現状の異常とその原因を伝えるジャーナリズムが少ないです。
弱者、庶民は現状のグローバル化社会における政府、経済と社会問題に対する理解、認識が欠落しており、仕事とお金の奪い合いの世界競争の中で、政府にたいして救済もされず絶望して自殺、野垂れ死に、犯罪、殺し合いの共食い状態を続けています。
グローバル化競争社会の原罪、構造(金融)改革の目的、アメリカ型自由競争、市場原理至上主義の投資、金融支配社会における格差と世界恐慌の危険性を正しく国民に認識させるとともに、きっちりとしたセーフティネットを設けて国民の弱者を守るともに、再起可能社会を構築すべきです。又は、高税率の福祉国家とすべきであると考えます。
(1998年以降の国の異常を単なる不景気と片付けて、国民を惑わし混乱を作り、株や投資で儲けているセレブや政府官僚、又、旧来の既得権益でのさばる公団、公共事業主や、政府とつるんで新たな既得権益を得た公共事業、補助金成金やインサイダー投資家を、10万人を殺した大量殺戮の罪で訴えてやりたい。)
地方、現場労働者の不景気感が拭えない割に日本経済のGDPは伸び続けています。が、政府が政策と税政を誤っているせいで、日本国内の庶民の実体経済を細らせ、金融、投資経済にお金が流れ込む様に優遇しているせいで地方、労働者の経済が細り、ひいては国全体の景気回復も進まないのです。又、ワーキングプアや貧困層も発生させ続けています。
政府、投資家、企業が本来庶民が生産、消費で行なう経済活動(実物、実体経済)を細らせておいて、金融、投資経済にお金を集めて海外投資に熱を入れているようですが、金融、投資で儲けたお金を地方や労働者に還元して庶民の実体経済を太らせるのを忘れているせいで国内経済の活気が本格的に戻らないのを彼らは気付いているのでしょうか?
日本の地方や労働者層が不景気なのは彼らのセコさ狡さが原因です。
金融、投資主体の社会は利己的、独善的であり、官僚、公務員の行政主体社会と同じくらいモラルに欠けたもので、信用に足りるものではないと思います。
彼らに任せておくといたずらに国民を苦しめて国を滅ぼしかねません。
株価、為替、金利、相場、配当等の投資、金融経済だけが経済ではなく、経済を回し、社会を発展させ維持、管理、保護し続ける原動力は、何も効率重視の投資ではなく潤滑、バランス機能も兼ね備えた課税とその交付によって成されても良いのではないでしょうか。
グローバル化競争によって膨らみ過ぎた金融、投資経済に対する十分な課税と、厳重な利権監査と課税のシステムを整えたうえでの、国家による非営利目的の福祉事業や社会保障(富の再分配)の交付、公共事業(社会投資)や補助金の交付によって経済、産業の成長戦略や社会、経済の安定が行われる、課税と税の再分配による共産性や社会主義性を取り入れた国政でもよいのではないでしょうか?
特に少子高齢化の現状では、無理な利益追求をおし進める投資社会より、高税率の共産的福祉社会の方が日本にはあっていると思います。
本来庶民が生産、消費で使っていた分のお金や税金で集めて共産的に公共サービスや福祉、社会保障で使っていたお金を、富裕層や企業が減税、補助金で吸収し、海外投資等に使って儲けてバブル状態となり、庶民は生産、消費で使用できるお金の量が年々減って貧困に至ったり、必要な公共サービスや福祉、社会保障を受けれなくなっていると疑います。
又、企業の高業績や投資の配当が好調にも拘わらず国全体としての政府発表の個人消費が思った程伸びないのは富裕層は飽食気味で、貧困層は欲しくても買うお金が無いという事ではないかと推理します。
課税対象、課税方法を変える事によって国民生活の為にまともな経済バランスをとる事を政府に提言します。
現在の投資、金融経済主導の社会で今の税政だと投資、金融経済が社会に及ぼす影響と支配力が強く、弱者が仕事(産業)と財(不安定な低賃金非正規雇用生活によって疲弊)を奪われ失業、貧困に至るとともに投資家、企業の投資、金融経済にお金が溜め込まれるシステムになっています。
バブル状態の投資、金融経済から税金を取って弱者、貧困層に還元したり最低賃金規定を設けて給与を上げてあげないと縮小している労働者層の経済は萎んだままで弱者、貧困層の消費はいっこうに上がらず国内全体の経済と社会の活気は戻りません。
株主の利益追求、高配当の為の労働者の非正規雇用化以外にもグローバル化競争の為、産業の衰盛が地域、業種で激しく、それにともない労働力の需要も地域、業種で変動が激しく労働者を正社員よりパート、派遣雇用する企業が多いです。
グローバル化競争の為に企業は産業の衰盛に素早く対応しなければならずこれからも流動的な労働力としてパート、派遣社員を便利な使い捨ての低賃金労働者として利用し続けるでしょう。
企業の都合で一生をパート、派遣雇用で生きてゆかざるを得ない人達がかなり発生する訳ですが、彼らの未来、将来のことを何も考えていない企業任せで、このまま彼らを便利な使い捨ての低賃金労働者として利用させ続けて良いのでしょうか。
将来的な国力の衰退( 人口減少、人材不足)を考えた時にパート、派遣労働者を低賃金の奴隷的アルバイトではなく非正規雇用の準社員として捉え、パート、派遣社員でも結婚して家庭が持てる様にパート、派遣社員の権利を保護、育成してあげる必要があると考えます。
同一業界内での最低賃金の規定とその保護やアップを勝ちとる為の労働組合の設置、福利厚生システム(労災、雇用保険、厚生年金、交通費の支給、作業着等の備品の支給、育児や介護の為の有給休暇)の設置と補助義務の規定、正社員と同じ労働基準法の適用、派遣元会社の中間搾取の監視と禁止規定を等を設るべきです。
この過激な競争社会のなかで安価な低賃金労働者として必要以上に買い叩かれ、バブル的金融、投資社会のなかで奴隷的立場になっしまっているワーキングプアの人達の人権を、同じ国の現代社会人の一員として守ってあげる必要があると考えます。
現在の労働者層のワーキングプア問題は日本が不景気だから労働者が失業するのではなく、グローバル化競争社会における投資、金融の高配当目あての高収益化を目指した労働者の低賃金化とリストラによる失業問題なので、賃上げ要求することは恥ずかしいことではなく労働者の権利だと思うべきです。
現在、貧し過ぎてまともな現代人の生活が出来ていないワーキングプアの労働賃金アップによる貧困層の消費拡大による日本全体の景気回復や、貧困層の結婚、子育てを賃金アップにより推奨することにより将来的な国力の維持(少子化問題、人材不足等の解決)を考えるべきです。
これ以上、投資家富裕層による投資が過熱することは国力低下につながります。
彼らバカは優秀な人間や企業にただ、たかって投資すれば大儲けできると考えているだけです。
日本円が高いことをいいことに、安い途上国の企業や人材や労働力に投資でたかれば高効率の配当や売買益を得られると無責任に考えているだけで、日本国内の労働者や地方の実体経済や庶民生活の細り具合が目にはいらず、自国の将来的な国力低下に気付いていない。
さもなければ今だけ儲かっていれば本国である日本が将来的にどうなろうとも気にもせず、夕張市の公共工事にたかっていた建設業者や市職員みたいに国が傾いたら海外移住でもするつもりの無責任な人々なのではないしょうか。
日本の貧困層の生活を保障したり、奴隷的ワーキングプアを学ばせたり教育させたりして、将来を担うべき層の厚い人材を確保する考えのない、想像力の足りない愛国心ゼロの寄生虫的バカ投資家のせいで、将来的に日本は海外に比べて人材不足に陥ることが予想され、日本の未来が危なくなっています。
人は育てなければ育ちません。企業や労働者は競馬の馬でも家畜でもありません。
投資家は一人で育って優秀になったつもりなのでしょうが、本当はかなりの思いやりある人と運に恵まれて投資に対する知識や人間性を形成してきた筈です。それと同じ様に、庶民も社員も周りの人間や社会に支えられ、学びながら成長していきます。
グローバル競争社会において投資により、その庶民社会をぐちゃぐちゃにして庶民の生活を破壊し、放ったらかしにして成長を妨げておいて、能無しの奴隷、家畜としてたかっているのが利己的なバカ投資家です。
もし、日本の支配者層としての自負があるのなら、人材育成や教育、社会維持に対する考えを持ち、庶民を含めた日本の将来を担うべき人材を育てあげたり、社会維持のための納税や投資を惜しまずに、日本の未来に対しての責任を持つ考えを持って欲しいものです。
1月7日のNHK「クローズアップ現代」ので、グローバル化による金融、投資経済の1京6000兆円(実体経済の3.2倍)にのぼる膨張とアメリカのサブプライム問題による先物投資過熱と原油価格高騰、アラブ、ロシアによる投資支配戦略によって、アメリカの投資による世界支配が揺らいでいる現状をスクープしていました。
国内外の金融、投資のお金をかき集め、それを一斉にファンド等々にして世界にばらまき、発展途上国等や先物商品に投資することで、他国、企業、労働者の実体経済にたかるアメリカの金融、投資による世界支配の実態と、投資の配当等による収益や、投資対象(住宅等)の値上がりをあてにしたローン等によるアメリカの大衆消費促進経済の限界を問題提議し、世界におけるアメリカの投資、金融支配社会の信用低下をスクープしていました。録画等があったら是非見て下さい。
日本にはアメリカみたいに、金融、投資により他国(企業、労働者)にたかり、その配当で豊かに生活を送る海外投資による大衆消費社会に変えることが出来る国力はありません。
日本はアメリカと違います。日本円はドルと違い基軸通貨ではありませんし、低金利政策です。お金は発行されず国内外で流通する円の総量は一定です。それを証券、債券等により、見せかけのお金を増やしてファンド等々により海外投資して他国にたかろうとしているのでしょうが、バカ投資家連中はその元になる投資の資金を地方や労働者層に求めて彼らを苦しめつつ地方交付税の削減や、労働者の低賃金化や、配当課税の減税によって得ているのです。
投資家、企業は焦って利己的に利益追求や保身にはしらずに国民全員に還元すべきです。いずれ途上国の通貨切り上げによって円の価値は下がります。その分の保険としての海外投資なのでしょうが、通貨切り上げ、切り下げは国家間での話し合いなので、投資をしていない庶民に還元することで通貨切り上げ幅を小さくする容赦を途上国に提案するべきと考えます。日本の金融、投資経済に課税する事で途上国の溜飲を下げるとともに国民生活の為にまともな経済バランスをとる事を政府に提言します。