2008-12-23

[][]シニョレッジ

池田信夫

ドルを印刷するだけでインフレになるのなら、アメリカデフレはとっくに終わっているだろう。シニョレッジについては、たとえば高橋洋一氏はこう書く

貨幣部門の超過供給は、広義の政府部門(政府日銀)の通貨発行益(シニョレッジ)を生み、それが非貨幣部門の超過需要となっています。

これが普通の理解だ。シニョレッジは別に基軸通貨に固有のものではなく、すべての通貨に発生する。したがって、この誤解をもとに展開される「ドル覇権の終焉」についてのありがちな話も、すべてナンセンスである。ドルの価値と「覇権」には何の関係もない。むしろドルが下がれば、アメリカ企業国際競争力が強まって成長率は上がるのだ。

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