はてなキーワード: ドイモイとは
https://anond.hatelabo.jp/20171203113520
前回のオイラの記事に思いのほか大きい反響があったのに非常に驚いてまして、こりゃあオイラの勉強不足で認識違いも多分にあるんだろうなと思ったので、機会があれば再度深圳に行って見ねばと思っていたところ、年末年始に友人とベトナムに行くことになったので、帰りの便をオイラだけ香港経由にしてもう一回深圳に行って見たのでありました。前回のコメントでいただいた意見を参考に事前準備をしっかりして行ったが、やはり今回も深圳というか中国社会に違和感を覚えたので忘れないうちに感想を記しておく。
1. We chat payのシステム設計が謎
QRコード決済を利用可能にするために、会社の中国人エンジニアに頼んでWe chat payのアクティベーションをしてもらった。試しに前回の旅行で余った100元を送金してもらったのだが、実に簡単に出来た。ところがアクティベーション用に登録したクレジットカードで追加のチャージしようとすると、 “Credit card is invalid”とエラーが出て課金不能。協力してくれた中国人エンジニアに話を聞くと、中国国内の銀行口座と紐づけないとチャージは無理じゃないかとのこと。しかも彼曰く、政府が国民の資金移動を監視するためじゃないかな的な話もしていた。これってシステム的にどうなんだろう…
今回、We chat payを準備していたので深圳地下鉄で使おうとしたがダメだった。どうやら地下鉄のみ別のQRコード決済システムを採用しているようで互換性がないとの事だった。結局現金で払うか深圳の地下鉄カードを使うしか無く、外国人視点から見ると利便性に劣る。地下鉄用のQRコードアプリの登録には中国の身分証が必要みたいで、監視社会を連想せずにはいられなかった。香港や台湾のように単一の交通カードで街中どこでも決済できるのに比べると、やはり外国人視点では利便性に難ありと言わざるをえない。なお、飲食店やコンビニでは日本で準備したWe chat payが普通に使えたことを明記しておく。
また前回、香港経由で深圳に行くと楽的な話があったので今回は香港国際空港からフェリーで深圳入りしたのだが香港 から深圳に移動する際には指紋採取があるのに逆は無かったりする事から中国本土の社会の自由度が香港より一段低いように思えた。
前回の旅行で通信の自由の無さに辟易したので、今回はコメント欄のアドバイス通り香港Simを事前に準備して行った。結果、中国本土でもGoogle, Twitter, Facebook, Line等の西側のWebサービスを自由に使えることを確認。でもこれって世界的には当たり前のことなんだよなと、香港の前に立ち寄ったベトナムの事を思い出してしみじみと感じた。ベトナムも中国と同じ社会主義国で、報道の自由ランキングなんかでも下から数えた方が早いくらいの閉鎖社会と言われている。しかしそれでも空港で普通に買ったSimで何の工夫もせずにGoogleをはじめとする各種Webサービスを使うことができていた。(例外的にBitcoin関係のWebサイトはベトナムでもブロックされている事を確認。)中国の改革開放路線が1978年、ベトナムのドイモイ政策開始が1986年。ベトナムの方が後から海外に門戸を開いたのに、圧倒的に外国人にフレンドリーな国になってるんですわ。やっぱディストピアだよ。中国は。
「銃・病原菌・鉄」って本がある。
この分厚い本の答えを要約して言えばこうだ。
それはヨーロッパ人が他の人種に比べて優れていたからじゃない。
キリスト教的労働観が他の宗教に比べて優れていたからじゃない。
これにならって言えばこうだ。
単純にラッキーだった。そんだけ。
じゃあ日本は?
とりあえずアメリカに政治やら軍事やら難しいことはまかせておいた。
他の国が不安定な中で経済に邁進すれば日本だけ圧倒的成長できた。
終身雇用、公共事業、専業主婦。超安定。超ラッキー。確変状態。
73年のブレトン・ウッズ体制の崩壊で官僚・福祉システムが通用しなくなってきたのに
日本はなまじ上手く行ってたからこの超安定システムに乗っかり続けた。
中国は鄧小平が1978年に改革開放。1989年の天安門事件を経て南巡講話が1992年。
韓国は1987年に民主化。1997年のアジア通貨危機を経て新自由主義政策へ。
ベトナムは1976年に南北統一。1986年にドイモイで改革開放。
超安定システムが崩れてるのは20年の不況を経てようやく分かりはじめて
小泉新自由主義にいったり政権交代してみたり基地移転してみたりしようとした。
だけど次のビジョンが何なのか分からずに、さまよいまくってる。
というかまだ超安定システムがどっかにあるんじゃないかという幻想すらまだある。
ねーよ。
つーわけで、各自生き延びられるものは生き延びよ。