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2018-11-02

自殺なんてありふれた話だ。

本当にそう思う。

今、酒を飲みながら文章を書いている。

平日は毎日9:30~23:30まで働く。クソみたいな職場だ。

この生活は何も考えられない。

仕事から帰ってストロングゼロ飲んで意識を飛ばすまでの2~3時間けが人間だ。

それ以外はただの装置だ。

元カノ自殺するなんて、よくある話だと思う。

なんせ年間3万人が自殺している。日本では。

今はどれくらいなんだろう? 年間3万人って数字は、

僕の古くからの友人の兄貴所属していたロックバンドの曲の歌詞で知った。

10年以上前数字だ。今はきっともっと多いのかもしれない。

「年間3万人の自殺者って、多いの、それとも少ないの?」

という印象的なフレーズがサビ前に来る歌だった。

大きく名が売れたバンドじゃなかったが、良い曲を歌うバンドだった。

友人の兄貴は、自殺ではなく病気で亡くなった。

元カノとは6年くらい恋人関係だった。

別れた理由は僕があまりに将来を楽観視しているからだった。

でもそれは引き金になっただけでしかなく、

実際はあの子と僕の、価値観の違いに対して、

の子は歩み寄ってくれていたのに、僕は歩み寄れなかったことだった。

僕があの子を裏切ったことが遠因だ。

この文章は、本当に、自分への慰めでしかない。

他人が読んでもきっと何も得るものはない。

ならローカルメモ帳にでも書いとけってな話だが、なぜかそうはいかない。

表現するからには誰かには届かないと気が済まない。

でも、親しい誰かには伝えられない。

我儘。あるいは自意識に絡めとられているのか。

自身、どう位置付けていいかからないが、

そういう人間の為のはてな匿名ダイアリーだと信じて続きを書く。

自殺の引き金になるものは、ありふれた絶望だ。

ということを教えてくれたのは、誰だったか作家は忘れたが、

ウツボラ」という小説だった。

学生時代に読んだが、だれが書いたかはもう覚えていない、増してや酒に浸かった脳では。

その小説の中では、確か父親だったかが、自殺していたんだった。

父を亡くしたその人は、「父が死んだのは玄関電球が切れていたからだ」

と推察する。

まり自殺の引き金になるものはあまりに容易く、ありふれたものであるという、

そんな描写があった。

の子は、会社に出社して、体調が悪いからと早退して、そのまま亡くなったらしい。

死因は知らない。

どうやって死んだのか、知る術はあるが、知る資格がない。

だが、きっとそういったものが引き金になったのだと思う。

家庭環境が悪かった。

父親社会でうまくいかず、悪い筋と繋がり、最終的に自殺したらしい。

田舎出身の子だった。とんでもない田舎出身だった。

僕は東京まれ東京育ち、ヌルそうなヤツは大体友達って感じの

よくいるオタクなので、実感のない想像だが、残されたあの子と、家族はきっとつらい目に遭ってきたのだろう。

ただ、思春期に父を自殺で亡くしたあの子に、自殺現実的選択肢として

傍らにあったということだけは、どうにか理解できる。

の子には将来の展望がなかった。

僕と付き合うことをきっかけに上京してきたが、

の子仕事は、本当に残念なことだが学歴などの問題もあり、出世は望めない、

ただ事務作業毎日なすだけの仕事だった。

たまに、あの子は「出身商業高校では1位の成績だった」

ということを話した。

きっと悔しかったのだと思う、大学に行けなかったことが。

そのせいで、自分よりバカな人に使われていることが。

僕と別れて二年が経った頃、あの子自殺した。

僕はずっと好きだった

思い違い、モテないオタク勝手思い込み

どう捉えてくれてもかまわないが、

僕だけはあの子幸せにできると信じていた。

人間関係代替可能だと舞城王太郎に触発されて嘯いていた僕が、

それでもこの関係だけは僕だけだと信じていた。

今でも信じている。

の子にはきっと僕だけだった。

それを僕がダメにして、結果彼女は死んでしまった。

の子との関係を終わらせたのは僕だった。

僕のことをストレスに感じているあの子に耐えられなかったのは僕だ。

それでも、僕を手放さずにいてくれたあの子を、裏切ってしまったのは僕だ。

別れてから二年間、何度も後悔してやり直そうと言ったが、それが叶うことはなかった。

今僕は罰を受けている。

この生活が罰だ。

の子に向き合えず、自分に向き合えず、

怠惰に過ごした数年間の罰が今の生活だ。

それだけが、このクソみたいな労働環境での生活を支えている。

年間3万人の自殺者がいる。

3万人の自殺者の周辺で、僕みたいな人がきっといる。

ありふれた話なのだが、僕にはありふれた話と処理するにはキツすぎる。

この話にはオチはない。

かに読ませる文章ではない。

だが、酒に酔った自分を慰めるには十分な機能を果たした。

本当に笑顔かわいい子だった。

その笑顔を思うと、僕はどうにもならなくなってしまう。

 
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