2021-03-07

あれから10年、未だにオレは朝日新聞を購読できない

私は朝日新聞ニュースサイト asahi.comファンだ。

何か暇があればしょっちゅう asahi.com を見に行く。

ただ「有料会員登録」しての購読はしていない。

面白そうな記事が途中で「ここから先は有料です」と途切れると「ぐぬぬ」となる。

「会員登録ボタンを押せばいいのだが、なぜか押せない。気分が悪くなる。

その理由、そのきっかけとなった3.11事件から、ちょうど10年になる。

ここでそっと、当時のことを吐き出したい。

10年前、3.11 が起き、数日後、福島第一原発水素爆発事故を起こした。

今の新型コロナ禍に匹敵するほどの暗い空気を当時の日本は覆っていた。

日々、自問自答する。「なぜこうなったのか。我々はどうなるのか。」

それから数年がたったころ、朝日新聞スクープ報道をした。

曰く、「原発事故の原因は、従業員発電所所長の命令に反して逃亡したからだ。

そのことを詳述した非公開の『吉田調書』を我々は独自に入手した。」

日本は大騒ぎになった。

これまで、asahi.com はずっと記事無料だったのだが、

この吉田調書記事の頃を境に、スクープ情報記事単位で有料となった。

私は夢中でお金を払って、朝日原発スクープ記事を購入しまくった。

そして、日々、東電経営陣への怒りを顕わにした。

この朝日報道を多数の海外メディア孫引きし、日本名誉もまた地に落ちた。

そして、さらに数ヶ月が過ぎて・・・

その後の「吉田調書」に関する顛末は、覚えている方も多いだろう。

当時、すでに死亡していた吉田所長の希望により「非公開」であった調書は紆余曲折あり、公開された。

その内容は、朝日新聞記事とはかけ離れたものだった。

公開されたその夜、朝日新聞記者会見し、自らの報道ウソデタラメであったと認め謝罪した。

報告書で詳述された所員はみな、誠実・懸命に事故対処していた。

ときには現場無理解上層部政府に逆らいながらも、懸命に対処しようとしていた。

その後、国会図書館で調書と3つの福島原発事故調査報告書」を読んだ。

そこには、朝日新聞と当時の政府特に元首相の蜜月関係示唆されていた。

事故対応に陣頭指揮する菅首相肯定的報道する見返りに、朝日新聞記者が優遇されていたのだ。

朝日新聞誤報してたわけではない。記事を売るために、故意捏造していたのだ。

調書は「非公開」であることを利用していたのだ。

非公開であることを望んだ吉田所長はすでに当時、鬼籍に入っていた。

関係者が死んだ以上、「非公開」扱いの情報が公開されることはないと踏んで、好き勝手記事を書きまくったのだ。

そして私はそれに軽々しく乗っかってしまい、嘘の報道一生懸命課金したのだ。

私はとても悲しい気持ちに襲われた。

自分はとても愚かな存在だった。惨めだった。

私が朝日の舌先に載り、ウソ記事一生懸命払ったお金は、返金されることはなかった。

そのことがどうしても私の頭から離れることができない。

今となっては些細な金額だろう。

でも、一生懸命、「真実を知りたい、そのためにお金を払っても情報が欲しい」という自分の願いを

裏切られた気持ち・・・「売れさえすれば、真実はどうでもよい」というマスコミ本質・・・

迎合できない自分が、未だに朝日新聞情報に対して「お金を払う」という行為を躊躇わせている。

もちろん、この自分感情矛盾している。

なにしろ毎日3回は asahi.com に行き、散々無料記事を堪能しているからだ。

から自分の態度は不誠実なことも知っているし、きちんと金を払いたいと思っている。

しかし、どうしても本能で「有料会員登録ボタンを押せない。

色々なエンタメ情報サイトを有料行動していても、どうしても朝日だけは購読してない。

多分、これらのどのサイトよりも多くアクセスしているのに。

文章力は他のマスコミから抜きん出ている。

単純に文章面白いのだ。

真実を知るためではない、エンタメ課金すると思えばよいはずなのに。

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