よく親父と揉めていたことをふと思い出す。
小学生の頃、初めて触ったWindows95に心を奪われ、隙きあらばパソコンを触っていた。
まだギリギリ電話回線か、ISDNだったか。覚えていないけどそれぐらいの時代。
俺はずっとインドアで外でスポーツするよりは家でゲームしているほうが好きだったが
人にを絞られるのが嫌だ。レールを敷かれるのが嫌だ。
そんな親父は俺のことが心配になったんだろうな。
夜遅くまでゲームやってた俺はふっ飛ばされるくらいの力で何回か殴られた。
それからかな。
親父とは関わりたくないと思ってしまったのは。
大人になってから、親父のやったことが理解できるようになったけど
当時の俺も親父に似て頑固だったからな。
話は変わるが、親の仕事の都合で中学と高校で1回ずつ引っ越しをしている。
また、中高共に私立で通学に2時間弱かかるため、地元には友達がいなくなった。
未成年の兼ね合いもあったので、親父か母親を説得する必要があった。
普段は殆ど喋らないが、自分でお金は払うからと親父を説得した。
勉学を怠らないならということで、ガラケーを買うことができた。
僕はバイトに夢中になった。アルバイトを3つ掛け持ちして、学校終わりと土日で週5ほどバイトしていた。
お金は遊び代と服に消えていった。
彼女もできたりした。
テストも休むことがあった。
そんな中身のない3年間を過ごした。
やりたいこともなかった。
中高一貫の大学附属の高校だったが、10年間も同じやつらと一緒にいたくなかった。
もとより、俺の成績では大学にはエスカレーターでいけないのだが。
それでもなんとなく大学には行ったほうが良いとは思っていたので受験することを選んだ。
バイト代を払って塾にいくことにした。
中学・高校で連絡先を知っているのは2人ぐらいしかいなかったことに気付いた。
大学に通い始めた。
久々の共学。
授業に出ずに麻雀ばかりしていた。
一方で仕事をしているほうが気楽だった。
フリーターとなった。親からは何かを言われた気がするが殆ど何も覚えていない。
この頃だっただろうか。
何でも、俺が赤ちゃんだった頃から今までの写真とかビデオが全部入ったものだったらしい。
保管していた記録媒体の劣化で、データが飛ぶ前に大量のデータを編集して1つのDVDにまとめたものらしい。
母親から聞かされたが、編集はとても大変で仕事の合間に年単位で準備したものらしい。
断るのも悪かったので記憶ではもらったのだと思う。
このままじゃダメだと思い、就職活動を行いなんとか正社員になれた。
激務の2年間の中、一人暮らしを始めた。
転職もした。
勉強もした。
仕事の都合で転勤もした。
気付いたら、もうすぐ30歳。
ふと、過去を振り返る。
探したけれどなかった。
多分、俺のことだから親父に苛ついてどこかで捨てたんだろうな。
多分、要らないと思ってどこかで捨てたんだろうな。
ふと、過去を振り返る。
何も思い出はないかもしれない。
でも、それで良い。
これからまた思い出を作っていこうと思う。
親不孝だなあって、思うよ。
今日も男は親思い
でもお前親不孝じゃん