2019-10-05

無痛分娩してきた

ので自分経験を記録しておく。

30代、初産。都内総合病院で予定日より2週間前に計画無痛で出産した。

麻酔は硬膜外麻酔という下半身局所麻酔で、痛みは取れるが意識感覚は残る。

全くの無痛ではないケースも存在するので「和痛分娩」というのが正確らしいが、ここでは無痛分娩表記する。

・お産の流れ

その産院における、初産婦の一般的な分娩スケジュールは以下の通り。

前日に入院してテスト麻酔子宮口を開く器具を挿入して一晩過ごす。

翌日、子宮口が十分開いたら(5㎝くらい)、麻酔陣痛促進剤開始。破水していなかったら破水させる。

子宮口全開大(10㎝)になったら分娩室に移動して、自力でいきんで出産

お産が進行しないまま麻酔を使ってしまうと陣痛が弱くなり、分娩が長引いて危険になることがあるため、初産だとある程度陣痛経験する場合が多いらしい。

それでも本格的な陣痛ではないので、生理痛程度らしいけど。

私は幸いなことに、前日から子宮口4㎝も開いていたので、ほぼ陣痛経験することなく、最初から麻酔を使い、完全に無痛に近かった。

朝8時に促進剤と麻酔を入れて、12時過ぎには生まれた(初産にしてはとても速い)。

メリット

体力を温存できる

緊急帝王切開になっても素早く対応できる

痛くない

デメリット

費用

飲食や行動の制限

相対的産後の痛みを強く感じやす

麻酔陣痛促進剤に伴うリスク

まずはメリット

・体力を温存できる

初産婦だと一日以上陣痛経験することも普通にある。

いざ生まれるというときに、いきむ力が残っていないということになると、さらにお産が長引くことになる。

産後も当日から3時間おき授乳が始まり、怒涛の育児ライフ強制的突入するので、体力を残しておくに越したことはない。

・緊急帝王切開への移行

母親血圧が下がったりお産が長引いたりすると、胎児負担がかかるため緊急帝王切開になることがある。

そうなるとできるだけ早く胎児を出してあげないといけない。無痛分娩麻酔はそのまま帝王切開の際の麻酔として使えるため、手順が一つ減り、素早く対応できる。

実際私も分娩中に胎児心拍数が下がる瞬間が数回あり、緊急帝王切開もありうると医師に言われていた。

お産はいつ何が起こるかわからないので、安心材料の一つになる。

・痛くない

これ。

多少陣痛経験するにしても、陣痛マックスの痛みは感じることはない。

陣痛最中には立ち合いをした家族助産師暴言を吐いてしまうということも聞くが、無痛の場合まずそれはない。

私の場合は夫が立ち会ったが、陣痛中は普通に会話をしたり動画をみたりとリラックスして過ごし、生まれる瞬間も「産声でかいなー」と一緒に笑って迎えることができた。

前述の通り麻酔中も感覚は残っているので、痛くはないものの、胎児が出てくる瞬間のどぅるんとした感触はしっかり感じた。

そしてデメリット

費用

私の場合は通常の入院6日で70万円、無痛分娩10万円、計80万円ほどだった。

これは病院によるけど、どこも無痛はプラス10万円くらいかと。

そもそもの基本の費用が高いが、胎児モニタリング麻酔の経過チェックなどの体制が整っていたことを考えると、私は納得できた。高いけど。

飲食や行動の制限

事故防止のため、麻酔前3時間麻酔中、麻酔後1-2時間飲食禁止だった。

ただ、麻酔中は輸液されるので、のどが渇くという感覚はない。

下半身麻酔なので、歩行も麻酔後数時間はできない。つまりトイレ自力でいけない。

私の場合は導尿されてた。少し心理的抵抗はあったが、産後は回診のたびに会陰をいろんな人に見られ、母乳の分泌を確かめるために乳首を無遠慮につままれるので、思い返せば導尿くらいなんともない。

相対的産後の痛みを強く感じやす

産後には子宮が元の大きさに戻ろうとするときに、生理痛のような痛み(後陣痛)が伴う。

それに加え、多くの場合に分娩で会陰が裂ける。

麻酔が切れたあとにこれらの痛みがいきなり襲ってくる。

陣痛経験していないと、これらが人生の中で最高レベルの痛みに感じる(ような気がする)。

私も会陰がバチバチに裂けたので縫われたが、これがまあ痛い。出産当日の夜はひいひい泣きながらナースコールした。

ただ、後陣痛も会陰裂傷も痛み止めを飲んだり、患部を冷やしたりといった対策はある。

リスク

麻酔で重大な事故が起こる割合は低いが、全くリスクがないわけではない。

計画分娩だと陣痛促進剤も併用される。促進剤でも事故が起こったケースがある。

自分で調べても情報にはたどり着けるけど、これらの処置リスク事故防止のためにどのような対策をとっているか、などをしっかり説明してくれる病院を選んだ方がよいと思う。

今回の産院では、無痛分娩に関する説明会を受けることが必須になっていた。みっちり2時間半、質疑応答時間たっぷりとられていた。

リスクに対してメリットが大きいと納得できれば、無痛を選べばいいし、そうでなければ避けた方がよいと思う。

私の場合、完全無痛に近かったことと、よい病院に恵まれたこともあって、無痛にして本当に良かったと改めて感じている。

はてなーには「痛みを経験してこそ」なんて人はいないと思うが、無痛で産んでももちろん我が子はかわいい

お腹を痛めて産んだことがないから、比較できひんけど。

それではみなさまよい分娩を!

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