男女格差を絡めて男女の年収の差やらなんやらの記述を読んでて、ちっとも参考にならない話なのだけど、我が家のことを書きたくなった。
結婚当初、夫はだらだらと、本当に目標がないままダラダラと大学8年通い続け、バイトしていた職場に就職したところだった。結婚したくてなんとか就職決めた感じ。大学時代後輩だったわたしは、結婚当初、就職から数年経ってて、見込まれただかなんだか知らんけど、気付いたらプロジェクト参画させられて同期の年収の1.5倍もらっている状態だった。
「オレはできることしかしない(余裕がないから一切家事はしません)」
「お前の方が休日が多いから(1か月で2日ほど多かった)、お前が家事やるのは当然。お前は余裕があるから出来るから。」
軽蔑してるよ!って言って、離婚すればよかったのだけど、こんな人を世に放出してはいけないとの責任感から離婚せず。でも、「家事全部任せた上に、家計折半はバカバカしいので、わたし仕事やめるわ」と、年収手取り500万円をあっさり捨てました。バカだった。あの頃のわたしはバカだった。
で、いろいろあって、子ども2人をワンオペで育てて、もちろんその間、かかる経費ほどには夫からもらえず、このままでは子ども達が行きたい進路を目指せるどころか生活保護一直線だわ!ってなった頃に、再就職しました。
再就職先は、職種上あまり中途採用をしてなかったけど、氷河期世代対応のため、採用するようになった組織。中途採用があまり無いってことは、つまりそういった社員の取り扱いに慣れてないってこと。入ってからめちゃくちゃ苦労しました。入社後、あの人が…って注目されつつ、すぐに辞めさせてやるって思っているような人しか周りにいなかった。メンタル面で死にそうになりながら10年経って、なんとか係長級までこぎつけて、認められるようになりました。
数年前には夫の年収を超えて主たる生計者となりました。なってから主たる生計者なる言葉があることを知りました。子ども達もわたしの扶養です。
再就職時に「あいつ、バカじゃね?」って笑ってた専業主婦のママ友が、苦労を超えて時間の余裕ができてダイエットして変ったわたしに「金があるからダイエットできるんだよね」って不満げに言ってくる。キミら、金が欲しくて再就職して苦労していたわたしのことバカにしてたじゃん。
昔は、専業主婦になったわたしを札束で叩くような発言をしていた夫も最近は従順だ。昔の発言は引っ越しした時に
「金を稼いでいないキミがクローゼット使う必要無いよね?お金を稼いでる俺だけが使う権利あるんだよ」みたいな発言。
わたしが再就職したのは40歳になった年です。つまり今は50歳。
30代はあがきの年代だった。子どもを育てつつ、社会から隔離されないように時事系のブログ読んでた。その入り口はファイナルベントさんの極東ブログでした。
愚痴のような発言をネットで見かけると、まだまだやれることはあるのよ。って思うのよ。そうすると能力が…とか言われるので何も言えなくなる。学歴も目指していたものとはまるで違うし、就職後の実績も全然ない。わたしなんて何も持ってなかったけど、と思うけど、幸運は持ってたのかもと思うと何も言えない。そして好奇心だけはあったかも。どんなに生活に疲れてても面白い話だけは拾えてるし、今もそうかも。お金は無くても、楽しい気持ちだけは捨てないで、夫にひどいこと言われて、明け方に公園で泣くことがあっても、翌日は楽しいことをネットで拾って、ワクワクしてた。
今、この日記を読んでるあなたはつまりわたしが絶望した時に眺めてた同じ箱や同じような薄い板を使って、わたしの日記を読んでいる。きっとそこには、あなたを奮い立たせたり、明日も頑張ろうと思えるようなものが転がっているから、とりあえずいろいろ検索かけてみて。
そこに勝機はあるのだと。ネットで、男女格差の愚痴を言ったり絶望したりせずに、未来を見て、今の現実から這い上がろうぜと。
絶望した毎日から這い上がって、大きくなった子ども達から楽しい知識を得つつ、一緒に楽しみ、日々目標に向かって働いているそんな人生まで這い上がれた自分は思うのです。