ひょっとして、ミノムシを見た事が無い人も多いのだろうか。ミノムシとは蛾の幼虫で、枯葉や枯れ木を身にまとって蓑を作り、枝や壁にくっつく虫の事である。僕が子供の頃はそこらじゅうに居た記憶があるが、言われてみれば十年以上見ていない気がする。ミノムシの蓑を解体して、中に居る幼虫を取り出して、細かく千切った折り紙と一緒に箱に入れて、カラフルな蓑を作らせるなんて遊びもあった。中に居る幼虫の見た目が気持ち悪いけど、蓑の状態だと何だか可愛くて、僕は結構好きだった。
そう言えば、ひっつき虫も見なくなったなぁと思っていたら、こっちも絶滅危惧種に指定されていた。ひっつき虫とはオナモミという植物の種で、硬い殻の周りにトゲトゲが付いていて、それが衣服にひっつくのでひっつき虫と言われていた。これも僕が子供の頃はそこらじゅうに居て、友達に投げて遊んだり、ポケット一杯にしまったら取り出せなくなって親に怒られたりした記憶があるが、やはり十年以上見ていない気がする。しかしこれは「オナモミ」の他に「オオオナモミ」という似たような外来種があって、オオオナモミはたくさんいるようだ。僕が子供の頃に見たのがオナモミなのかオオオナモミなのか分からない。見なくなったのも、単に僕が原っぱに行くことが無くなったからかもしれない。
これらは外来種の増加による環境の変化が原因らしいけど、たかだか20年くらいで絶滅危惧種になってしまうほどに減少している事は問題だと思う。それに僕の娘が大きくなってもひっつき虫やミノムシで遊ぶことが出来ないのは何だか寂しい。
このように、今あたりまえのように居るモノ、見ているモノが、将来絶滅に瀕する事は、これからも起こり続けるのだろう。それは何も動植物に限った話ではない。例えば僕が小学生の時は女子の体操着はブルマーだったが、今では消滅した。また、僕が中高生の時はルーズソックスが女子生徒の間でスタンダードだったけど、今ではほとんど見る事が無い(近年復活の兆しがあるらしいけど)。AV方面の話についてはあまり明るくないけど、近年は黒ギャルモノが衰退しつつあるらしく、また女子高生モノも僕が高校・大学性の頃に比べれば、その数を減らしていると感じている。
こう考えてみると、例えば今はたくさんいるAKB48やエグザエルも、いずれ絶滅の危機に瀕する可能性があるのだろうかと考える。48グループ(国内AKB、SKE、NMB、HKT、乃木坂)は現在研究生を含めたら363人いるらしい。って363人もいるのかよ。これには素直に驚いた。ちょっとした限界集落より多いだろ。そしてエグザエルは現在19人。しかし2006年当時5人だったエグザエルが9年間で約4倍にその数を増やした。このままのペースで増え続ければ2022年には72人、2030年には274人に増える試算もある。エグザエルの繁栄がいつまで続くのかは分からないが、栄枯盛衰などと言われるように、何事もいつかは必ず衰退する。往々にして発生⇒繁栄⇒最盛⇒複雑化⇒簡素化⇒衰退を繰り返すものである。AKBだっていずれ解体・簡素化のいずれかは起こるだろうし、エグザエルもその数を減らすだろう。
そうなってくるとAKBもエグザエルも絶滅危惧種に指定、レッドリストの仲間入りする未来も、そう遠くはないだろう。貴重種になったAKBとエグザエルは、その価値が高騰。金持ちの道楽として高値で売買されるのは時間の問題である。必然としてAKBハンター、エグザエル狩りが出現、乱獲が国際問題へと発展する。もちろん何もしない日本政府では無い。AKB・エグザエル絶滅対策保護団体が発足。政府介入のもと、保護と繁殖を行う。しかし詳しい生態の解明されていないAKB及びエグザエルの繁殖は難しく、同種間での繁殖にはついぞ成功する事が無かった。AKB×エグザエルによる繁殖には成功したものの、そのハイブリットに対する批判が殺到。曰く「そうじゃない」「政府はなにもわかってない」「鬼畜の所業」「どうせ前から繋がってる」「処女膜から声が出ていない」といった声が世論から飛び交った。世論からの批判に押される形で政府は支援を打ち切り。こうしてAKBもエグザエルも淘汰を待つだけの種となってしまった。
時は21XX年。AKBもエグザエルも絶滅が確認された世の中。平凡な男子高校生の主人公はひょんなことからAKBの生き残りを託される。時を同じくして平凡な女子高生であるヒロインがエグザエルの生き残りを託される。襲い来るAKBハンター及びエグザエル狩りとの攻防、そして政府と保護団体の癒着が明らかになる中、ついに両者ともに囚われの身となる。つれていかれた先は地下闘技場。「AKBとエグザエルで殺しあえ。生き残った方に特赦を与えよう。それこそが最高の娯楽だ」と狂気をはらんだ目で宣言するのはなんと内閣総理大臣だ。こんな腐った世の中で生きる意味はあるのだろうか。狂った世界で生きるのならばいっそ死んだ方が。。。絶望する主人公とヒロイン。しかし、いつしか強い絆で結ばれたAKB及びエグザエルは「君を助けるために私は戦う」と闘技場へ歩き出す。悲しき殺し合い。果たして両者に未来はあるのか。全国が興奮の渦に。日本映画の最終兵器。世界よ、これが日本のトップアーティストだ。『最後のAKB48 VS ラストエグザエル』 カミングすーん!
という内容でアクション映画を作りませんか、東映さんあたりで、昔のデタラメなやくざ映画を彷彿とさせる内容で、思うに今の邦画にはこういう胡散臭さが足りないよ、昔のようなギラついた日本映画界に回帰するのだ! そしたら絶対見に行くよ! チミィ!
はてなんの話だったんだろうか。
※追記
エグザエルでは無くエグザイルだということをいま知りました。
http://anond.hatelabo.jp/20151006173512 「エグザエル」