夢と魔法(物量)
こと、「男だけでディズニーランドに行ったら全力でモテた?お話 | nezu.log」の話なんだが、
このあと女の子のアドレスを聞いて再会するのでなければ、「モテた」とは言わない。非モテは「モテる」の定義を勘違いしている。
ネットで暗黙に仮定されているモテた/モテるは定義があやふやなので、勘違いもクソも無いだろと思うんだが、実は非常に示唆的だ。
も・てる【持てる】[動タ下一]《持つことができる意の「も(持)てる」から》
1 保たれる。維持される。「座が―・てない」
(1)人気があって,ちやほやされる。 「女に-・てる男」
(2)長くその状態を保つ。維持する。もちこたえる。 「共通の話題がなくて座が-・てない」
なんで1,2が逆になってるかは知らんが、クソ面白くもない定義なら「人気があって、好意的に接してもらえる」だ。
「モテる」は基本的には4つに分類できる。(異論は認めるので単なる分類法だが)
1,3は「複数の相手から」が必須だが、2,4は人数の多少は問わない。
もっと判りやすく言えば、トイプードルだのアメショーだのゴールデンレトリバーだのは、女の子にモテる。
これは「属性」に対して「好意的である」状況であって、複数人数から人気がある場合を指す場合が多い。
「モフモフとして愛らしい猫」がモテるのであって、「デン助と呼ばれるキッチンを定期的に荒らす猫」では無い。
つまり、かわいいキャラクターやアイコンとしての属性を愛されているのであって、具体的な特定対象を指していない。
「夢と魔法の王国に男で」の場合は、この「人気でモテる」だろう。
「ああっ女神さまっ」に出てくる「森里螢一」はやたらとモテるが、特に18巻のシュレディンガーのくじらの巻が判りやすい。
人語を解するくじらが出てくるのだが、同性かつ種族が異なる彼は、螢一と歌をうたう。
明確に好意はあるが、恋愛対象としてでも、人気があるわけでもない。
これは「属性」では無く「特定対象」として好意を持たれている状態を指す。人数の多少は問わない。
「子供に良くなつかれる」「男にモテる」等の場合は、この「好意でモテる」を指すことが多い。
一般的に話していてあまり認識に齟齬が生じない「モテる」がこれだろう。
この場合、実現の有無や実際の行動とは異なり、「そういう対象である」と見做されていれば十分だ。
具体的にはジャニーズやアイドル、一般人でも美男美女など、恋愛対象として見做されやすい相手だ。
ポイントは、第三者視点としてみる「不特定多数から恋愛でモテる」だ。
相手から恋愛対象として見られるのではなく、「自分が対象としてみた相手から、恋愛対象として見られたい」というのを、「モテたい」と言うことがある。
単独か複数かは問わない。つまり、「自分の恋愛対象から恋愛でモテる」だ。
ここだけ「不特定多数から恋愛でモテる」との違いが判り難いので、分類して説明する。
判りやすいが、「あの相手からの愛が欲しい」。狙った相手を落とす、等だ。
例えば具体的に言えば、「ジャニーズからモテるために女子力を上げはじめた独身31歳OL」が、
女子力を上げた結果、何故か「複数の幕下力士から熱烈な求愛を受け始めた」状態は、不特定多数からのモテるだ。
彼女は、「ジャニーズもしくはそれに近似する男性達」からモテたいとは思っていただろうが、関取なら兎も角、幕下力士からモテたいとは思っていなかっただろう。
全く逆に「複数の年上力士からちやほやされたい、既婚23歳主婦」が、「ジャニーズ顔の年下からモテる」のでも困惑するわけだ。
このように「自分の恋愛対象者複数からちやほやされたい」というのは、第三者視点でのモテるとは異なる。
「恋愛対象として見られることが絶無」の非モテにとって、「好意を向けられる」事そのものがレアだったりする。
だから、「自分の恋愛対象から恋愛でモテる」でも「不特定多数から恋愛でモテる」でも「好意でモテる」ですらなくても、
「人気でモテる」だけでも、十分に「オレラ今日モテてた」と言えるわけだ。
id:blueboyが言っているのは、実は2番と3番の中間で、この4分類の外にある「好意を向けられた個人を、恋愛プロセスに載せる」を指している。
(複数の相手と連絡先を交換したでも、相手からアドレスを聞かれたでも無いところがポイント)
大抵は曖昧なママなんとなく使っていることが多いので、別に雑談ならクソみたいな話題だが、辞書に載っている意味以外の「オレ定義」を説明せずに「定義が違う」と言う上司は嫌われる(偏見)
(上の4種類は単なる分類法だから、それに当てはまらない定義があって当然。曖昧な単語を曖昧なままやりとりするとフワフワするという意味)
「人気のモテる」「好意のモテる」「恋愛対象としてのモテる」「自分の恋愛対象からのモテる」は全て違う。
今回の「夢と魔法(物量)」は、「人気のモテる」であって、「大量のミッキー帽軍団」がモテていた。
ふなっしーが幼女とLINEアドレス交換してたら物議を醸すのと同じように、今回恋愛対象者を探すつもりで企画していたら、Twitterでの評判は違ったものになっていただろう。
ただ、4~5人のグループが「人気」で興味を持たれて、「好意」に変わることは良くあることだし、
そもそも恋愛対象外であったり種族が違っていても、友好的な雰囲気での接触は精神的な安定をもたらす。
つまり何がいいたいかというと、「異性」とここまで書かなかったように、男は女の連絡先を聞いてなんぼという昨今政治的にも正しくない昭和な価値観の奴が上から目線で「非モテ」とかdisってんじゃねえよ。