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2023-02-19

日本マスコミがいよいよ「話が通じなくなっている」恐怖

H3ロケット試験機1号機の打ち上げ中止を共同新聞記者がとくに根拠なく「失敗」だと断定した件について。

まあ関連していろいろ恐ろしい事が多いのだが、個人的に一番やばいと思うのは次の江川紹子氏のツイッター上での発言だ。

https://twitter.com/amneris84/status/1626791731973980160

江川紹子氏はフリーランスジャーナリストの中でも、いろいろな案件をそれなりに中立的立場で扱うことができる人だと思っている。

その人がこの発言というのは、かなり恐ろしい事態が不可逆に進行している証左だ。

共同新聞記者に比べたらそこまでほどの発言じゃないだろって?

いやむしろ、私は共同新聞記者の頑なさなんかよりも、江川氏の紋切りコメントのほうがよっぽどやばいと思わされた。

件の記者鎮目宰司氏は過去の経歴からみても、日本科学政策のものに常に重大な不信感を持っているタイプマスコミ人だ。

それはそれで一つのスタンスであり、そういう立場人間マスコミ内にいて、常に批判言論を提起することは価値があると思う。

しか江川氏はそうタイプではないのにも関わらず、氏の中では

打ち上げは失敗だが、JAXAと主流派メディアはそれを認めたがらないから失敗という言葉を使わなかった」

ということが「議論余地なく確定」している。

対立する議論を読んで、検討した上でそれが結論ならそれでもいい。

しかし今回の江川氏の発言は明らかにそうではない。議論より前に「ストーリー」が出来上がっており、それで終わりだ。

私は江川紹子氏はある種の独立系中立派メディア人の代表サンプルのようなものだと思っている。

そういうひとがこのスタンスだということは、多数派メディア人も同じような反応をする可能性が高いだろう。

というか少なくとも同じような反応をしているメディア関係者ツイッターを多く見て、本当の恐怖が湧き上がってきた。



恐ろしいのは、ここでそもそも宇宙開発プロジェクトにおいて中止や失敗の定義がどうなっているかとか、技術的な話をしてもなんの意味もないってことだ。

逆に、日本科学政策を真面目に批判するため、例えば米国宇宙開発で「失敗」の定義がどうなっているかとか

外国における科学政策マスコミ報道のありかを比較するとか、そういう話にもならない。

もしそれらの話をどちらに展開しても、彼らはその議論を一切無視して

「まあごちゃごちゃ言ってるけど、要するに失敗だったのに日本科学政策組織はそれを認めなかったってことなんやな」

という彼らの中の「事実から一歩も動こうとしないだろう。

そして「まあいいか。そこまで興味ないし」と次の事件に向かうのだ。

本当に話が通じない。

本当に話が通じないのだ。

ここまで話が通じない集団に対してどういうアプローチを取ればいいのだろう?

私にはわからない。

みなさんはどうすればいいと思います

H3ロケット打ち上げ時の共同通信鎮目宰司記者発言雑感

H3ロケット打ち上げ時の記者会見に出席していた共同通信鎮目宰司記者発言炎上している。

増田宇宙産業にも少しかかわりのある電機業界のエンジニアなので、周りの知人の反応も避難一色なのだが、はてなブコメTwitter の反応を読んでいると擁護派も一定数いるように見える。

旧日本軍が敗北を転進と言い換えて現実から目をそらしたようなものじゃないか?」、「言葉遊びをしてMRJのようにプロジェクト問題があっても見て見ぬふりをしているのではないか?」という辺りが主な擁護派の論調だろうか?

こういう意見にまじめに向き合わないのは、業界を少し知る人間として不誠実かなと思うので、なぜここまで炎上しているのかについて少し見解を書きたい。

1.単純に人として失礼だから

捨て台詞として自分意見押し付けるのが社会常識としてあり得ないレベルで失礼だということ。WBC日本代表メンバー発表の記者会見の場を想像してみてほしい。

取材に来た記者が、「代表選手が30人いて、どうしてピッチャーが15人もいるんですか?一般草野球チームなら5人で十分です」なんて事を繰り返し言ったら、今回のH3どころじゃないレベルスポーツ新聞ネットで叩かれまくるのは容易に想像つくだろうし、一般共感されている部分である

2.定義が間違っているか

ここは宇宙業界に縁のない一般目線からすると引っかかる所かもしれない。ロケット打ち上げ成功/失敗の定義ロケット宇宙空間に到達して、積荷を無事に届けられたかどうかというところで判断する。H3の全身であるH-IIAでも、SpaceXのFalcon9でもロシアソユーズでもこの基準は変わらない。

(打ち上げ成功率が積荷となる衛星保険料にも影響出るので基準は開発国やロケット種別恣意的に変えることはできない)

この辺の話でエンジニアがやたら噛みつくなという印象を持つ人もいるかもしれないが、なんていうか「かけ算順序問題」で理系出身者が絶対に納得しないのと同じで、定義が異なるものを分かりやすさや印象ベースお気持ちゴリ押しすることに対して、科学者技術者としての職業倫理的に許し難いという根本的な嫌悪感があるのだ。

製造業だと製品仕様書で適切な用語が使えなければプロジェクトは上手くいかないわけなので当然と言えば当然の話であるエンジニア達がこの問題烈火の如く怒っている原因はここにあるわけなんですよ。

最後

技術関係仕事をしている人って、世間無理解特にマスコミ関係の扱いにフラストレーションを抱えてるん人って本当に多いと思うね。

WBC日本代表メンバー発表の記者会見の場に野球ルールを知りませんっていう記者絶対に送らないと思うんですよ。だけど、ノーベル賞受賞者とか宇宙開発関連だと平気で無知リスペクトの無い記者を送り込んでしまう。

から誤報を伝えたくない慎重な人ほどマスコミへの信頼が低くて、ちょっと前に話題になってたゲラチェック問題にしても意図が捻じ曲がらないかすごく気を使うことになってるんだと思うんです。

 
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