2013-11-05

元ソシャゲ屋が語るアイテム課金ゲーム最後に到達する未来地平線

増田に「ソーシャルゲーム予算規模を軽くまとめる」を投稿した元ソシャゲ屋です。

http://anond.hatelabo.jp/20110918202040

島国さんがアイテム課金の強さを解いたブログ記事が読む人を納得させるつもりが全くない手抜きな記事でしたので、

僭越ながら俺が代わってアイテム課金ゲーム未来地平線を語らせていただきます

10年後のアイテム課金ゲーム業界。生き残っている会社は精々片手で数える程です。

その数社が運営しているタイトルはおそらく20タイトル前後程度。

そしてそのゲームはつまらないです。パズドラ100倍はつまらないゲームになっています

しかし、そのつまらないゲーム20タイトルを運営する5社で市場規模コンシューマ業界よりもはるかに大きくなっています

どうしてそういう未来になるか。

アイテム課金ゲームコンテンツではなくサービスであり、サービスビジネス世界ではトップクラス企業しか生き残れないが、

トップクラス企業だけはどこまでもサービスを拡大して膨張していくものからです。

コンシューマーゲームコンテンツ9:サービス1くらいにコンテンツという側面がでかい商品です。

対してアイテム課金ゲームサービスが9:コンテンツが1くらいで限りなくサービスに近いコンテンツです。

ここではコンテンツとは「表現に対価を払うもの」という意味で使います

漫画コンテンツです。漫画という表現に対してお金を払います音楽映画小説芸術品などもコンテンツです。

電車コンテンツではなくサービスです。目的地により速く移動するサービスを受けるものです。SNSスーパーサービスです。

コンシューマーゲームは(将棋ゲームのような例外をのぞいて)コンテンツです。

そしてアイテム課金ゲームコンテンツではありません。

アイテム課金ゲームでは絵やストーリーゲームシステムのような表現に相当する要素は無料ですから

ではアイテム課金ゲームお金を払う人は何を求めているのか。

満足感、達成感、優越感です。アイテム課金ゲームお金を払って満足感や達成感や優越感を買うサービスです。

最近カードゲームの絵は本当に豪華ですが、絵のクオリティという表現に対して対価を払うプレイヤーほとんどいません。

時間はかかるミッションをすぐにクリアできたという満足感への対価としてお金を払うのです。

ものすごく強いデッキが完成したという達成感への対価としてお金を払うのです。

誰も持っていないレアカードを持っているという優越感への対価としてお金を払うのです。

アイテム課金ゲームコンテンツではなくサービスです。

そしてビジネスおいコンテンツサービスにはその広がり方に大きな違いがあります

コンテンツ表現を売るものなので、無数の表現、無数のコンテンツを生み出すことができます

例えば日本におけるコンテンツ代表である漫画を見てみればすぐに分かります

アマゾンで新刊コミックを見てみると実に膨大な数です。どれだけの数があるのがわからなくなるほどたくさんの漫画があります

それぞれの漫画共存していますワンピースが圧倒的に売れていても漫画ワンピースだけになったりすることはありません。

サービスでは事情が180度変わりますサービス世界では一番優れたサービスけが生き残ります。ほかはどんどん死んで行きます

わかりやすい例として検索エンジンを上げてみます検索エンジンと言えば、GoogleYahoo!Bing日本はこの3つでほとんど全てのシェアを占めるでしょう。

検索エンジンサービスです。サービス世界にあるのは利便性コストパフォーマンスだけです。かなりはっきりと優劣がついてしまます

アイテム課金ゲームサービスです。検索エンジンと同じでサービスの良さが勝敗を分けます

スケールメリットを追求し最高のコストパフォーマンスで達成感を販売するサービスけが生き残るビジネスです。

スケールメリットを追求したアイテム課金ゲームはどんなものになるでしょうか。

スケールメリットのためにはなによりもまず利用者の数です。俺は前の記事でも言ってましたがソシャゲは人口です。人口が全てです。

日本のほぼ全人口を獲得するために、キャラクターは老若男女が受け入れられる無難キャラクターに、ゲームルールもとにかく無難に、

ゲームの難易度も無難に(誰がどんなプレイの仕方で遊んでもあまり変わり映えしないように)、とにかく無難ありがちな要素で固めつつ、

クオリティは圧倒的に高く、ゲーム画面はとても見やすく、ルールはとにかくわかりやすく、サーバーとの通信はとても高速で快適に、

達成感販売サービスとしてのクオリティスケールメリットを追求したゲームになるでしょう。

その結果としてコンテンツとしての側面は極限まで薄れ純粋サービスになります

コンビニお菓子を買うように、知り合いと軽くお茶でも飲むかのように、今のSNSのように誰もが自然に利用するサービスになります

お酒の席で仲良くなった人と一緒にミッションに出かけて3分で終了するのが挨拶代わりのサービスになっています

そのゲーム空気と同じで誰もが当たり前のように利用するサービスになっています

そのゲーム課金ガチャ1回300円で何が出てくるかわからないなんてヤクザ課金ではありません。

パズドラ魔法石バラマキがキッカケで、アイテム課金ゲーム業界ではゲームの安売り競争がどんどん加速しています

現在でも毎日のようにガチャチケットを配っていたり、簡単すぎてどこで課金していいのかわからないゲームが増えています

価格が高いままで大した達成感も得られないサービスはどんどん絶滅していくでしょう。

そしてスケールメリットを追求するなら世界市場への進出は必須です。Facebook日本進出で日本ローカルSNS駆逐されつくしたように、

スケールメリットを追求し最高のコストパフォーマンスを実現したただ1社だけが最終的に生き残れるのがサービスビジネスです。

海外も手に入れるためにゲーム内容は世界中のあらゆる文化圏人間に受け入れられるレベルまで無難ものになり、

安売り競争も極限まで到達し、20年後には世界60億人が平均で一人あたり月に10円を払って利用しているサービスとして終着点を迎えます

ここまで来たものゲームと言えるものなのかと問われたらおそらく言えません。

サービス9.99:コンテンツ0.01ぐらいにまでコンテンツは退化しており、

純粋お金で達成感を購入する達成感販売サービスとして完成しています

そしてこれはコンテンツのままでは(コンシューマーゲームでは)絶対に到達し得ない地平線です。

その頃にはもうアイテム課金ゲームだなんて意識する人はいなくなります

自販機コーヒーを買ってカフェインを補給するのと同じレベルで達成感購入サービスを利用して達成感を補給するようになります

すこし大げさ気味に書きましたが、アイテム課金ゲームというのがどういうビジネスで最終的にどんな形態を目指しているかイメージできると思います

そしてこの頃でもコンシューマーゲーム業界は生き残っています

テレビが全世界中に普及して誰もがタダで映像を見れる時代になってもハリウッド映画が廃れていないのと同じです。

また、ハリウッド映画が圧倒的な強さを誇っていても、低予算撮影映画B級映画としてマニアの間ではそれなりの存在感があるのと同じで、

日本マイナーゲームメーカーなどもボロボロになりながらもなんとか生き残っているのではないでしょうか。

そして上記のような全世界レベルの達成感販売サービスとはビジネス規模も何もかも違っているので比べるのも馬鹿らしくなっています

SNSのことだろ(ブコメも立派なSNSだと思います)というコメントが多いですね。でも似ていますが違います

 SNSで注目を集めるには文章力インパクトのある写真必要です。面倒です。

 文章を書かなくても小銭を払うだけで今すぐちやほやされるシステムならアイテム課金ゲームだと思います

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