はてなキーワード: スミス夫妻とは
クリス・ロックがあの場でジェイダ・スミスの脱毛症を揶揄した時点で、あれはスミス夫妻とクリス・ロックの間の極めて個人的な問題ではなくなってるんだよ。
授賞式を見ていた、同じように脱毛症に苦しむ人や、身近にそういう人がいて苦しみを分かち合っているような人全員への侮辱なわけ。
それを、ウィル・スミスは暴力という自分達だけが一時的に気持ちよくなれる行為で手打ちにしようとした。
そんなんじゃ収まらねーんだよ。
きちんとした手段で抗議して、クリス・ロックにも彼を呼んだアカデミーにも、ジェイダ・スミスだけでなく同じ苦しみに悩む全ての人々へ謝罪させなきゃいけなかったんだよ。
それなのに、暴力という分かりやすい「悪い行い」をしてしまったせいで、クリス・ロックもアカデミーも「僕達は何も悪いことしてないブヒ!全部あいつが悪いに決まってるブヒよ〜!」と責任逃れする隙を与えてしまった。
完全に利敵行為だろ。
ただでさえ、コロナの後遺症だのなんだので脱毛症に苦しむ人は増えてるんだから、あそこは自分達よりも自分達の後ろにいる人達のためを思って行動しなきゃいけなかったんだよ。
アカデミーもアカデミーで、あの発言に対して何の言い訳もないってことは「俺らは脱毛症でウダウダ言ってる連中は映画業界の客だと思ってねーからw隅っこで震えてろよハゲw」という認識で活動しているっていうことでいいんだよね?
Hagex氏事件から数年たった。はてな村界隈はひどく窮屈になった。
言うまでもなく、日本の法律に「煽ったら死刑」などという文言はない。事件の当日も、今もない。
しかし、事件で示された「煽ったら殺されるかもしれない」という可能性は、村人の心を蝕んでいた。
ある人は外出にボディガードを雇うようになった。自撮りに必ずスミス夫妻が見切れている。
ある人はブログを止めた。引退宣言なんてものもない失踪だ。京都でパンティー作っていると聞いたが嘘松。
ある人は外出を止めて引きこもった。ブログの更新頻度が跳ね上がり、だんだんウザくなってきた。他にやることが思いつかないらしい。
人と会うという宣言は、「帰ってこなかったら死んでると思ってくれ」という隠語になった。
こんな村になっても人と会うことを諦めないやつはいる。だいぶん少数派になってしまったが。
会社に行くとき、買い物に行くとき、風呂上がりでフルチンのとき、俺らはこんなにビクビクしていただろうか?
「殺人をしない」という単純な約束がはてな村の基礎を作っていたなんて、こうならなければ気が付かなかっただろう。
はてな村に暮らしていている者は「煽っても殺さない、殺されない」という合意を持って村に来ていた。
「外に出ても殺されない」という約束を破棄し、社会コストを増大させた、この殺人を擁護することは出来ない。Hagex氏の自業自得があろうが無かろうが関係ない。
法を犯すと言うこと、社会を騒がせるということはこういうことなのか。
今日は久しぶりに外出の予定がある。
……なにが悪かったのだろうか。それともこれは時代が必要とした犠牲なのだろうか。
ペンより剣を強くしたやつ。
やつは今なにを思っているのだろうか。