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はてなキーワード: イスラエルとは

2009-02-18

村上さん失敗しちゃったのかも

村上さん、スピーチ言葉の選択間違ってしまったのではないかなあ。

Wallって、日本語で言うところの「壁」って意味で使ったのかもしれないけど、イスラエルからすると、Wallは単純にイスラエル側が建築している「壁」としか理解されていないんじゃないか?

ここでは、壁をシステムとか障害とか立ち向かうものとして表現していると思うんだけど、イスラエルからは、敵の侵入を妨げる壁システムとしてしか理解されていないような。

英語でスピーチしたんだろうけど、内容は日本人にしか理解できないのでは。

善悪を裏表のように単純にしか理解できないシロンボどもには難解すぎたのかも。

シロンボどもは、わけわかんない日本語は滅びろとか言うんだろうけどね。シロンボ被れ連中もね。

http://anond.hatelabo.jp/20090218122627

http://anond.hatelabo.jp/20090218205723

アレツってどんな右寄りなんだろうと思ったらイスラエルで一番左派新聞なのか。

イスラエルはもう完全にヒステリーなんだな。

戦争状態ってそういうことなのか・・・・

常に卵の側に(ハアレツに寄せられたコメント

http://anond.hatelabo.jp/20090218005155

村上春樹:「常に卵の側に」( http://www.haaretz.com/hasen/spages/1064909.html )でハアレツに寄せられたコメントの一部です。


http://www.haaretz.com/hasen/objects/pages/ResponseDetails.jhtml?resNo=4542207&itemno=1064909&cont=2

Title: To Mr. Murakami: a few words of reply from an egg

Name: A Philosopher

City: State:

First, let me welcome you to the region. Second, I would like to disagree with you about your description of literature as a skilful lie. A lie must, by definition, involve malice, deception, whereas literature is about imagination: there is no malice about that. Unfortunately, much of what you hear lately on international TV about Israel are indeed lies, not even fiction. You say that Israel is the wall and the Palestinians are the eggs, just because we have Tanks. You tend to forget that the Palestinians are part of more than one billion Muslims in the world, many of whom would like to get rid of Israel if they just could. You also forget that if the situation were reversed and the Palestinians were instead in possession of tanks, there wouldn`t be any eggs left in the middle-east. The wall we build is exactly to protect us, as eggs, from the wolf lurking outside. And If the terrorists didn`t use their own eggs as shield, they wouldn`t break either. All the best to you.

題:村上さんに卵からいくつかの回答

まずは、中東までご苦労さまでした。で、技巧に富んだ嘘として文学を称された件については賛成できません。嘘とはその定義によれば、悪意やごまかしを含んでいるのに対し、文学想像力に関するものであり、悪意はありません。不幸にもイスラエルに関してあなたが国際報道で目にしたことはまったくの嘘であり、創作でさえありません。イスラエルは壁でパレスチナは卵だとおっしゃられますが、たまたま戦車が私たちにあっただけです。お忘れのようですがパレスチナは10億以上の人口を抱えるイスラム世界の一部です。その多くがもし可能ならイスラエルを消滅させたいと願っています。逆の立場で考えればパレスチナ人戦車を持ったら中東から卵は消え去る事も思い出して下さい。外をうろつく狼から身を守るためだけに私たちは壁を作ったのです。テロリスト自分のところの卵を人間の盾に仕立てなければ、割れることもなかったでしょう。

ごきげんよう


http://www.haaretz.com/hasen/objects/pages/ResponseDetails.jhtml?itemno=1064909&resNo=4543094

Title: Like Quixote tilting at windmills

Name: Fed Up

City: Barcelona State:

I don`t doubt that this fellow`s books may be addictive, but I do doubt the value of getting hooked on stories that are all, apparently, based on a false ontology of the world being clearly divided into "walls" and "eggs." As talkback #1 points out, even tank-drivers have their fragility, and to deny their humanity by summarily labeling them "walls," and considering them to be part of some chimerical menace called "the system," is to paint a thin veneer of chivalry over a rotten base of moral recklessness.

What`s been going on in Sderot over the last several years? Have Gazans, driven to desperation by the evil system-monster, been left with no option but to toss their eggs against the walls that surround them? Is it evil for people on the receiving end to retreat unto bomb-shelters (aka "walls") against which these eggs can`t help but break?

Mr. Murakami, walls don`t break eggs unless there is someone throwing those eggs.

題:まるでドンキホーテ

彼の本がやみつきになるのは私も否定しないが、与太話、明らかに間違った本体論、つまり「壁」と「卵」とに世界を分類するというのは何の意味もない。1番目のコメントが指摘するように戦車の兵士だって(卵のように)壊れやすい。あっさり彼らを「壁」とひとくくりして、「システム」という名のでっちあげた脅威にしたてるなんて、わけわからん理由で廃屋に挑む騎士のようなもんだ。スデロット(Sderot)でここ何年もなにが起きている?ガザ連中は悪のシステムモンスターのせいでやけっぱちのやけくそ自分とこの卵をぐるりと囲む壁に投げつけたというのだろうか?シェルターに追いつめられた(これも「壁」だよね、卵は仕方なしに投げつけられて壊れる)人々が邪悪だって?村上さん、誰かが卵を投げなければ壁は卵を壊さないんだよ。


http://www.haaretz.com/hasen/objects/pages/ResponseDetails.jhtml?itemno=1064909&resNo=4543134

Title: wall & eggs

Name: JR

City: Amsterdam State:

bit folish to say that the only option is that the hurt civilians are the eggs and the israeli tank and bombs are the wall. Never thought that the israel people are the eggs in a small basket called eretz jisrael which is surrounded by a rather large muslim wall?

No fiction here mr , just hard facts.

Kind regards from the Netherlands

題:壁と卵

負傷した人々が卵でイスラエル戦車爆弾が壁だとしか言えないなんてちょっとまぬけだね。もっと大きいムスリムの壁に包囲されたイスラエルの地(eretz jisrael)という小さなかごにいる人たちが卵だって考えなかったのかね?フィクションじゃないよ、ちゃんとした事実だ。


http://www.haaretz.com/hasen/objects/pages/ResponseDetails.jhtml?itemno=1064909&resNo=4543210

Title: re #5

Name: B

City: SF State: CA

I get where you`re coming from because I`m tired of utopian solutions from dreamers in Europe.

But I believe Murakami is a guy who also understands the tank driver and our kids in Sderot. I know we`re not used to having media acknowledge our citizens as people, so we get defensive, but I give Mr. Murakami the benefit of the doubt.

From his speech I feel he`s criticizing the entire system that has our neighbors trying to destroy us in the first place and the world legitimizing it and the common acceptance of boycotting Israel because it`s the in thing to do. This guy is acknowledging our fight to overcome this as individuals and as societies.

This guy is deeper than our critics from Europe, and this guy is a novelist, not a critic.

In Norwegian Wood he painted a really accurate picture of some self-righteous university organizations, quite similar to many of our critics. All I`m saying is before dismissing him or arguing, see that he`s not picking fights or sides.. besides us eggs

題:「ドンキホーテ」のコメント主へ

ヨーロッパ連中が言うユートピア的解決にはもう飽き飽きしちゃうよね。

村上戦車の兵士やスデロット子供たちも理解していると思う。メディアはぼくらを人間あつかいしないから、防戦一方だけど。でも村上さんに対して性急な判断は控えたい。ぼくらのご近所さんイスラエル破壊しようとしている事、世界がそれを正当化しようとしている事、イスラエルボイコットの考えが一般化する事を強制するシステム全体を非難しているようにぼくには思えた。こいつは僕らの戦いが個人として、社会として克服されるって事を知ってる。

ヨーロッパ評論家よりずっとわかってるし、彼は小説家であって評論家じゃない。

ノルウェイの森に出てくる独善的な学生運動家は評論家連中みたいで、きっちり描かれている。彼のことをくさす前に、論争を挑んだり一方の側につくつもりがないのを理解しないと。

常に卵の側に(訂正・履歴ノート

村上春樹: 常に卵の側に (http://anond.hatelabo.jp/20090218005155)の元増田です。

訳に関してご助言頂きましたので独立したエントリーを設けさせて頂きました。


その1(2月18日 09時)

http://d.hatena.ne.jp/sho_ta/20090218/1234913290

参考にさせて頂きました。ありがとうございます。

(前)私たちの存在システムの網に絡みとらるのを防ぎ、システムをからっぽにするために

(後)私たちの存在システムの網に絡みとられ貶められるのを防ぐために




その2(2月18日12時)


http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20090218005155

id:sho_ta さん 「爆撃機戦車と~~」では?


ご指摘ありがとうございます。"bombing"だと思いこんでいました。

"bomber"ですが、"1.Military. an airplane equipped to carry and drop bombs.  2.a person who drops or sets bombs, esp. as an act of terrorism or sabotage."( http://dictionary.reference.com/search?r=1&q=bomber )

となっています。

"bomber"がイスラエル関係報道では「爆撃機」というよりも「爆弾魔」として使われている事が多い事、また原文ですが、"Bombers and tanks and rockets and white phosphorus"ですので、それぞれのやり口を並列しているものという印象を受けました。

(前)爆撃と戦車ロケット弾白リン弾は高い壁です

(後)爆破犯(bomber)と戦車ロケット弾白リン弾は高い壁です

>>

id:breathnoir さん butchersは肉屋ではなく死刑を宣告する裁判官の方が近いかと

<<

示唆ありがとうございます。ためになりました。

"car salesmen, butchers and builders"と普通職業が並んでいるので、現状通りにさせて頂きました。

http://anond.hatelabo.jp/20090218110410

ご指摘ありがとうございます。助言は基本的にすべて反映させて頂きました。

訂正箇所をご覧になりたい方は上記リンクを参照下さい。

以下ご指摘とは異なる訂正箇所です(もちろん参考にさせて頂いています):

(前)ガザを揺るがせた激しい戦いです

(後)ガザを怒りでみたした激しい戦いです

(前)メモ書きして壁に貼るほどのものではないです。どちらかというと、心のなかにくっきりと刻みこまれているたぐいのものです

(後)メモ書きして壁に貼るようなことはしたことがありません。どちらかといえば、それは私の心の壁にくっきりと刻み込まれているのです

(前)私たちそれぞれが壊れやすい殻に包まれた唯一無二のかけがえのない存在です

(後)私たちそれぞれが壊れやすい殻に包まれた唯一無二のかけがえのない存在(soul)です。

(前)それはシステムです

(後)それはシステム(The System)です。

(前)個人的存在尊厳を地上にもたらし

(後)個人的存在尊厳をおもてに引き上げ

http://anond.hatelabo.jp/20090218110410

>>soulをどういうニュアンスで使っているのか、正直よくわからないです。尊いものとしているのは確かですが

「肉」を伴った「魂」というふうに個人的には感じられたので「存在」とさせていただいてます。現状このまま行きますが、ご提案されている「生」についても候補のひとつとしておさえさせていただきます


その3(2月18日 21時)

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20090218005155

id:fishcake さん 「やはりbombersは爆撃機(による空爆)ではないかと」

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20090218122627

id:sho_ta さん 「私は「tank」と並列にとって(イスラエル軍の)「爆撃機」としました」

id:rna さん 「村上氏の英語にそんな事情が反映されるとは思えない。イスラエル軍ロケット弾使いまくってる」

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2009/02/post-1345.html

http://anond.hatelabo.jp/20090218205723

助言ありがとうございます。id:sho_taさん、前言撤回です。修正します。

(前)爆破犯(bomber)と戦車ロケット弾白リン弾

(後)爆撃機(bomber)と戦車ロケット弾白リン弾

http://anond.hatelabo.jp/20090218201455

実態→実体

アドバイスありがとうございます。修正しました。

(前)私たちはそれぞれ、実態ある生きる存在です

(後)私たちはそれぞれ、実体ある生きる存在です

村上春樹: 常に卵の側に

アレツに発表されたエルサレム賞での村上春樹ピーチ原稿なのか書き起こしかは不明)です。

彼の署名記事です。

原文は http://www.haaretz.com/hasen/spages/1064909.html


常に卵の側に

村上春樹



今日私はエルサレム小説家、つまりプロの嘘つき(spinner of lies)としてやってきました。

もちろん、小説家だけが嘘をつく訳ではありません。すでに周知のように政治家も嘘をつきます。外交官軍人は時と場合によって独自の嘘を口にします。車のセールスマン肉屋建築屋さんもそうですね。小説家とその他の人たちとの違いですけど、小説家は嘘をついても不道徳だと咎められることはありません。実際、大きい嘘ほど良いものとされます。巧みな嘘は皆さんや評論家たちに賞賛されるというわけです。

どうしてこんな事がまかり通っているかって?

答えを述べさせていただきます。すなわちこういうことです。創作によって為される上手な嘘は、ほんとうのように見えます。小説家はほんとうの事に新しい地位を与え、新たな光をあてるのです。ほんとうの事はその元の状態のままで把握するのは殆ど不可能ですし、正確に描写する事も困難です。ですので、私たち小説家はほんとうの事を隠れ家からおびき出して尻尾をとらえようとするのです。ほんとうの事を創作の場所まで運び、創作のかたちへと置き換えるのです。で、とりかかるためにまずは、私たちの中にあるほんとうの事がどこにあるのか明らかにする必要があります。これが上手に嘘をつくための重要な条件です。

しかし今日は、嘘をつくつもりはありません。なるだけ正直でいようと思います。1年のうちに嘘をつかないのは数日しかありませんが、今日がその1日なのです。

そういうわけで、ほんとうの事を話していいでしょう。結構な数の人々がエルサレム賞受賞のためにここに来るのを止めるようアドバイスをくれました。もし行くなら、著作の不買運動を起こすと警告する人までいました。

もちろんこれには理由があります。ガザを怒りでみたした激しい戦いです。国連によると1000人以上の方たちが封鎖されたガザで命を落としました。その多くは非武装の市民であり子供でありお年寄りであります。

受賞の報せから何回自問した事でしょうか。こんな時にイスラエルを訪問し、文学賞を受け取る事が適切なのかと、紛争当事者の一方につく印象を与えるのではないかと、圧倒的な軍事力を解き放つ事を選んだ国の政策を是認する事になるのではと。もちろんそんな印象は与えたくありません。私はどんな戦争にも賛成しませんし、どんな国も支援しません。もちろん自分の本がボイコットされるのも見たくはないですが。

でも慎重に考えて、とうとう来る事にしました。あまりにも多くの人々から行かないようアドバイスされたのが理由のひとつです。たぶん他の小説家多数と同じように、私は言われたのときっちり反対の事をやる癖があります。「そこに行くな」「それをするな」などと誰かに言われたら、ましてや警告されたなら、「そこに行って」「それをする」のが私の癖です。そういうのが小説家としての根っこにあるのかもしれません。小説家は特殊な種族です。その目で見てない物、その手で触れていない物を純粋に信じる事ができないのです。

そういうわけでここにいます。ここに近寄らないよりは、来る事にしました。自分で見ないよりは見る事にしました。何も言わないよりは何か話す事にしました。

政治メッセージを届けるためにここにいるわけではありません。正しい事、誤っている事の判断はもちろん、小説家の一番大切な任務のひとつです。

しかしながら、こうした判断をどのように他の人に届けるかを決めるのはそれぞれの書き手にまかされています。私自身は、超現実的なものになりがちですが、物語の形に移し替えるのを好みます。今日みなさんに直接的な政治メッセージをお届けするつもりがないのはこうした事情があるからです。

にもかかわらず、非常に個人的なメッセージをお届けするのをお許し下さい。これは私が創作にかかる時にいつも胸に留めている事です。メモ書きして壁に貼るようなことはしたことがありません。どちらかといえば、それは私の心の壁にくっきりと刻み込まれているのです。



「高く堅固な壁と卵があって、卵は壁にぶつかり割れる。そんな時に私は常に卵の側に立つ」



ええ、どんなに壁が正しくてどんなに卵がまちがっていても、私は卵の側に立ちます。何が正しく、何がまちがっているのかを決める必要がある人もいるのでしょうが、決めるのは時間歴史ではないでしょうか。いかなる理由にせよ、壁の側に立って作品を書く小説家がいたとしたら、そんな仕事に何の価値があるのでしょう?

この暗喩の意味とは?ある場合には、まったく単純で明快すぎます。爆撃機(bomber)と戦車ロケット弾白リン弾は高い壁です。卵とは、押しつぶされ焼かれ撃たれる非武装の市民です。これが暗喩の意味するところのひとつです。

しかしながら、常にそうではありません。より深い意味をもたらします。こう考えて下さい。私たちはそれぞれ、多かれ少なかれ、卵です。私たちそれぞれが壊れやすい殻に包まれた唯一無二のかけがえのない存在(soul)です。私にとってほんとうの事であり、あなたにとってもほんとうの事です。そして私たちそれぞれが、多少の違いはあれど、高く固い壁に直面しています。壁には名前があります。それはシステム(The System)です。システムはもともと、私たちを護るべきものですが、ときにはそれ自身がいのちを帯びて、私たちを殺したり殺し合うようしむけます。冷たく、効率的に、システマティックに。

私が小説を書く理由はひとつだけです。個人的存在尊厳をおもてに引き上げ、光をあてる事です。物語目的とは、私たちの存在システムの網に絡みとられ貶められるのを防ぐために、警報を鳴らしながらシステムに向けられた光を保ち続ける事です。私は完全に信じています。つまり個人それぞれの存在である唯一無二なるものを明らかにし続ける事が小説家仕事だとかたく信じています。それは物語を書く事、生と死の物語であったり愛の物語であったり悲しみや恐怖や大笑いをもたらす物語を書く事によってなされます。生と死の物語や愛の物語、人々が声を上げて泣き、恐怖に身震いし、体全体で笑うような物語を書く事によってなされます。だから日々私たち小説家は、徹頭徹尾真剣に、創作をでっちあげ続けるのです。

昨年私の父は90才でなくなりました。彼は元教師でたまにお坊さんとして働いていました。彼は大学院にいた時、徴兵され中国に送られました。戦後生まれの子供として、父が朝食前に長く深い祈りを仏壇の前で捧げていたのを目にしましたものです。ある時、私がどうしてお祈りをするのかたずねたところ戦争で死んだ人々のために祈っていると答えてくれました。

味方と敵、両方の死んだ人たちすべてに祈りを捧げていると父はいいました。仏壇の前で正座する彼の背中をながめると、父にまとわりつく死の影が感じられるような気がしました。

父は亡くなり彼の記憶も共に消え、それを私が知る事はありません。しかし父に潜んでいた死の存在感は今も私の記憶に残っています。それは父から引き出せた数少ない事のひとつであり、もっとも大切な事のひとつであります。

今日みなさんにお知らせしたかった事はただひとつだけです。私たちは誰もが人間であり、国籍人種宗教を超えた個人です。私たちはシステムと呼ばれる堅固な壁の前にいる壊れやすい卵です。どうみても勝算はなさそうです。壁は高く、強く、あまりにも冷たい。もし勝ち目があるのなら、自分自身と他者の生が唯一無二であり、かけがえのないものであることを信じ、存在をつなぎ合わせる事によって得られた暖かみによってもたらされなければなりません。

ちょっと考えてみて下さい。私たちはそれぞれ、実体ある生きる存在です。システムにはそんなものはありません。システムが私たちを食い物にするのを許してはいけません。システムがひとり歩きするのを許してはいけません。システムが私たちを作ったのではないです。私たちがシステムを作ったのです。

私が言いたいのは以上です。

エルサレム賞をいただき、感謝しています。世界の多くの地域で私の本が読まれた事にも感謝しています。今日みなさんにお話できる機会を頂いて、うれしく思います。

追記:

いろいろ助言頂いたので、独立してノート( http://anond.hatelabo.jp/20090218122627 )を作りました。訂正や履歴についてはそちらに記述します。

アレツのコメントも別途のせてます( http://anond.hatelabo.jp/20090218205723

2009-02-17

村上春樹エルサレム講演と「ペスト

http://d.hatena.ne.jp/sho_ta/20090216/1234786976 の"unique divinity of the individual"に着想を得ました。

英文の引用は http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1233304788868&amp;pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

和訳の引用は http://anond.hatelabo.jp/20090217011603


上段:村上氏の発言(訳されたもの)

中断:村上氏の発言(JPostより引用

下段:アルベール・カミュ作「ペスト新潮文庫、第67刷、2006年刊)」


固く高い壁があり、卵が壁に打ち壊されるなら、壁がどんなに正しく卵がどんなに誤っていても私は卵の側に立ちます。

If there is a hard, high wall

and an egg that breaks against it,

no matter how right the wall or how wrong the egg,

I will stand on the side of the egg.

「この地上には天災犠牲者というものがあるということ、そうして、できうるかぎり天災に与することを拒否しなければならぬということだ」 (P377)

「あの大物のペスト患者たち~略~もまたその場合の立派な理由があるわけだし、もし僕が小物のペスト患者たちのもちだす不可抗力という理由と、必要性ということを容認するとしたら、大物どものそれも否認することができなくなる」 (P373, 374)

「僕はこう考えた。 ~略~ このいまわしい虐殺にそれこそたった一つの ~略~ 根拠でも与えるようなことは絶対に拒否しようと」 (P374)


どうしてなのか?私たちそれぞれは卵であり、壊れやすい卵にくるまれた唯一無二の存在だからです。私たちそれぞれは高い壁を前にしています。高い壁とはシステムです。それは通常では個人として受け入れがたいものを私たちに強います。

Why? Because each of us is an egg, a unique soul enclosed in a fragile egg.

Each of us is confronting a high wall.

The high wall is the system which forces us to do the things

we would not ordinarily see fit to do as individuals.

「僕の問題というのは、つまりあの胸にあいた穴だったのだ」 (P374)

「われわれはみんなペストの中にいるのだ」 (P375)


私が小説を書く理由はただ一つです。すなわち個人が持つ唯一無二の神聖さを描く事です。唯一無二なるものを満足させる事です。システムが私たちをめちゃくちゃにするのを防ぐ事です。だから私は生と愛について物語を書きます。人々を笑わせ、泣かせます。

I have only one purpose in writing novels,

that is to draw out the unique divinity of the individual.

To gratify uniqueness.

To keep the system from tangling us.

So - I write stories of life, love.

Make people laugh and cry.

「これはあなたのような人には理解できることではないかと思うのですがね、~略~ おそらく神にとって、人々が自分を信じてくれないほうがいいかもしれないんです。そうしてあらんかぎりの力で死と戦ったほうがいいんです、神が黙している天上の世界に目を向けたりしないで」 (P188)


私たちは皆人間であり、個人であり、壊れやすい卵です。壁を前にして、望みは失われます。高く、暗く、冷たすぎるのです。暖かみと力のために、私たちの存在を一つにして壁と戦わなくてはなりません。システムが私たちをコントロールするのを許してはいけません。私たちが何者であるか、決めさせてはいけません。システムを作り上げたのはは私たちですから。

We are all human beings, individuals, fragile eggs.

We have no hope against the wall:

it's too high, too dark, too cold.

To fight the wall, we must join our souls together for warmth, strength.

We must not let the system control us - create who we are.

It is we who created the system.

「このペストがあなたにとって果たしてどういうものになるか」「際限なく続く敗北です」 (P188)

「そして心の平和に到達するためにとるべき道について~略~何かはっきりした考えはあるか、と尋ねた。『あるね。共感ということだ』」 (P379)

「われわれは一緒に働いているんです。冒涜や祈祷を超えてわれわれを結びつける何者かのために。それだけが重要な点です」 (P373)


イスラエルの皆さん、私の本を読んでくれて感謝します。意義ある何かを共有できればと願う次第です。あなたが私がここにいる最大の理由なのです。

I am grateful to you, Israelis, for reading my books.

I hope we are sharing something meaningful.

You are the biggest reason why I am here.

「神さえも、今ではわれわれを引き離す事はできないんです」 (P324)

壁と卵

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/26ca7359e6d2d15ba74bcdf9989bee56

村上春樹イスラエル賞の受賞スピーチ池田信夫ブログに上がっていて、日本語訳も作った人がいるんだけど、どれもしっくりこなかったので訳してみた。

〔以下訳〕

だから僕はエルサレムにやってきた。小説家、あるいは嘘つき機として。

小説家だけが嘘をつくわけではない。政治家も嘘をつく(大統領閣下、ごめんなさい)。そして、外交官も。しかし、小説家は他の人たちとは違っている。僕たちは嘘をついたからって咎められたりしない。むしろ賞賛される。そして嘘が大きいほど賞賛も大きくなる。

僕たちのつく嘘と彼らのつく嘘の違いは、僕たちの嘘は真実を表に出す手助けをすることだ。真実のすべてを掴み取ることはとても難しい。だから、僕たちはそれを架空世界へと映し出す。しかし、僕たちは手始めに、自分の中のどこに真実があるのかをはっきりさせておかなければならない。

きょうは、僕は真実を語る。僕が嘘をつくことに努めない日は一年に数えるほどしかないんだけど、今日はそのうちの一日だ。

この賞を受け取るかと聞かれたときに、ガザ地区での戦闘があるから、ここへ来るのは危険だと警告された。僕は自分に問いかけた「イスラエルに行くのは正しいことだろか?そうすることで、どちらかの味方をすることになるんじゃないか?」

少し考えて、僕は来ることにした。多くの小説家と同じように、言われた事の正反対のことをやるのが好きなんだ。これは、小説家としての僕の性質の一部だ。小説家は、目で見て手で触れたことしか信じることができない。だから見ることを選んだ。何も言わないよりは、ここで語ることを選んだ。そして、以下が私がここにやってきて語るものだ。

すごく頑丈で高い壁があって、それにぶつけられて壊れてしまう卵があったとして、そして、その壁がどんなに正しくて卵がどれほど間違っているとしても、僕は卵の味方をする。

なぜ?それは、僕たちはみんな卵だからだ。壊れやすい殻の中に入った個性を持った魂だからだ。みんな、それぞれ高い壁につきあたっている。高い壁というのは、僕たちが個人としては、「自分には合わないよな」と思うようなことを強制するシステムのことだ。

僕が小説を書く目的はひとつしかない。それは、それぞれの人に独特の崇高さを描き出すことだ。独特なものを満足させ、そして、システムが僕たちを搦め手にとっていくことを防ぐ。だから、僕は人生の、愛の物語を書く。人を笑わせたり泣かせたりするために。

僕たちはみんな人間で、個人で、壊れやすい卵だ。壁に対しては希望を持っていない。高くて、暗くて、冷たすぎる。壁と戦うためには、暖かさ、強さのために、魂を団結させないといけない。システムコントロールさせたり、システムに僕たちを創造させたりしちゃいけない。システム創造したのが僕たちだからだ。

僕はイスラエルのみなさんが本を読んでくれたことに感謝している。なにか意味のあるものを共有できることを願っている。みなさんこそが、僕がここにいる一番の理由だから。

村上春樹講演概要?私訳

こっちの方が分かり易いかもしれんけど、訳しちゃったし。

http://d.hatena.ne.jp/sho_ta/20090216/1234786976

だから私はエルサレムに来ました。私は小説家として、嘘を紡ぎ出すものとして来たのです。

小説家は嘘をつく唯一の存在ではありません。政治家達も、(申し訳ない大統領閣下、)嘘をつきます、外交官もまた嘘をつく存在です。しかし小説家と他の人々では違いがあります。私たち小説家は、その嘘で訴えられることはありません。小説家の嘘は賞賛されるのです。私たちはその嘘が大きければ大きいほど、賞賛を受けるのです。

私たちの嘘と彼らの嘘との違いは、私たちの嘘は真実を紡ぐ手助けをするということです。真実を完全に掴むことは難しい。ですから私たちは真実フィクション世界に持ち込むのです。しかし私たちはまず、真実が私たち自身の中にあるということを明らかにしなければなりません。

嘘をつかない、つまり小説を書かない日をこ数年ありません。しかし今日、私は真実を語るつもりです。

この受賞を打診されたとき、ガザでの戦いを理由に、行くことを警告されました。「イスラエルを訪れることは正しいことなのだろうか。一方に肩入れするのだろうか」と自問しました。

私は決心し、来ることを選びました。ほとんどの小説家と同じく、私は言われることと真逆のことをすることを好みます。それが小説家としての私の本質です。小説家自分の目で見、手で触れること無しに、何ごとも信頼することが出来ません。ですから私は見ることを選びました。私は何も言わないことよりも、話すことを選んだのです。

ここに私は話しに来ました。

もし強固で、高くそびえる壁と、それにぶつかり壊れてしまう卵があれば、壁がどんなに正しくとも、卵がどんなに間違っていようとも、私は卵の側に立つでしょう。

なぜでしょうか。それは私たち一人一人は卵だからです。脆い殻でくるまれた卵だからです。私たちは高い壁に直面しています。壁はシステムです。(私たちに強いる力です。個々人のあり方に沿わない考えを強いるのです)

小説を書くときに、心がけていることが、ただひとつあります。それは個人が一人一人もつ、その神性を書き出すということです。唯一さを満たすこと。私たちを巻き込むシステムから守ること。だからこそ私は命の、愛の、そして人々を笑わせ泣かせる話を書くのです。

私たち全て、人間であり、個人であり、壊れやすい卵です。私たちは壁に立ち向かう希望を持ちません。 壁は高く、暗く、冷たい。壁と戦うためには、私たちは思いやりと強さを魂に持たなければなりません。 私たちはシステムに、私たちを何物かにしようとするシステムに支配させてはいけません。 私たちが何物であるのかは、システムを作り出した私たち自身の問題なのです。

わたしは私の本を読んでくれたあなた方、イスラエルの人々に感謝します。私は、私たちが伝え合うものを持ち続けることを望みます。 あなた達が、私が今日ここにいることの最大の理由なのです。

村上春樹エルサレム賞ピーチまとめ

追記: id:le-matin さん( http://d.hatena.ne.jp/le-matin/20090217/p1 )より抜粋である事を明記した方がいいと助言を頂きました。ありがとうございます。

これを受けて、明らかな間違いの修正及び説明の追加、変更を加えさせて頂きました(2月17日 20:00)

共同通信エルサレムポストが一番網羅的ですが、どの記事も講演すべてを収めていないものと思われます。ご留意下さい。



共同通信

特記すべき点として、戦車ロケット弾白リン弾といった具体的な「得物」にふれています。他のニュースソースではまだ確認できていません。

http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2009021601000180_Detail.html/

http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20090216041.html/

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090216/acd0902161022003-n1.htm/



テレビは聞き取れた部分だけです***

日テレ

http://www1.ntv.co.jp/news/wmtram/dw/ng.html?m_url=090216039&n_url=129212/

i chose to come here rather than stay away. rather i chose speak rather than nothing....

フジ

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00149487.html/

i chose to see for myself rather than not to see. ... like novelist opposite....

TBS:

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4063622.html/

whether this to create impression i supported one side in the conflict and that i endorsed the policy of a nation that chose to unleash its overwhelming military power...

(はたしてこれが紛争当事者の一方に付く印象を与えるのか、圧倒的な軍事力で苦しめる選択をした国家の政策を裏打ちするものになるのか・・・)

NHK:

http://www3.nhk.or.jp/news/t10014185071000.html/

I asked myself whether travelling to israel at a time like this and accepting a literary prize is a proper thing to do, they can not genuinly trust anything that they haven't seen on their own eyes or touched with their own hands...

Japan Today:

http://www.japantoday.com/category/features/view/haruki-murakami-wins-jerusalem-prize/

村上氏の発言のみ抜粋)

"sometimes takes on a life of its own and it begins to kill us and cause us to kill others coldly, efficiently and systematically."

"We are all fragile eggs faced with a solid wall called the system....To all appearances, we have no hope...the wall is too high and too strong...If we have any hope of victory at all, it will have to come from our utter uniqueness"

"Each of us possesses a tangible living soul. The system has no such thing. We must not allow the system to exploit us"

「時にはそれ自体が自らの生命を受け、私たちを殺し始め、私たちが他者を殺すよう冷酷に、効率的に、システマティックにけしかけます」

「私たちはシステムと呼ばれる堅固な壁を前にする壊れやすい卵です・・・・壁は高く、強すぎます・・・それでも望みを抱くのなら、勝利は私たちがそれぞれ唯一無二である事からやってこなければなりません」

「私たちそれぞれが形ある生きる存在です。システムにはそんな物はありません。システムが私たちを食い物にするのを許すわけにはいかないのです」

Gurdian(イギリス

賞金が1万ドルであること、親パレスチナグループより受賞を辞退するよう働きかけがあった点についてふれています。

http://www.guardian.co.uk/books/2009/feb/16/haruki-murakami-jerusalem-prize/

Ha'aretz(イスラエルヘブライ語新聞メイン英語と併売)

受賞理由と村上作品について。スピーチ内容については言及なし。

http://www.haaretz.com/hasen/spages/1064160.html/

エルサレムポストイスラエル、英字紙)

http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1233304788868&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull/

(以下記者自身の記述を含め、だいたい訳しています。"the lucid wisdoms in his novels tend to come from acquaintances of the protagonist"の訳については全く自信がありません)

イスラエルは卵じゃない」

わかりにくい? 日本ベストセラー作家である村上春樹から聞く事になる説明としてはこれが唯一のものだろう。まさしく村上スタイルであり、さらにどことなく曖昧である。

時差ボケ政治的論議、マスコミの群れに逆らって日曜に彼は受賞のためやってきた。

シモンペレス大統領エルサレム市長であるニル・バルカトを脇に従え、落ち着いた態度で彼は賞を受け取った。壇上で一人、フラッシュを浴びる事もなく彼は本題にかかった。

「ついにエルサレムに来ました。小説家として、嘘の紡ぎ手としてここにいます」

小説家だけが嘘つきなわけではないです。政治家も(大統領、失礼)外交官も嘘をつきます。しかし小説家とその他の人々を分け隔てるものがあります。私たち小説家は嘘つきの嫌疑で訴えられる事はありません。賞賛を受けるのです。嘘が大きければ、またより高い賞賛を受けることになります」

「私たちのつく嘘とその他の嘘の違いとはすなわち、私たちの嘘が真実をもたらすという点です。総体をもって、真実を把握するのは難しい事です。だから私たちは真実創作の領域に落とし込みます。しかしなによりも、私たちの中に潜む真実がどこにあるのか明らかにしなくてはなりません」

「私は今日真実を語ります。1年のうちに真実を語るのは数日しかありません。今日がその1日です」

彼の小説は超現実的かつ想像力にあふれたもので、しばしば突拍子もないところまで話が進む。彼の本を読むのはピカソの絵画を見るようなものだ。普通の状態から離れる事を必要とされ、村上世界では事物や出来事は彼固有のロジックに落ち着きどころを見いだす。

しかし彼の小説根底にはロジカルなカオスとはまったく対称的な個人がいる。非常に人間的で、自己に目覚めた慎ましやかな個人だ。すなわちその個人の内的格闘は我々のものと同じなのだ。

村上を受賞者に選んだ選考は速やかに満場一致のうちに終わった。普遍ヒューマニズムと現存する回答困難な問題との取り組みが(受賞理由として)引き合いに出された。しかし審査をめぐる論議はほとんど起こらなかったが、村上自身は受賞について複雑な心境だった。

「受賞の意志を打診されましたが、ガザでの戦闘の件があり、訪問を取りやめるよう警告がありました。私は自問しました。はたしてイスラエルを訪問するのが適切な事なのかと?一方の側を支援する事にならないか?」

「ちょっと考えを巡らしました。で、来ようと決めたわけです。大抵の小説家のように、言われたのとはきっちり反対の事をするのが好きです。それが小説家として、私の根底にあります。自分の目で見ず、自分の手で触れないものを小説家は信用しません。だから私は見る事にしました。なにも言わないよりはここでしゃべることにしました」

「ここに私が来て、言いたかった事があります」

すると村上は主要人物の仮面を脱ぎ捨て、端役へと回った(彼の小説では明確な啓示はしばしば主人公の奪還から立ち現れる)。発言は明快で、再考の余地はなかった。曖昧さのための時間はなかった。

「固く高い壁があり、卵が壁に打ち壊されるなら、壁がどんなに正しく卵がどんなに誤っていても私は卵の側に立ちます」

「どうしてなのか?私たちそれぞれは卵であり、壊れやすい卵にくるまれた唯一無二の存在だからです。私たちそれぞれは高い壁を前にしています。高い壁とはシステムです。それは通常では個人として受け入れがたいものを私たちに強います」

「私が小説を書く理由はただ一つです」続く彼の声音は控えめで、誠実な響きがある。

「すなわち個人が持つ唯一無二の神聖さを描く事です。唯一無二なるものを満足させる事です。システムが私たちをめちゃくちゃにするのを防ぐ事です。だから私は生と愛について物語を書きます。人々を笑わせ、泣かせます」

「私たちは皆人間であり、個人であり、壊れやすい卵です。壁を前にして、望みは失われます。高く、暗く、冷たすぎるのです。暖かみと力のために、私たちの存在を一つにして壁と戦わなくてはなりません。システムが私たちをコントロールするのを許してはいけません。私たちが何者であるか、決めさせてはいけません。システムを作り上げたのはは私たちですから」

村上は読者への感謝言葉で締めくくった。受賞のために人前に出る習慣のない人物としては、本当に特別な事だ。

イスラエルの皆さん、私の本を読んでくれて感謝します。意義ある何かを共有できればと願う次第です。あなたが私がここにいる最大の理由なのです」

2009-02-08

英語で書く その弐

http://anond.hatelabo.jp/20090206052528

英語で書く、を書いた増田でーす。ブクマしてくださったみなさん、ありがとうございました。

まずご質問にお答えします。

私がよく行くアメリカサイトはごくごく一般的なところです。

ヤフーメッセージボードとか、ヤフーチャットです。

チャットレスポンスにある程度、早さが求められますので、初心者の方は掲示板の方がいいんじゃないかな。

YouTubeコメント欄おすすめです。ビデオがあるわけですから、何について話しているか、一目瞭然ですから。

問題はむしろそこで何を話すかということですね。

コミュニケーションもいいんですけど、英語学習目的なら、ただただフレンドリーな話題、環境では「やあやあお元気?」で終わってしまいがちなんですよ。

そうじゃなくて、相手も自分もそう簡単に譲れない問題、何でもいいんですけど、政治とか宗教とか、思想とか、わりあい固めの話の方が、突っ込んだ会話になりやすいんですね。インターネットではむしろ。

私も、英語学習という意味では、友達よりもむしろ論敵の方が役にたってくれました。

私を育ててくれたのは私の敵です。

だから争いや議論を恐れずに、どんどんハード環境に身をおいた方が結局は近道なんですよ。

私たちは受験のために膨大な熟語や英単語を覚えてきましたよね。

でもそのほとんどは一回も実際に使うこともなく、見ることもないんじゃないでしょうか。

受験のためには必要なんですよ、どういう試験問題が出るかわからないですから。

でもあなたが化学に何の興味もないなら、化学関係英単語は使う機会もないでしょうし、見る機会も少ないでしょうから、必要から言えばそれを覚えるのは無駄なんです。

あなたに興味のある分野のことを英語で書いたり話をすることのメリットは、あなたにとって必要性の高い単語や構文を集中的に覚えられるということです。

私は文法はとても大事だと思います。

単数と複数の違いとか、時制の違いとか、三単元のsをつけ忘れただとか、そういうことは正直言ってどうでもいいです。間違えても全然問題なく通じます。国際語としての英語は今後そういう方向に進むでしょう。

先日も、You and him is student? とか、間違って書いてしまったところ、突っ込まれたんですね。

私もbe動詞の疑問文の作り方や、主語の人称とbe動詞関係はもちろん知っていますけど、たくさん書いていればこういう間違いもやってしまうんですよね。

でもそれでもまったく問題なく通じます。だからあなたが文学作品を書きたいとか、英語修士論文を書きたいとか、そういう高度な欲求がないのであれば、そんなことはまったく気にする必要はありません。

けれども文法そのものは大事です。

文法が分かっていないとそもそも何をどうやって言えばいいのかが分からないからです。

やっぱり中学の英文法くらいはざっとおさらいしておくのがいいでしょう。

it~to, it~that, so that 構文はとくによく使います。関係代名詞もあやふやではなくきちんと分かっていたほうがいいでしょう。

完了形、過去完了形はあんまり気にする必要はありません。

それでしか言えない文章、過去経験とか、継続してその状態にあるとか、そういう時以外は普通現在形、過去形で押し通して差し支えありません。

話していると、相手ももちろんいろいろ書いたり言ったりしてきますよね。

それも、私に対して、私が興味があることについて言ってくるわけです。

その時、ああ、なるほど、これはこんなふうに言うのかっていうことがよくあります。

そういうのは興味と驚きとともにインプットされるんで忘れないんですよね。

そういう時は早速自分も使ってみて、表現力を高めましょう。

表現力を高めれば、ニュースを読んだり聞いたりしても、何を言っているかが分かります。

私、日本人ヒアリング能力がないんじゃないと思うんですよ。ヒアリング能力がないんじゃなくて、そもそも単語力や構文力がないから何を言っているかが分からないんだと思うんですよ。

あと、英語の発想がそもそも日本語とはズレているんですよね。

その発想を理解するってのも大事だと思います。

たとえば…。

インターネットを通して知り合ったアメリカ人の友達にデービッドくんっていう男の子がいます。

彼、ニューヨークに住んでいるユダヤ人でものすごくイケメンなんですよ。

なんでも大学哲学勉強しているらしくて、

「あほか、そないなゼニにならんことしてどないするんや。男は甲斐性やで」

と言ったところ、

「あのな、うちのお父ちゃん、ものすごくお金持ちやねん。そやからわいはお金のために勉強せんでええのや」

と言っておりました。

なに!お金持ち!ということで、

「そかそか、ほなら結婚しようか」

と言ったんですが、「わいはゲイやで」とおっしゃいました。

ゲイでもなんでもええわ。うちが欲しいのはあんたの体やない、あんたのカネや。正確に言えばあんたのお父ちゃんのカネや。カネのために結婚してやろうって言っとるんじゃ!」

と言ったんですが、なかなかうんと言ってくれません。強情な男です。

その、ユダヤ人ニューヨーカー哲学者ゲイイケメン金持ちボンボンデービッドくんと、ある時、パレスチナ情勢について話したんですよね。

彼はユダヤ人のくせにシオニスト嫌いっていう希少種で、イスラエルに批判的なんですけど、その時に彼がこう言いました。

What do you think of israeli invasion with impunity?

私、衝撃を受けましてね。この文章を画像にして、いま、デスクトップの背景にしてますけど、それくらい衝撃を受けたんです。

訳しますと、

イスラエル、好き勝手に侵略やっておりまんな。あなたさん、どない思われます?」

くらいの意味です。

impunity (不処罰性、処罰されないこと、免責)ていう単語がちょっと難しいくらいで、他はどうってことないですよね。

別に何の変哲もない文章です。文法的にもまったく難しくありません。

ただ、この意味する内容のことを日本人が英文にする時、まずこういう構文では言いませんね。

Israel invades. But it never be punished. What do you think of them?

とかでしょうか。

まず with impunity ってのがほれぼれしますよね。日本人だとここは without punishment ってするでしょう。

思うんですけど、英語って名詞で文章をいいがちなんです。

日本語は同じことを動詞で言うんですよね。

起訴、とか、免責、じゃなくて「処罰されない」って言うのが日本語の癖なんです。

侵略、じゃなくて、「侵略している」って言うのが日本語の癖なんです。

それと、否定文ももちろんありますけど、形としての否定文じゃなくて肯定文に直して言う、そういう発想は日本語にはあんまりないですよね。

without punishment や not with punishment じゃなくて、with impunity ってやるってのが英語っぽいというか、英語の癖なんだなって思います。

日本語の構文に沿って英訳すると、どうしても長くなりがちなんですよ。

接続詞関係代名詞が複雑に入り組んで、そういう時はひとつの文章を複数にわけるのもひとつの手段なんですけど、動詞名詞に変えられないか、否定文を肯定文に変えられないかって発想するのも、すっきりした英文を書くコツなように思います。

で、まねをして、I don't know him っていうところを、I have absent of knowledge about the male って言ったことがあるんです。いくらなんでもこれはやり過ぎだったみたいで、「君はイギリス人みたいな英語を書くね」って言われました。

これ褒め言葉じゃないですよ。

なにもったいつけてんだYO!ってことです。

ただ、もったいつけるべき場面、論文とか文学作品とか、ちょっと高尚に見せたい時には有効だってことです。

彼はイギリス人みたいって揶揄しましたけど、実際、イギリスメディアではこういう文章を書く人が案外います。

BBCとかはすっきりした表現が多いですけど、新聞ではけっこうありますよね。

ま、そういうこともお楽しみのうちということで。

2009-02-05

http://anond.hatelabo.jp/20090205211049

イスラエル村上春樹、に俺達が抗議するのは構わない

むしろテメエら邪魔すんな 邪魔するやつは不寛容

でも、ウヨっぽい連中チベット問題で中共に抗議することは気に食わない

漢人への差別感情がそこにはあるからだ

・・・蟻いい加減にしろ 呆

http://anond.hatelabo.jp/20090204230948

へー。

勉強になった。

イスラエルミラージュ」は、たぶんクフィルのことと思われ。

ま、普通の人は知らなくていいヲタ知識だがw

http://anond.hatelabo.jp/20090205011519

http://anond.hatelabo.jp/20090205002828

なぜその醜い争いを増田に持ち込もうとするのかがさっぱりわからないのだが。

ちなみにイスラエルが強烈な武力を持って対抗勢力を制圧しようとしていることは

どの道間違いがない。「ものすごく残酷」か「かなり残酷」かの違いしかない。

そんな些細な違いにこだわれる人々に乾杯

2009-02-04

http://anond.hatelabo.jp/20090204194137

はてサ上から目線で「正義」を押し付けるとどうしても反対側に付きたくなる。

イスラエルよりはてサのほうが嫌いだ、と言ったらはてな村wではリンチされるだろうけど。

そういえば子供の頃は「星のマークカコイイ」と思ってイスラエルミラージュ作ったっけ。

親は微妙な顔してたけど。

http://anond.hatelabo.jp/20090204192736

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20090204051801

これイスラエルと同じ理屈じゃないの?

弱小ブロガーと違って大手ブロガーなんだからバランス欠いてるよね?

有村アタックすると信者が一緒にアタックして弱小ブロガーは集団リンチ

その辺自覚してるの?

ネガティブアクセス問題知らないの?

2009-02-02

http://anond.hatelabo.jp/20090202025109

チキンと言うかね。パレスチナ問題は、font-daさんが思ってるほど簡単じゃない、というかそうすっぱり割り切れる問題じゃない。

イスラエルは確かに問題だ。やってたことはまさに虐殺だった。しかし、font-daさんが言うまさに政治的に見ようとした瞬間にさ、パレスチナの人々とひとくくりにできっこないし、それにイスラエルアラブ人が多いのは常識だと思ってたんだが。それとか、ファタハが裏でイスラエルとつるんでハマスの幹部殺害に一枚かんでるらしいだとか、そういう部分がきれいさっぱり抜け落ちてるように見える。

そういう話と村上春樹と絡めて語るのは、僕はどうかと思ったがなあ。なんというか。片想いの相手に想いをぶつけてるみたいだけども、という感じかな。文学政治性が、しらないうちに倫理性にすり替わってる。それで辞退しろといわれてもね。

行動をというのは簡単だ。チキンだと馬鹿にするのもいいだろう。村上春樹が実際どうするのか知らないけども、でもあのエントリもずいぶん勝手な議論だなあとは思ったね。

2009-01-31

もしも政府が(大臣のひとりが、でもいいけど)、「イスラエル批判をしない人間イスラエル支援リスト名前が載ります」とか言い出したとしたら、はてサの面々はどんな反応を示すのか、ちょっと気になった。

そういう論法そのものを嫌っているんだと思ってたけど、今回の村上春樹の話を見るかぎり、そうでもなさそうだし。

2009-01-30

えええいぇるされむくろにくる

Haruki Murakami が 「エルサレム賞」なるものをもらうことになったとかいう話。

イスラエル人殺しのの悪い国なので、そんなところの賞は、辞退しろ。

黙ってもらうのはけしからん。

検索してでてきた根性のある日曜左翼女史の話をひきあいに出して、

見習え。

とか。ほんとに、やれやれ

情報の少いところで、ほにゃららはへにゃららであれねばならぬ、というような思いいれで、どんぱちやっているわけだ。

まあ、「エルサレム賞」の「エルサレム」にみんな反応してるわけだが、これって何? どんな賞か調べてみた。

Jerusalem Book Festival にくっついている賞ということ、ふむふむ。Festivalのサイトに説明がある。

....

ここからノーベル賞5人も出てるんだね。ということは、ノーベル賞にかなりリーチポジションへのステップでもあるわけだ。そりゃほしいよ。

どんな人が審査員か調べてみた。市長が任命か、なるほど。政治世界だな。ハアレツの編集員とか... 、

ありゃ、エトガール・ケレットが3人の審査員のうちの1人じゃないか。

イスラエル人みんな悪〜い、賞も悪〜い、もらうのよくな〜い」みたいなのってちょっと短絡的じゃないかな、ということで、ちょっとけれっと。

日本語の記事にまともなのがない。

本人のwebsite だ。

http://www.etgarkeret.com/news.html

そこに出てくる最新のLA Times の記事は一読の価値がある。ほんもののドンパチの話だ。

政治文学の話だと、インタビューの手軽なのがカナダ新聞にありますね。でもフランス語 orz

でも、わりにまとまっていて、問題をもうちと繊細に考えられるてがかりかもしれないので半分くらい訳してみました。

エトガール・ケレットとのインタビュー -- いやいやながらさかなにされ(超訳)

Entrevue avec Etgar Keret - Controverse' malgre' lui

Le Devoir.com

2008.5.17/18

http://www.ledevoir.com/2008/05/17/189963.html

イスラエル人の作家であることは楽ではない。たとえその国で左翼であっても。スター作家 のエトガール・ケレットにそのことを話してみよう。パレスチナ人の友人、サミール・エル・ユセフとの共著で『ガザブルース Gaza Blues』を書き、しかし、論争の中で、そして、母国であり今でも自分が住み続ける国に対するボイコットをの中で、困難にもかかわらず、生きつづける彼に。

イスラエルに生きるのは簡単ではない。それは確かだ。しかし、作家にとってのほんとうの国、それは言葉だ。ぼくにとって、ヘブライ語を話せない場所に生きるということは、一種の亡命だ」[...]

イスラエル政府に対しきわめて批判的な彼は、ホロコーストの生き残りである父と母の、反骨精神を受け継いでいる。「両親は、よく言っていた。イスラエルはいくつもの問題をかかえているかもしれない、しかし、少くとも、それは私たちの問題で、そして、それを私たちが告発することを誰も禁止することはできなかった。他の国で、もし私たちが政府に対して抗議の意を表わせば、国へ帰れと言われるだろう。」

世界的に認められた左派作家であり映画監督(伴侶のシーラ・ゲッフェンとの共作による処女作ジェリーフィッシュ Les Medues』は批評界から絶賛され、2007年カンヌカメラドール賞を獲得した)である彼も、論争の外側にはいられない。

最近でも、パリのブックフェ、サロン・ド・リーブルがイスラエルの建国60周年に関心をひくため、同国を招待国としたとき、複数のアラブ系の作家出版社が行事のボイコットを呼びかけた。エトガール・ケレットもイスラエル側の招待者リストに入っていた。「知識人ボイコットを呼びかける、しかし、そこに知性的なものなどなにもない。ボイコットは、あらゆるコミュニケーションを拒否することだ。それでは結局、他人に考えを変えさるチャンスはなくなる。それは、だから、行動としてはとても矛盾に満ちたものだ。」

トリノのブックフェでボイコット騒ぎにあったとか、カナダ爆破予告電話を受けた話とか、中略]

それでも、エトガール・ケレットはパレスチナ人イスラエル人の間の対話の推進者だ。その本 『The Bus Driver Who Wanted to Be God』は、第2次インティファーダ以来、アラビア語に訳されている唯一の本である。とうことは、パレスチナ人はエドガール・ケレットを読んでいるのだろうか? 「ぼくの本のパレスチナ出版してくれる人にそう質問してことがある。彼が答えるに、売れ行きはいいが、でも、読んでるのか、それとも燃やしているのかまではわからない、とさ」。

[彼の本を読んだパレスチナ人の反応とか、いろいろ中略]

エトガール・ケレットは「やむにやまれぬ楽観主義者」ではあるが、文学の力の限界について十分に意識している。「1万冊の本ができることは1発の銃弾のできることの半分だ。建設することより破壊することのほうが簡単だ。書くということは、ぼくにとって、一種のセラピーだと思う。自分の本で世界を変えようなんて思ってはいない。」

未来に対する大きな不安を抱きながらもーー彼はイスラエル消滅の可能性さえについてさえほのめかしているーー、彼はパレスチナ人イスラエル人がいつの日かいくばくかは平和に生きられる可能性を信じている。

[いろいろなるほどと思うことを言ってるけれど、疲れたので後略]

はい。

まあ、イスラエル人といってもいろいろ立場があるということで。

賞とかボイコットについての考えも。


追記 もうちゃんとまじめに調べた人がいたんだね http://d.hatena.ne.jp/le-matin/20090128/p3

2009-01-29

http://anond.hatelabo.jp/20090129190259

しっかし、イスラエル村上を使ってプロパガンダのひとつもぶった、て事ならともかく、

なんだってそんな事まで取り上げて火病ってるわけ?

チベット東トルキスタンで絶賛エスニッククレンジング中の中共オリンピック開催した時n(ry とか言いたくなる。

http://anond.hatelabo.jp/20090129131331

作品は知らないが俺は批判する」でいいのに、なんで無理に小説を絡めるのか。

いちいちイスラエル批判の為に白リン弾の非人道性を議論の中心に据えるはてサと同じ疑問。

2009-01-26

http://anond.hatelabo.jp/20090126141909

昭和の頃にイスラエル日本人とユダヤ人が共同で遺跡調査していた時、大量の人骨が出てきたそうだ。

ユダヤ人は平然と人骨を搬出していたけど、日本人メンバーは全員体調を崩しちゃったんだってさ。

2009-01-24

http://anond.hatelabo.jp/20090123235715

自分たちの主張に反対する者たちは愚民、疑う者たちも愚民、態度を留保する者たちも愚民

無視する者たちも愚民、異なる意見をもつ者たちも愚民、と。 

なぜなら自分意見は常に絶対に正しいから。端的に言えば、「正義」だから。

「絶対に正しい意見」を述べているのだから、自分は賞賛され尊敬されなくてはならないし、

その「正しい意見」を押し通すためにはどんなやり方でも構わないし正当化される。

自分の「正しい意見」への反論などもってのほかの許されない行為であり、その許されない行為を

叩き潰すためにはどんなやり方でも構わないし正当化される、と。

デマ? それがなにか? だってイスラエルは絶対悪でそれを攻撃することは正義なんだから

少々のデマなんて問題にもならない。デマを指摘するなんて、むしろ正義に敵対する行動だろ?

罵倒? それがなにか? だって愚民なんだから少々罵倒されてもしかたない。むしろ正義である

自分たちにはその資格と権利があって当然。

2009-01-23

ガザからの手紙戦争は本当に終わったの?

 彼らはガザ戦争は終わったと言います。その被災者の魂と心に、戦争がのこすであろう痛み、悲しみ、恐れ、不安をすべて無視して、戦争がひとつの会議で始まり、また別の会議で終わることができるとは、驚くばかりです。

 ガザパレスチナ人は、彼らに対するイスラエル戦争をたくさん目にしてきました。そこにあるのは、最初の抵抗運動と二度目のそれ、お決まりの侵攻、私たちにおしつけられた封鎖、日々を生きるパレスチナ人におしつけられた、いっさいの憐れみのない封鎖、ひとかけらの後悔も、わずかばかりの配慮も、なにもない封鎖でした。最後に、無実の人びと、子ども年寄り、家庭と祖国パレスチナ人すべてに対する、この巨大な戦争がありました。

 私たちが目のあたりにしたどの戦争についても、語られるべき数々の話があります。征服者の蛮行と憎悪についての話です。そしてどの戦争についても、それらの話を伝えるための、生きる、生きのこるための意志があります。私は難民の第三世代になります。私は両親と祖父母の話に耳を傾けてきました。彼らが故郷を追われた事情子どもを失った人びとの事情、世話することができずに、子どもを道端においてきた人びとの事情についてです。それらの話はあなたの心を芯から揺さぶるものでしょう。それでも、それらの話の語り手は、生きる意志を、新しい生活をはじめる意志を、彼らの子どもを育てる意志を持っているのです。

 今回の戦争について私たちが伝える話は、どんな人間想像力も超えたものとなるでしょう。どこへ避難すべきかもわからず逃げたこと、子ども年寄りに対する慈悲もなしに一家みなごろしにされたこと。私たちに向けて放たれた武器は、私たちの記憶永遠に鮮やかにのこるでしょう。

 今日停戦の一日目です。ほかの人びとと同じように、私がいつもの生活に戻れる最初の日です。私たちは地下室から出て海岸を臨む客間に座ります。私の子どもたちは、彼らの部屋やベッドで眠ろうとしません。彼らはこう尋ねるのです。

「もう撃ってこないと保証してくれるの」

彼らの過ごした恐怖の時間を忘れるのには、とても長い時間がかかることを私は知っています。彼らが耳にした大きな爆発音を忘れるには時間が必要です。私たちが慌てて部屋を飛びだし、より安全な場所を求めて避難したことを忘れるには時間が必要です。(この状況で、)どうして戦争は終わったと言えるでしょう。

 (娘の)サルマは、F-16戦闘機の音を聞くと、とても怖がります。もちろん、それは今なお、横柄にも空に爆音をとどろかせています。それが私たちの心と財産に撒きちらし破壊を、誇らしげに見下ろしているのです。(この状況で、)どうしてサルマに戦争は終わったと言えるでしょう。

 幸運なことに、私の子どもたちは、その愛する者たち、友達や隣人が殺されたり死んだりすることを見ずにすみました。それでもなお、彼らは、その心と魂に、この戦争が残した悪質な影に苦しんでいます。

 魂にこの戦争の報いを受けた私たち(パレスチナ人)の子どもは、彼らが目のあたりにした映像を決して忘れることはないでしょう。彼らの親が、姉妹が、家族皆が殺されたことを決して忘れないでしょう。その心と魂に、その生涯にわたって、平安を見いだすことは難しいかもしれません。なぜなら、彼らが見たものは忘れることができないものだからです。彼らの頭上で家が崩れ落ちるのを見た子、家族とともに瓦礫の下に取りのこされ、弱っていった子、誰か生きのこるかは神だけが知っています。愛する者たちの、命の火の消えた体を見わたす子、この子は、その姿を心と魂に焼きつけるでしょう。この子は永遠に苛まれるでしょう。この子たちは、どのように停戦後の暮らしを楽しむことができるでしょう。

 その暮らしと親族を失った子たち、その目を、手足を、家を失った子たち、征服者の貪欲さを目撃した子たち、彼らはその痛みを決して忘れないでしょう。イスラエルによるガザに対する戦争、22日間を通して、彼らが過ごした恐怖の時を、決して忘れないでしょう。彼らの受けた傷と喪失が、常に記憶を新たにさせるでしょう。彼らの心には、一つの質問があります。

「わたしたちは何もしていないよ。なのに、なぜあなたたちは、こんなにひどいやり方で、わたしたちを殺すの。わたしたち、こどもに、なんの思いやりもみせないで」

http://www.un.org/unrwa/refugees/stories/lfg/LFG_19.html

国連パレスチナ難民救済事業機関のウェブサイトに掲載された、ある母親からの手紙です。

nofrillsさんのところ(下記URL勝手に紹介してすみません)ほかで伝えられる惨状を目にして、私は何度も泣きました。

http://nofrills.seesaa.net/article/112997883.html

すでにあちらこちらで言われていますが、「停戦」したからといって、問題は山積みのままです。経済大国国民として、安保理理事国の国民として、「対テロ戦争」に「参戦」中の国民として、中東で公正な政策が行われるよう注目していくことは大切だ、というのが私の意見です。簡単に解決できる問題ではないことは承知の上ですが、まずできる一歩を踏み出すことが大事だと考えました。あまり時間をとることができなくて、ほんのわずかで質もよくない翻訳ですが、ガザ事情を知る一助になったらうれしいです(また、不公正はガザだけでなく、チベットでも、チェチェンでも、ダルフールでも、そのほかの各地でも、もちろん大殺戮とはいかなくても日本のなかでもみられます。はじめは、それぞれが情報を得られる範囲で、手近なところから、読んだり、聞いたり、考えたり、話しあったり、広めたりしていくことが、第一歩として大切だと思っています)。

ひとときも早くガザの封鎖が解かれますように、パレスチナイスラエル平和が訪れますように。

P.S.:読み直して違和感を感じた文体を整理して、二三の訳語を変更しました。あと、はてなの方、上のAdsはかえられないのでしょうか。

 追記したらかわりましたね。よかったです。

2009-01-20

ヲチヲチ

834 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/15(木) 18:41:50 ID:7uM59L1d0

> 「左右以前」だったら、「お茶碗」関係なくね?

ttp://d.hatena.ne.jp/mujin/20090115/p1

リバーシブルな批判であることに気付かないバカがまた一人w

836 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/15(木) 19:24:22 ID:6k/cFBMq0

はてな右はヲチしても詰まらないから上がらないだけ」

「東も軽率だが。。。」

デマではなく説明不足、不手際

リバーシブルな批判」

878 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 19:39:28 ID:/T4oTA2V0

>>840

rna まだ要求してないじゃん。/日本にも「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」というのがあってだな…

fujiko-m 痛ニュる, 印象操作 要求してないし…/まあ韓国版「領土を守るため行動する議員連盟」みたいなのが提出したんじゃないの

kaihai2 日本にも靖国参拝する超党派議員連盟とかあるけど?

buyobuyo これはひどい, あたまがわるい いずこの国にもバカ議連があるという事実韓国の「the Fact」w /

韓国全体に敷衍しているテイノウは、韓国ネウヨのバカ発言を日本全体に敷衍しても許容するんだな?

正解は 「大袈裟」「日本も同じ」「韓国人の一部に過ぎない」でした。

>>840 >>847おめでとうw

879 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 19:49:12 ID:wIugx0Zf0

↓で878が日本のとくらべて広域で根深く、現実に対処しなければならない問題であるかを100字で解説します

880 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 20:18:01 ID:NSY9BkyKO

↑と、見当違いの揶揄をして何か言った気になってるアホ

881 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 20:30:02 ID:NLmxVi+G0

>>878

日本も同じ」と言うのなら、日本人を叩く時と同じぐらいのテンションで叩けってんだよなぁ。

日本も同じ」なら何でスルーなんだよw

882 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:02:17 ID:wIugx0Zf0

韓国人じゃないし、選挙権もないから ダブスタなら「断絶しろ」とか噴き上がってるはてなにも言えよ そういうのはしないだろ? ここは「はてサヲチだからw

883 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:04:40 ID:F7DRvkvi0

朝鮮に割くリソースなどないという差別主義

885 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:08:56 ID:KP+7u5EV0

ふうーむ。そういう観点から批判の有無が決まるというのはなかなか新鮮な考え方ですなあ。

アメリカ人じゃないし、アメリカ選挙権も無いのにアメリカの政策を叩いたり、

イスラエル人じゃないし、イスラエル選挙権も無いのにガザ侵攻を叩いたり、

そういう人の集まりだと思ってたんですけどねえ。はてなサヨクの皆さんは。

886 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:15:05 ID:NsLfAgVC0

日本インテリヨーロッパインテリと違って

内向きの人たちばっかりで外に出るなんて発想が無い

887 :無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:18:13 ID:wIugx0Zf0

差別じゃない区別だ」ってタームさんざん利用してきたくせにw

現在進行中の戦争米国の政策と議員団の一部決議案を同等に扱えと? すごいなヲチスレ

888 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:22:22 ID:ML2qwFPG0

ふむ・・・・

889 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:27:58 ID:4gvBM5vG0

ネトウヨの論法をヲチスレ揶揄されてもな

890 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 21:28:20 ID:Z54Zya030

>>878

>いずこの国にもバカ議連があるという事実韓国の「the Fact」w /

>↓韓国全体に敷衍しているテイノウは、韓国ネウヨのバカ発言を

日本全体に敷衍しても許容するんだな?

これぞ「自称中立」「妖怪どっちもどっち」なんだけどなあ、はてサのお歴々ww

こういう相対化はきれいな中立ですかそうですかw

ttp://b.hatena.ne.jp/entry/ttp://obiekt.seesaa.net/article/112484553.html

>PledgeCrew 軍事, 戦争, 白リン弾 ↓ 「嘘をつく」とか「デマを飛ばす」と

>いうのは意識的な行為のこと。参照先の質があまり高くないのは確かだが、

>それを「サヨ」叩きに利用してはしゃいでいるのもみっともない。

>本音が透けて見える(何人か)

…そのメソッド使うとチミの大嫌いなトンデモビリーバーの大半は免責されるんだが?

891 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/16(金) 22:12:40 ID:KP+7u5EV0

>「差別じゃない区別だ」ってタームさんざん利用してきたくせにw

それをやってきたのはいわゆるネトウヨの皆さんじゃあないですかねえ。

それをここで仰られましてもねえ。

それはそれとして、その論法は要するに「「差別じゃない区別だ」ってタームさんざん利用してきた」ネトウヨ韓国を批判しないはてなサヨクを批判する資格などない、という理路ですよねえ。

その理路の正誤自体は正直どうでもいいんですが、ただそれを主張するということは、とどのつまりネトウヨはてなサヨクの言説は相殺するのが妥当であるような水準のものであると、ぶっちゃけ両者同レベル存在であると、そういう認識でよろしいんでしょうかね。

いやまあ、言われるまでもなくここを見てれば普通は皆そういう認識を持つだろうとは思いますけれどもね。

そういう意味ではなにを今更な、という話ですなあ。

903名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/17(土) 08:25:14 ID:IiSMmkuN0

>>891

んな一行レス「はてウヨに割くリソースなどないという差別主義」に改変できるほど無意味って話だろがw あそこで元記事も読まず噴き上がってるのはウヨクだといいたい訳? 左翼の「行き過ぎた結果平等」を批判してきたのはウヨだけ?

どうも解せないが、まさか石原発言が問題視されるのは韓国びいきだからだとか、はてサに「the Fact」や日本の一国会議員の非難フォームはあっても韓国議員のがないのはけしからんとか、「イスラエル」の核言及は被爆国の首相として制裁覚悟で批判すべきとか考えてないよね?

自称中立」呼ばわりが忌々しかっただけだよな?

904 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/17(土) 08:34:41 ID:9m4/d1VU0

文体をかえてかきこもうね。苦笑

905 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/17(土) 09:06:30 ID:IiSMmkuN0

なぜ文体変えなきゃいけない訳? 単発ID工作員認定されてもしかたないスレ

906 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/17(土) 13:38:52 ID:9DEllYG1O

相変わらず国語の成績が悪いようだね。

988 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2009/01/18(日) 22:45:24 ID:Qc4NHNB/O

じゃあ話題変えるか。既出だったと思うけどはてサブコメ増えてきたからもう一度貼ってみる。

ttp://b.hatena.ne.jp/entry/11708572

解毒求ム

2009-01-19

イスラエルパレスチナにいる人を皆殺しにするつもりだ

ラビン暗殺されて以降、ずっとパレスチナイスラエルの情勢は気になっていた。でも今の情勢はひどすぎる。

あいつらは多分、有史以来殺されたユダヤ人と同じ数だけの「異教徒」を殺すまでは何をしても許されると思ってる。

ハマスごとパレスチナ人パレスチナに肩入れする人達を皆殺しにする事なんて何とも思っていない。むしろそれが狙いだろう。

特にシャロン以降のイスラエルの行動はパターン化してる。

パレスチナ挑発 →

→ パレスチナ人が旧式のロケットや石投げで報復 →

→ 「待ってました」とばかりにありとあらゆる火器で「自衛」、100倍の人間を殺す 

挑発」の仕方もすこぶる露骨。

ウェストバンクに人を送り込んでパレスチナ人オリーブ畑を焼き払い、焼け跡を占領、勝手に入植。

占領した地域パレスチナ人の家をブルトーザーで破壊。それを止めようとした人は轢き殺す。

イスラム教聖地に武装集団で乗り込んで「ここ全部イスラエルのもの」発言。

人々の「まとめ役」、精神的支柱である宗教指導者政治指導者を非常に分かりやすい形で暗殺

アラファトは2001年から死ぬ直前の2004年10月までイスラエル軍によって自宅に軟禁され体調を悪化させて死亡。

2004年にはアフマド・ヤシンを。モスクへ早朝の祈りを捧げに行く途中だった70歳近い全身麻痺車いすの老人に向けてヘリでミサイルを撃ち込んで殺害。

今度もまた。

http://mainichi.jp/select/world/news/20090116k0000e030017000c.html

イスラエルハマスの内相を空爆で殺害 最高幹部の1人

 【エルサレム高橋宗男パレスチナ自治区ガザ地区に侵攻するイスラエル軍は15日夕、同地区北部ジャバリヤ難民キャンプの家屋を空爆し、ガザ地区イスラム原理主義組織ハマス政府」の内相、サイード・シアム氏を殺害した。対イスラエル強硬派の同氏は、同地区のハマス最高幹部5人のうちの1人に数えられ、ハマスには大きな打撃となった。

 イスラエル軍はシアム氏が潜伏しているとの情報を基に、同氏の兄弟宅を空爆。強力な爆弾使用されたとみられ、現場には巨大なクレーターが残された。ロイター通信によると、同氏と息子、兄弟らのほか、隣家の住民4人の計10人が死亡した。ハマス幹部の殺害は今月1日のラヤン氏に続き2人目。

 ガザ市包囲網を狭めるイスラエル軍は15日、先月27日の攻撃開始以降で最も激しい砲撃を同市中心部などに加えた。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)や報道機関が入居するビルのほか、数百人の入院患者らがいたクッズ病院も被弾した。AFP通信によると、パレスチナ人死者は1105人に達した。


理由も無く家を破壊されて今まで住んでいた土地を理由も無く追い出されて怒らない人がいるか?

大事にしていた場所に土足で上がり込まれて憤慨しない人がいるか?

「国の偉い人の近くに住んでいた」というだけで家族を殺される理不尽に怒らない人がいるか?

大事な人を殺されて悲しみ、怒らない人がいるか?

武力では何も解決しない事なんて、占領と暴力がどれだけ「イスラエルの敵」を弱体化させてもパレスチナ人の怨嗟を増大させるだけだと、紛争の種はなくならないという事なんて、イスラエルアメリカもよ〜く分かってる。それこそ1987年インティファーダの前から。「自衛」だの「ハマスPLOテロリスト」だの白々しい。

今起こっている事は戦争でも紛争でもない。イスラエルによる一方的な大量虐殺だ。

http://www.asahi.com/international/update/0117/TKY200901170096.html

「爆撃、常に身体は緊張」ガザ入り桑山医師、惨状伝える 2009年1月17日14時8分

 【ラファ(エジプトガザ境界)=田井中雅人】病院に運ばれた少年遺体に泣きすがる母親。砲撃で建物道路が壊滅し、町は死にかけ、唯一の大きな人だかりは葬儀の列……。イスラエル軍の激しい攻撃が続くパレスチナ自治区ガザに入ったNPO法人地球ステージ」代表理事の桑山紀彦医師(45)=山形県上山市=の目に飛び込んできたのは、圧倒的な暴力による市民惨殺の悲劇だった。

 桑山さんは現在ガザで活動する唯一の日本人医師として、南端のラファ市立病院救命救急室(ER)で緊急医療支援にあたる。空爆や砲撃のすきを縫って、救急車で近隣の病院患者を搬送することもある。ガザ入りして3日目の17日、朝日新聞記者電子メールで現地の様子を伝えてきた。

 ラファ住民らによると、町の銀行は閉まり、水と電気地域によって完全に止まっているところも多い。食事用のガスボンベは入ってこず、薪を使って煮炊きをしている。

 住民らは攻撃が激しい境界に近い地域を離れて比較的安全な市中心部に逃れ、親族や知人の家に身を寄せる。主食のパンを作るための小麦が極端に不足。ペットボトルの水は姿を消したという。

 市立病院に16日に運ばれてきた即死状態の少年は、薪を拾っていたところを「ロケット弾を発射しようとしている」とイスラエル軍に誤認されての狙撃だった。頭部が撃たれ、脳が飛び出した遺体にすがり、母親は泣き崩れた。

 午後には別の通称「ヨーロッパ病院」に患者を搬送。イスラエルとの境界に近く、帰りの救急車を待っている時にも病院近くに爆撃があった。「戦争状態にいる感覚は一時も薄れることはない。爆撃の音や振動が、常に身体を緊張させている」と桑山さん。

山さんを受け入れた福祉団体のダルウィーシュ氏は「世界中から見捨てられた気持ちだ。こんな非人道的なことが起きていることを、どうか世界中の人に分かってもらいたい」と話しているという。

http://d.hatena.ne.jp/Siesta/20090117/1232200677

[翻訳]ガザ地区の現況について

http://anond.hatelabo.jp/20090115200731を書いた増田です)

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