2024-11-09

立憲民主党死ぬ

第50回衆院選自民党が大きく議席を減らし(247議席⇒191議席)、野党第一党立憲民主党が大きく議席を伸ばした(98議席⇒148議席)。

また、連日メディアで今後の動向について注目を浴びている国民民主党も大きく議席を伸ばしている(7議席28議席)。

  

■注目される国民民主党とそれによる批判

先日こんな記事を見つけた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d57e49b6249a92efea8b08340c4218acc6163a55

簡単に要約するならば、「国民なんぼのもんじゃい、立憲は政権交代を逃しても野党第一党になんだから、使命を全うせよ」。

最初に読んだ私の感想としては、後半は割とまともなこと言ってるのに、なんで前半はこんなにキレてるんだよ!?だった。

  

また、昨今SNSでは、首班指名の決選投票で「玉木雄一郎」と記入することを表明した(無効票となり、自民党の石破氏が首相となる公算が高い)国民民主党に対して、

#国民民主党に騙された なるハッシュタグSNSであふれている。

これら一連の流れは、(政権交代のチャンスを逃した)立憲民主党の支持者からの(注目を浴び続ける)国民民主党へのやっかみだと思ったのだが、

おそらくそれだけではないのではないか、とも思って改めて色々調べてみた。

  

議席数について

今回躍進した野党勢力だが、第一党の立憲民主党ですら148議席過半数233議席比較すると心もとない。

そうなるとその次に多い野党勢力は、維新の38議席国民28議席、これでも合計215席である

その次のれいわの9議席共産党の8議席を入れて、やっと232議席、あと一歩。

残りは、参政党と保守党が3議席ずつと社民党が1議席、残りは無所属12議席しか無所属のうち2名はもともと自民党だった平沢氏と萩生田氏だ。

まり、「反与党」的な政策を無理にでも通そうというのであれば、野党が一致協力しなければ衆議院で可決はできないのである

しかもその後、参議院では与党過半数を握っているので否決され、改めて衆院で可決しようにも2/3の議席なんてクリアできないので廃案になってしまう。

こんな状態立憲民主党が実現できる公約はあるのだろうか?

  

立憲民主党公約

立憲民主党の主張の中で、自民党等とは異なる立場であるものをいくつか挙げてみる。

分かりやすくするため、野党側で協力できるか否かについて○×で記した。

政策活動費の廃止企業や団献金禁止

 ⇒〇 野党側は廃止禁止という意見でほぼ一致している。

法人税の強化

 ⇒× 国民維新は「増税ではなく減税」との立場で反対している。

③「年収の壁」の撤廃

 ⇒△ れいわがやや慎重か。

反原発廃炉

 ⇒× 国民維新原子力エネルギーについて積極的である

同性婚夫婦別姓

 ⇒△ 同性婚については国民がやや慎重姿勢夫婦別姓については賛成という意見でほぼ一致している。

保険証免許証マイナンバーカード統合反対

 ⇒× 国民維新統合について容認している。

  

上記の例でも分かる通り、国民維新とどれだけ一致ができるかという点で決まってきている。

裏を返すと、立憲はれいわや共産党と一致している部分も結構あるとも言える。

さて、この中で与党への対案として実現可能性が高そうな①③⑤について、はたして立憲の手柄といえるものはあるだろうか?

③は特に国民が今回の衆院選論点として主張してきたという色はあると思うが、結局は野党側が一致協力しなければならない。

まりそれだけ同じ意見を主張する党があるということで、立憲はその中に埋没してしまうだろう。

また、万一衆議院で可決されたとしても、参議院で否決される可能性は否めない。

こうして立憲としての政治的な成果(のアピール)はかなり薄くなるものだと思われる。

  

自民との共通点

長々と話したが、ここからが本題である

今度は先ほどは逆に、立憲の主張の中で自民と一致したものをいくつか挙げる。

防衛費の増額

消費税の引き下げ反対

高校無償化

炭素税の導入

①③については支出の増、②④については増税(または減税しない)路線である

先ほどと異なるのは、これらすべてが実現する可能性が高いということだ。

特に②の消費税引き下げについては、与党と立憲以外のほとんどが賛成している。

世論的にも増税ではなく減税に向けて政治を動かしてほしいという声は多いはずだ。

  

立憲民主党死ぬ

タイトルにも書いた、立憲民主党が死んでしまXデーはいつなのか。もうお分かりだろう。

野党から消費税の引き下げ法案が提出された日」である

かつて立憲は時限的ではあるが、消費税減税の法案を提出したことがあったが、野田氏は立憲の代表選での議論でも下げないと言ってしまった。

上の例でも挙げた通り、減税に向けた政策が通らないなかで消費税引き下げ法案が出たらどうなるか。

立憲は「引き下げない」のだ。これは他の野党からも「裏切りだ」との誹りを免れないだろう。

世論も立憲を見放すのではないだろうか。「もう一度立憲に期待してみたけど、やっぱりダメだったね。」と。

来年には参院選も控えており、議席さらに減らす事態もつながるかもしれない。

立憲を応援している勢力のこうした焦りが、冒頭に紹介した国民民主党を叩く流れに繋がっているのではないだろうか、と思うのである

  • 尾中香尚里って札付きのアレじゃん。 後半も別にまともじゃねえよ。立憲への勝手な思い入れベースで「再分配で分厚い中間層復活」とか、えっ野田にそれ期待してんの?正気?としか...

    • 国民民主党が調子に乗りすぎず正体がバレずに来年の参院選まで波に乗れれば、立憲の役割は終わり。 ただ、その前提は怪しい。

      • 立憲共産党には重要な役割があるよ。 箸にも棒にもかからないポンコツ議員の隔離場所という立派な役割がある。 本人に才覚も志もないくせにとにかく議員になりたい国賊は立憲共産党...

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