2022-05-28

「男だから平気だと思った」セクハラ受けたトランス女性会社上司提訴

2022年05月27日 15時56分

イラストコミュニケーションサービスpixiv」を運営するピクシブ社に勤めるトランスジェンダーの社員(30代)が、男性上司からセクハラを受けたとして、男性上司および同社に対して、慰謝料555万円を求め、東京地方裁判所提訴する。原告側が5月27日記者会見を開いて明らかにした。

今も同社で勤務しているという社員(以下「原告」)は、男性として出生したが、現在女性として社会生活を送っている。

提訴前に開かれた会見で、原告は「周りにも同様の被害を受けている女性がいて、(会社に)一緒に相談したが、生来女性と私に対するセクハラでは『重みが違う』と言われ、本当に悔しい思いをした」と会社の取り扱いを批判訴訟提起については、「同じようにセクハラで苦しんでいる人の助けになれれば」と話した。

●「キャバ嬢しか見えない」「男だから平気だと思った」

訴状によると、原告2018年4月デザイナーとして入社した当日、歓迎会で同社執行役員男性上司から腰に手を回された上で、原告性自認(性同一性)や、これまでの男性女性との性的経験などについて聞かれ、わいせつ言葉もかけられたという。

別の機会には「キャバ嬢しか見えない」「ハプニングバー通いしてそうな顔だ」などと性的発言も投げかけられた。

2018年夏ごろには、男性上司から原告に対してセクハラについての謝罪があったが、「男だから平気だと思った」「これからはお前を一人の女性として見る」などと言われるなど、性同一性について理解を欠く内容だった。

謝罪後も、手を握られた上で性的質問をする、原告の陰部に顔を押し当てられるなどのセクハラは続いた。顔を押し当てる際の様子を撮影した写真もあるという。

セクハラに耐えかねた原告2019年3月会社セクハラ窓口となっている弁護士セクハラ被害相談会社は、原告から相談・申告を受け、(1)2人の執務フロアを分離する、(2)男性上司飲み会へ一切参加させない、(3)同じ事業部に配属しない、という措置原告約束。同年4月には、男性上司懲戒処分として、執行役員を解任された。

しかし、2020年4月からの1年間は同じ事業部に配属される状態になるなど約束した措置についても徹底されなかったという。

原告2022年1月精神疾患があるとの診断を受けて休職2022年4月復職したものの、精神的損害は大きく、男性上司との慰謝料請求に関する交渉も不調に終わったこから訴訟提起をするに至ったとしている。

●「なかなか声を上げづらいし、声を上げても理解してもらえない状況」

原告側は、今回のハラスメントを、性的指向・性自認(SOGI)に関する差別嫌がらせSOGIハラ」だと位置付けている。

原告は今もピクシブデザイナーとして在職している。訴訟を提起することにためらいはなかったものの、男性上司だけでなく、会社をも訴えることには迷いもあったという。

「真面目に勤めている人も大勢いる状況で、会社まで被告にすることには悩みました」(原告

SOGIハラで悩んでいる人への伝えたいことを会見で問われた原告は、「セクシャルマイノリティの方は、なかなか声を上げづらいし、声を上げても理解してもらえない状況にある。LGBTでも男性でも女性でも、『(ハラスメントを受ければ)被害被害』という認識が広まってくれれば」と話した。

原告代理人の仲岡しゅん弁護士は、女性に対するハラスメントについては「やってはいけない」と社会的認知されてきている一方、トランスジェンダーの人に対するハラスメントについての認知は不十分と指摘。

そのうえで、「背景には面白がってやろうとする意図があったのではないか男性女性トランスジェンダーも同じ。相手性的指向・性自認で、『やっていい』『やっちゃいけない』というわけではない」と話し、訴訟を通じてトランスジェンダーに対するハラスメントに関する社会的理解を広めていきたいと訴えた。

ピクシブ社の回答

ピクシブ広報担当は、弁護士ドットコムニュース取材に対し、「訴状を受け取っていないため、コメントは控えさせていただきます正式訴状内容を確認の上、適切な対応を行ってまいります」と回答した。

5月27日18時35分、ピクシブの回答を追記しました)

https://www.bengo4.com/c_18/n_14525/

めんどくさいからお前ら社会に出ないでくれよ

昔は全員が我慢してたことがなんで急に権利主張してるんだ

そろそろ社会迷惑だってことに気づけよ

記事への反応(ブックマークコメント)

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