2017-12-25

そろそろ、はあちゅう氏とMetooで消耗するのはやめて事後処理に入ろう

【要点】

はあちゅう氏は(社会のためには)今回のタイミングMetooすべきでなかった。もし日本Metoo運動スタートさせようとしていたのなら、その試みは既に失敗に終わった。

はあちゅう氏は日本セクハラ被害者の中に大きな爆弾を爆発させた。後に残ったのは、焼け野原でも逞しく生きることができるはあちゅう氏とその他大勢の屍である

・いま社会がよりよくなるための最善な手段は、はあちゅう氏のMetooは一旦リセットし、粛々と建設的で実効性のある対応策を議論することに人手を割くべきだ。

 

【お定まりの前提】

今回の件で明るみに出た岸氏の行為は許されることではなく、批判されるべきことである。(ただし、岸氏も含めて今回の登場人物全てに対して、人格攻撃はすべきではない。2人ともに人権はある)

 

【本論】

現在セクハラ告発したはあちゅう氏の一件は各所で爆発・炎上を繰り返している。そして尚も拡大中に見える。

 

彼女告発をした理由は分からない。本人は、このタイミング名前を売りたいという意図があったかもしれないし(※1)、岸氏が前所属を辞めたから言い出せるようになったかもしれない。もしくはよっぴー氏との会話の中で決意したのかもしれない。本人にとっては勇気のいる行為だろうし、BuzzFeed記事で公開された情報のみから考えると告発自体は正当なものだ。

 

ただ、今回BuzzFeed日本Metooキャンペーン鏑矢としてはあちゅう氏を登場させたように見える。そして、目論見は失敗に終わった。Metoo運動は、従来不可視化され社会無視されてきた構造的抑圧を可視化する、被害者たちの抵抗運動として発生したものだ。だが、この「従来不可視化され社会無視されてきた構造的抑圧」とは彼女が今までしてきたこと(むしろキャラクターのコアパーツ)と重複して見えてしまう人が多いのだ。簡単にいえば「お前が言うなである

 

お前が言うな」は本来誤謬である。実際、初期の頃ははあちゅう氏に批判的な立場の(もっと有り体に言えば彼女のことが嫌いな)人からも支持する声が多かったように思えるが、一部の人からお前が言うな理論を投げつけられてしまった。そして日本版Metooの不幸はここから始まった。

 

はあちゅう氏は静観もしくは黙殺すればよかったものを、批判者の感情逆撫でする形で反論してしまった(※2)。そして起こった事象としては「炎上である。これにより彼女批判的だが支持する層はハシゴを外されてしまった。そこからは、ネット界隈の有象無象が参戦し泥沼状態となり、ネットおもしろコンテンツとして消費されつつある。結果的に、構造的抑圧が見えないだけで大量にあるんだ、ということに耳目に集めて議論を深めるMetoo運動は起きず、はあちゅう氏本人の言動挙動に耳目を集まっている。そういった意味日本Metoo運動は終わったと言える。この燃え盛る炎を見たら現在声も上げられていない名も無き被害者たちは、声を上げるのを躊躇うだろうし、声を上げたところではあちゅう氏の方に注目が集まっている現状では効果は薄いだろう。

 

これを喜んでいるのは、今回告発されなかった無数の加害者である加害者いちばん恐れているのはMetoo告発相互作用的な増加だが、その心配が格段に少なくなっているのだから

 

では、いま社会がよりよくなるためには何をすべきか。それは、はあちゅう氏のことを静観もしくは黙殺することだ。彼女リソースを割かず、名も無き被害者たちに注目すべきだ。そして、告発合戦ではなくどうしたら再発防止ができるのか、広く事例を集め、対処方法を考えることではないだろうか。

 

なお、結論としては、はあちゅう氏は今回の告発すべきではなかったということになるが、それは岸氏の行為容認する訳ではない。あくま日本Metooの嵐を発生させ、それによりセクハラ被害を撲滅するムーブメントを起こそうという視座に立った場合結論である。今回の告発彼女報復と捉えるならば、それは成功しており告発すべきだったという結論になる。(※3)

※1 それ自体は悪いことではないと個人的には思う。告発正当性が有るならタイミングは本人の自由だ。それが金銭的な収入に直結するような目論見があったとしても、褒められることではないかもしれないが、否定はできない。

※2 はあちゅう氏が反論することは本人の自由であり、反論する行為自体を誰も批判できない。ただし、反論の論旨に正当性があるのかは別に検証すべきであるが、本稿の趣旨とは外れるので言及しない。

※3 個人的報復をすることは、私刑にならない限りにおいて(法律に反さない限りにおいて)、容認されるべきだ。今回は法律に反していないので、はあちゅう氏に非が有るとは思わない。

  • はあちゅうみたいな馬鹿を今まで黙殺してきた結果が、「童貞は自由に馬鹿にして良い」という風潮だろ。 批判したい奴は自由に批判すれば良い。

  • では、いま社会がよりよくなるためには何をすべきか。それは、岸氏のことを静観もしくは黙殺することだ。彼にリソースを割かず、名も無き被害者たちに注目すべきだ。そして、岸氏...

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