2014-11-28

日本未来ネットワークとやらのテキスト校正する

http://anond.hatelabo.jp/20141128102439

jsIPの方の調査がお見事だったので、便乗して自分テキスト読み込んで気になった点を。

結論から言うとこのテキスト政治家もしくはその身内が書いたものだと8割くらい確信してる。

根拠は大きく言って2箇所+1

1:謙譲語の使い方「痛感いたします」

日本は、技術者研究者経営者世界トップレベルだと感じますが、政治家はそれらに比べてひどく質が落ちるという感じは否めません。

記者質問の場で人目を憚らず号泣したり、大臣でもあった有名女性2世議員政治資金をめぐる対応を見ても、その質の低さを痛感いたします。

ここの結び。

政治家の質の低さを痛感いたします」

これって、書き手政治家自身じゃないと筋が通らない文章構造なわけ。

まず、「いたします」って謙譲語じゃん。

あと、「痛感」って自分の身が痛いってこと=反省しているときによく使う言葉、だよね。

まり

政治家の質の低さを痛感いたします」

を直訳風に書き直すと

自分は、身内の質が低いことについて、あなたに対し反省し恥じています

政治家である自分は、同族である政治家の質が低いことについて、あるじたる国民あなたに対し反省し恥じています

となる文なわけ。

謙譲語って「身分の低いわたし」から身分の高いあなた」つまり書き手と読者が別集団に属する場合に使用する言葉で、「国民国民に呼びかける」って文の建付けと、真っ向から対立しちゃう主語意図的に省略した文を書いたのに、いつもの有権者様に対してへりくだる癖」が出たとしか職業病だね。「政治家カテゴリ」に野々村議員も小渕議員も筆者も含まれる&議員は常に客体である国民より下の身分というタテマエが刷り込まれているため、こういう書き方になる。これも主語サイズ問題の一種。

納得出来ない人は逆のケースを、もうちょっと一般的に考えてみよう。

あなたが同僚に対し、買ってきたケーキがまずかった話をするときどう言うだろう。

ケーキの質が低いです」または「ケーキの質の低さが際立ちます」くらい?

ケーキの質の低さを痛感いたします」とはまず言わないでしょ。

じゃあケーキオーナーが、実食した自店舗ケーキがまずかったことを客に詫びなければならない時は?

ケーキの質の低さを痛感いたします」で合ってる。

半信半疑だった自分が「あ、これ決定的にあかんやつかも」と判断した最大のポイントはそういうこと。

2:謙譲語の使い方「もらう」

2カ所目は

誰に入れていいかわからないのは、政治家政治への関心を持ってもらおうとする努力を怠っているということの表れでもあります

弱いけど、「痛感いたします」を踏まえた目で見ると傍証として。

政治家政治への関心を持ってもらおうとする努力を怠っている」という言い方は、やはりあまり書き手政治家側に寄りすぎている。「もらおう」謙譲語、「努力を怠っている」わがこととして反省しすぎ。

一般人が書くなら

政治家政治への関心を呼び起こそうとしなかった怠慢の表れ」

くらい?

+1文章素人クライアント直筆?

上記2つの論点以外の+1としては、全体に「てにをは」が滅裂&説明不足の慣用句多すぎという、文章素人っぷり。

これ自己主張やアピールによって、政治的リーダーになることが原則民主主義において 、「能ある鷹爪を隠す」「沈黙金」といった風潮の我が国 、どうしても優秀な人材が後ろに控えてしまう傾向があります

↑「は」何回使うねん。

民主主義では、この国民にしてこの議員という言い方がなされます

そんな慣用句知らん。カーライルは「この国民にしてこの政府あり」と書いたけど。渡辺美智雄は言い間違えて「この国民にしてこの議員」って言ったんだって

(ちなみにこういう言い間違いは、ネット探偵重要な手がかりだったりする)

グローバル化する世界国家間のせめぎ合いが増してゆくなか国内外において、外交経済にとどまらずあらゆる分野において優秀な政治家必要性は、ますます高まってきています

↑「で」何回使うねん。

あと「国内外において、外交経済」は「国内外において」が不要だし、「代々の政治家系の世襲議員」とか重複表現が多すぎる。

これテキストをちゃんとしたライターが書いてたら、絶対にリテイク食らうレベル

まりそれがないってことは、書いたのはずいぶんと偉いひとっつーかクライアントの直筆なんじゃねーの、という(サイト社長直筆テキストとかにありがち)。+1のこっちはこじつけ感もあるけど。

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