はてなキーワード: サブプライムとは
目から鱗の劇薬だと思った。
日本には1500兆円の個人資産があり、その80%は老人層が占めていると内閣府が公表しているが
これを突き崩せる数少ない妙案ではないか?と感じたからだ。
要旨は、貯蓄資産のうち300兆円くらいは貯められただけの「死に金」となった、過剰な貯蓄である
(と、インタビューを受けた識者は試算している。実際はよく解らない)
ゆえに「銀行個人資産から(名寄せして)1000万円を超える部分の元本に対して、課税する」という提言なのだが
これによって2%の課税とした場合、先ほどの試算から6兆円が導き出され、消費税の5%上げ相当の税収増になる、との事。
メリットとして
・逆進性がない
・預貯金のみに対しての課税なので、他の金融資産に回る(だろう)
・課税されるくらいなら、消費に回る(だろう)
をあげていた。
そして税収としての試算は6兆としたが、それを嫌ってマーケットや消費に回れば企業の増益や消費拡大も考えれば
経済効果分がさらに上積みされるだろう、と言う。
この話のダイレクトな反応を見たくて、ちらっと2ちゃんの実況板を見ていたのだが
非難ごうごうで、
2.それで銀行潰れんじゃね?預金減で銀行などが買い支えてる国債が崩壊するだろ
3.タンス預金が増えるだけ
4.それを狙う空き巣・強盗が急増するだろうな
なんて言葉が延々と並んでた。
順序が前後するがまず3.は確実におこると思う。そして4.も。そしてその時、3.をした人は安全のコストとしてなにをするだろうか?と
警備会社との契約や金庫を買うという選択肢もあり、それはそれで経済の一環を担うので、いい事な気もするのだが
けっきょくは、そのコストは税金として納めて銀行に貯蓄した方がマシ、という結論になりそうな気がする。
そして1.だが、冒頭にあげた比率から逃げるとするなら、老人が主たる層という事になるが、語学に堪能な老人層がさてどれだけいるのか?と
実際はそれほど逃げ出さずに、前出の3.の流れに甘んじるのではないか?と。ゆえに2.も最小限ですむのではないか
そして、逃げたとしてその時に移し替えた資産は円売りであり、円安に繋がり輸出企業には朗報だろう
さらに、もし大量の老人層が国外に逃げるというならば、これからさらに大きな負担となる老人介護・高齢者医療の絶対数を減らすことにもなる。
5.については・・・知らん!まずは経済を回す事が先決だ
個人的には「金持ちが日本を養う」ことと「老人の輸出ができる」というのは長期的には日本を救う策な気がするのだが、どうだろう?
サブプライムの際の麻生政権が10兆円以上使ってしまいましたけどね。
一時的に緩和するのには役に立ったかもしれないけど、2008 年度後半と2009年度は企業は緊縮財政で黒字確保のためにばしばし人も切ってたし、売り上げも下がってます。
使わなかったらもっとひどいことになっていたとは考えないの?
今年度は後半にかけて回復してくるだろうけどね。
何が回復するの?
売り上げが下がったけどこのままじゃ金融危機以前の水準にはどうやったって戻らない。
処方箋は構造改革とそれに伴う規制緩和しかないわけだけど、昔の自民党よりもなお既得権益層の意を汲まねばならない現政権にはまず、無理でしょう。
……というマニュフェストに見えたのだけど、何か間違ってるのかな?
間違っているっていうかあんた、擁護する気は無いと言いつつ、あの支離滅裂な作文を好意的に見すぎてるよ。
当時俺たちは25歳でよく分かってないながらに4年やってきて、従業員も12人までになった。この業界じゃあ、ほとんどが10人以下だし、一社としては大きい方だ。
会社の業績も右肩上がり、サブプライム問題直後の冬のボーナスは俺らの金を全部集めて、なんとかかんとかみんなに払って、あの時は凹んだけど、翌月には笑い話になるぐらいだったな。本当にこの4年間、営業方のボスが社長、事務方のボスそれでうまくやっていけたと思う。今考えてもこのワンツーコンビは良い関係なんだと思う。
だが、あの時の狂騒ももう終わりだ。俺は社長のやり方にはついて行けない。社内の軋轢を恐れるあまり、表立って怒るべき時に怒れない。それはまだいい。ただ、がんばった人間にはきちんと誉めてやろうよ。報奨金を出せとは言わない。がんばった営業マンに対し、「がんばったね」の一言でもいいと思う。ネガティブ方向には慎重に慎重を重ねる割に、ポジティブ方向には全く気が利かない。
あと、業務委託先企業へのリスペクトを忘れちゃいけない。値切ったりは全然良いよ。企業だもん。
だけど、あの「ファミレス店員には態度がデカくなるカレシ」的態度は良くない。
そういうのはきっとお客様にも出てしまう。
書いてて思ったが、グチって辞めるより、今なら彼を軌道修正できそうな気がしてきた。もう少しだけ君の神輿を担ぎたいと思うよ。だから俺らも変わってこう。
自民党政権下では円高により購買力が上がり、内需が拡大するものとしてよいものとして扱っていた。典型的なのは三橋貴明。円高がよい理由を物語形式で書いた。全文は以下のサイトに載っている。
主張は例えば作中人物の次のような言葉に現れている。
「まあ、輸出企業が厳しいのは、円高よりも世界的な需要の縮小のほうが原因としては大きいと思うけど、だからこそ、世界中の政府が財政支出をして景気を下支えしようとしている。そんなときに、日本だけが何もしないわけにはいかないよ。なにしろ円高という日本の内需に対する絶好の追い風が吹いているんだから。
だいたいサブプライム危機やリーマン・ショックで、主立った国はみんな借金頼みの不動産バブルや株式バブルが崩壊して、内需がボロボロになってるんだ。そんななかで、幸運なことに日本の内需はそれほど痛めつけられていないうえ、もともと規模が世界で2番目に大きいんだよ。内需を拡大させて、輸出よりもむしろ輸入を拡大して、世界経済復活のために貢献する。これこそが世界経済に対する日本の義務であり、いま、日本がやるべきことだと思うよ」
その後の物語の展開でも日本経済は回復していた。作中では1ドル70円代になったけど、最終的には日本経済は回復したと書いてるんだぜ。それなのに民主党政権になると・・・
公約とし た財源確保のために血道をあげる一方、デフレと円高に対して有効な手を打てないままの 民主党政権の無策により、景気の「二番底」が現実のものとなる気配も見られる日本経済 の行方についてお話いただきます。
開いた口がふさがらない。同じ人物の言葉とは思えない。未だに1ドル80円代なんですが・・・・前々から思っていたけど、円高に対する右寄りの人たちの態度がコロコロ変わりすぎだろ。自分の考えの元自民党を支持するのはいいけど、こういうのはどうみてもまず自民党支持ありきです。きっと今も麻生政権だったら、円高を喜んでいたんだろうな。そんな自民党にしっぽ振ってなにが楽しいのだろう?
三橋貴明が上の奴を書いたころはほんと大変だったんだぜ。円高と交易条件の改善は関係がないっていってもわかってもらえなかった。それどころか三橋隆明の主張を批判しただけで、民主工作員認定されたからな。まったく呆れてものがいえない。
サークルで他学部の奴らと話したりしてると、
法学部の奴だったら、裁判員制度だの最近あった判決のことなんかを
経済学部の奴だったら、円高円安だのサブプライム問題のことなんかを議論してたりする。
ニュースでよくやってることとはいえ、ニュースを見ただけで議論に参加できるわけもなく、いろんな方向に議論が進んでいく中で「なんでこういうときに公的資金を注入するの?」などとは聞けない。
そんな彼らを羨ましく思っている。
これで、ノーベル賞を日本人が獲得しました!みたいなニュースだったら、僕が得意げに議論する番になるのかと思いきや、
専門が違ったり、専門が一緒でも高度すぎて理解不能だったりして、大して説明できなかったりする。
そんな僕を恥ずかしく思っている。
今年のノーベル平和賞の受賞者が決まった。何でも、核軍縮の功績に対して、アメリカの大統領に与えられるという話である。
しかし、オバマ大統領は、核軍縮を提案しただけで、実際の削減はまだ行われていないし、アメリカとロシアの核を同じ比率だけ減らすという話であって、他の核保有国の核は減らないし、核保有国を目指して活動を続けている国家に対しても、何の効果も無い。
他に受賞にふさわしい人がいない時に、受賞者無しを選択できるほど、賞の運営主体に力が無いという事であろう。
まぁ、ノーベル平和賞は学者ではなく、ノルウェーの議会が決定しているという事情も、あるのかもしれない。
アイスランドはサブプライム関連の投資で大火傷を負っている。高金利で世界中からお金を集め、そのお金でサブプライム関連の腐敗債券を買い捲っていた。腐敗債券がデフォルトして元本がへこみ、金利収入も無くなったのに、高金利を保証して集めたお金は元利を返さなければならないという事で、大損を被っている。デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの中央銀行が三国がかりで支えている真っ最中である。
ノーベル賞の中で政治的な賞である平和賞を、アイスランドの生死を握っているアメリカの大統領に与え、北欧に招いて演説させるというのは、そこに、意図を感じずにはいられない。
大統領が余計な事を口走らなければ良いのだがと、アメリカの経済官僚はガクブルものであろう。
[2009.10.10]
まだ求人倍率が高くて、サブプライム問題が起きるより前に就活やってた。
同じ大学の人たちはみんな1,2社くらいで内定もらってたのに、俺は10社くらい落ちてた。
教授の口利きで受けた会社ですら、1次面接で駄目だったのに特別に2次面接も受けさせてもらって、でもやっぱり駄目だということで落とされたらしい。
8月頃なんとか内定もらって入社した会社も、不景気でクビを切られた。
なんで同期の中でも俺が選ばれたかと言えば、「コミュニケーション能力の不足」らしい。
入社試験のときも、本当にこいつは大丈夫かと思ったと言われた。
「うつ病で保険手当もらおうなんて甘い。働けるときは働かないと」
(言い忘れたけど、精神科に通ってる)
結局、能力があっても、社会に適応出来なければまともに働くこともできないことは貴方が証明してくれたでしょう、と言いたくなった。
筆記でいい点を取ったところで、面接でまともに話せなければ、いい印象を与えられなければ、就職なんてできない。
働き口があろうとなかろうと、就職はできない。
病気だからと休むこともできない。
じゃあ後はニートになるしかないじゃないか。
完全に八方塞がりだわ。
Q3 証券化が急激に進んだのはなぜか?
Q6 世界経済が急降下したのはなぜか?
Q11 大恐慌と何が同じで何が違うか?
Q12 ケインズ主義が復活したのか?
Q13 国際協調はうまくいったか?
Q14 ビッグスリー救済の問題は何か?
Q16 日本の景気はどこまで悪化するか?
Q18 雇用削減はどこまで進むか?
Q19 産業界への影響はどれほど深刻か?
Q20 家計はどれくらい打撃を受けたか?
Q23 デカップリング論は幻だったのか?
Q26 グローバル化は反転するか?
Q27 金融立国論は幻だったのか?
Q29 パラダイム転換は起きるか?
http://www.amazon.co.jp/gp/product/images/4822247449/ref=dp_image_z_0?ie=UTF8&n=465392&s=books
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0904&f=business_0904_013.shtml
民主党の「東アジア共同体」構想の経済的影響
一体いつどこで、我々日本国民が、中国や韓国その他の東アジア諸国と運命共同体になることについて説明を受け、合意したというのでしょうか?ほとんどの国民がそのメリットもデメリットも理解していない現状で、勝手に目指されても困るというのが私の本音です。
もっとも緩やかな共同体なら、関税を撤廃するなどが考えられますが、民主党は、コメなど農産物については関税の撤廃はおろか引き下げすら認めない方針ですから、すでに自己矛盾が生じています。最終的に、ユーロ圏のように通貨統合を目指すなら、日本が「円」を捨てるという選択をし、日本が独自に金利を決められない状況になるわけです。これがどういう意味を持つのか、鳩山さんご自身が理解されているのかどうかも疑問です。
たとえば、現在のように、中国はバブルといわれ金融引締が求められる一方、日本は戦後最悪の失業率で金融緩和継続が求められているようなケースで、金利をどうするつもりでしょうか?
中国に押し切られて域内の金融が引き締められれば、日本は不況下で金利や物価が上がるという最悪のスタグフレーションの状況に陥り、国民生活はさらに困窮を極め、失業者もさらに溢れかえるでしょう。中国が日本に妥協する形で域内で緩和的な金融政策を保てば、中国のバブルが膨張し、やがてバブルが破裂したときに、サブプライムショックの様に域内すべてに悪影響が及ぶでしょう。
ユーロ圏でもかつて、好景気のスペインと不況のドイツが対立し、結局、思い切った金融緩和策がとれなかったため、ドイツの不況が長期化し史上最悪の失業者数を記録するほど追い込まれた時期がありました。
日本が、自分の国のことさえ20年間も建て直せていない状況において、安易に共同体構想を掲げ、それが人類の目指すべき理想郷であるかのような幻想を抱くのは(そして国民に幻想を抱かせるのは)非常に危険だと私は思います。(執筆者:為替王 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
今年でゼロ年代が終わる.2000年が始まったときはミレニアム!と晴れ晴れしい気分であり,まさかゼロ年代なんてカタカナで時代が表されるだなんて思っても見なかった.そんなことを近頃思っていると「そういや,2000年とか2001年ってどんな本が平積みにされてたっけ?」と思ったので,簡単にまとめてみた.これは客観的な統計データのまとめではないし,選んだ本やその解説には恣意性だって含まれてると思うけど,はてブ等でフォローしてもらえたらと思う.
一般書では『だから,あなたも生き抜いて』がベストセラーであった.閉塞感のあった90年代において日本は経済も社会システムも崩壊が始まり,これまでのような一億層中流社会は望めなくなった.そんな時代に単なるサクセスストーリーとしてだけでなく,「生き抜く」ことを薦めるこの本がゼロ年代最初の年のベストセラーであったことは興味深い.
経済書では『経済ってそういうことだったのか会議』がよく書店に平積みされていた.お金のことは銀行や専門家にまかせておけばよい,といった価値観から自分の身は自分で守ろう,そのためには少しずつでも知識をつけようという価値観へ既に変化し始めているように思える.
また,9.11以前に文明の衝突論を展開していたという点でハンチントンが後にもてはやされた.『文明の衝突』は1998年.
また,ソーカル事件を発端とする科学論者と科学者間の間の論争である『サイエンスウォーズ』『知の欺瞞』が出版された.一連の流れにより,科学は正しいものという固定観念が崩れ始めるが,その悪影響として疑似科学が隙間に入ってくることとなる.
2001年は一般書・自己啓発本として『チーズはどこへ消えた?』や『金持ち父さん貧乏父さん』がベストセラーとなった.これらは自分探しブームの終焉でもあり,ありのままの全肯定でもある.その他の一般書では『声に出して読みたい日本語』のような日本語ブームが始まる年である.
ゼロ年代を象徴する批評家,東浩紀が『動物化するポストモダン』を出版し,アカデミズムからサブカルへの転向,遅れてやってきたエヴァ批評として有名となった.その後の現代思想,批評界は東浩紀とそのフォロワーによって進められることとなる.
また,疑似科学論争の大きなきっかけとなる『水からの伝言』がブームとなり,教育界では道徳の授業で使われたり,科学者集団がその疑似科学性を啓蒙したりする騒ぎとなった.
2002年は一般書では『生きかた上手』や『声に出して読みたい日本語』,『常識として知っておきたい日本語』がベストセラーとなった.また,『本当の学力をつける本』で陰山メソッドが有名となり,公立校の進学校化など各々が一律である必要がなく,教育にも個性や多様性を認めるような社会風潮となっている.とはいえ,これらの風潮は後の格差社会と繋がらないとは言い切れない.
格差社会といえば,玄田の『仕事のなかの曖昧な不安』は社会安定を失った日本の将来を予見する内容であり,当時の日本社会の空気を表す本としてピックアップすることができる.
不況下における人々の意識を表すかのように森永の『年収300万円時代を生き抜く経済学』がベストセラーとなった.この年を前後してエコノミストと呼ばれる人々が盛んにマスメディアに出るようになり,銀行に預けるのではなく,個人が投資する時代になったと盛んに喧伝した.
9.11以降の社会を分析するかのように,ネグリ・ハートの『<帝国>』やチョムスキーの『メディア・コントロール』などが読まれた.特に『<帝国>』は左派に大きな影響を与えたといえる.
2004年は『バカの壁』が大いにベストセラーとなり,養老孟司ブームが到来する.その続編でもある『死の壁』も同様にベストセラーとなり,これらと時期を同じくして,新書ブームが到来.多くの出版社が新書に力を入れ始める.
『仕事のなかの曖昧な不安』を受ける形で『13歳のハローワーク』が出版され,自分探し(何がやりたい?)と自己肯定(何をやっても自分らしい)が同時に薦められるような時代となった.その一方で堀江貴文『稼ぐが勝ち』が売れ,Tシャツ姿で六本木ヒルズで新進気鋭の社長となっているホリエモンが多くの若者の共感と多くの大人の反感を買った.この共感した若者は『希望格差社会』において希望が持てない若者たちであり,株取引による一発逆転という大平光代のサクセスストーリーとは別の形の逆転劇を夢想させた.
新書ブームを背景に『頭がいい人、悪い人の話し方』,『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』がベストセラーとなった.特に『さおだけ屋~』はタイトル売りという技を駆使し,その後多くのフォロワーを生んだ.また,これまで『仕事のなかの曖昧な不安』『希望格差社会』といった「労働」というジャンルのハードカバー本であった内容がついに『下流社会』と新書の形をすることで大衆化し,格差社会というゼロ年代のキーワードを体現した.
また,東一辺倒であった批評界において,『嗤う日本のナショナリズム』によって社会学の北田が登場し,2ちゃんねる批評というものが生まれた.これはゼロ年代が徹底的にサブカル批評へ偏ることを決定づけた.
相変わらずの新書ブームで『国家の品格』『人は見た目が9割』等がベストセラーとなった.『国家の品格』は養老孟司から続く理系人ブームを引き継ぐとともに,後の品格ブームを起こした.『人は~』は『さおだけ~』のフォロワーであるタイトル売りであり,『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』といったフォロワーも生まれた.
また現在まで続く重要な流れとして『ウェブ進化論』『Google』『「みんなの意見」は案外正しい』といったWeb論が生まれ,Web2.0,玉石混淆,群衆の英知といった言葉がよく聞かれるようになった.これらの著書により,これまでYahooを使っていた人々がGoogleに移行したり,Wikipediaが大衆化したりするようになった.これらのWeb論はあまりにオプティミスティックであると当初から批判されたが,アーリーアダプターにしか知られていなかったWebの様子を大衆化したその社会的影響は計り知れない.また,『フラット化する世界』がベストセラーとなり,インドの台頭が認知され始めた.
品格ブームを引きずって『女性の品格』,○○力ブームを引きずって『鈍感力』などが一般書としてベストセラーとなった.また,理系人による本として『生物と無生物のあいだ』が読まれた.
データが重要となったことを示すような本として『その数字が戦略を決める』がよく書店に平積みされていた.Web時代においてGoogleが大規模DBにデータをため込むようになり,既存の専門家よりもデータが多くを語るような時代が幕開けしたことを告げた.
その一方で,「炎上」という言葉が一般用語化し,梅田らオプティミストによるWeb論に対して,Webの負の面を大衆化させるような本として『ウェブ炎上』や『フラット革命』が登場した.
また,格差社会論は「ワーキング・プア」や「ロスト・ジェネレーション」といった言葉を生み出し,ワープア論壇やロスジェネ論壇と呼ばれるものが生み出され始めた.特に「『丸山眞男』をひっぱたきたい----31歳、フリーター。希望は、戦争。」という赤木の論考は衝撃的であった.
どういう流れからか,『×型 自分の説明書』という血液型本がバカ売れした.これも疑似科学ブームの一端なのだろうか.そして,はてなー大好きの勝間本『効率が10倍アップする新・知的生産術 自分をグーグル化する方法』がついにベストセラー化した.いつの頃からかライフハックという言葉がよく聞かれるようになり,多くの自己啓発本が書店に平積みされていた.また,サブプライム問題までは外資系コンサルが重宝され『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』が売れた.
批評界では東にケンカを売る形で宇野『ゼロ年代の想像力』が,東のフォロワーとして濱野『アーキテクチャの生態系』が現れたが,どちらも東の影響を多分に受けており,ゼロ年代批評が東一辺倒であることを決定的にした.
ロスジェネ論壇ではその名の通り『ロスジェネ』という雑誌が創刊し,蟹工船ブームが生まれた.また,秋葉原通り魔事件が起こったことにより,多くのメディアによって事件が消費され,それらは常にロスジェネ論壇,フリーター論壇とともに語られた.
文字ばっかりでごめんなさい.
下層SIer体験記
増田「1月からどうなりますかね?」
A社営業「他の客先でPG作業があるんだけど、そこを考えている。増田君の会社の営業にはまだ伝えていないけど、契約延長という方向で思っていてほしい。」
増田「わかりました。うちの営業にも伝えてください」
増田「1月からの話が弊社営業からこないんですが、どうなりましたか?弊社の営業がなかなか電話に出てくれないので、申し訳ないんですが直接伺いました」
A社営業「・・・ちょっと会議室に行こうか」
A社営業「先日の案件の開始が遅くなってしまうので、増田君は申し訳ないが、今月で終わりとさせてほしい。」
A社営業「サブプライムやリーマンショックで、案件の動きが鈍くなってしまった。長いことお世話になっていたが、本当に申し訳ない」
増田「わかりました。このあと営業に連絡を入れておきます」
~廊下にて~
増田「今月で終わりって言われました。営業面でも確認をしてください」
~翌朝9時~
自社営業「増田君、昨日の電話は本当かい?あのあとA社営業に連絡をしたんだけど取れなくって、いまからA社営業に電話したいんだけど見える?」「朝、会議室に入っていくのを見ました。いると思いますよ。よろしくお願いします」
増田「本日まで長い間お世話になりました。ありがとうございました。」
A社営業「こちらこそ、申し訳なかったね。増田君にはいろいろと助けられたよ。もしまた、機会があれば一緒に仕事をしたいと思っている。ありがとう。」
自社営業「増田君。昨年末はぎりぎりまでどたばたして申し訳なかったね。営業で強く抗議したんだけど、駄目だったよ。早速なんだけど、スキルシートを更新してくれないか?なに、増田君ほどの技術者ならすぐに見つかるから心配しなくていいよ。まぁ少し社内でリラックスをしててくれ。程なく面談が入ると思うんだ。」
自社営業「早速案件が合ったよ。Javaで金融系だね。一発面談で即日から。作業場所はXXXね。面談はこの日の10時だから直行をしよう。僕も行くよ」
自社営業「面談は大丈夫みたいだったね。君が帰ってからリーダーと営業とも話したけど、好感触みたいだった。すぐに連絡が来ると思うよ」
自社営業「この前の案件でOKが出たよ。入場まで少し時間があるようだから、面談で聞いたフレームワークについて勉強をしておいてね」
増田「本日からお世話になります。増田といいます。よろしくお願いします」
~他にも数名が同時に入場した。~
B社リーダー「席はあそこに用意してあるから座っていてほしい。パソコンは午後に届く予定だよ。まずは入館章を作ったり、サインをしてもらう書類があるから、午前中はそのあたりをやっておいてほしい」
増田「景気が厳しいみたいですよね。」
B社BP(あ氏)「でも、まだ待機や契約が終わった人は社内にいないですから」
B社BP(い氏)「僕らは4月以降もあるから一安心ですね」
B社BP(あ氏)「帰社したら、5人くらい若手が待機してるんですよ。営業に聞いたら3月でプロジェクトが終わったんだけど、次が見つからないんですよ」
B社BP(い氏)「同期が待機してるんですけど、次がないから、新人の研修を任されてるって言ってます」
B社BP(う氏)「社内でも屈指の技術を持つ先輩が辞めるかもって噂なんですよ。その人が辞めたら、会社にまともな人材がいなくなっちゃいます」
増田「営業に聞いたら、案件がマジにないって言ってます。何とか現場を延長できるように努力してほしいって言われましたよ」
B社リーダー「皆さんこれまでありがとうございました。営業からも本日中に連絡がはいってると思いますが、皆さんは5月末日で契約を満了します。残り1ヶ月あまりですが、がんばってください。5月の詳細なスケジュールも近いうちに提示します」
B社リーダー「作業の引継ぎは彼(B社プロパー(え氏)にお願いします。二人で相談をして、引継ぎを行う日を決めてください。あと、最終日はいろいろと事務作業をやってもらうと思いますので、午後3時くらいまでしか作業できないと思っておいてください。」
自社営業「増田君。次の案件について、引き合いが少し来ている。面談を今月中に設定したいんで、現場でうまくやってください。大丈夫ですよね?」
自社営業「○○駅に9時30分にお願いします。そこに私もいます。」
自社営業「うちの増田です。じゃぁC社のCさんお願いします。」
C社営業「わかりました。お預かりします。」
~3分後
C社営業「Dさん、ご無沙汰です。こっちが増田君よろしくお願いします。」
D社営業「わかりました。お預かりします。」
~3分後
D社営業「Eさん、ご無沙汰です。こっちが増田君よろしくお願いします。」
E社営業「わかりました。お預かりします。」
~3分後
E社営業「Fさん、ご無沙汰です。こっちが増田君よろしくお願いします。」
F社営業「わかりました。お預かりします。」
~3分後
F社営業「じゃぁ行こうか。5人いるね。場所はこっちだ。知ってるかな?G社だよ」
~面談終了後~
自社営業「案件どうだった?好感触?」
増田「それよりも、これはいくつ商流が入ってるんですか?少なくとも4人に引き渡されましたよ?もしOKでても、こんなに複雑ではなんかあったときに困りませんか?」
自社営業「大丈夫だよ。連絡はしっかりやるから。で、感触は?」
増田「わかりません。4人同時でした。他にも何人か見ているみたいで数名入れたいみたいですけど」
自社営業「わかった。並行かけているんで、また面談が入ったら連絡するからよろしくね」
自社営業「この前のやつ、増田君としてはOKかな?」
増田「商流の問題さえクリアできるならやります。ただし、念入りにお願いしますね」
自社営業「わかった。じゃぁ、こっちからはOKと返事をしておくよ。たぶん入場は6月頭だから。」
増田「月初から入場って聞いていましたけど、どうなってます?」
自社営業「ごめん、まだ決まってないんだけど月初は無くなった。とりあえず本社に来て」
増田「わかりました」
B社BP(う氏)「先日、面談に行ったんですけど、PGでスケジュールがタイトって聞いたから断ったよ。だからまだ。」
増田「僕は月初からが延期になったんですが、決まりですよ。」
B社BP(あ氏)「よかったじゃん。今は不景気だからね。本当に案件が無いよね」
B社BP(い氏)「僕は1ヶ月休みます。ちょっと仕事が無いなら、家で寝てますよ。わはは」
自社営業「いま2週目からの入場で調整をしてる。すこし社内で休んでて」
自社営業「3週目になりそうなんだ。ちょっとわからないけど、面談を入れるかもしれないけど良いかな?」
自社営業「この前の件だけど、無くなった。申し訳ない。ちょっとトラブルがあってね。だけど、すぐに面談を入れますから」
自社営業「XXXという技術をやったことない?知ってるだけでも良いんだよ。そうしたらスキルシートに書くから」
自社営業「スキルが完全マッチしていないと面談に入れないんですか?でも、増田はこれだけ経験をしてますから、大丈夫ですよ。提案だけでもしてくださいよ」
自社営業「これをやってないとダメなんですか?帳票ツールなんてどれも同じじゃないですか。確かに彼はやっていませんが優秀な技術者ですから、これくらいは営業でうまくフォローをしていただけないですか?」
自社営業「この業務について調べてくれないかな?スキルシートのここを変えておくから、面談ではうまく伝えてね」
H社(準大手)部長「増田君はJavaいろやってるけど、業務に一貫性がないよね」
I社(小企業)営業「せめて業務は何かひとつでも2年以上やってないと、いまは売れないよ」
J社(小企業)営業部長「先週ならJavaっといい話があったんだけどね」
K社(中企業)開発部部長「いまは社内に30名ほどが待機していますね。ちょっと増田君を提案されても、今は厳しいですね。」
自社営業「面談1発でいける案件がありますか?本当ですか。業務は?物流ですね。言語はJavaですね。はいわかりました。早速お願いします。」
~翌朝
L社営業「君が増田さん?今日はお願いしますね。後3人いるので、ここで待っていてください」
L社営業「揃いましたね。いきましょうか。こっちです。」
M社開発部リーダー「今回の案件はC#なんですが、みなさんにお伝えしたときはJavaっていたかもしれません。Java案件はすでに締め切らせていただきましたので、C#でも大丈夫な方のみお願いします。」
増田「JavaじゃなくてC#でしたよ。僕は5年位前に少し触っただけです。アピールにも限界があります。今回のは無理だと思ってください!!」
自社営業「ここに行ってもらえないかな?M社のMさんがいるから、身長が190くらいある人だから見ればわかるよ」
~面談でアピール
増田「M社営業に引き渡されて、N社のNって人に引き渡されてO社に行きました。わりと好感触かもしれません」
自社営業「そう。よかった。今日はもう帰社して良いよ。」
自社営業「M社から連絡があった。一次面でOKでたので、明後日にP社でよろしくお願いします。がんばってね」
増田「まずまずの感じでしたよ。結果は一両日中に連絡くれるそうです」
自社営業「わかった。急な話なんだけど、明日も昼に面談だ。並行はいくつかけておいても損はないからね」
自社営業「はい。(自社営業)です。Mさん。お電話ありがとうございます。はい、増田の件ですね。で?あ、7月からですね。わかりました。ありがとうございます。では失礼します。」
自社営業「おい、増田君7月からP社で決まったぞ。良かったな」
自社営業部長「並行営業を全部とめてくれ!」
M社営業「先日の件ですが、先方からキャンセルがかかりまして、はい。どうも役員が予算を承認しなかったらしいんですよ」
自社営業「そんなっ!」
自社営業「わかってると思うがちょっと厳しい感じなんだ。うちとしてもあまり余裕がなくなってきてね。ここはちょっと増田君にもがんばってもらおうかなと思うんだ。作業はPGで9月末までなんだよ。場所はxxだよ。業務はXXで、やったことないから、ここを書き換えて提案したから。PGでJavaだしいけるよね?」
増田「面談を行って来ましたが、僕と同じくらいのが3人いました。まだ募集をかけてるから、わからないですよ。どの人もスキルは立派でしたよ。去年だったら苦労しないだろうなというくらい」
自社営業「連絡来ないねぇ。」
増田「やっぱり面談駄目だったんじゃないですか?だって、数人の枠に十数人が面談に来てますからね」
自社営業「いまも営業を行ってるんだけど、いいところが無くってね。技術者を連れてこられても、案件がないからって断れるんだよ。」
自社営業「保守なんだけど大丈夫?どうも出産間近の技術者の交代要員を探してるみたいなんだけど、詳しいことはわからない。ただ、一発面談だって言うからさ」
増田「行ってみますよ。」
自社営業「OKきたよ!。今度こそ大丈夫」
という半年間だった
サブプライム問題を見てみぬ振りするとか、
中小支援の法案の審議拒否とかしてたくせに、
「与党のせいで景気が悪くなる一方です」
なんていってる、鳩(兄)見たいな事いわんでくれ。
94年以降て、バブル崩壊後だから以前と比べるほうがおかしいとは思わない?
IT業界っていっても非常に大きくて、ネットワークからユーザサポート、そしてシステム開発とあるわけだけど、
その中でシステム開発、とくに業務アプリ開発業界のうごきを1エンジニアの目から見てみる。
現状を端的にいえば、「非常に厳しい」ものとなっている。
日本の業務アプリ開発は長い間、客が提示する案件を大手SIが受注し、それを大手SIの子会社と外部協力会社(派遣会社)から派遣された技術者がくみ上げていた。
ところが08年のサブプライム、リーマンショック以降、客が案件を提示しなくなった。
それがもろにでたのは通年4月から始まるはずの新規案件で、案件数が激減した。業務とか言語とか関係ない。何でもかんでも一気に減った。
その結果、3月末日で終了した案件に投入されていた人材が一気に余剰人員となった。
また保守案件に携わっていた外注要員も、契約更新のタイミングでSIのプロパーと入れ替わりとなっていった。
入れ替わらなかった要員も、営業面では単価の引き下げが普通に行われ、単価を受け入れられなくなった場合は、入れ替わりになった。
5月、6月になっても景気は回復せず、IT業界には待機要員がどんどんふくれあがっていった。案件というパイは月が経つごとに小さくなっていったのに。
営業はそれまで名刺交換しかしていなかった会社にも赴いて、「よい案件はありませんか?」「よい技術者がいるので、ご紹介したいと思いますがいかがでしょうか」と繰り返すばかり。
それでも案件がなくなったわけではないので、たまに案件がでてくるが、そこには応募には、技術も業務経験も完全一致でないと応募不可能となっている。
だから、少しでも条件がゆるい案件があると、それを出した会社にはスキルシートが山のように殺到し、そこから面談にふさわしいヒトを選び出すだけで一苦労。
よしんば面談できたとしても、その場に行けば5~10年くらいの技術者が4~5人同時に面談する。
去年ならば、即日に面談の結果が返ってきたのに、いまは面談の結果が出るだけで2週間待ち。その間、SIは技術者を何人も面談して、「一番いい」ヒトと「二番目にいい」ヒトを選ぶ。
完全な買い手市場だよ。
7月になって案件がでてくるようになったが、中身は見てみるとそれはプログラミング工程の案件。期間も9月末日までとかの短期間で、スケジュールがタイトな上、一人で効率よく立ちまわれるヒト。という条件付。もちろんプログラミング工程だから単価も安い。
今後の予想だが、技術者の待機人数が多いところは、会社自体が持たなくなって来るはず。
そのため、技術者も減るけど会社も減る。特に派遣だけで利益を得ているような会社は。