2009-07-31

下層SIer体験記

下層SIer体験記

2008/12月

増田「1月からどうなりますかね?」

A社営業「他の客先でPG作業があるんだけど、そこを考えている。増田君の会社の営業にはまだ伝えていないけど、契約延長という方向で思っていてほしい。」

増田「わかりました。うちの営業にも伝えてください」

2008/12月

増田「1月からの話が弊社営業からこないんですが、どうなりましたか?弊社の営業がなかなか電話に出てくれないので、申し訳ないんですが直接伺いました」

A社営業「・・・ちょっと会議室に行こうか」

A社営業「先日の案件の開始が遅くなってしまうので、増田君は申し訳ないが、今月で終わりとさせてほしい。」

A社営業「サブプライムリーマンショックで、案件の動きが鈍くなってしまった。長いことお世話になっていたが、本当に申し訳ない」

増田「わかりました。このあと営業に連絡を入れておきます」

廊下にて~

増田「今月で終わりって言われました。営業面でも確認をしてください」

~翌朝9時~

自社営業「増田君、昨日の電話は本当かい?あのあとA社営業に連絡をしたんだけど取れなくって、いまからA社営業に電話したいんだけど見える?」「朝、会議室に入っていくのを見ました。いると思いますよ。よろしくお願いします」

程なく担当のA社の営業が電話で話し始めた。

2008年12月最終営業日

増田本日まで長い間お世話になりました。ありがとうございました。」

A社営業「こちらこそ、申し訳なかったね。増田君にはいろいろと助けられたよ。もしまた、機会があれば一緒に仕事をしたいと思っている。ありがとう。」

2009年1月

自社営業「増田君。昨年末はぎりぎりまでどたばたして申し訳なかったね。営業で強く抗議したんだけど、駄目だったよ。早速なんだけど、スキルシートを更新してくれないか?なに、増田君ほどの技術者ならすぐに見つかるから心配しなくていいよ。まぁ少し社内でリラックスをしててくれ。程なく面談が入ると思うんだ。」

2009年1月

自社営業「早速案件が合ったよ。Java金融系だね。一発面談で即日から。作業場所はXXXね。面談はこの日の10時だから直行をしよう。僕も行くよ」

2009年1月

自社営業「面談大丈夫みたいだったね。君が帰ってからリーダーと営業とも話したけど、好感触みたいだった。すぐに連絡が来ると思うよ」

2009年1月

自社営業「この前の案件でOKが出たよ。入場まで少し時間があるようだから、面談で聞いたフレームワークについて勉強をしておいてね」

2009年1月

増田本日からお世話になります。増田といいます。よろしくお願いします」

~他にも数名が同時に入場した。~

B社リーダー「席はあそこに用意してあるから座っていてほしい。パソコンは午後に届く予定だよ。まずは入館章を作ったり、サインをしてもらう書類があるから、午前中はそのあたりをやっておいてほしい」

3月

増田「景気が厳しいみたいですよね。」

B社BP(あ氏)「でも、まだ待機や契約が終わった人は社内にいないですから」

B社BP(い氏)「僕らは4月以降もあるから一安心ですね」

4月

B社BP(あ氏)「帰社したら、5人くらい若手が待機してるんですよ。営業に聞いたら3月プロジェクトが終わったんだけど、次が見つからないんですよ」

B社BP(い氏)「同期が待機してるんですけど、次がないから、新人研修を任されてるって言ってます」

B社BP(う氏)「社内でも屈指の技術を持つ先輩が辞めるかもって噂なんですよ。その人が辞めたら、会社にまともな人材がいなくなっちゃいます」

増田「営業に聞いたら、案件がマジにないって言ってます。何とか現場を延長できるように努力してほしいって言われましたよ」

4月

B社リーダー「皆さんこれまでありがとうございました。営業からも本日中に連絡がはいってると思いますが、皆さんは5月末日で契約を満了します。残り1ヶ月あまりですが、がんばってください。5月の詳細なスケジュールも近いうちに提示します」

5月

B社リーダー「作業の引継ぎは彼(B社プロパー(え氏)にお願いします。二人で相談をして、引継ぎを行う日を決めてください。あと、最終日はいろいろと事務作業をやってもらうと思いますので、午後3時くらいまでしか作業できないと思っておいてください。」

5月

自社営業「増田君。次の案件について、引き合いが少し来ている。面談を今月中に設定したいんで、現場でうまくやってください。大丈夫ですよね?」

5月

自社営業「○○駅に9時30分にお願いします。そこに私もいます。」

自社営業「うちの増田です。じゃぁC社のCさんお願いします。」

C社営業「わかりました。お預かりします。」

~3分後

C社営業「Dさん、ご無沙汰です。こっちが増田君よろしくお願いします。」

D社営業「わかりました。お預かりします。」

~3分後

D社営業「Eさん、ご無沙汰です。こっちが増田君よろしくお願いします。」

E社営業「わかりました。お預かりします。」

~3分後

E社営業「Fさん、ご無沙汰です。こっちが増田君よろしくお願いします。」

F社営業「わかりました。お預かりします。」

~3分後

F社営業「じゃぁ行こうか。5人いるね。場所はこっちだ。知ってるかな?G社だよ」

面談終了後~

自社営業「案件どうだった?好感触?」

増田「それよりも、これはいくつ商流が入ってるんですか?少なくとも4人に引き渡されましたよ?もしOKでても、こんなに複雑ではなんかあったときに困りませんか?」

自社営業「大丈夫だよ。連絡はしっかりやるから。で、感触は?」

増田「わかりません。4人同時でした。他にも何人か見ているみたいで数名入れたいみたいですけど」

自社営業「わかった。並行かけているんで、また面談が入ったら連絡するからよろしくね」

5月

自社営業「この前のやつ、増田君としてはOKかな?」

増田商流の問題さえクリアできるならやります。ただし、念入りにお願いしますね」

自社営業「わかった。じゃぁ、こっちからはOKと返事をしておくよ。たぶん入場は6月頭だから。」

5月

増田「月初から入場って聞いていましたけど、どうなってます?」

自社営業「ごめん、まだ決まってないんだけど月初は無くなった。とりあえず本社に来て」

増田「わかりました」

5月

B社BP(あ氏)「案件は決まりました?」

B社BP(う氏)「先日、面談に行ったんですけど、PGスケジュールタイトって聞いたから断ったよ。だからまだ。」

増田「僕は月初からが延期になったんですが、決まりですよ。」

B社BP(あ氏)「よかったじゃん。今は不景気だからね。本当に案件が無いよね」

B社BP(い氏)「僕は1ヶ月休みます。ちょっと仕事が無いなら、家で寝てますよ。わはは」

6月

自社営業「いま2週目からの入場で調整をしてる。すこし社内で休んでて」

6月

自社営業「3週目になりそうなんだ。ちょっとわからないけど、面談を入れるかもしれないけど良いかな?」

6月

自社営業「この前の件だけど、無くなった。申し訳ない。ちょっとトラブルがあってね。だけど、すぐに面談を入れますから」

6月

自社営業「XXXという技術をやったことない?知ってるだけでも良いんだよ。そうしたらスキルシートに書くから」

6月

自社営業「スキルが完全マッチしていないと面談に入れないんですか?でも、増田はこれだけ経験をしてますから、大丈夫ですよ。提案だけでもしてくださいよ」

自社営業「これをやってないとダメなんですか?帳票ツールなんてどれも同じじゃないですか。確かに彼はやっていませんが優秀な技術者ですから、これくらいは営業でうまくフォローをしていただけないですか?」

自社営業「この業務について調べてくれないかな?スキルシートのここを変えておくから、面談ではうまく伝えてね」

6月

H社(準大手)部長増田君はJavaいろやってるけど、業務に一貫性がないよね」

I社(小企業)営業「せめて業務は何かひとつでも2年以上やってないと、いまは売れないよ」

J社(小企業)営業部長「先週ならJavaっといい話があったんだけどね」

K社(中企業)開発部部長「いまは社内に30名ほどが待機していますね。ちょっと増田君を提案されても、今は厳しいですね。」

6月

自社営業「面談1発でいける案件がありますか?本当ですか。業務は?物流ですね。言語Javaですね。はいわかりました。早速お願いします。」

~翌朝

L社営業「君が増田さん?今日はお願いしますね。後3人いるので、ここで待っていてください」

L社営業「揃いましたね。いきましょうか。こっちです。」

M社開発部リーダー「今回の案件C#なんですが、みなさんにお伝えしたときはJavaっていたかもしれません。Java案件はすでに締め切らせていただきましたので、C#でも大丈夫な方のみお願いします。」

増田JavaじゃなくてC#でしたよ。僕は5年位前に少し触っただけです。アピールにも限界があります。今回のは無理だと思ってください!!」

6月

自社営業「ここに行ってもらえないかな?M社のMさんがいるから、身長が190くらいある人だから見ればわかるよ」

面談でアピール

増田「M社営業に引き渡されて、N社のNって人に引き渡されてO社に行きました。わりと好感触かもしれません」

自社営業「そう。よかった。今日はもう帰社して良いよ。」

6月

自社営業「M社から連絡があった。一次面でOKでたので、明後日にP社でよろしくお願いします。がんばってね」

6月

増田「まずまずの感じでしたよ。結果は一両日中に連絡くれるそうです」

自社営業「わかった。急な話なんだけど、明日も昼に面談だ。並行はいくつかけておいても損はないからね」

6月

増田「M社のMさんから、(自社営業)宛に電話です。」

自社営業「はい。(自社営業)です。Mさん。お電話ありがとうございます。はい、増田の件ですね。で?あ、7月からですね。わかりました。ありがとうございます。では失礼します。」

自社営業「おい、増田7月からP社で決まったぞ。良かったな」

自社営業部長「並行営業を全部とめてくれ!」

6月

M社営業「先日の件ですが、先方からキャンセルがかかりまして、はい。どうも役員が予算承認しなかったらしいんですよ」

自社営業「そんなっ!」

7月

自社営業「わかってると思うがちょっと厳しい感じなんだ。うちとしてもあまり余裕がなくなってきてね。ここはちょっと増田君にもがんばってもらおうかなと思うんだ。作業はPG9月末までなんだよ。場所はxxだよ。業務はXXで、やったことないから、ここを書き換えて提案したから。PGJavaだしいけるよね?」

増田面談を行って来ましたが、僕と同じくらいのが3人いました。まだ募集をかけてるから、わからないですよ。どの人もスキルは立派でしたよ。去年だったら苦労しないだろうなというくらい」

7月

自社営業「連絡来ないねぇ。」

増田「やっぱり面談駄目だったんじゃないですか?だって、数人の枠に十数人が面談に来てますからね」

自社営業「いまも営業を行ってるんだけど、いいところが無くってね。技術者を連れてこられても、案件がないからって断れるんだよ。」

7月

自社営業「保守なんだけど大丈夫?どうも出産間近の技術者の交代要員を探してるみたいなんだけど、詳しいことはわからない。ただ、一発面談だって言うからさ」

増田「行ってみますよ。」

7月

自社営業「OKきたよ!。今度こそ大丈夫

という半年間だった

08/02 コメントを受けて登場人物の整理

  • プログラミングを行う人間で、下層SIerっていうか、「SIer」って自称するのはいったいどの層なのか見当がつかない。 というか、偽装派遣屋さんじゃないの、これ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん