はてなキーワード: ダイナシティとは
「詳しい方教えてください。何故ボーカルの人は抜けたんですか?
YouTubeで金スマ見てて、理由に触れないし、ヒロがそれが彼の為にもEXILEの為にもなる。って突き放したように言ってて珍しいなって思って。
会社も辞めちゃったんですか?」
引用の文はガルチャンに載ってたものだけど、きっとはてなにも同じような疑問を持った人がいるだろうから。
>>何故ボーカルの人は抜けたんですか?
ただ、彼が脱退した経緯を「方向性の違い」という一言で説明してしまうのは、いささか強引な気がするのよ。
それにこの記事を読みに来る人は、そんなwikipediaに載ってそうな薄っぺらい説明よりも、「当時ファンだった人間のねちっこい観察」に興味があるんでしょ?
SHUNの脱退について語る上で欠かせないメンバーが居る。リーダーのHIRO。
現在はEXILEを現役引退だかなんだして、上戸彩とキャッキャウフフと暮らしてやがる嫌なやつ。
HIROはSHUNより12歳年上で、田舎から出てきたSHUNを毎晩食事に誘ってやったなんていうエピソードも持っている。
HIROとSHUNの関係は「社交的な兄と内向的な弟」もしくは「がさつな父親と繊細な息子」のようなものだった。
HIROは当時、32歳の売れないダンサー。以前は別のグループで一世を風靡なんかしちゃったものの、今ではただの貧乏中年。
何より望んでいることは「もう一度芸能界の頂点に立ちたい」という事だった。
SHUNは田舎から出てきた20歳。18で興した会社がノリに乗っていた最中に、「やっぱり歌手になりたい」と上京した男だった。
掲げた目標はただひとつ。「自分の唄をたくさんの人に届けること」
HIROとSHUNが手を取り合っていた時代はすごかった。ひと月に3枚のシングルを出すという無茶苦茶な計画を立てれば大成功を収め、事務所の株価を上昇させた。
2003年には紅白歌合戦にも出場。ミリオンセラーも出した。EXILESという後輩ユニットも結成した。
金が欲しい男は金を手にし、仲間が欲しい男は仲間を手に入れた。何もかもが順調に進んでいた。その影で、崩壊の時が近づいていた。
二人の関係に亀裂が生まれたのは2005年。EXILEの人気が緩やかに衰えた時期だった。
2003年と2004年に連続して紅白に出場していたEXILEが、その年には出場できなかったという事でいくらかの想像はつくだろう。
ヒットが続かず、後輩ユニットは人気が出ないまま消滅した。
HIROはコネとツテを辿り、再起のために努力した。秋元康に詞を書いてもらい、有名不動産会社(※1)のCMも取ってきた。
しかしSHUNはそれを受け入れず、秋元康の詞について「心を込めて歌えない」と反発し、仕事をバックレるなどもした。
SHUNが常に主張したのは「応援してくれるファンを裏切りたくない」ということ。
SHUNにとって必要なのは金でも人気でも無かった。ファンとの間に硬い絆があるという確信をSHUNは求めていた。
それをHIROは理解できなかった。芸能界のどん底を経験してきたHIROにとって、人気よりも自己満足を取るという判断は受け入れがたいものだった。
かくしてHIROとSHUNは不仲になる。2006年3月、ボーカルSHUNは脱退。2008年には事務所からも移籍した。
現在SHUNはソロアーティストして活動。EXILEへの反発から華やかな芸能界を嫌い、テレビに出ない、チャラチャラした仕事は引き受けないという姿勢を貫いている。
HIROはHIROでSHUNを嫌っている。いわば「勘当」というやつで、家業を継がない息子を嫌うようにSHUNの事を嫌っている。(※2)
今後どのように事態が変わるのか、古いファンは胸を熱くして見守っているよ!!
ちょっとEXILEに興味が出た人は、今すぐYouTubeで「exile kiss you」(※3)などで検索しちゃえばいいじゃない。
※1…この不動産会社とは、泣く子も黙るダイナシティのことである。
※2…その横で「もういいじゃないですか」と仲を取り持つ奥さんがATSUSHI。