2022-12-17

漫画家原稿料はあがってるのか

漫画家原稿料の話が少し話題になっているようで。

https://note.com/thibiki/n/n747d86799cd8

この人を擁護するわけではないが、編集者というか出版社に属する(あるいは属していた)人間が、個人として具体的な原稿料言及するのは正直難しいだろうな。

信用問題というか、ある意味個人情報に繋がってくるし。

というか外野原稿料を知りたいかもしれないが、大体の相場普通に編集者仕事していれば教えてくれるので、漫画家はそんなに知りたいとは思わんのよね。

1回も投稿したことない新人漫画家くらいは知らないかもしれないが……。

1番良いのはレーベルとしての相場記載しておくことだと思う。ジャンプ+を各編集部は見習おう。サイトくらい作れるだろうし。

https://rookie.shonenjump.com/info/entry/201907_blog

上記サイトによると、ジャンプ+の「連載」の最低ラインは12000円。

これを見た時、個人的には流石ジャンプ系列レーベルだな……と思った。

10年~数年くらい前までは、大手の最低ラインは7000円くらいと言われていた(エッセイ系はちょっと分からん)。

個人的な肌感として、一応その最低ラインは今もあると思うが、ほとんど8000円以上だと思うんだよなあ。

ただ増田男性向けレーベルを主としているので、女性向けは最低ラインくらいが多い可能性、というかそれより低いかもしれない。

何せ女性誌(少女誌)の漫画はなかなか売れないのだ。

このマンガがすごい!とかでオンナ編があるのも仕方ない。ああいう形でスポットを当てないといけないジャンルだと思う。

話は少しそれたが、男性向け漫画原稿料は低い時に比べたらいくらかは底上げはされているという印象だ。

……が、これはオリジナル作品場合だ。

ブコメにも少しあがっていたが、昨今溢れている「なろう系」はかなりあがっている。

少しぼかした表現になって申し訳ないが、大手のなろう系コミカライズ相場10000円前後だろう。新人はもうちょい安いかな?

KADOKAWAスクエニがなろうでヒットを連発していたところに、講談社(というかマガポケ)が参入し、作画作家は取り合いの様相だ。

最近ヤングジャンプ系も増えてきた。

自分作品を読んでいないであろう編集者から連絡がくることもあり、条件は良いけどこいつテンプレメールで済ませているな……というのもすぐ分かる。

※そうじゃない編集ももちろん沢山いる。ベンチャー系の新興レーベル編集者はこれをやりがち。これを読んだらすぐやめろよな?

最近カクヨムコミカライズも増えたが、相場は大体同じ。

引き合いは沢山あるから、条件の良いところと……という選択が、作画が得意な漫画家にあるのは個人的には良いことだと思う。増田も大体この辺の相場仕事をしている(正確にはしていた)。

ちなみにこれは男性向けに限った話ではない。

女性向けのなろうコミカライズ相場もかなり高い。個人的には男性向け以上にレッドオーシャンな気もしているが……。

こっちはKADOKAWA一迅社市場というイメージだが、他の大手出版社が参入してくればまた原稿料もあがっていくのかもしれない。

印税オリジナルよりももちろん低い。

が、低すぎるということはない。下がり続けている小説家印税と同じくらいにはもらえている。

何より、なろうコミカライズは紙が売れなくても電子が売れる。そして電子印税は紙より高いので実入りが良い。

※紙の方が刷った分もらえるので、発売とのタイムラグなく収入が入ってくるのは助かるが

……という感じで、なろう界隈の原稿料はあがっているし、それに引っ張られる感じで周辺の男性向け作品原稿料も以前よりは多少あがっている、というのが増田の実感だ。

実入りはよくなっているが、描いていて楽しいかはまた別問題である。向いてない作家になろうコミカライズやらせはいけない。

作品にはよるが、テンプレ展開なものも多く原作書籍を読むのが苦痛になってしまうこともある。でもそういうのが安定して人気な世界なんだよな。なろうは分からん

最近ラノベラブコメが人気らしく、そういったお誘いも増えてきている。なろう系よりはちょっと原稿料が低い印象。NTRの波が成年漫画を飛び出してきた。

エッセイとか4コマ、なろう以外の女性向け作品は分からず恐縮だが、増田にその辺の知見がある人は教えてほしい。

多分ぜんぜん違う世界の話に聞こえると思う。正直なろうバブルがすごい。弾けると言われててまだ弾けてない。

あ、この原稿料で成り立つの?という点について。

昔だったら多分成り立たず、コミックス印税で何とか帳尻を合わせていたんだと思う。

でも今はデジタル進化がすごい。少ないアシスタントさんでも豊富な背景素材や3D技術を使えば何とかなってしまう。

たまにアシスタント使わず描いてる人もいるくらい、今の作家デジタル恩恵を受けている(あるいは恩恵を受けているのは編集部かもしれない)。

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