TLの流れに触発されて、ここ最近の苦しみを言語化することにした。フェイクも混ぜたり、ある程度ぼかしているので、読みにくかったらごめん。
信じてハマったジャンルが異世界・異文化すぎて苦悩しまくったオタクの長話を、話半分でいいから聞いてくれないか。
絵を描くオタク。なんでも好きだがボーイズラブが一番好き。作風がやや独特なので一見すると腐女子っぽくないかも?
漫画、エロとかは大好きだけど描かないし描けない。フォロー:フォロワーは 1:20~ くらいでそんなに影響力はない。
このジャンルは、いわゆる「女性向けの流行りジャンル」ではない。
私が異性の友達に「これ気になってるんだ」と話したところ、「女子でこれ珍しくない?」と言われたほどである。
まあそれでも私はそのジャンルにメチャクチャ惹かれていたので、絵をあげたりする用のTwitterアカウントを作った。
推しを同じく推している者たちがいないか、毎日SNSやPixivをチェックした。
孤独でも創作はできるが、やっぱり同じようにハマっている者がいれば、精神の安定につながる。シンプルに安心するし。
見つけたはずだった。
フォロワーもしくはフォロイーと萌え語りをする人々────いつもの光景である。内容がまったく意味不明だっただけで。
文中の単語は確かに、そのジャンル特有のものだったので、話の筋は理解できた。ただ、その話の中心であろうキャラが全くもって謎だった。
「そんなキャラいたっけ……」となった私は、その萌え語りの主たちのアカウントページへ飛んだ。
メディア欄には、推しのような、推しではないような……よくわからないキャラクターがいた。
ツイートを見る限り”それ”には性格が新たに付与されていて、元来の推しの性格とは別物だった。なにこれ
謎のキャラクターが着用している服が、推しの別衣装だったから何となくはわかった。
理解はできなかったが。
しかも、その価値観が、このジャンル・その推しへのスタンダードな価値観になっているようだった(少なくとも、初心者の私にはそう見えた)。
そして、人々がハマっているCPは、私がハマっているのと同じ A×Bだった。パッと見は。
地獄はこれだけでは終わらなかった。
攻めであるAも、謎のキャラ改変を受けていた。私はもう何が何だかわからなくて、その日はTwitterを閉じて絵を描いた。
後日、私は情報を整理した。それでようやくそのCPが、私の好きな「A×B」ではなく、「A×B」から派生したCPだと理解した。
私はというと、むちゃくちゃ焦った。私はそんな派生CPにハマる気は毛頭ない。だってA×Bが最高すぎてここに来たのだ。
そもそもA×B(もしくは、B×A)は、公式からもコンビのように扱われており、けして供給がないわけではない。
私は恐れた。この手の現象が起こっているジャンルは「終わりかけ」なのだ。
流行が終わり、王道のネタは描き(書き)つくされ、公式から供給もない。だから、誰かが考えたパロディや派生ネタが王道になる。
脳裏に浮かんだのは「撤退」の二文字だ。Twitterアカウントを消し、知り合いだけの鍵垢で一人壁打ちをしていようと思った。
そのときに、救世主と出会った。その人のことは、 Xさん と呼ぶことにする。
XさんはコンスタントにハイクオリティなA×Bの小説を生み出していた。一人で。
本気で、この人が光だと思った。うれしかった。
光栄なことにフォローも返してもらえて、お話もできた。「撤退」の二文字は消えた。
それからは、意欲のおもむくままに絵を描いて、萌え語りしまくった。
nか月が経過して、たくさんの人がA×Bにハマってくれた。Xさんの存在が大きすぎた(私にそこまでの影響力はないので)。
あの派生CPを見かけることはまだ全然あるし、新しくジャンルに来た人が、すぐそっちにハマってしまうのを見かけて悲しくなったこともある。
でも、諦めなくてよかったという思いはめちゃくちゃ強い。本当によかった。
二次創作に貴賤はない……というのが建前ではある。こっちだって「AとBが恋仲である」なんてIFを妄想してそれを創作しているわけだし……
でも「誰かが考えた、性格も顔立ちも違う人間2人のCP」って、それはこのジャンルでなくてよくないか?と強欲な腐女子は思ってしまう。
一次創作でいいじゃん、としか言えないのが本音だ。この二人じゃなくたっていいだろ、とも。
そんなことをできる立場ではないのに、問いたいのだ。「あなたたちが愛しているのは、本当にこのジャンルか?」ということを。
これからも私はこのジャンルで、「このジャンルが好きだ」「でも、あのCPは許せない」という感情を抱えて生きていく。
もし今そういう派生系のCPにハマっている、またはこれからハマるかも、という人がいるなら。こういう苦しみぬいたオタクがいるってことを知ってほしい。
それだけ。