2019-09-22

俺が医師を目指した理由を聞いてくれ

俺は小さい頃からずっと医者になろうと思ってた。最近知ったが、幼稚園の頃から思っていたようだ。ずっと医者になりたいと思って、出来もしない勉強を騙し騙しやって何とか大学に入って、今、医学生をやっている。世間では頭が良いと言われるレベルの所に通っているが、世の中には本物の才能を持つやつは沢山いる。そんな奴らに比べたら俺なんかミジンコしかない。幼い頃からそんな奴らばかり見てきたので、ある種の学歴コンプは深く抱えているかもしれない。俺が、医学部に入れたのも親がくれた環境のおかげでしかないのだろう。

愚痴ってしまってすまない。本題に入らなくては。そんな俺だが、矛盾しているかもしれないが、ずっと何故医者になりたいのかが自分でも分からなかった。しっくり来る答えなどなかった。過去自分の期待を裏切らないよう、自分にだけは負けられないと強迫観念にだけ突き動かされて入ってしまったのだ。入学するまでは、勉強ゲームばかりしていて余り深く考えてこなかった。勿論、考えうる限り理由は色々あると思う。

親父が医者でそれに憧れたから。

1番一般的理由で、面接でもこれを答えておけば丸い。自分医師の親父を尊敬しているし、それも目指した理由の一つなんだろう。だがきっと、それだけじゃない。俺は決して、親父を追いかける出来の悪いロボットなんかじゃない。

収入が安定していて、地位も高いから。

それもあるだろう。医師収入は実際にはイメージ程高くはないが、世間全体の平均からいえば高いといえるだろう。激務ではあるが。更に社会的地位も極めて高い職業なんだろう。これは、お金では買えない価値であるし十分目指す理由になりうるだろう。だけどやっぱり、それだけではないのだ。小さい頃の自分がそんなことを考えているとも余り思えない。

いよいよ、現実的自分医師になることが迫りつつある。大人になって、ならなくてはいけない気がしてきて足りない頭で必死に考えた。考えて考えて考えて、振り返って振り返って振り返ってようやく気付いた。

俺は、きっとただ怒っていただけだった。

俺達は生まれながらにして不自由だ。

俺達は、無意味に産まれて無価値に生きて無慈悲に死んでいく。

全員が代替可能なパーツでしかないし、世界にとってかげかえのない人間などいない。俺も、お前も、死んでも何も変わらない。何も残りはしない。何も得ない。現実問題、お前は世界に何か爪痕を残したか?胸を張って己の価値証明できるか?俺には出来ない。俺は自身をそうは思えない。

俺はそう思うと無性に怖くなって震える日を過ごした。白状すると今でも怖い。死ぬのがたまらなく怖い。死ぬことそのものではなく、無のまま朽ちていくのが怖い。結局、俺はそこらの虫や石や草となんら変わらないと認めてしまわなければならないのがたまらなく怖かった。

また、俺はそう思うと無性に悲しくなった。だって医師を目指す意味もない。人を助ける意味価値なんてない。結局死ぬのだから助ける意味はない。助けられても、そいつは、何も残さない。そいつは何も得やしない。無を幾ら助けたところで、俺自身価値があることの証明にもならない。極論、死ぬのが遅いかいかの違いでしかないなら、何のために救わねばならない。

俺はそんなことを思ううちに憤りを感じた。そんなことを認めてそんなことが正しいなら、現実はあまりに冷たくて残酷だ。

必死に生きている俺達を馬鹿にしている。

だが答えは見つからない。世の真実とやらは一向にわからないし、誰も見つけてないし教えてくれないようだ。

思えばいつもそうだった。世界は俺に何一つ解答を与えてはくれなかった。与えてくれたのは解釈だけだった。細胞分裂がどうだとか、Wntシグナルでがん細胞がどうだとか、そんなものはhowやwhatであって、何故俺はそもそも死ななければいけないのか、というwhyには誰も教えてくれなかった。何故という根本的な疑問の解答はどこにもない。俺達は不自由だ。何故死ななければならない。何故産まれを選べない。何故、顔も頭も身長も親も遺伝子環境も選べない。確かに士農工商江戸時代かに比べたら、俺達は幾分自由になったかもしれない。だが依然として不自由だ。人生は無に縛られている。その上こんなにも思うようにはならない。

何故必死に生きていかなければならないのだろう。自分が楽しければそれでいい?そんなことはない。なら、麻薬にでも一生浸かっているといい。脳にせっせとタピオカでも詰めておけばいい。俺の人生は決して、俺の脳が動いてドーパミンを出すだけのものではないはずだ。それだけではきっと駄目だ。きっと何か意味がある。フランクフルは人生意味を作るなとか書いていたが、もうでっち上げでもいい。救われるに足る理由が欲しい。

俺達の今日まで生きてきた苦しみを、泥だらけの人生を、家族や友人から貰ってきた沢山の想いを無駄だったと言わせてなるものか。無の不自由に屈してなるものか。

かに人生で多くのことは変えられない。過去は変えられない。未来はわからない。

それでも、死ぬ最期の瞬間まで常に自由でありたいと思う。真に自由自分意志で決定して抗いつづけたいと思う。なけなしの自分を握り締めて、いや握り潰して戦いたいと思う。俺にも、お前にも確かに価値はあるのだと叫びつづけたいと思う。その為には、やはり病気邪魔だろう。満足のいく死に方ではないだろう。納得のいく結末ではないだろう。想像してみてくれ、ある日、末期の膵臓ガンで死ぬしかないと告げられたら。たまらなく悔しくて、怖いと思う。凄い自分がちっぽけで虚しく感じるだろう。何で俺達がそんな目に会わなければならない、理不尽だ。そんな結末は仕方ないね、で済んでいいわけがあるかよ。俺が楽しくて、お前も楽しい。それすら許されない世界なんか憤りしか感じないだろう。だからきっと医者になることを決めたのかもしれない。

いないだろうけど、ここまで読んでくれた人、ごめんなさい。酷い文章だし全く持って意味不明で、厨二病で──恥ずかしい。

もう、忘れてくれ。

  • 筋金入りの宗教で筋が通った人生観をつくっていかないと 「カネ」というありがちなくだらない価値観にしばられっぱなしでおわるよ 特に死亡診断書を生命保険会社にかかなきゃいけな...

    • ありがとう。宗教は色々学んだが好かないし、金にも余り魅力を感じない。探していくしかないのだろうな

  • 忘れてくれといいつつ記事への反応を一生懸命見に来てるのがいかにも中二でかわいらしいな すげえ目が滑るけど勉強できるってことはわかったよ、自尊心は高いけど不器用なんだろう...

    • 仰る通りですね、貴方のような人に酷い文長々と読ませてしまって申し訳ない。無条件に自己肯定感をくれる他人があれば、確かに救われるのでしょうが、それだとそうでない俺のよう...

  • うるせえオンコール爆撃と夜勤全力で食らいついていけよ 消耗品として長時間労働してくれ

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