はてなキーワード: 山崎まさよしとは
<出演者>
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椎名林檎 / GENERATIONS from EXILE TRIBE / SMAP / 徳永英明 / T.M.Revolution / 秦基博 / Perfume /
浜崎あゆみ / 平井堅 / 福山雅治 / L'Arc-en-Ciel / and more
目新しいのって初音ミクくらい?
テレビに出る歌手っていつも一緒だよな。FMとかネットとか見聞きしてるともっと音楽って広い世界って感動するけど、あまり興味がないとこういうのが全てって思っちゃうだろうな。
育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めない、と山崎まさよしも歌っているけれど、それは確かに重要だとしみじみ思う。
この目の前にある離婚届を見ながら、本当にしみじみ思う。なんだこれ、こんなもん一生見る事無いと思ってたよ。
なんでこんなことになっちゃったのか、いざ思い出そうと頭を捻っても実は大きなコレという原因は思い浮かばない。ビール2缶目あけた所で冒頭の歌詞をふと思い出しただけだ。
結婚して7年経つけど、自分なりに一生懸命努力して我慢してきたはずだった。でもよくよく考えたらそれが一番良くなかったのかもしれない。
朝起きて夜眠るまで、僕は在宅の仕事だから専業主婦の妻とはずーっと顔を合わせてるわけで、その為の努力がいつしか空回りして、ベタだけど彼女からじわじわ笑顔が消えていって、最後に見た顔はもう般若みたいだった。それ見て笑っちゃった。笑っちゃったら終わっちゃった。
えぐえぐ泣いて荷物まとめて出てく彼女は、なんていうかもう自分とは別の生き物みたいに見えた。まるでドラマや映画見てるみたいに冷めた頭で、あー僕たぶんもう一生誰も好きにならないなって思った。
なんとも思わなかったんだよね、7年前に永遠の愛を誓った相手が目の前で鼻水だらだら垂らして真っ赤な顔で号泣してるのに。
多分彼女は僕が優しい言葉を投げかけてくれるのを待ってたんだろうな。いつもみたいに彼女の言葉に全部イエスって言って、僕がどれほど出来そこないの旦那なのか認めて。
槇原はもう恋なんてしないなんて言わないよ絶対なんて歌ってたけどね。僕はもう駄目、もう恋なんてしない。だってこの現実に満足すらしてるんだって気付いちゃったもの。
さて、3本目のこれ空けたら判子を探してくるか。
そう言えばこれ書きながら気付いちゃったよ。僕、彼女の顔、今もう思い出せないや。
ドストエフスキーと石田衣良のどっちが優れた作家であるか尋ねられた時
「ドストエフスキー」と答える人間のほとんどはカッコつけだと思う。
・・・こういう質問ってさぁ。
問うた人がいかに教養のない、ウンコみたいな親に育てられたか告白してる感じだよね。
おまえんちワンカップの空き瓶をコップにしてるタイプだろ。わかるよ。
なんていうか、普通バッハくらい聴くし、シャガールくらい見るし、ドストエフスキーくらい読むだろうと。
今の若者だって多くは聴くし。
「ジョン・ケイジ」と「山崎まさよし」くらいの比較ならわかるけど。
バッハみたいなごく普通のもの出されても、みんな聴いてるだろとしか。
あ、でもこっちで前者の方が「優れた本・ミュージシャン」であると答える人は確かにカッコつけだと思う。うん。
大学生だった頃、ぼくはかなりとんがったやつだったと思う。
とんがるといってもとても格好いいとはいえないとんがりかたで、世界を敵にまわしているような、一人で戦争をしているような、敵意を剥き出しにして斜に構えるような、そんな生意気ながきだった。
自分の好きなものだけに触れて、世の中間違っていると言い張った。
作り出される自分のアイデアが、とても素晴らしいもののように思えて、それだけに夢中になってあれこれと作った。
ハードボイルドの主人公のように両肩で風を切って、ギャングのように何か面白いものはないかと物色しているような、そんなたぶん二十歳ぐらいの自分を思い出すとなにか冷や汗が出るような気がし、その一方で、なかなかに冴えていたなとも思う。一切を閉ざしてしまって、自分だけの世界に閉じこもって、世の中のものをせっせと自分の世界に取り込んでいたような気がする。
ほとんど誰とも話さずに過ごし、たぶん話していてもかなり機械的な反応しかできなかったと思う。その頃のメールの下書きのテキストが残っていて、それを読むと、官僚的というかガチガチな隙のない文章を書いていて、なんだこいつはサイボーグみたいな文章を書くやつだと、なつかしくなって笑ってしまう。
その文章の中にいる二十歳のぼくはいつも完全武装なのだ。
そんなことになってしまったのは大学一年の頃に起こった事故のせいで、ある事件をきっかけにぼくは人間というものが信じられなくなり、社会を敵にまわすようになった。数ヶ月は立ち直れず、それでも本を読んでいるうちにだいぶ立ち直っていき、読書欲に駆られながら読みふけるうちに、復帰していた。
好んで読んだのはハードボイルド。
チャンドラーとか、ジャック・ヒンギスとか、ギャビン・ライアルとか。
ハードボイルドを読む人なら、この手の小説が汚れきった社会を渡り歩く勇気(社会に絶望していたのでそういう勇気を必要としていた)をもたらしたこともわかりやすいと思う。ぼくはあろう事か、ギャングや、探偵や、元軍人や、スパイに社会との渡り合いかたを教わってしまい、いつも鞄のなかには拳銃が入っているようなそんな心地で、復帰していったのだ。
それは今からしてみれば、常時戦場にいるような緊張感で、そんな状態でまともな会話など出来るはずもないし、たぶんしても鋭すぎる態度で、相手を居心地悪くさせてしまっただろううと思う。それでもギャングだが、探偵だか、スパイだか、元軍人気取りのぼくは、そんな完全武装であちこちを歩き回り、あれこれと色々作って、仲間に見せたりしていた。
それは今から見ても、あの頃に作ったものはすごかったと思うほどで、錯覚ではあるのだけど、本当にたったひとりで世界を相手に戦っていたのだと思うし、シャープで甘えがなく、手を切りそうなほどの切れ味あるものたちを作っていたのだと思う。
だから、こう言いたい。
完全武装の時代もそんなに悪い時代じゃなかったって。
その当時にどのように世の中と接していたかと言われて、ふと思い出した言葉がある。
著名なSF小説「ニューロマンサー」の続編「モナリザ・オーバードライブ」の解説にその言葉はあって、それらの作品を評して「鏡に覆われた(ミラーシャーデッド)表層」と言っている。
この感覚。
ガラス越しという言葉があるのだけど、それよりもシャープな感じで、こちらの表情が見えないようにスモークガラスで覆っている感覚。そして、社会もスモークガラスに覆われていて、お互いが冷たく冷淡で、それが日々すれ違っているのだけど、完全に別け隔てられている。
あちこちのバイトを短期でまわって、世の中のいろいろな風景をスパイしながら(そういうつもりだった)、いろいろに世の中の仕組みを知っていくようになった。会話をしなければならないところでは当たり障りのない、そしておそらくかなり素っ気ない会話を交わし、とても冷淡にその体験だけを盗んでいくスパイのように働いていた。
もちろん、その短期バイトをあちこち回ったことが、のちのちまともに社会に出て、効率的な現場のまわしかたみたいなところでとても大きく効いてくることになったのだけれども、誰もが短期なだけにコミュニケーションらしいものは皆無で、煙草を吸いにいってせっかく話す機会があっても、他の誰かがはなしているのを聞いているだけという、なんという非コミュ。
あの当時のぼくはとてもプライドが高く、口を開くにしてもなにか高級な事を言わなければと思っていたように思う。例えばハードボイルドの主人公のようなセリフなど、いま思えば、現場にまったく必要のない言葉以外話したくなかったのであるが、結局の所それは自分の我が儘で、自分の価値観以外のコミュニケーションを仕事場でさえしたくない、もしくはそれをしなくて良いようアンドロイドのように、時間貸しのロボットのように、ただ効率的に現場をまわすにはどう動けばいいか、だけを考えていたように思えてくる。
ボトルネックを事前に発見して、誰も気づかないうちにそれを埋めていく、それで今日の作業は30%ぐらい効率化できたと悦にいる。そんな毎日。それはリアルシュミレーションゲームのように思えていたし、コミュニケーションなどなくとも、出来る遊びではあった(そしてこの経験はのちのち凄まじい威力を誇った)。
しかし、その当時のぼくはやはりゲーム感覚で、いつでもスイッチを切ってさよならできる現場でしかなく、ミラーシャーデッドどころか、液晶パネルの中の駒でしかなかったのかもしれないと思ってしまう。
そんな事をしているうちに、交通誘導の仕事をやってみることにした。
これは簡単に言えば、工事現場に立っている警備員で、たぶんやってみないとわからないが世の中の潤滑油的な仕事である。仮設の信号機でいいのではないかと言われれば、まあ、そうかもなのだけど、ぼくはその辺の議論はどうでもいいし、もう交通誘導をするはずもないので、あんまり関係がない。
で、いきなりやってくるのは、研修。
法定で4日だったかの研修が義務づけられているとかで、ひたすらに、交通誘導がどんな仕事かをたたき込まれる。そこで言われるのは、ひたすらに危機対応、そして、顧客である工事現場の人たちを守るか。酔っぱらい運転で工事現場につっこんでくる車から顧客を守るのが、交通誘導の第一の責務だとか何とか。まあ、ねえ、顧客だからねえ。
そうやって始めてみるしょっぱなに言われた。
「あれさ、お互い遠くに立ってるじゃない。互いに孤独で。8時間とか、12時間とか。そうするとね、話せないから、上手くいかないと不満がたまってどんどん上手くいかなくなるんだ。そうするとたいへんだよ。向こうはぷりぷり怒ってさ」
これはチームワークなのだと、コミュニケーションなのだと、ぼくはあなたのことを信頼していますと伝える事が重要なのだ。あなたが怒らないように、要らぬ誤解を抱かないように、あなたがぼくが心配ないというシグナリングをしなければならないんだって、あの赤く光る棒を振りながら、ずっと伝えなければならないんだと、それはプレッシャーだったのではあるのだけど、それまでの自分とは違うことが価値があるのだということを、思い知らされた事ではある。
交通誘導に業務効率化する要素などなく、どうやってチームワークをよくしていくか以外に改善点はない。そういう意味では完全コミュな仕事であり、ぼくはあんまり自信がなかった。
それが初めての集合で、煙草を吸っていて結構くせがありそうな人に言われた。
ぼくは、どれだけハードボイルドな世界でショートピースが標準か語りたかった。
「香りがいいんです。それでくせになっちゃって」
「どれ、吸わせてよ。うわ、きつ、なにこれ」
その人は笑う。
「缶で吸ってたときもあるんです。あのときは肺に穴が開いたのがわかりました」
ぼくはきっと「ショートピース野郎」と記憶されたことだろう。それでもその瞬間に、ミラーシャーデッドが融けたのを感じた。ぼくの世界に入ってくる人がいた。確かにさりげないのだけれども、それで勇気づけられたのは確かだ。
そういう感じ。
その瞬間に、一緒に仕事をする人々の世界観もわからないとと思って、一瞬にしてぼくのミラーグラスは破壊された。
同じ人と同じ現場になって、その頃はきつい両切り(ショートピース)はやめていて、もうすこし穏健なロングピースになっていたけれども、その人は、仕事が終わってヘルメットを長時間かぶっていたせいで髪型がめちゃくちゃになっていたけれども帽子をかぶって、自転車に乗る。
そういって、現場から明るくたちさる。
あの職場で、いろいろな人々と、その職場を暖かくする事にどれだけ尽くしただろうか。誰もがその底辺で生活しているわけだし、いつの間にか、それは自分の片足だけつっこんだ居場所になりかけていた。世界がガラス越しではなくなったのこの職場だったし、それはなにか守らなければならない暖かいチームワークの場所だった。
底辺などというべからず。
その後の十年近いキャリアを通しても、素晴らしいチームワークだったと断言できるし、この1/5000ぐらいの荒涼とした、無生産な現場は大量に見てるし、基本的に言えるのは底辺ほど効率的で、上層ほど無能であるということだ。のぼるほど無能になっていく。
機能不全とすべての罪は上層にあるのだけど、わかっているか。
ちょっと言い過ぎた。
ぼくが言いたいのは、底辺を経験してすばらしく暖かく機能的で、ここは問題がまったくない、ということなのだ。ここには何の問題もない。すばらしい経験だった。ぼくの非コミュも解けた。
貴族趣味なぼくは結局ほぐされて、そして紹介で別の職場に入ることになる。
本格的な就職に近い形で、人事のトップに笑われる。
「いや、こんな真っ白な履歴書を見るのは初めて」
その履歴書は真っ白だろうか?
数こと話すと人事の最高責任者は頷く。
じゃあ、採用するけど、明日からちゃんときてね。
配属されたのは実務の最精鋭部隊が集まっている部署で、そこで、笑い合いながら、冗談を言いながら、学びながら、いろいろ効率的なオペレーションを学んだ気がする。それで、特別なプロジェクトが立ち上がって、それにたったひとりで派遣されて、その現場監督(ただし、実権はまったくなし。不安にさせるな)で、まったく見知らぬコミュニティーにぶち込まれる。
「山崎まさよしさんに似てますよね、雰囲気だけ」
「あー、そう言われたのは初めてで」
(ブルースは好きなんだけどねえ…)
そうやって、あ、これで大丈夫なんだ、これで上手くいくのだと、そう安心した。
今月、結構長い間付き合っていた女性に、長い間二股をかけられていることを知り、一方的にお別れをした。まあ捨てられたようなもんだけど。
そこまでいい女じゃなかったんだけどね。正直。バレンタインデーに告白されてなんとなく付き合ったわけなんだけど。
ところがどうだろう。数年も付き合ってると思い出がたくさん。毎日山崎まさよしの「One More Time, One More Chance」をきいているわけ。
んで、別れてから数時間で俺はもちまえの検索能力を生かし、その女の日記を探し当ててしまったわけだ。それから毎日見ている。
正直みたくない。俺ないちゃうから。その日記を全部見てみても、俺でてこないし。二股のほうはでてきてるのにね。
あれ??俺のほうがもしかして二股だったの?ってかセフレ???
ペアリングとかかったらないてたのに???
つーか結婚したいとかいってたのに???
すいません。どうしたらネットストーカーをやめられるのでしょうか。
僕の頭の中に天使と悪魔がいて、
天使「見たら後悔しちゃうよ!!絶対やめたほうがいいよ!!」
悪魔「しない後悔よりする後悔だよね!!ぐへへへ(後悔しかしないけど)」
やめたいけどやめられない。僕はもうお終いでしょうか。
多少、だよね。
俺もそう思う。
山崎まさよしもそんなこと歌ってたよ。
多少だぞ、多少。
限度を超えると途端に嫌なやつにしかならないからな!
俺は今、ベッドに寝転がりながら自分の手元にある機械を眺めていた。一見ただの黒くて薄っぺらい塊の、その機械はiPod touch。今日の帰り道でたまたま拾ったものだ。多分人並みには道徳心を持ち合わせていない俺は、その機械をもらってしまうつもりで拾って家に持ち帰った。そして今、そいつと顔をつき合わせている。
イヤホンをしてそいつのイヤホンジャックに差し込んで、そして前面に一つぽつんとつけられたボタンを押してみる。そうしたら、前面のパネルに『ロック解除』と光るスライドボタンが現れた。てっきり本体のボタンを押してしまえば音楽が聴けるものだとばっかり思っていた俺は、肩すかしを食らうのと同時に困惑した。一瞬戸惑ったが、そのパネルに表示されたボタンをタッチして見た目の通りにスライドさせてみると、今度は電卓の様な画面と一緒に『パスコードを入力』という表示が現れた。
またもや肩すかしを食らった。どうやら曲を聴くには、数字を4つ入力しないとならないらしい。試しに適当な数字を入力してみるが、『パスコードが違います』と赤い表示が出てくる。
こいつでは音楽が聴けないのか?
軽くいらだちながらあれこれといじっているうちに俺は、最初に押したぽつんとしたボタンを2回連続で押してみた。すると、ギターを持った山崎まさよしの写真と一緒に再生ボタンだと思われる三角が表示された。
俺は当たりを引いたらしいことに軽く興奮し、今度こそと思いながらその三角をタッチした。
するとどうだろう、見事にギターのイントロが聞こえてきた。
その曲は、『One more time, One more chance』だった。
俺はもっと他に曲が入っていないか、再生ボタンと同時に現れた早送りボタンや巻き戻しボタンを押してみたが、どうにもその曲しか流れない。
やっぱりちゃんと音楽を聴くにはこのパスコードをなんとかしなければならないことに気づいて俺は軽く落ち込んだが、今しばらくはこの山崎まさよしの名曲に聴き入ることにした。
その曲で俺はふと、中坊だった頃の出来事を思い出した…。
その日は俺にとって特別な休日だった。小学校の頃から密かに憧れていたあの子と、一緒に映画を観に行く約束をしていたからだ。しかも、二人きりで。最初はクラスの奴ら5、6人で、みんなで観に行く予定だった。ところが約束の日が近づくにつれ一人抜け、二人抜け、最後には俺とあの子以外のみんなが揃って予定を悪くしてしまった。あれはきっと誰かが気を回してくれた結果だったんだろうと思ってる。要するに、隠していたつもりの俺の気持ちはあいつらには筒抜けだったというわけだ。そのことに多少気恥ずかしさを覚えたが、しかし折角もらえたチャンスを俺はモノにするつもりだった。
薄曇りの寒い冬の日、俺と彼女は昼前に待ち合わせて一緒に電車に乗り映画館のある街へ向かった。
あの日の俺は冴えていたと思う。まずは映画館に向かい午後半ばのいい席のチケットを買ってからファミレスでお昼ご飯を食べて、上映時間になったら再び映画館へ行って映画を観た。そしてその後あの子のウィンドウショッピングにつき合って、あの子が色々と眺めていた小物のうちで俺もいいと思ったものをあの子に気づかれないように気をつけながら内緒で買った。本当にいい手際をしていたと思う。
冬の日、早くに日は暮れはじめ、さあそろそろ帰ろうと、駅で切符を買おうとしていた時だった。
俺はだんだん緊張してきていた。帰りはあの子を家まで送っていって、告白しながらプレゼントを渡すだけ。たったそれだけが俺の完璧な計画に残った最後のシナリオなのに、それを迎える勇気はまだ出来ずにいた。
「あれっ!?」
そんな俺の逡巡を、あの子の短い悲鳴が断ち切った。
俺は驚いて彼女の方を向いた。
「どうしよう?お財布落としちゃったみたい…」
自分でも信じられないといった様子で、彼女は俺に告げた。
シナリオにないそのトラブルに、俺は非常に焦った。動揺しながらも、彼女と一緒に今日立ち寄ったところを、財布を捜して一通りまわってみた。でも、見つからなかった。
駅に再び戻ってきたとき、あの子は泣き出しそうな顔をしていた。俺もどうしようか途方に暮れていた。さっきプレゼントを買ってしまったため、電車賃は自分ひとりの分しか残っていなかった。
だから俺は、あの子に自分の財布を押し付けながらこう言った。
「お前電車に乗って帰れよ。俺は歩いて帰るから」
俺は、トラブルでの動揺ぶりを少しでも挽回したくて、余裕を持った振りをしてこう言った。
「でも、そんな…」
そう答えるあの子に、俺は更に余裕を見せつけるべく、ポケットの中から当時ようやく普及しはじめていたMDウォークマンを取り出し、
「大丈夫だって。これがあるから退屈しないし」
と強がった。
そうしたら彼女は、少し考えた様子で、
「じゃあ一緒にそれ聴きながら歩いて行こう。私もウォークマン聴いてみたいし」
と提案してきた。
俺はなおも彼女を電車に乗せようとしたが、彼女の「ウォークマン聴きたい」という意見を退けられず、結局二人して歩いて家まで帰ることになった。
そのウォークマンで流れていた曲が、山崎まさよしの『One more time, One more chance』だった。その日観た映画の主題歌だった曲だ。
ほどなくして、雪が降ってきた。
もう日は暮れていて、街灯の明かりにだけひらひらと光る雪が。
俺たちは、ふたりで一つのイヤホンをして線路沿いの道を歩いた。雪の寒さに身をかがめ、黙ったまま歩いた。何度も何度もリピートしてかかる『One more time, One more chance』を聴きながら。
不意にあの子はそうつぶやいた。
「家までずいぶんかかることになっちゃうね」
そして、
「ごめんね」と。
その言葉に俺は、
「何言ってんだよ。老化は足から来るって言うし、俺ら若いもんは歩いて当然なの」
はっきりとは覚えていないが、確かそんな感じのことを答えたと思う。考えてみれば、中学生の発言としては多少ジジ臭かったかもしれない。
そのまままたしばらく、黙ったまま道を歩いた。
だんだんと白くなっていく足下に、並んで、一定のテンポで、黒い跡をつけながら、黙ったまま道を歩いた。
信号待ちで立ち止まった時、俺はふと気づいた。家に電話をして親に迎えにきてもらえば帰れると。なんでこんな簡単なことを今まで思いつかなかったのか、軽く後悔しながらあの子の方を向いて、口を開こうとした。
あの子はただ、まっすぐ前だけを見ていた。
その目元は、なんと表現したらいいのだろうか?はにかむ、というのか、優しげで、切なげで、でも幸せそうな。そんな横顔をしていた。
それを見て俺は言葉を飲み込んでしまった。そして、このまま歩いて帰ろうと心に決めた。
信号が青に変わり、俺たちはまた歩き始めた。
何度あのギターのイントロを聴いた頃だっただろう?結局地元の駅に着いたのは夜の11時過ぎで、駅の前に待ち構えていたお互いの両親にたっぷりと怒られた。俺としてはあの子を家まで送っていくつもりだったけど、そんなことは出来ず、俺たちは別れてそれぞれの親と一緒に駅から家までの短い道のりを帰った。
その短い道のりの中で、俺は両親になんで電話しなかったのか問いつめられた。あの信号で思ったことをそのまま言うことは出来ずに、「別にいいだろ」とぶっきらぼうに答えたのを覚えている。
そして同時に、こう思っていた。
あの子も俺と同じ気持ちで歩くことを選んでくれていたらいいな、と。
あの子との特別な思い出は、それっきりだ。俺たちは違う高校に進学し、疎遠になってしまった。
そんなことを思い出しながら俺は、きまぐれであの子の誕生日をパスコードに入力してみた。当然ながら、正しくはない。
「だよな」
そう思いながらそのiPod touchを一旦は机に置いたが、ふともう一つのきまぐれを起こして今度は自分の誕生日をパスコードに入力してみた。
そうしたら、ロックが解けた。
俺は一瞬固まってしまった。でもすぐに我に帰り、何かに取り憑かれたかのように、左下に現れたミュージックボタンをタッチする。そしてプレイリスト、アーティスト、曲、アルバム、その他、すべてをチェックした。
そのiPod touchには、山崎まさよしの『One more time, One more chance』しか入っていなかった。
俺はそれを見て、あの結局渡しそびれてしまったプレゼントをどこにやったのか思い出そうとしながら、「また、歩くか」とつぶやいた。
窓の外には、雪が降っていた。
彼は道を歩いていて、iPod touchを拾った。
早速家に持ち帰ってみて曲を聴いてみようとするが、そのiPod touchにはパスコードがかかっていて曲が聴けない。けれどもいじってみるうちに、ホームボタンをダブルクリックすれば今流れている曲を聴くことだけは出来ることに気づく。
そのiPod touchで流れていた曲は、山崎まさよしの『One more time, One more chance』だった。
その女の子と初めてのデートに行った時、女の子が財布を落としてしまい、家に帰る電車賃が無くなってしまった。彼も自分の分の電車賃しか持っていなかった。彼は女の子に自分の財布を押し付けて、「お前電車に乗って帰れよ。俺は歩いて帰るから」とカッコ付けようとする。「でも、そんな…」と渋る女の子に、彼は最新型のMDウォークマンを見せながら、「大丈夫だって。これがあるから退屈しないし」となおも強がる。そうしたら女の子が、「じゃあ一緒にそれ聴きながら歩いて行こう」と提案し、結局二人で歩いて家まで帰ることになった。
そのウォークマンで流れていた曲が、山崎まさよしの『One more time, One more chance』だった。
雪が降ってきた冬の道を二人でひとつのイヤホンをして歩いて帰った。
何度も何度もリピートしてかかる『One more time, One more chance』を聴きながら。
女の子はそうつぶやいた。
「家までずいぶんかかることになっちゃうね」と。
途中で彼は、『そうか、家に電話をして親に迎えにきてもらえば帰れる』とさすがに気づく。でもそのことを言おうと女の子の方を見たら、切ない様な、優しい様な女の子の横顔が目に入ってきて、そのまま歩いて帰ることにした。
結局家に着いたのは夜の11時過ぎで、二人して親に思いっきり怒られた。でも、後悔とか罪悪感とかは全く感じず、満たされた気持ちだった。
けれども二人は結局、違う高校に進学したのをきっかけに疎遠になって行ってしまった。
そんなことを思い出しながら彼は、きまぐれでその女の子の誕生日をパスコードに入力してみる。当然ながら正しくはない。「だよな」とか思いながらそのiPod touchを一旦は机に置いたが、ふともう一つのきまぐれを起こして自分の誕生日をパスコードに入力してみた。そうしたら、ロックが解けた。そのiPod touchに入っていたのは、山崎まさよしの『One more time, One more chance』だけだった。
それを見て彼は、「また、歩くか」と一人つぶやいた。
日本語ドメインが貼られると、重くなる模様。(筆者の環境だと、激重だった。)
【YouTube】TubePlayer Part6【ニコニコ動画対応】http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/software/1184008233/
470 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 21:11:24 ID:o33zv23o0
アド書き忘れた
ttp://www.jdna.jp/jdn/browsers/
ここらへん参照
ちなみにIE7は対応済み
471 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 22:30:50 ID:Ji96rVxT0
日本語ドメインはねーよ
厨房以外で使ってる奴いんの?
472 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 22:57:42 ID:o33zv23o0
>>471
473 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 22:57:53 ID:waPHfRP30
firefoxでも見れるな
474 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 23:31:18 ID:5cCqcZ2C0
案外覚えてるんだよな
日本語ドメイン効果ある
475 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 23:33:07 ID:5cCqcZ2C0
下間違えたw
476 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 23:34:23 ID:b7UVmc8N0
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/12/15/10238.html
こんなのもあるね
477 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 23:39:54 ID:5cCqcZ2C0
http://日本語.jp/case/accessible/all.html
478 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 23:45:56 ID:v0npGJjX0
おまいらスレ違いも大概に汁。
で、不具合はもう大体無くなったのかねぇ?
479 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 23:53:35 ID:3Tsw0z840