2022-03-05

北方領土問題

はてブでは安倍さんを叩く人が多いけど平和的な交渉返還を求めた日本と、軍事力をチラつかせて恫喝してきたロシアっていう構図を作る事は国際的イメージ戦略としては間違っては居ないと思うんだ。

ぶっちゃけ北方領土を取り返すには、日本ロシアの間で日米安保の様な軍事同盟を結ぶくらいの無茶をしないと難しい。

自衛隊単独では北海道防衛も難しいくらいで、ロシアから武力北方領土を取り返す事はまず不可能からだ。

じゃあ返還交渉自体無意味なのかというとそんな事は無い。

なぜ対ロシア交渉が難しいかといったら、ロシアという国が強権的かつ極めて中央集権的な国だからだ。

現状はプーチンさんによる独裁国家と言ってもいいかもしれない。

いくら良い漁場があるとは言っても離島の維持というのは結構大変で、正直ロシアにとって北方領土あんまり旨味がある土地ではない。

島国日本と広大な領土を持つ大陸国家であるロシアでは離島価値は全く異なっている。

経済だけ考えるなら北方領土と引き換えに日本から金を引き出せるなら、その方が良いと考えるロシア人も少なくはないはずだ。

維持費がかからなくなって、金も手に入る訳だからね。

それなのにロシア側が一切譲歩しようとしないのは、他国領土を譲るという行為中央政府権威に傷を付けるからに他ならない。

要するに中央政府の都合が優先される状況だから返還交渉が上手くいかない訳だ。

から日本側に北方領土を取り戻すチャンスが来るとしたら、ロシア中央政府権威が衰えて地方分権的な政治体制にならざるを得なくなった時だ。

それが何時になるのかは分からない。

今回のウクライナ侵攻にしてもこれでプーチン政権権威高まるのか、衰えるのかはまだ不透明だ。

外交的にはプーチン政権はかなりまずい立場になったと言えるが、中国との関係が維持できればロシア国内においては権威高まると思うからだ。

国外から見れば理不尽理屈軍事作戦を強行した侵略者でも、国内から見れば諸外国妨害に負けずに戦争に勝って領土を広げた指導者って扱いになるだろうからね。

仮に権威が高まったとしてもプーチンさんが引退、或いは亡くなった後にその権威を維持できるか分からない。

はてな人達は認めたがらないかもしれないが、プーチンさんが一種カリスマ性を持った指導者である事は確かだと思うからだ。

プーチンさんの個性依存していた権威がどの程度なのか、ロシア国外から把握するのは難しいと思う。

日本としてはプーチン政権権威が衰えてくれた方が、北方領土返還交渉はしやすくなるだろう。

しかし例えばプーチンさんが亡くなって中央政府権威が極端に衰えてしまい、ロシアという国家が混乱してしきってしまうと交渉どころではなくなってしまう。

どさくさ紛れに奪還するという手もあるかもしれないが、そういう事やると絶対不特定多数ロシア人にも恨まれる。

軍事的に維持し続ける事が難しい以上、中央政府以上にロシア人の恨みを買う事は避けなくてはならない。

未来の事はその時になってみないと分からない事が多くて、チャンスがいつくるのかは誰にも分からない。

から交渉チャンネルは維持し続ける必要があるし、交渉の場にロシア側を引き出す為の餌も用意し続ける必要がある。

平和的な外交交渉目標を達成するには、とにかく我慢強く、粘り強く交渉する事、交渉し続ける姿勢を見せ続ける事が大事だ。

相手強硬から、信頼に値しないからと自分達だけの理屈交渉を降りてしまっては、ハル・ノート勝手絶望して交渉を打ち切ってしまたかつての大日本帝国と同じ轍を踏む事になる。

もちろん北方領土を取り戻す意味が無いという意見もあるだろう。

なにせ竹島どころか、対馬韓国に譲ってしまえば良いと平気で嘯く人もいるくらいだからだ。

一票の格差是正されたら、そういった意見の方が多数派になるのかもしれない。

東京に住んでる人にとっては地方離島なんて無駄領土しかないのかもしれない。

だが少なくとも今はそうではない以上、日本政府にはロシアに対して北方領土返還交渉する義務があると俺は思う。

これは北方領土問題だけでなく北朝鮮拉致問題韓国との外交トラブルなどについてもそうなのだが、安倍さん個人だけの問題ではなく自民党外交姿勢自体が全体的に粘り強さを欠いていると思うので、批判すべきはそちらの方ではないかと考えている。

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