2019-09-08

アニメ映画おおかみこどもの雨と雪」の感想ネタバレあり)

アニメ映画おおかみこどもの雨と雪」を見て感動したので、その感想を書いてみます。(ネタバレありなので注意)


2012年に「魔法少女まどか☆マギカ」にハマってからアニメをよく見るようになりましたが、最近ほとんど見なくなってしまいました。他のことで忙しいというのも理由ですが、アニメ場合心情描写が少なく、表面的になってしまって面白いと感じることが少ないためです。

もちろん、まどマギエヴァ例外ですが、それ以外ではやはり面白味を感じる作品は少なかったです。たまにドラマ映画を見るとその心情描写の深さに自分人間ということを思い出させてくれるような気分でした。

そんな中での「おおかみこどもの雨と雪」でしたので、心情描写にドキドキさせられっぱなしでした。小学生気持ち特に高学年の淡い恋心にとても共感できました。

主人公(花)は二ホンオオカミ末裔のおおかみおとこ名前不明)と恋に落ちます

姉(雪)と弟(雨)の2人の子宝に恵まれますが、雨が生まれた直後に夫は死にます。冒頭の見せ場であるはずの夫の死がほんとあっけない。。。花はおおかみの姿で川で死にゴミ収集車処分されるところを発見します。

夫の死の理由は全く不明ですが、雪の予想では「赤ん坊のために狩をする本能がはたらいたのかもしれませんし、産後すぐの母に需要のあるものを食べさせたかったのかもしれない」とのこと。つまりは、おおかみの死に人間に非はないということ。捕まって殺されたわけでもなく、車とぶつかって事故死したわけでもなく、おそらく鳥を取ろうとして誤って川に転落して死んだということです。おおかみの死が人間無関係に生じていることが、野生で生きるということの厳しさを物語っていると思われます

また、その死んだおおかみを人間はあっさりとゴミとしてゴミ収集車処分するという無機質さ。人間動物特別視していないということ、人間のみが尊いと考えられているというが分かります。愛する夫が目の前で死んでおり、ごみとして処分されても何もできない無残さが自然世界を表しています

その後は女手一つで2人の子供を育てることになりますが、2人ともおおかみの資質を持っていておおかみに変身できるため、その育て方に花は奮闘します。花の設定が、東京のはずれにある国立大学社会学部社会学科の学生だったというのは、異文化理解し、本などから知識を得る向学心があるということを端的に表しているためでしょう。普通の人なら異文化(おおかみおとこ)を受け入れるのは難しく、さらにはおおかみこどもを育てようとはならないでしょうから

花は最終的に田舎移住し、自然の多い中、子供たちに人間として生きるのがいいのか、おおかみとして生きるのがいいか、その道を考えさせるようになります

田舎での自給自足生活は不便で大変ですが、花は本で農業動物について勉強したり、周りのお年寄りに支えられることを学びながら2人を育て上げます

その後2人とも成長し小学生になりますが、雪は自分がおおかみであることを隠すようになり、人間としての生活を選ぶようになります。一方、雨は小学校に行っても馴染めず、「先生」と呼ぶアカギツネ師事し、おおかみとしての生活を選びたいと思うようになります

まあ、花がバイト自然観察指導員として雨を仕事場に連れていかなければ、他の動物と会うこともなく、雨が山でおおかみとして生きることを選ぶことはなかったかもしれないですが、それもまた人生ですよね。

最終的には、雪はクラスメートで恋心を抱く同級生藤井草平に自分がおおかみであることを明かしますが、人間としての生活を選び全寮制の中学に進学します。一方で、雨は10歳のとき先生の死後役割を引き継ぐために山に入り、おおかみとしての生活を選ぶようになります人間での10歳はまだまだ子供ですが、おおかみとしての10歳はかなりの大人なのでそのような選択ができたのでしょう。

以上の通り、2人は全く正反対生活を選びますが、これは花が子供に好きな道を選んでほしいと考えたためです。花は決してどちらの方がいいと強制したわけではありません。雨に「山に行ってはいけない」と止めていたのは台風中山に行くことは危険というためでおおかみの生活を選んではいけないということではなかったわけです。

かに何かを教えるとき自分理想の姿になってほしいと考えてしまっていましたが、どのような姿になるかは人ぞれぞれであり、その人の気持ちや適性から自分判断するのがよいと考えるようになりました。

2人の名前の雨と雪はそれぞれ生まれた日が雨の日・雪の日だったためですが、同じ水でも全く違う方向になるということのメタファーなのでしょう。このタイトルの深さが分かったときは本当に考えさせられましたよ。

ということで、いろいろと感じることが多い作品でした。みなさんも見てみていろいろ感想を感じてください。細田作品特におすすめ作品となりました!!

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