そもそも起きてる問題はその辺でよくある話だと思うので、これをもって「終わった」とは思わないけれど、ただバーチャルYouTuberの界隈に対してファンの求める形が数か月前から色々変わってきているのは感じていて、それがちょっと燃えやすい状況になってるのでは、と感じてる。
というか下の二点から、すでにバーチャルYouTuberっていうジャンルは小規模芸能事務所プロデュースの地下アイドルみたいなものになっているので、終わった/終わってないというよりは、とうの昔に変質してるのでは。
ばあちゃるの問題もそうなんだけど、そもそもの前提として、バーチャルYouTuberは運営とファンの間があまりに近すぎ。
運営側にベンチャー企業が多いから自己顕示欲が強いのもあるけれど、それと同時にファンも企業単位での箱推しみたいな妙な空気が醸成されていて、かなり珍妙な雰囲気になってる。
バーチャルYouTuberは機材やキャラクターの著作権等の問題で、「事務所を変更する=顔が変わる」ことになるので生身の人間とはもちろん違う点はあることは理解するけれど、それを踏まえてもバーチャルYouTuberのファンは「運営に対して近い距離でアクションを取る」傾向がとにかく強い。
こんな「顔が見える」運営方式が通るのって数千人~一万人ちょっとくらいのコミュニティ規模であって、今の規模でできるわけがないし、それが気持ち悪いオタクを増長させている。
その最たる例がばあちゃるで、イベントの告知したりプロデューサーを自称したりをばあちゃるにさせてしまっている現状は誰にとっても良くないというか、ファンが運営と間が近いと錯覚してしまっている現状。
そのせいで今やファンが「本来は.LIVEとして公式に一部のファンに対して言及すべき」とか「.LIVEが今後どういう運営していくか話すべき」とか言う人まで出てきてるし。
もちろんゲーム部プロジェクトの時のように、運営側の不手際に対しる謝罪はちゃんとすべきなのは当たり前ですし、LoLの大会ににじさんじが出なかった時のような規模な大きなものであれば声明は出すべきだと思うけど、今回の一件なんて「何故この人選になったのか」とかわざわざ運営が説明する必要なんてないのにその説明を求められるし、その説明をしないばあちゃるを不誠実と断じてる。
ファンが暴れるたびにばあちゃる(≒運営)が出しゃばることがそもそもおかしいんだけど、そういうことを求められて、なおかつそれにばあちゃる(≒運営)が中途半端にこたえる関係性ができてしまっているのが、これだけ規模が大きくなったバーチャルYouTuber界隈には無理があるように思う。
もうばあちゃるはどうあがいても責任取れないでしょ。規模的に。
あと丑牡てぃあの件もその後他のRe:Actのメンバーが卒業することを発表した時に「理由を説明してくれないなんて運営の信頼が」とかリプが大量についてて驚いた。
所属タレントが辞める理由を事務所がわざわざ発表する必要なんて無いし、その説明を求められたりするところに、何とも言えない違和感がある。
ルキロキの引退の場合は「運営チームそのものの解体」も同時に意味していたので運営が説明するのは理解できますが、あれだって別に本来は運営が説明する必要はあんまりなかったと思うし。
これはにじさんじが多いと思うんだけど、今のバーチャルYouTuberは「〇〇と〇〇のコンビが」とか「〇〇と〇〇が裏でこういう話をしてた」とか、バーチャルYouTuber一人ではなくて、二人以上の関係性の方が強く着目されている。
関係性を構築できないバーチャルYouTuberに対して登録者数が増加しない傾向がとにかく強い。
ほんの数か月前、デトロイトがバーチャルYouTuberの間で流行ってた頃までは「(推しのバーチャルYouTuberに)あのゲームをして欲しい」という声がまだ多かったようにも思えるが、最近はもっぱら「(推しのバーチャルYouTuber同士の)コラボが見たい」という声を圧倒的に見かける。
デトロイトレベルにヒットしているゲームが直近では少ない、というのももちろんあるだろうけれど、それを差し引いてもそういう声が多く、一部のバーチャルYouTuberもそれに関してちょくちょく言及しているのも見かけた。
結果的にペアで売ったりすることを求められすぎて、声優の百合営業みたいなものを強制させられている印象すらある。
これまでのバーチャルYouTuberって、演者⇔視聴者の関係だったものが、演者⇔演者の関係になって、じゃあそこに視聴者はどうやって介入するのかっていうと、今のにじさんじみたいに「〇〇とコラボしてるなんて尊い」みたいな形で、関係性そのものを捏造、補強していく形で介入していってる。
そんなんだから成瀬鳴みたいに雑に弄られるのを許容しなくちゃいけない空気になるし、コラボが頻発したり、無理な箱売りが出たりしてきてる。
最近はYouTuberでもグループYouTuberやコラボが流行っていることもあって、この辺はバーチャルYouTuberに限らずコラボが流行っていることは事実だけど、YouTuberと違ってコラボに対する生配信が多いバーチャルYouTuberでは、コラボする下準備が不足しているものが多いようにも思う。