2019-01-17

まれて初めてレズ風俗を使った

私はレズビアンである

自認したのは、とある女の子に恋をした時。今まで男の子に恋心のようなものを抱いたことはあったものの、性的欲求は持たなかった。ところが、彼女にはキスをしたいと思ったし、それ以上の関係になりたいと思った。思ってしまった。

しかし、彼女ストレートだった。

勇気を出した告白も断られ、一生誰ともセックスせずに終わるんだと思った。(もちろん男性経験はない)

そんなとき永田カビさんの本を思い出した。

知らない人は調べてほしいのだが、うつ病に陥った作者が人の温もりを求めてレズ風俗を利用するといった話のものだった。

素直に、羨ましかった。

そこにいけば、その人達なら、私を受け入れてくれる。

そう思った。

私の指は自然と「レズビアン 風俗」で検索していた。

昼間の新宿東口改札前。その人は来てくれた。

私よりも華奢で年上のYさんは、こざっぱりとした綺麗な人で、普通にネットオフ会のように「初めまして〜」と微笑んで挨拶してくれた。

ガッチガチに緊張していた私だったが、本当に普段オフ会雰囲気そっくりだったので、その挨拶だけでかなり気持ちが楽になった。

普段からまあまあの頻度で新宿には行く。見慣れた街を歩きながら、頭の片隅には「あぁ、この数分後にはセックスするんだ」という思いがあるにも関わらず、私の周りの日常はなんでもないように過ぎていく。

Yさんとも天気の話だとか、この街の話だとか、本当になんでもない話をしながら友達のようにふらふら歩いていった。

たどり着いたのはラブホテル。この辺りの事情には詳しいらしく、Yさんがなれた様子で安価でも設備がいいホテルへ連れていってくれた。

ガラガララブホ街ではカップルにもすれ違わずフロントには誰もいなかったので、女同士でも不審に思われることはなかった。

部屋に入ってもまだ現実感がなく、どこかふわふわした気持ちだった。

ラブホテルといえども見た目は普通ホテルワンルームバスルームガラス張りだったが、そこは別に気にならなかった。

Yさんに言われるまま、お互い温泉に入る前かのように普通に服を脱いで、裸でバスルームに向かった。

ところで、私には変な癖がある。

やたらと人の身体を観察してしまうのだ。

この人はお腹が出ている。この人は下の毛が毛深い。この人のお尻は垂れている…

粗探しをしては、「自分身体普通だ。醜くない」と確認してしまう。

おそらく無意識のうちに自分身体コンプレックスを抱いているのだと思う。

そのときも、Yさんの身体を観察してしまった。

華奢な肩。形のいい胸。ちょっとぽっこりしたお腹。小ぶりなお尻。

私が恋した彼女ほどスレンダーではないが(何度か温泉で見た)十分に美しかった。

一緒にバスルームに入ると、Yさんがボディーソープを手に取り、身体を洗ってくれた。優しく、撫でるように。胸元も、もちろん股の間も。

その時の手つきはまるで作業的で、変な病気にならないためだとか、そういう事務的理由で洗ってくれているんだろうなとぼんやり思った。

Yさんはざっと自分身体も洗うと、バスタオルで母親のように優しく身体を拭いてくれ、自分身体を拭うと、裸のままベッドに入った。

お互いに裸なのに、まるで友達旅行に行った時と同じ感覚で隣に横たわった。

普通に話をして、だんだんとYさんの声が小さくなって、不意に、「キスしていいですか?」と聞かれ、「はい」と答えた。

そのあと勢いよくキスをされ、身体を触られ…いわゆるプレイなだれ込んだのだが…正直に言うと、そんなに良くなかった。

Yさんが下手だとかそういう話ではなくて、多分、私が例の彼女じゃないとダメだったのだ。

Yさんの匂い、肌触り、感覚全てを彼女と比べてしまって、「彼女はこんなことしない。ちがう。ここもちがう。」なんて延々と考えてしまって…。

実際身体は感じた。それでも、心が感じなかった。頭は冴えていて、とても冷静にYさんの愛撫を見ていた。

途中で逆になり、私の方から攻めたのだが、Yさんはうまいこと喘いでくれたが全部が全部演技に見え、後半はもう「早く終わらないかなぁ」なんて失礼なことを考えていた。

プレイが終わって、そっと抱きしめられた時、その温もりは優しかったが、私の心は終始冷めていた。とってもお金をかけてお勉強させてもらった。好きな子とじゃないとセックス気持ちよくない。

そのあと2人でお風呂に入った。

その時が一番気持ちよかった。お風呂は素晴らしい文化だ。裸の付き合いとはよく言ったものだ。

ジャグジーにして、入浴剤を入れて、あわあわにして。子供のようにはしゃいだ。

風呂からあがると、何も無かったかのように普通に会話をしながら服を着て、ホテルを出て、また駅に向かった。

外はまだ昼間で、明るくて、私たちがやっていたことなんてまるで夢だったかのようで、それでも確かにあの時間はあった。

Yさんは駅のホームまで見送ってくれた。私のこれから応援すると明るく言ってくれた。

優しいYさん、本当にありがとうございました

私は一つ大人になれたのかな。

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  • imakita 「その人は来てくれた。 やたらと人の身体を観察してしまうのだ。 粗探しをしては、「自分の身体は普通だ。 Yさんはざっと自分の身体も洗うと、バスタオルで母親のように優...

  • レズビアンカップルが営んでいるところに全裸の男が乗り込んで女がヘテロに目覚めるっていう流れが好き♡

  • 類は友を呼ぶ 同類は同類同士で仲良くやれば、無用なトラブルは起こらない。 ネットの発達で、ノンケ、LGBT、モノガミー、ポリガミー、などお互いのニーズをマッチングできるように...

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