2018-03-28

ニート童貞だけど、異世界に行ったら種馬にされた」

ブラジルで米白人男性精子需要が急増 - WSJhttp://jp.wsj.com/articles/SB12386457582361034431504584121100470443262

という記事をみて思いついた話。



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あなた精子が欲しいのです。」

目の前の美女がそう言った。それって何のエロゲ

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目が覚めたのは見知らぬ部屋の見知らぬベッドの上だった。

「お目覚めですかナオヤさん。」

そう言ったのはベッドの脇にいた見知らぬ女性。黒いロングヘアに黒い目でそれだけだと日本人みたいだけど、顔はなんというか整いすぎていてCGアンドロイドではないかと思わせるほどの美形。そして服がなぜかビキニアーマーだった。

「あの、これはいったい…」

僕は全く状況がつかめなかった。でも名前を知ってたということは知り合い? でもこんなキレイな人はそれこそアニメゲームの中でしか知らない。

あらためまして、私がレイコです。ナオヤさんがこちらの世界に来ることに同意されて感謝しております。」

「えっ?」

「えっ?」

しばらくの空白の後に、僕はようやく思い出した。

「ああ、昨日の夜に僕の頭の中に話しかけてきた人だ。」

「そうです。」

にっこりと笑う顔も美しい。童貞には刺激が強いので、僕は起き上がるついでをよそおってシーツをふんわりさせて体の一部が大きくなったことをごまかそうとした。

しかしあれがこうしてこうなったということはあれは妄想ではなかったのか。寝る間際にアニメキャラとか空想上の誰かと話をしたりするのは誰でもやってることだと思うけど、今から考えれば昨日のは妙に実感があった。

未来世界からしかけているというレイコと名乗る女性は、過去から彼女世界に来てくれる人を求めていると言っていた。何でも未来では日本消滅していて、失われた日本人を復活させるためだという。

「あの、だとするとここは本当に未来世界で、」

はい。」

日本消滅している。」

「その通りです。消滅理由についてはお話したとおり正確な記録が残っておらずはっきりしておりません。」

地殻変動日本沈没したとか、巨大生物に襲われたという説もあるのだっけ。」

「そうです。他にも核戦争消滅したとか、子供が生まれなくなったなどが有力な説です。」

いやそれ絶対映画とかのフィクションが混じってるよ。でも消滅が本当なら、どれかは実際に起きたのかなあ。

「でも僕を呼んだみたいに過去と連絡がとれるのなら昔のことも調べられるような。」

過去への干渉タイムパラドックスを引き起こすので物理的に不可能です。」

「えっ、それなら僕を連れてくるのも出来ないのでは?」

「ナオヤさんの世界こちらの世界と直接の因果関係がない分岐した世界なので、パラドックスを引き起こすことなしに呼び寄せが可能です。」

「そしてそれは一方方向で僕が帰ることは出来ない、だっけ。」

彼女はうなずいて僕の言葉肯定した。たしかそんな話も聞かされていた。信じていなかったとはいえ、この世界にくることに同意したのは僕だし、戻れないのであればこっちで何とかやっていくしかない。日本人を復活させるという話からすれば、僕の遺伝子必要で、それはつまり念願の脱童貞異世界で果たすことができる、はず。

しかレイコさんはどうしてビキニアーマーなんだろう。じっくりみるとアーマーというほと固い素材ではなくて、たんなるビキニというかビキニ服みたいな感じだけど、未来ではみんなこんな格好をしてるんだろうか。それともあれか、僕を誘惑する目的であえて露出的にしてるのか。

「しばらくは検査や検疫の関係でこの部屋ですごしてください。食事は運ばせますし、衛生設備はあちらにあります。」

トイレシャワーも部屋に付属しているみたいだ。すぐに使う予定はないけどのぞかせてもらった感じではトイレシャワーも元の世界と同じような形だった。まあ同じ人間が使うのだしそんなに変化はしないか

ちなみに今の服装は昨日寝たときと同じ上はTシャツ、下はスウェットというラフな格好。たぶん寝たあとにこっちに来たらしい。それとも移動で気を失ったのか。でも眠気はないから何時間かは寝ていたはずだし、腹もなんとなくすいている。

「えっと何か食べるものをもらっても、今だと朝ごはんになるのかな。」

この部屋には窓が無いので外の様子はわからない。

承知しました。今は時間で言うと朝6時になります。」

しばらくしてレイコさんが持ってきた朝食はイングリッシュブレックファーストといえばいいのか、バターロールスクランブルエッグソーセージ牛乳フルーツというあまり未来に来たという感じのしないものだった。

「それではこちらでどうぞ。」

レイコさんは持ってきたトレイテーブルに置くと少しはなれた場所に立っていた。僕が座っても立ったままだったので遠慮してるのかと思って、声をかけた。

「良かったら座ってくれませんか、レ、レイコさん。」

やばいちょっと噛んだ。女の人と話すのなんて母親と妹以外はほとんど無いし、名前を呼ぶなんて緊張するよね。

ありがとうございます。」

僕は食事をしながら、なるべく落ち着いた風をよそおって話しかけた。

「こういう料理は昔とあまりかわりませんね。」

「そうですね。旅行者の朝食と呼ばれているのですが、かなり昔から伝統のようです。」

たぶんホテルとかの朝食がこういうのだったからなのかな。

「そういえばレイコさんは食べないのですか。」

勤務中だからだろうか。彼女が持ってきたのは僕の分だけの食事だった。

「いえ、私は食事をする必要が無いのです。」

食事をしないって、やっぱり未来社会だから錠剤みたいな薬を飲んで食事の代わりにするのかな。

未来の人は食事をしないんですか?」

「いえ昔とは違った材料調理法法も多いですが、基本的には今の人間栄養食事によって得ています。」

「そうですか、でもそうするとレイコさんが食事をしないというのは。」

はい、それは私が人間ではないからです。」

「えっ?」

「えっ?」

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書いてみたけど、最初のシーンまでたどり着かなかった。

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