プレイ直後は面白かった記憶が多くを占めていたが、クリア後しばらくして考察したくなったときに、嫌な部分をブワッと思い出してしまって駄目だった。
私はアニメロンパ3をリアルタイムで視聴し、前作との矛盾点やスナック感覚洗脳が気になりイライラしていた。
しかし、それでもこれがロンパの世界で起こったことで、彼らが選んだ道なら、なるべく自分が納得できるようにこじつけようと考えた。
そうして自分の中で希望ヶ峰シリーズを完結させようと考えていた。
しかし、V3で希望ヶ峰の名前が出され、ゴフェル計画をはじめ希望ヶ峰の設定を覆すものを並べられ、冷静ではいられなかった。
希望ヶ峰シリーズをこれ以上搔きまわすことだけはやめてほしかったからだ。
この時点でイライラは募っていたが、Chapter5は個人的に好きだったし、終わりよければ全てよしとしようと偉そうにも考えていた。
しかしそれも最悪の形で締めくくられた。
ダンガンロンパはゲームで、登場するのは非実在キャラクターだなんて、誰もが分かっている。
しかし、ゲームの中ですら私の好きなキャラクター達は生きていなかったと言われたのだ。
生い立ちは設定だから過去に関わった人間は存在しないと言われたように感じた。
本編の後なんてあるわけないと否定された気がした。
希望ヶ峰シリーズの余韻に浸って、平和な学園時代やキャラクター性を掘り下げて考えていたのを全て否定された気がした。
ロンパ3なんて茶番の最たる形だと思った。
その視聴者というのが、ダンガンロンパの続編を望んだ私を含むプレイヤーのことを指してると思えてならなかった。
kdkは、1周年の際のネタバレツイートでその意図はないと言っていたけれど、当時の私はそう捉えられなかった。
お前らが掘り下げと続編を望んだから、こうして悲劇を作ってやったんだ満足だろうと顔に唾を吐かれた気持ちだった。
それをわざわざ立ち絵と声優さんを引っ張ってきてキャラクターに言わせるという周到さをもって、私は精神は粉々に砕かれた。
V3だけで完結させることもできるオチを、こうして1・2のキャラを巻き込んでまでやる必要はあったのかと何度も泣いた。
ダンガンロンパ1・2reloadとそのキャラが好きだったから、こうして扱われることが悔しくて堪らなかった。
吐きそうな気持ちでプレイし終えて、それでもV3のキャラクターは好きだったからイラストなんかは漁った。
でも、少し落ち着いて紅鮭をプレイしようと思ったら発売前の宣伝と内容が違っていて、プレイヤーキャラクターが赤松じゃないことにガッカリして手をつけずやめた。
twitterではV3肯定派の人ばかりで息苦しかったので、アンチスレに入り浸った。
普段話していた人がV3にジャンル移行してしまったのが辛くて、V3の呟きが増えた人を何人かブロ解した。
すでに自分の生活の一部になっていたロンパの話をするのはもっぱらtwitterだったから、開くたび目に入るV3の情報にものすごくイライラしていた。
本当に酷いときは1・2の話をしなくなってV3を楽しんでいる人を憎んでいた。
V3が苦手だと打ち明けると、いいところもあるからもっと掘り下げろと勧めてくる人には露骨にキレた。
ここまで言ったがずっとキャラは好きだった。
キャラデザは好きだし、設定とはいえ自身ではそう認識していないなら、キャラに罪はないと思っている。
クリア直後に集めたグッズを捨てようとかは考えなかったし、スケブとかで描く程度のことは抵抗がなかった。
ただ、twitterに流れるコラボや二次創作は絵が綺麗だなくらいの感想で興味が湧かなかったし、本編沿いのものはイライラして見れなかった。
けど、発売から1年と少し経ったくらいの今も、twitterのTLはV3でいっぱいだ。
さすがに見ててイライラすることはなくなったが、未だに興味は持てない。
本編沿いの内容だとすごいなと感じるが、感動はなかった。
正直こんな現状はつまらないなと思った。
みんなが楽しんでいるものを私は楽しめていないのが寂しかった。
でも、怒りを再燃させるのが怖くて2周目に手をつけられなかった。
信じられないだろうが、私だってキレたくてキレているわけではないし、楽しんでいる人を否定したいとは思わない。
自分がまた愚痴ばかりの嫌な人間に逆戻りするかもしれないと分かっていて、手を出す勇気もなかった。
そこで、二次創作に手を出してみた。
本編より二次創作に手を出すのはにわか臭くて抵抗があったが、一応本編はクリアはしているし、と自分に言い訳した。
最初は人気の漫画やギャグなど、比較的V3の世界観に触れない、ライトなところから入って抵抗をなくそうと試みた。
イライラしないし、キャラを活かしたものは「上手いな」と思えた。
さすがに自分の推しほどの興奮はないが、読み物として面白いと言う程度の感想が湧くようになった。
まだTLに流れてくるものにまで興味を持てないが、描き手の名前やCP名くらいの知識は身につけた。
ここまできたら、別ジャンルではなく、知っているジャンルとして認識できる。
描き手はそんな感覚で読まれたくないかもしれないが、私はこれを経て、V3を少しでも好きになりたいと思っている。
努力して好きになるものではないと言われればそうだが、これを好きでいられたら、そしてそれを分かち合えたら楽しいだろうという気持ちで、これからも少しずつV3の二次創作を見ていきたい。