2017-12-04

日本中国に完敗した今、26歳の私が全てのオッサンに言いたいこと』の感想

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545

この記事はてブtwitterでバズっているようだ。

この記事の要点は以下の4つである

  1. 日本凋落している一方中国経済的に発展を続けている
  2. 若者無知蒙昧な老年世代搾取された被害者
  3. 凋落した日本ではなく中国に行かせるべきだから老年世代支援しろ
  4. 日本コンテンツ産業は素晴らしい

1.については正しいだろう。中国経済は急速に拡大を続ける一方、日本経済は一進一退を繰り返している。

4.については日本コンテンツ産業過大評価しているきらいがある。日本コンテンツもかつて栄華を誇った家電製品と同様、凋落の道をたどるのは確実である。これに関しても色々言いたいことはあるが、文章主題から外れるためこれ以上書くのは控える。

 

問題は2.と3.である

藤田氏は若者の置かれている現状についてこう記している。

私はすべての20代代表して、人生の先輩方であるあなたに言わせてもらいたい。先兵のひとりとして、管理職を務めるあなたに、経営者あなたに、意思決定権をもつあなたに言わせてもらいたい。

(中略)

出生率データを見ろ、大卒初任給平均のデータを見ろ、平均労働時間データを見ろ!

おれたち若者は疲れ果て、飢えている。もしもいまのような見当違いの戦略で、いつまでもおれたちを戦わせ続けるつもりなら、おれたちはこんな国から出ていくぞ。

この文章からは、かわいそうな若者vs無知蒙昧な高年齢層という対立構造が見え隠れする。

若者無知蒙昧な高年齢から搾取を受けた被害者だといわんばかりの文章である

逆に高年齢層は、昔甘い汁を吸い今は若者から搾取する加害者としてデモナイズされている。

被害者であるがゆえに、加害者勝手認識している層に対し呪詛を吐こうが命令に従わなかろうがそれは仕方がないといわんばかりである

イノセント被害者としての若者特定世代に属している人間はすべて純粋被害者(または加害者)だという言説は被害妄想しかない。

若者だって高年齢者層から被害を受けるだけではなく、高年齢者層に対し何らかの加害行為を加えて生きているが、そういうことへの想像力が完全に欠落している。

から、私はあなたに言いたい。頼むから私たち若者あなた愚痴に付き合わせる案山子としてではなく、経済的鉄砲玉として使ってくれ。

(中略)

20代に機会を与えよ。我々に恩を与えよ。そうしなければ、私たちはもう、日本を捨てて、勝手にやる。それも一斉にではない、能力のある者から順番に、だ。

これを書いた藤田氏はエビデンスに基づき文章を記したわけではない。

ただ中国深センという一つの都市を訪れ、そこで感じたことを勝手日本社会全体に敷衍し、天下国家を論じているに過ぎない。

統計などであらわされる社会と、自身の皮膚感覚とは大きく乖離する(そして自身の皮膚感覚の方が間違っている)ことは往々にしてあるが、藤田氏は皮膚感覚を過信している。

加えて「被害者の言うことはすべて正しい」という前提も含まれているように思われる。

この文章根拠は著者自身の皮膚感覚被害者無謬精神の2つだけである

政策などを推し進めるにあたっては、エビデンスが不可欠であるしかし、皮膚感覚被害者無謬精神エビデンスとしてのポテンシャルを持っていない。

藤田氏の主張する「凋落した日本ではなく中国に行かせるべきだから老年世代支援しろ」という議論は、著しく根拠に欠ける無理難題である

話半分に聞くぐらいならいいが、本気にすると痛い目をみるだろう。

 

この文章にとって、中国の発展について論じた部分は枝葉末節に過ぎない。本質被害妄想とそれに基づく無理難題要求である

若者らしい無鉄砲さといえば聞こえはいいが、この文章上梓たことによる影響について無頓着ではないのか。

若者がこの記事のせいで被害妄想を持ち、上の世代への敵愾心をむき出しにすれば、社会の分断がさらに進むのは確実である

果たしてその覚悟藤田氏にあるのか。

 

こんな駄文を書き散らしたのは自分藤田氏と同じ1991年まれの26歳だからである

読んでいて頭に血が上ったので思わず書き散らした。根拠へったくれもない駄文未満の代物だが、こういうことを考える人もいるということで読み流していただければ幸甚である

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん