私には人には言えない悪癖が2つある。
1つ目は女性とお酒を飲んでいると、その女性に下の中以上の容姿があればセックスしたいと考えてしまうこと。
2つ目はその女性をセックスに持ち込む際、悪い反応ではないがあと一押しが必要な際心に、心にもない愛を囁く癖があることだ。
2つ目の悪癖は女性に全くその気がない場合は発症の機会を得ないし、幸いにして私は女性にモテるわけでもないのでこの悪癖で痛い目にあったことは数えるほどしかない。だが逆に言えば数えられるほどは痛い目を見てきた。今日はその経験を振り返ってみようと思う。
当時。私は初体験をした彼女に振られる人生初のまともな失恋を経験した直後で、寂しさを埋めるために色々と女性を物色していた。その中で中学の同級生だった女性と自室でお酒を飲む機会を得た。(未成年の飲酒についての問題は今回は割愛させてもらう)
流れとしては最初に書いた通りで、お酒を飲んでいるうちにセックスしたくなり、少し抱き寄せてみると悪い反応ではなかったので交際を仄めかしてしまった。
結果として交際、そしてすぐセックスをしたわけだが、この女性は私の中で最低限の容姿ランクであったし、特に人間的に惹かれる部分もなかったため、なし崩し的にすぐ別れたが、避妊具を用いなかったことで(最悪の結果はなかったものの)幼くして軽い修羅場を経験することになった。
2回目はその1年後であった。
バイト先の飲み会で、当時私に好意を寄せていた2つ年上の女性といい雰囲気になり、帰り道を送る際にキスをしたり胸を揉んだりしている中で2つ目の悪癖が発動した。
好意を寄せられていることを知りながらこのような行為に及んだことで、この悪癖の恐ろしさ、そして何より私の下種さが理解して頂けると思う。
この時は住宅街ということもありその場でセックスを行うことが不可能だったために交際を仄めかすまではいかなかったが、直後に私がバイトを辞める際に告白を受け、断ることに四苦八苦することになってしまった。
その後しばらくはこういった行為の無為さに疲れ、女性と距離を縮めることをしなかったし、男ばかりの大学に入ったために、この悪癖が3回目を迎えたのは24歳になってからであった。(余談ではあるが、女っ気のない環境で自らも女性を求めない状態になると本当にこういった機会が一切現れない)
しばらく女性と離れていたこともあり、そろそろという思いで初めて合コンに参加した際のことだった。かなり大人数の合コンだったため、私は5人程の女性と連絡先を交換し、そのうち3人に的を絞った。
1人目は容姿はギリギリアウト気味だが、3つ年上の軽い感じの女性。
2人目は容姿は中の上程度だが、少し堅そうな2つ年上の女性で、1人目の同僚。
自分があまり年下受けが良くないことは経験的に自覚していたので、上記のように優先順位をつけて攻略することにしたが、1人目はあっさりと攻略することに成功した。2人で飲みにいってそのままというほぼ最短コースであった。
この女性の容姿がギリギリアウト気味だったため正式に交際までは行かなかったが、かなりのところまでは愛を囁いていた。しかしそんな状況でも、久方ぶりの女性の肌におぼれた私は2回目、3回目とこの女性を抱いてしまった。
そのような状況だったため、やり辛い2人目は少し放置し、3人目の攻略を行ったがこれはあえなく玉砕。1人目の女性とも流石に不味いかもしれないというタイミングで2人目の女性から連絡が来たため攻略を再開した。
この女性が4回目にあたる。
彼女は初対面の時から私に多少の好意を頂いていたようで、再開すればとんとん拍子に話が進んでいった。が、2人目の女性に私とのデートの予定を仄めかしたせいで1人目の女性から私に冷ややかな連絡があり、肝を冷やした展開もあった。
直近での僅かな反省が心に残っていたため、私の2つ目の悪癖はこの女性にはしばらくなりを潜めていた。それに、後にわかったことではあるがこの女性は処女だったため非常にガードが固く、数度のデートを経てようやくチャンスが巡ってきた際にしびれを切らした私はこの女性に対して過去最大に悪癖を披露することとなる。
私の女性遍歴は、1回目の悪癖の前に交際した彼女から数えて4人目にあたり、おそらく当時25歳だった男としては平均的な経験数であったと思う。しかし、ほんとうにちゃんと付き合った女性としてはまだ2人目にあり、久方ぶりの心を交わす関係に(私側の心が偽りのものだったとしても)私は安寧を覚えていた。愛ではなかったかもしれないが、少なくともそこに情は生まれていった。
あれから既に3年近くが経過するが、私は未だにこの女性と交際しており、正式にではないが近く結婚する話が出ている。いかに私の人生がこの悪癖に支配されているか、私がいかに場当たり的でその場しのぎの人間であるかご理解頂けることであろう。
これで話が終わればいいのだが、私の悪癖にはまだ続きがある。
つい半年ほど前のことだ。同僚の女性とお酒を飲んだ流れでホテルに泊まって行為を行い、その数か月後にもほぼ同じ流れで行為を行った。
ただ、この女性は私に恋人がいることを知っていたし、終電過ぎたからホテルに行くかという流れだったために2つ目の悪癖の出番はなかった。
既に何度もご理解頂いているように、私は下種であるのでこの気安い関係におぼれ、当然ながら3回目も狙いに行ったが、その女性宅に泊めてもらった際に行為を断られたため諦め、直後私は転職をしたために、もうこの女性とはこれっきりだろうと思っていたのだが、先日思わぬ流れで悪癖を披露することになった。
個人的に連絡を取っていた前職の先輩と飲みに行く約束をしていたのだが、いざ現地に行ってみるとこの女性が居たのだ。過去その3人で飲んだことはなかったし、この女性は限られた同期以外の飲み会には職場のオフィシャルな飲み会も含め一切来ないことで有名だったので本当に驚いた。
なんでも、先輩が当日の昼に誘ったところ最初は断られたのだが、私の名前を出したところ快諾して着いてきたのだという。この時、私は心の中で2つ目の悪癖が発動したことに気付いた。
気付いたからと行ってどうすることもできず、終電間際で解散をする際、私はその女性を改札まで送ると言って先輩を引き離し、彼女に泊めてもらうよう誘いをかけた。が、断られた。
「恋人がいるのだからよくない」ということだったが、今更の話だったしもう一押しで行けそうだと思った私は改札の前で彼女を抱き寄せてついに愛を囁いてしまったのだ。これで結局帰られてしまったのだから、なんとも醜態である。
この話にはまだ続きはないが、結婚が見えてきた段階でもこのような有様である。
今の恋人には確かな情を感じているが、それが愛なのかどうか未だにわからない。愛があれば悪癖が発症しないかどうかも私にはわからない。だが、私はこの悪癖によっていつか完全に身を滅ぼすことになるだろうという確信を抱いている。
かつて「結婚は人生の墓場だ」と嘯いていたにも関わらず結婚を決断することになったように、結婚後の火遊びが時に大火事になることを頭では理解していながらも、私はこの悪癖によって身を滅ぼすであろう。
この文書を読んだ男性諸兄が、私のこの経験を反面教師として生かし、この文章が諸兄の幸せな人生の一助になれば幸いである。
尚、この文章中ではわかりやすく「悪癖」と書いているが、これはこの悪癖が私の人間性と剥離した一種の病理的症状であることを主張するものではなく、あくまで文章上の便宜的のもので、これらすべての顛末は私の著しい人格的欠陥に因ることを書き添えておく。
あ、ここに俺がいる。 自分の場合は悪癖というか、好意を寄せられると同じ量返してしまうという癖で、女性が少ない環境なら幸せなのだが、女性が増えてくるととてもめんどくさい事...
同類、同類。 僕の場合は、まあ結婚しても似たようなことが続いているので元増田も変わらんよ。 嫁さんにばれてないのがせめてもの救いだ。 ・ http://anond.hatelabo.jp/20140711125110 ただし、...