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2023-12-22

はえ

人の名前音読みするやつ、『有職読み』つってたんは誤用やったんか

アップデートせなな

2021-07-24

anond:20210724182302

更に変な読みを付けられても有職読みすればいいのだから問題ない。「今鹿」で「なうしか」と付けられても「こんろく」と名乗ればいい。これは今でも教育現場でも会社でも本来の読みに固執しているのが問題であってそんな例外なきルールなんて精々30位の歴史しか無い。困った問題が続出しているなら破棄すればいいだけの問題だ。

その解決策もどこかで限界がくるんじゃない。

王子様(おうじさま)」が嫌だからって「王子様(おうじよう)」で解決するかな?

二郎(おうじろう)と聞き間違えてもらえる効果はあるだろうけど。

18歳まで親の名の読み方を知らなった

90年代前半、自分が18歳の時に区役所住民票戸籍謄本を取りに行った際に父親名前を聞かれたので答えたところ、違うと言われて怒られた。「君、自分の親の名前なんで知らないの?おかしいでしょ」

父の名前音読みで通っていて、父の親、つまり祖父母音読みで呼んでいたし父自身もそれが本名だと言っており仕事で使う名刺振り仮名音読みだった。

しか本名訓読みだったのである

更にもっとおかしな事に気が付いた。父方の祖父母名前も違う。普段使っていて手紙や軽い法的文書学校に出す認書など)にも書き、預金通帳にも記され、付き合いのある人に呼ばれる名前通名だったのだ。本人が全く名乗った事もなく出てきた事もない本名別にあったのである

更に自分苗字も今まで使っていた当用漢字と違い、戸籍では旧字体だという事にも気が付いた。知らなかったので学校学生証も卒業証書銀行口座当用漢字で、それで通っていた。

 

何れも父方の関係である。何故こういう風になっているのか良く判らなかった。が、調べる方法を知らなかったしものを知る大人が近くに居なかったので説明を得られなかった。

その後10年以上が経過して図書館で調べる方法を知り、更にネットという道具を得た。その結果歴史的な背景がある事が判った。我々はほんの十数年前の事すら知らない。核家族化によって大文字伝統から外された風俗も伝授されない。

 

中華文明日本人名の扱い

日本中華文化圏の周縁にあった。独立した文化ではあったが風物の認識には漢籍中国で書かれた書物)が参照される。梅雨があるのにそれを無視して「四季」なんていうのもそうだ。漢詩での季題に倣って詩やうたを詠んだ事に由る。

昔の中国では親に貰った本名を親を除いて他人が呼んではいけない。本人も使ってはいけない。これは諱(忌み名)であり墓場まで持って行く。他人本名を呼ぶのは殺人に値する非礼である

この風習日本でも倣われ、江戸時代まではやはり出生時に親に貰った本名は親以外が使ってはいけなかった。幼少時には幼名を使い成長した後には仮名(けみょう)を使う。仮名というのは後世の歴史用語であって当時の人達本名絶対使わないのだから「名」といったらこれのみである

武士場合朝廷官名を名乗った。大岡越前守の越前守は律令制時代越前国の長官だ。それを名乗っている。水戸黄門変則的で黄門は中国での中納言の事である漢籍知的であるので漢語で名乗ったものだ。~~左衛門~~右衛門というのは宮廷の衛兵の事だ。だから家光公なんて言い方は後世のもので当時の人は絶対に言わない。言ったら死刑だ。

歴史学校で教える際にこの辺を省いているのはマズイと思う。

外国報道では天皇の名にemperorを付けるが日本語の報道では絶対に名を呼ばないのはその名残である

明治廃止されたが…

明治になるとこの風習は廃され、どこでも本名を使う事が定められ、諱の併称も禁止された。だから明治以後は本名一本主義である

…のだが実際は人々は従わなかった。相変わらず通名も使われ続け、更に一般化したのが有職読みだ。

有職読み

有職(ゆうそく)読みは訓読みする語を音読みする事である特に名前での使用が顕著であった。

例えば名付けする時に音読みも訓読みも出来る名にする。本名訓読みとして戸籍に記す。だが一般に使うのは音読みの名前とした。

一般と言っても法的な行動含めほぼ一生の生活の全部である不動産を買ったり婚姻届け出す以外ではそれで問題は起きなかった。現在常識化している正しい本名をどこでも使うのを求められるようになったのはバブル以後の30年位でしかいからだ。

から歴史伊藤博文(ひろぶみ)と習っても、当時の人はひろぶみなんて呼ぶ人は恐らく一人も居ない。呼び方は「はくぶん」だ。

例えばこの質問で貼られている選挙ポスターを見て欲しい。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13120057343

イヌカイ キ」とフリガナを振っている。日本人の名に「き」はちょっと変だが、訓読みの本名音読みするのが当たり前なのでそう書いてあるのである。当然本人の名乗りだけでなく世間の通りも「き」なので当然の事だ。

戦前新聞を見れば歴史で習うのと違い、政治家名前はほぼ全て音読みのフリガナが振られている。原敬なら「ハラ ケイである

戦後

戦後になると流石にこの風習は廃れた。特に戦後まれ団塊世代はこの倣いに従わなかったし、その親である戦中派の多数派有職読みで子を呼ぶ事をしなかった。

しか保守的な家庭ではこの倣いを続ける所もあった。それが私の父方だったのだ。祖父は旧職業軍人戦後神社右翼人士と付き合いがある右翼シンパであった。

 

こんな感じで段々とこの倣いは細くなって行ったのだがバブル期~90年代前半にトドメがさされた。

銀行口座はそれまでハンコと通帳だけを参照するもので、本人確認もろくに行っていなかった。だから仮名での口座開設も簡単であり、銀行自体がそれを止めていなった。日本人で外国人名の口座をもっている人もいるし、法人格獲得していない社名でも口座が開設出来た。

だが当時日本ストックの急拡大により急激に国際的地位を獲得しつつあり、マネーロンダリングへの対策を求められる事になった。これで仮名での口座開設は不可能になり、本人確認書類必要になった。口座の文字本名の字と一致させる必要がある。

更にIDカードが常に参照される社会になって行った。90年代初頭では「欧米では何するにもIDカード提示させられるのでID携行必須なんだよ」というのが珍しい事として語られていたのだが、90年代後半の日本はその欧米と同じ状態になっていた。

こうして本名との完全一致は常に求められうようになったので有職読みとか通称使用とかは完全に無くなって行ったのであった。

 

から私が区役所で怒られる数年前までは細々と続いていた風習であったが、現代っ子であった私は自分の周囲がそういう古い倣いに従っていた事に気づかずに居たのである

そして私を叱った区役所役人自分が生まれた頃にはまだかなり現役の風習に気づかず40年以上生きてきたのである。更に戸籍住民票を扱う部署に配属されてなお知らなかったのである常識とは視野を狭くする事の一例だ。常識があるが故に保守的風習認識できないというのは寓話的だ。

 

こういう事が判ってから母型の家系を調べると、やはり曾祖父母として認識されていた名前戸籍に出てこないケースがあった。認識されていた名前本名が違うのだろう。

 

現代っ子自分時代常識に則り祖父母の名を本人に代わり書く時も本名を使うようになったが、この辺の知識が無かったのでその時バツが悪い思いをしているだろうという事に気が付かなかった。直接聞いた訳ではないが生まれから数十年それが名前であったのだから言うまでもない。

キラキラネームも昔なら問題にならなかった

親にキラキラネーム付けられて成人してから変名するケースが増えているが、この問題も昔の知恵なら問題にならない。

そもそも親がまともかバカかというのは子がベット出来ないギャンブルだ。そしてやたらとおかし名前をつける親というのは戦前には結構いた。ダジャレで付けたり有名芸者の名前付けたり、バカ親は戦前でもバカである

でも通名別につける方法が残されているか問題が無い。「親に貰った名前を変えていいのですか?だって?親に貰った名前を名乗れるかよ!」と言えたのだ。

更に変な読みを付けられても有職読みすればいいのだから問題ない。「今鹿」で「なうしか」と付けられても「こんろく」と名乗ればいい。これは今でも教育現場でも会社でも本来の読みに固執しているのが問題であってそんな例外なきルールなんて精々30位の歴史しか無い。困った問題が続出しているなら破棄すればいいだけの問題だ。

なので硬いルールと思っているものが実は30年程度の風習しかない事に気が付くべきだし、柔軟にしたら解決する問題もあるという事に気づくべきだ。伝統というもの伝統と思っているものの外側にある事がある。そしてその伝統問題解決する術を持っている事もあるという事に気づくべきだ。

 

最後に、あの区役所おっさんにこの「自分の親の名前の読み方を知らない理由」を言って聞かせたいもんだが、もう鬼籍に入っちゃってるだろうなぁ。あんたの叱責のおかげで日本伝統について知ることが出来たぜ。

2019-07-04

平安貴族女性名前について補足

まず単純に、名前の二文字目が「子」で固定されると、必然的に読みは三音になりやすい。

男性名だって、「○太」とか「○斗」といった形式だとだいたい三音で、二音や四音は少ないもんな。

このあたりは音韻問題もあるのかもしれん。

これは若干の異論がある。

どうも平安時代には、今では考えられない読み方をしていた例が色々あったらしい。

たとえば、藤原良房皇族以外で初の摂政になったことで有名)の娘で文徳天皇の后、清和天皇の母だった藤原明子という女性は『あきらけいこ』と読み、

関白藤原基経の妹で清和天皇の后、陽成天皇の母だった藤原高子という女性は『たかいこ』と読んだ。(四音の女性名になるね)

そして、地位の高い人の諱はあまり呼ばれない。これは今でもそうで、会社上司に対しては一般には名字役職で呼ぶ。

昔も同じで、諱(そもそも忌み名である)は呼ばれずに地位の高い女性本名ではなく通称で呼ばれることが多かった。清少納言紫式部通称だ。

結果、女性名前は記録にすら残っていなかったり ─蜻蛉日記の作者である藤原道綱母などはその典型だ─ 名前は伝わっていても、読みが分からなかったりする。

彰子、妍子、威子、嬉子(いずれも藤原道長の娘)などが典型で、名前漢字は分かっているが読み方が分からないのでとりあえず音読みで呼んでいる(これを有職読みという)。

上記あきらけいこさんやたかいこさんはたまたま仮名で書いてあった記録があって分かったわけだが…

anond:20190704134948

2018-09-02

いぶきふみあき」を「いぶきぶんめい」と読むのも

「しもむらひろふみ」を「しもむらはくぶん」と読むのも

全部ぜんぶ有職読みのせい

 
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