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2009-09-13

http://anond.hatelabo.jp/20090913163143

誤解を与える表現だったかも。俺が使った「プレイ」っていうのはロールプレイとかの「演技」くらいの意味で、射精を含む性的な方のプレイって意味じゃなかったんだ。

そういうのをするつもりは一切なかったんだ。

もちろん演技の方のプレイだってお互いの信頼は必要だと思うんだけど、そこは事前にちゃんと了承をもらってさ。

なんか劇団の訓練とかで「乱暴者になりきって30分何か好きなことを言ってださい」とかあればそういうのでもいいんだけどさ、そういう場が全く見つからないからさ。SMクラブならそういう場として利用することができるんじゃないかって考えたってわけです。

2009-08-02

芸術を愛する

私は映画やら漫画やら音楽やら舞台やら絵画やらが好きです。

サブカルって言葉はもう死語でしょうか。そういうもの。

ちょっとオタクよりのものからオシャレなものも、クラシカルなものも好きです。

中学高校あたりからそういう感じだったので、

大学では芸術を学ぶことにし、無事そういう学科にはいることができました。(美大じゃないよ)

サークルは映研にはいり、趣味を共有できる仲間たちと、毎日楽しい日々をすごしています!

と、思う。そんな私だと思う。間違いじゃない。

でも、中学のころからいつも心にひっかかってることがある。

「私は、芸術が好きなんじゃなくて、

芸術が好きな私”が好きなだけなんじゃないだろうか?」

大学に入って学科やサークルの人たちと喋るうち、その思いは強まった。

みんなが私よりもっと単純に、もっと純粋に、芸術を愛しているように見える。

いや、皆結局自分が好きだけど、気づいていないだけ?心のそこから自分に酔えてるの?

考えてもわからない。

中学高校のころ、

部活にも入っていなかった。入れば良かったと6年間後悔し続けた。

友達も少なかった。クラス打ち上げに、ほんとは行きたかった。

親友とよべる友達がいた。でもその子に感じるのは劣等感ばかりだった。

私には逃避の場所や、アイデンティティ確率するためのなにかが要ったのだと思う。

いつも何かしらにコンプレックスを抱いている私だったから、

そんな私を私自身が知っていたから、

芸術(特にサブカル)が逃避に使われやすいから、

そしてそれを私が知っていたから、

私はいつも、芸術をただのオナニーの道具に使ってる自分に気づいてしまう。

「私、こんなの知っててすごいでしょ?」な、中二な、人たちが大嫌いなのに、

結局、そんな人たちと変わらない自分がもっともっと大嫌い。

(このへんでややこしいのは、

私は「人よりいろいろ知ってる自分」を演出するために芸術を使ったけれど、

その知識は、ネット上にいるような本当に知っているひとたちと比べれば浅い浅いものであることも知っていた。

ので、自分に浸りきるということすら完全にはできなかった。)

そんな自分を変えたいから、

もっと本気で芸術を愛したいから、もっと本気で芸術を知りたいから、

私は自分芸術だけの世界に閉じ込めてしまおうと思った。

それが「日常」になってしまえば、逃避の場所にはならないだろうと思ったから。

そんなことを考えながら大学に入り、

私は「りあ充」になってしまった。

(私にとってそれは、充実しているひと、というよりは、当たり前のことをできるひとたち、という意味を含んでいた)

というより、無理にでもなった。中高時代を取り返すように。大学デビュー

私はまっとうな大学生として、まっとうな大学生活を送っている。

模範的な、という意味ではなくて、ちょっとした堕落を含めて、典型的な。

毎日、ちょっと退屈で、ちょっと楽しい

つまり、心のよりどころが、

あんまり必要じゃなくなってしまったのだ。

そうすると、また、やっぱり私は気づいてしまう。

あんま芸術が好きじゃない(かもしれない)自分のこと。

私は、なんでも好きで、なんにも嫌いじゃない。

そして、なんにも好きじゃなくて、なんだって嫌いだ。

私は映画も絵画も音楽文学漫画演劇建築も、西洋問わず好き。

私は自分の知識の浅さを理由に、「嫌い」とか「面白くない」と言うことができない。

私は特に好きな監督俳優劇団画家音楽家アーティストというのがない。

私は、何かに執着している人(たち)の臭いが嫌いでたまらない。

なにかをちょっと好きになろうとして、だけど「そのもの」の良し悪しより、

「それを好きなひとたち」の臭気にやられて(ネット上だと特にね)、私は「そのもの」自体が嫌になってしまう。

でもその知識を放棄することを私はしない。

そしてその人たちに笑顔を絶やさない。

私は常に、芸術それ自体をみることをしなかった。

私や、誰かの付属品としてしか、見れなかった。

大学に入って、本気でそれと向き合うことが怖い。

また、すぐ嫌いになってしまいそうで、でも好きになりたくて、

でもそう思うとやっぱり好きになりたい、なんて、

そんな「芸術好きな自分」を確立させたいだけなんじゃ…?

もう、無限ループ

いつまでたっても出られない。

芸術が好きなの?芸術が好きな自分が好きなの?」

なぜ昔から考えてきたことにいまさら頭を悩ましているかというと、

こんな私にも好きなひとができてしまった、らしい、から。

その人は芸術をとても深く愛していて、

私が知っているなかで一番の、私なんか及ばないくらいの知識と見解を持っている。

私が周りと比べてちょっと多めの知識を持っている事で、私をちょっと気に入ってくれている、らしい。

その人に見合うような私になりたいな、と最近思い立った。

私は、また、芸術を好きになる「言い訳」を見つけてしまったらしいのだ。

こんなんじゃ、だめだと思う。虚しく、つまらない気分になる。

それに、そんな私が見破ってしまって、嫌われてしまうんじゃないかと思う。

ああ、どうしたらいいんだろう。

騙し騙し生きて行く、それでも良いって、

「そんな私」ごと愛してしまうって、そういう選択肢もありなのかもしれないけれど、

でも、本気で芸術を愛したら、きっと楽しいだろうと思う。幸せだろうと思う。

そういう自分になって始めて、自分を心から愛せるんじゃないかと、期待してしまう。

これは答えを出す問題ではないのでしょうか?

この矛盾を抱え込んで、これと共に生きてゆくべき問題なのでしょうか?

私はいま、答えが欲しい。不安なのかなあ。

日本語でおkな文章でごめんなさい。

もやもやを、言葉にしてみたかった。

運が良ければ、ここにいる賢そうな文章を書くひとたちが何かしらこたえてくれると聞きました。

パソコンばっかりやって、経験のないことを経験したような気分になって、

知識ばっかりで頭でっかちになってる現代っ子スイーツ文化系女子(笑)な私に、誰か答えをください。

(笑)をつけないと自分を提示できないっていうのも、悲しいよね。

もう4時すぎかあ。まだレポート終わってないのになあ。

2009-07-31

ワッハ上方の闇4

ワッハ上方の闇3

http://anond.hatelabo.jp/20090731033340

の続き。

大阪府議会会議録より

http://www.pref.osaka.jp/gikai/discuss/index.html

【 平成15年9月定例会教育文化常任委員会-10月10日-01号 】

◆(山岸としあき君) ただいまの説明によりますと、条例改正によりまして一定の改善の効果があらわれてきている、そんなふうにも思うわけでありますけれども、代表質問の中でもありましたように、また別の観点からの指摘もあるわけでありますけれども、ただ、一定の効果があらわれている、この足取りを確実なものといたしまして、安定的な集客を確保するためには、例えば上方落語協会などのワッハ上方を利用している文化芸術関係の団体に一定の責任を持って運営に取り組んでもらうことも検討してはどうだろうかと、そんなふうにも思います。

 ワッハ上方の運営にこのような仕組みを導入することで、運営をゆだねられた団体自身がこれまで以上に利用するようになるでありましょうし、加えて、柔軟な発想のもと、主体的かつ積極的に運営をしてもらう、そんなことでより多くの団体に利用されるということになれば、さらなる活性化につながっていくのではないだろうかと、そんなふうに思います。その点についてお聞きをいたします。

◎文化課長(合川正弘君) ワッハ上方は、平成八年十一月の設置以来、財団法人大阪府文化振興財団管理運営を委託してまいりました。ただ、それは平成十四年度から、同財団大阪センチュリー交響楽団の方の改革のためにその運営に特化するということにいたしまして、同時に、本府といたしましても、ワッハ上方を含むほかの公の施設の改革、運営改善に集中的、効果的に取り組むということといたしましたことから、昨年度から施設の設置者であります府の方で直接運営するということにしたものでございます。

 昨年度からは、雑誌の「上方芸能」編集長であります森西真弓さんを初めとしまして、上方落語協会副会長林家染丸さんや劇団南河内万歳一座座長内藤裕敬さんなど、芸能各分野の第一線で活躍しておられます演者などで構成いたします大阪府立上方演芸資料館ホール活性化委員会というものを設けまして、民間の意見も積極的に取り入れながら府民に親しまれる施設運営ということに努めているところでございます。

 ワッハ上方は、大阪の特色ある文化でございます上方演芸の保存、振興の拠点として設置しているものでございまして、委員御指摘のとおり、多くの府民がここで上方演芸の魅力に触れていただき、みずから文化活動に参加していただくということなどによりまして、まちににぎわいをもたらすものに寄与すると、そういうふうに考えております。このため、ワッハ上方の一層の活性化が必要であると、こういうふうに認識しております。

 御提言いただきました点につきましては、今後、先ほどのホール活性化委員会において御議論いただくようお願いしてまいりますとともに、来年度、大阪府財政計画案が全庁的に改定される、この中で検討してまいりたいと存じます。

◆(山岸としあき君) 条例改正によりまして、ワッハ上方の運営改善に取り組んでいただいておりますけれども、今後さらに上方演芸を初めとする大阪の文化芸術活動の振興のために、さらには大阪活性化のためにも、今後ともワッハ上方のより一層の活性化に取り組んでいただくようにお願いをしておきたいと、そんなふうに思っております。

【 平成15年9月定例会教育文化常任委員会-10月15日-02号 】

◆(中村哲之助君) 民主ネット中村でございます。お疲れのところだと思いますが、質問の機会をいただきましたので、何点かお尋ねをいたします。

 まず最初に、ワッハ上方の運営と財源の有効活用についてお尋ねをしたいと思います。先日の代表質問ワッハ上方のあり方について質問いたしましたが、この委員会でも引き続いてお尋ねをいたします。

 これは、難波千日前吉本興業建設したビルの四階から七階を九六年、平成八年十月から二〇一一年平成二十三年三月までの約十五年間を大阪府が賃借して設置をいたしております。

 そこで、まず第一に、ワッハ上方はことしで開館をして七年になりますが、これまでに投下してきた運営費の額を賃貸借料とそれ以外の経費に分けて御説明をいただきたいと思います。

 それから二つ目に、ワッハ上方をこれからもこのまま運営していきますと、契約が切れるまで幾らの運営費が必要になるのか。同じように二つに分類して説明をしてください。

 そして、吉本興業との契約をもし途中で打ち切ると仮定をいたしますと、一体どのような問題が生じ、それに要する経費はどのようになるのか、お尋ねをしたいと思います。

◎文化課長(合川正弘君) 大阪府立上方演芸資料館ワッハ上方の運営費についての御質問でございます。

 ワッハ上方は、開設以来、効果的、効率的な運営に努めまして、年間運営費の圧縮を行っておりますが、数字につきましては、これまでの実績値並びに今後につきましては仮定を置いての計算ということでお答え申し上げます。

 ワッハ上方は、平成八年十一月十五日に開設しておりますが、施設につきましては、開設の準備もございますことから、平成八年十月から借り上げておりまして、平成十四年度末までの六年半に支払いました賃料、共益費、消費税を合わせました賃貸借料額は、二十億九千九百五十七万円強でございます。また、平成十五年度から契約終了いたします平成二十二年度までの今後八年間に支払う必要があると見込まれます賃貸借料額は、年間の賃貸借料額が平成十四年度の二億九千八百七十四万円強のままであるということで計算いたしますと、二十三億八千九百九十二万円強となります。

 この結果、平成八年度から平成二十二年度までの十四年六カ月間の借り上げに必要な賃貸借料の額は、四十四億八千九百四十九万円強となると見込んでおります。

 次に、賃貸借料以外の運営費についてでございますが、平成八年度当初からワッハ上方の開設準備も含め、施設の管理運営を大阪府立文化情報センターなどのほかの公の施設の管理運営を委託しておりました財団法人大阪府文化振興財団に合算して委託しましたことから、平成八年度にあっては、ワッハ上方の運営に直接必要とした運営費だけを抜き出すのはちょっと困難でございます。

 それから、また平成十四年度からは大阪府が直接このワッハ上方を運営するということにいたしましたので、その運営費をそのまま単純に積み上げて比較するということは難しいところでございますが、平成十三年度までにやっておりました算出方法に準拠いたしまして、平成十四年度以降の運営費を算出いたしますと、平成九年度から平成十四年度までの六年間に必要としましたワッハ上方の運営費は、十四億五千六百四十九万円強でございまして、平成十五年度から平成二十二年度までの今後八年間に必要と見込まれる運営費は、年間の運営費が十四年度の一億八千九百五十六万円のままでいくとして計算いたしますと、十五億一千六百四十八万円強となります。

 この結果、平成九年度から平成二十二年度までの十四年間の運営費の総額につきましては、二十九億七千二百九十七万円強になると見込まれまして、賃貸借料を合わせました総額は、七十四億六千二百四十六万円強になると見込まれております。

 今、仮置きの数値で概算しましたものを申し上げましたが、賃貸借料を含みます運営費につきましては、今後さらなる経費の縮減に積極的に取り組んでまいりますので、後年度におきます府の負担額といたしましては、より下方修正を目指す流動的な数字になるということで御理解いただきたいと存じます。

 また、賃貸借契約中途解約における問題でございますが、賃貸借契約書には、契約当事者のいずれかが都合により中途解約を行う場合には、解約の予告を六カ月前までに行わなければならないこと、解約によって生じた相手方の損害を賠償する責務を負うことを定めてございます。現時点では損害がどのように発生するのか不明であるということでございまして、解約によって生ずる相手方の損害額を導き出すことは困難ということでございます。

◆(中村哲之助君) 今の説明によりますと、ワッハの運営に毎年約五億円が投入をされて、そのうちの三億円が賃貸借料であると、こういうことですね。

 文化は、人の心にゆとりと潤いをもたらして、まちににぎわいを生み出し、都市活性化させる力を持っております。人の営みそのものが文化であり、文化を持たない社会はありません。文化を守り育てる施策はいつの世でも必要でありまして、これをおろそかにすることは、社会の発展を阻害することになります。

 しかし、一方で、文化は、これまで社会経済情勢の変化に左右されてまいりました。特に、経済が成長しておりますときには文化に対する投資も大きくなります。しかし、逆になりますと、それが少なくなってまいります。このことを必ずしも是認するわけじゃないんですけれども、人の営みそのものが文化である以上、私たちはある程度甘受しなければならないのではないかと思うんですね。

 そこで、危機的な財政状況にある大阪府の文化施策に目を向けますと、広範多岐にわたる文化施策の中で、その中枢を担っている文化課が所管する予算は、現在約二十一億円であります。先ほどの説明によりますと、府が上方演芸の保存と振興のためということでやっておりますワッハ上方に、何と四分の一が充てられているということになるわけです。上方演芸大阪の特色ある文化ではありますけれども、この限られた文化の保存と振興にこれだけの資金を投入し続けるということをいま一度考え直す時期が来ているんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

 経済が縮小傾向にあるとき、停滞しているとき、その状況に応じて文化施策にもはっきりとめり張りをつけて、限られた財源を有効に活用した施策を展開することが行政の責務だと思うんですが、いかがでしょうか。

◎文化課長(合川正弘君) ワッハ上方につきましては、上方演芸保存振興検討委員会提言を受けまして、上方演芸ゆかりの地に大阪の特色ある上方演芸継承し、次代に引き継ぐ施設として設置いたしました全国で唯一の施設でございまして、無形の貴重な文化である上方演芸の保存と振興には不可欠な施設であると認識しております。

 ワッハ上方の運営費につきましては、委員御指摘のとおり毎年約五億円でございまして、その六割に当たる三億円弱は賃貸借料が占めてございます。ワッハ上方につきましては、施設設置を検討しておりました平成六年当時、難波千日前近辺に府が直接用地を買収し、施設を建設するという手法も視野に入れながら種々検討を進めましたが、府の財政状況等から、単年度における府の支出が最も少なく、また施策の効果が最も多いということで判断できました賃貸借による施設の設置というものを選択したものでございます。

 ワッハ上方賃貸借料につきましては、国の関係団体や民間の調査機関による市場調査を見ます限り、市場価格相当の水準にあると判断いたしております。限られた財源を有効に活用した施策展開が必要であるということにつきましては、委員御指摘のとおりでございまして、ワッハ上方の運営にも常にこの点を心がけて行っているところでございます。

◆(中村哲之助君) 先ほど吉本興業との賃貸借契約を途中で解約するとどうなるのかお尋ねをしたんですが、私たちが独自に調査をいたしましたところで、通常建物賃貸借契約を途中でやめるとき、一年分相当の賃貸借料を違約金として貸し主に支払って、借り主が建物にみずから手を加えた部分を原状回復を行えば、これは十分なはずであります。

 ワッハ上方は、五階のホールが府の要請に応じた特別仕様で、建設費用に約八億円を要したと聞いておりますから、この部分の残存資産価格を加算して吉本興業に支払えばいいわけでありまして、金額にして多く見積もっても十億円あれば足りるはずでございます。廃止ということでありますと、これ以上の費用は不要になります。

 そして、展示機能に特化した上で府の遊休施設に移転するということになりますと、この改修費用に数億円が必要だとしても、現在の機能を有したま契約期間満了まで継続して運営していくと必要な額二十三億円に比べましても、今、途中で解約する方がトータルで負担額は結果として少なくなると、このようになります。

 単年度の支出額にこだわらないで、府の総支出額が少しでも少なく抑えられる方向を選択することが、今の府にとっては重要なはずだと思います。千日前のワッハにこだわる必要はないと思うんですね。

 府は、今後老人福祉施策の見直しにも着手されようとしています。社会的弱者にまで大きな痛みに耐えてもらおうという以上は、少しでも待つことができるような施策や削減できる経費があれば、大胆に決断をして凍結や経費の削減を断行すべきだと私は思います。

 府も、社会経済情勢や府自身の財政状況が好転するまでの間、例えば五年から十年間程度、ワッハの運営を休止する、または縮小、移転をする、そして廃止をする、このような決断はできませんか。

◎文化課長(合川正弘君) 大阪府立上方演芸資料館ワッハ上方は、大阪の特色ある上方演芸が時代の変遷につれて風化することのないよう、上方演芸に関する資料等を調査、収集、整理、保存いたしまして、後世に引き継ぎますとともに、時代にふさわしい新しい芸術創造し、大阪文化のより一層の振興と発展を図るため、上方演芸ゆかりの地である難波千日前に設置したものでございます。

 ワッハ上方の運営経費につきましては、その縮減を図ってきておりまして、特に賃貸借料につきましては、入居いたしておりますビルの貸し主と精力的に交渉を行いまして、開設当初と比較して年間四千万円強の縮減を図ったところでございます。また、現在も積極的に交渉を続けております。賃貸借料を除く運営経費につきましても、その縮減に努めておりまして、開設当初と比較して年間八千九百二十九万円強の縮減を図ったところでございます。

 また、本年度、上方演芸の振興の場としての設置の趣旨を生かしつつ、多くの府民の方に上方演芸以外にも幅広く利用していただくことなどを主眼に、大阪府立上方演芸資料館条例の改正を行いました。ホール等の利用日数や展示室入場者数の向上にも積極的に取り組んでおります。こうしたことから、今年度、ホールにつきましては、開館日数に占めるホールの利用日数で見る利用率では七〇・一%に向上すると見込まれ、また展示室の入場者につきましても約六万人と、増加する見込みでございます。

 上方演芸は、庶民の生き生きとしたエネルギーの中ではぐくまれてきたものであり、その時々の世相や風俗を巧みに織り込みながら、社会情勢の変化とともに変遷してきた大阪の庶民文化の代表とも言えるものでございます。この上方演芸の保存と振興の拠点でありますワッハ上方につきましては、今後ともさらなる収支改善を図り、より効率的な運営に努めつつ、さらに多くの府民に親しまれる施設となりますよう努力してまいる所存でございます。

 ワッハ上方のあり方ということにつきましては、来年度、大阪府財政計画案が全庁的に改定される中で検討してまいりたいと存じます。

【 平成15年9月定例会教育文化常任委員会-10月17日-03号 】

◆(中村哲之助君) 知事質問の最後のようでございますが、私は、先日の委員会ワッハ上方を取り上げさせていただきまして質問いたしました。ワッハ上方平成八年にオープンをいたしまして、平成二十三年まで約十五年間吉本からこれをお借りをしてやっていくわけですが、開館をされてから今日まで一体ワッハ上方にどれだけのお金をかけてこられたのか、そしてまた、これからこのままやっていくとしたら幾らくらいのお金が必要になるのかというようなことを具体的に先日お尋ねをいたしました。

 そのときに、このままやろうとすると、今までと同様に毎年約五億円必要になると、そしてこれからは約四十億円ぐらい必要になると、こういうことでした。廃止をしようともし思いますと、それに必要なのが約十億円ぐらいかかるのではないだろうかと。そして、これを移転するとすれば、改修費用などに一定額必要にはなりますけれども、これから吉本に払っていこうとするお金二十三億円よりは大分少なくて済みますねと、こういうようなお尋ねをしたんですが、私の認識に間違いはなかったでしょうか、部長

◎生活文化部長(山登敏男君) 先生、いろいろな前提を置かれて金額をお示しになりました。その前提のもとでは、そのとおりかと思います。

◆(中村哲之助君) そこで、私は、文化を守り育てるということで、これを否定はいたしませんし、大変大事なことだと思っているんですけれども、府の財政が本当に厳しいとき、やっぱりこういった面も特にあり方としては検討しなければならないのではないだろうか、こういうことを申し上げてお尋ねをしたわけです。

 府は、今後、老人福祉施策の見直しにも着手されようとしております。現実に今プランが出されております。社会的に大変弱い立場の人にまで大きな痛みに耐えていただこうという以上は、少しでも待つことのできる施策や削減できる経費があったら、大胆に決断をして、凍結をしたり経費の削減は断行していくべきだというようにお尋ねをいたしました。

 社会経済情勢や府自身の財政状況が好転するまでの間、例えば五年から十年程度一定の期間休止をしてみたり、あるいは少しでも安く上がるように場所を移転をしてみたり、あるいはまた廃止をするというような、そういう決断はいかがですかというようなことを先般お伺いしたんですけれども、担当の方々から、なかなかそういう具体的にどうだということはおっしゃいませんでした。来年の改革案の中で慎重に検討したいと、こういうことだったんですが、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事太田房江君) 御指摘のワッハ上方は、応援団も多いんですね、結構。貴重な無形の文化である上方演芸継承して次代に引き継ぐ全国で唯一の施設だということで、応援団も大変多いんです。しかし、一方で赤字がずっと続くようでは、これはやっぱり行財政改革の中で特例をつくるわけにもいかないので、きちんとこれはやっていけるような施設にしなきゃいけないという思いで条例改正もいたしまして、使いやすいようにいろいろ改定をいたしました。

 現在、十五年度から施行しておるわけですけれども、一定実績が上がりつつあるんですね。例えば、使用できる範囲を広げたり、それから夜も上方亭が使えるようにしたりとかした結果、ホールの利用率も約六割から一割ふえて七割ということになっておりますし、入場者数も一割ふえておりますかね。

 こういうことでございますので、まずはこの成果を上げる努力を続けて効果を見きわめたいと思っておりますが、来年度にはこれは行財政計画案そのものを改定しないといけません。理念と考え方は引き継ぎますけれども、具体に何をどうするのかということは、新しい考えをお示ししなきゃいけない時期に来ておりますので、私としてはその中であり方を具体的にお示しをしたいと考えておりますので、若干の猶予をいただきたいと存じます。

◆(中村哲之助君) さまざまな指摘ということに対して、来年度の見直しの中で、選択肢いろいろあるけれども、十分検討すると、こういうことでありますけれども、今も知事がおっしゃったように、このワッハの問題、応援団も多いですよと。確かにそのとおりなんです。私は、何もワッハが憎たらしいて、すぐつぶしなさいと、こんなことを申し上げているわけはない。

 先日も、知事と懇談をさせていただいたときに我々の会派から申し上げましたように、どうにもいかなくなってから後始末をするというようなことではなしに、本当に今大切なものであったとしても、多くの府民の皆さんに親しまれているようなものであったとしても、より大きな、大変大事なものを達成をしていくために見直しをしていくということも、また一方では大変大事ではありませんかと。

 その一つとしてワッハを一度見直しをされてはいかがでしょうかということを申し上げたわけでありまして、まだほかにこんなんもありますよ、一遍こんなん検討してもらってはどうですかということをさらに具体的に名前も挙げながらお願いをしていきたいと思っているんですけれども、そういう意味であり方をお願いをしているわけですから、先ほども申し上げたように、休止をしていくとか、廃止をしていくとか、あるいは縮小をするとか、あるいはやっぱりそのままやっていこうというようなことにこれはなるかもしれません。ひとつあらゆる選択肢を検討していただきたいということをお願いをして、質問を終わりたいと思います。

2009-06-22

http://anond.hatelabo.jp/20090622023903

メディアに注目されると集客力が強まるので

収支は改善されるけども

今度はTV映画スケジュールがぎっちぎちになって

本公演ができなくなったり、劇団自体を辞める人も出てくる罠

大人計画はがんばってると思う)

日本は娯楽に占める舞台芸術の地位がとんでもなく低いので

演劇見に行くんですか? すごいですねー」

なんて発言がふつーに出てきちゃう始末

まずは演劇がもっと身近で大衆のもんだってことを

世間一般に知らしめたい

和服だのおしゃれだのしなくていい

芝居はジーンズスニーカーで観ていいもんだ

気軽に観てもらうためにもまずはチケット代を安くしたいんだけれど

ああ以下ループ

ネットを始め、気軽に楽しめる娯楽が山ほどあるんだもの

わざわざ決められた時間に高い金払って行く

しかもどれくらい面白いか保証が一切無い演劇の地位が低くなってるのも当たり前だと思う

大きい公演は大概、文化庁から助成を受けています

あとセゾン財団とか

それでも収支は赤字だったりする不思議

なんか愚痴っぽくなってすんません

http://anond.hatelabo.jp/20090622014924

劇団四季とかはじゃあすごいんだね

あれも最初は学生中心の劇団だったらしいが

好きなものはたっくさんある

かしことごとく金にならぬことばかり

一番愛しているのは演劇なわけだけれども

演劇を興行的に成り立たせるのって難しすぎる

メセナなり、スポンサーなりがなかったら絶対成り立たないんだ

労働基準法通りにみんなにお給金出したら

客席数が100行かない劇場でもチケット代がとんでもないことになっちゃ

現状の2500円から3000円程度でも「高い」って声があるのに

(それくらいの価値演劇にorその劇団に感じてもらえてないってことだよねー)

映画並の料金で提供したいんだけど

どうがんばっても無理

勉強を重ねれば重ねるほど「無理!」ってのが明確になってきて

あーどうしたらいいのかしら

もっと考えよう、研究重ねよう

2009-05-21

学生演劇はだいたいこういう流れで稽古が進む。

http://anond.hatelabo.jp/20090519230327

とりあえず演出担当が作りたい芝居を語る。酒の席だったりする。

それを何となく脚本担当に伝えてミーティング用資料を作る。この過程で何度も何度もあーでもないこーいうつもりでもないと言いながらもできあがる資料は抽象的でなんとなくそれっぽいプロットとどこかで見たような演出プランに独自っぽい名前を付けてるだけのすっからかんペラい物になる。本音を言うと「大人計画を演る」と言われる方が楽だ。「作りたい本人が説明できない、今までにないような独自の芝居」を作る事になると脚本とか演出とか以前に完成しない。

そのペラい資料をもってミーティングを行うがすんなりは決まらない。この間はいい感じだねって言ってたじゃんって展開も。そのまま下にも同じ事を言われる。

決まらないがとりあえず作り始めてと役者と裏方に投げられる。とりあえず公演タイトルくらいしか決まっていないので色々聞きながら作ってみる。もちろん面白いとかつまらない以前の内容になる。

稽古が始まると政治的なパワーバランスなどの都合により今まで作っていた何物かはゴミ箱に行くことに。でも「もう半分くらい作ったんだから簡単にできるハズ」等と言われる。80年代の小劇場だったハズが90年代の静かな演劇になったのに。(極端だけど劇場変更はザラ。あまり大きな問題はない)

脚本担当はまた初めと同じように内容を伺う。日を跨ぐと違うことを言うので出来るだけ素早く箇条書きにしてる。なかなかまとまらないが役者と裏方はまた何かを作り出す。何を作るかは分からないが何となく配役とか場面転換の枚数を妄想して分担表とかをつくる。裏方も仮想舞台装置を作る。

放っておくと大量の配役、大量の大道具、大量の小道具、仕様の演出、労力の割に効果があまりないような話、壮大な計画がブチ上がってくるので必死で止める。

仕様演出は仕様見ただけで分かるような無茶な物のこと。例えば100人の登場人物から3人を合成してすべて違う登場人物が錬成されて全部に名前と設定と配役が付くとか。16万通りもある事を理解できていない)

脚本担当はこの段階で死にそうになっている。一応存在する脚本担当の締め切りが迫ってくると当然毎日徹夜して脚本を作成していくのだが、なんど書き直しても「つまらない」「ここはこういうつもりじゃなかった」「字にすると面白そうに見えないから演技プランを考えて」「(仮の)名前が気にくわないからインスピレーションが~」「やっぱこうの方がいい」「昨日いいこと思いついた」等の必殺技返り討ちにされる。仮脚本を演出に見て貰っている場合は演出に頭を何度も下げに行く。脚本担当の締め切りはもちろん守れられない。その分のしわ寄せは役者と裏方がかぶることになる。毎日毎日両部門に目に隈を作った脚本担当が「間に合わなくて済みません」と謝っている。ただし役者も裏方も怒らない。脚本担当が遊んで遅れてる訳じゃないし。一緒に仕様固めを手伝う。演出担当は怒る。

何となくあがってきた脚本担当脚本を眺めながら稽古する。ただし細かいことは何にも書いてない。ト書きに一言だけ書かれているならましで、ト書き存在が伝えられていない事もザラ。その当りは必要そうな設定を裏方が洗い出して役者が全体の空気を読んだ場面設定を構築して己のインスピレーションを信じて勝手演技する。とりあえず作った物を見せると、演出に「俺の指示と違う」等と言われることが多い。指示なんかないのに。ただしこれがそのまま使われることも良くある。

稽古が中盤に入る頃には脚本がしっかり上がって……いない。絶対。時間だけが無情にもすぎるが未だ路線が定まらない。分からないところは逐一聞きながら作る。聞かないでも作る。運が悪いと何故聞かなかったと言われる。役者はひたすらリテイクを食らう。世界観と合わないとかこのキャラだけ浮いているとか。世界観なんて脚本の1ページ辺りに描かれてる程度にしかなかったりするし。脚本セリフが気が付くと増えている。演技プランが破られている。稽古時間が足りなくなる。各自で時間を何とかしろと言われる。もうたっぷり圧縮してる。

稽古終盤。本番に間に合わない事が確定的になってから設定をとりあえず削ってみる。最初からそれはいらないと言い続けた場所を削るが演出担当は不満顔。最初から入れなければもっと早かったのにと毎度毎度言い続けてるが変わらない。リハ期間は短くてもいいとか言い出す。それで前も本番でミスしただろうに。やっぱりあそこが気に入らないから変えてとかこの期に及んで言う。役者は本人当たりセリフ量が割とはっきりしているのでギリギリまでリテイクされる。脚本担当脚本を必死で打ち込む。演出に「演技バランスが悪い。調整してないのか」とか言われる。その時間はお前が削ったんだ。裏方は頻繁な小道具の差し替えをしながらミスを潰していく。何度言っても脚本差し替えはすぐ出来ると思われている。そろそろ劇団内の恋愛はやめて欲しい。役者も脳みそが足りないので勝手セリフを削る。劇団内の恋愛は無理矢理潰す。みんな死にそうな顔をしているが激太りもしてる。

公演前に演出担当が偉そうな顔してチラシにコメント

公演して糞芝居と言われる。世間一般的にミスれば役者と裏方のせいにされて(稽古しなかったから、裏方がミスをしたからと思われている)つまらなければ脚本担当や演出担当が批判される。(世間の(俺の)面白いと思っていることを理解できていない!とか)このために軸のぶれている演出担当脚本担当は上がってきた物が面白くないと感じると仕様変更ガンガン入れてくる。たとえ本番でミスっても内容が悪くなければ叩かれるのは自分じゃないもんね。時間と金をもって来ないのにこれをする人が時間無駄遣いさせる。裏方は本番でミスをしたくないので仕様変更が出ないよう出ないよう事前に釘を刺しに行きたがる。

終わった頃には人数が減っている。ただしそれは、だいたいが恋愛のもつれ原因。そして劇団員募集が掛かっているw

2009-01-11

バンキシャ派遣切り特集で

大衆演劇劇団が、労働者募集と紹介されていた。

住み込みで食事付き、月給3万円。

どう考えても最低時給を満たさないですよね。

選ばなければ職があるという人はこれで働けというのですか。

派遣切りされたひとに「この状況だけど、働きたくない職があるか?」

という質問に多くの人が○と答えていました。

視聴者に「今、職の選り好みするなんてバカな奴だ」と思わせたかったのでしょうか。

また番組では、自治体が住居の無い人に敷金礼金家賃一か月分を援助する制度が紹介されていたのですが、

自治体から紹介された不動産会社は「保証人が居ないので無理です」という回答で、住居を借りられませんでした。

番組を見ている間、私は憂鬱な気分でした。

職を失ったら、両親に何かあったら、貯金を使い果たしたら、私は最低時給未満で働かなければならないのでしょうか。

2008-12-28

ありむーを特別みたいに見てるけど・・・

http://anond.hatelabo.jp/20081224082330

みんなはありむーを特別視してるけど、

そんなことないよ。

上位大学漫画サークルにはありむーみたいな人がいっぱいいるよ。

みんなとってもハイクオリティーで、

リアルメンヘル演技メンヘルがいっぱい。

劇団とかにもいるけど、

やっぱり圧倒的に漫研が多い。

しかも、奴らってさらっとイケメンなんだよ。

俺みたいなキモオタ能天気にやってるけど、

あいつらにとってメンヘラステータスなのか、

いつも上から目線でわけわからん事を叫んでやがる。

意味不明

2008-12-11

充実した学生生活から新社会人になる増田へ向け損なった乱文

http://anond.hatelabo.jp/20081208211208

の、元増田です。思いのほか反響あったなぁ。8ブクマ&5トラバで?って言われそうだけどさ

5人目の増田

http://anond.hatelabo.jp/20081210184744

が、ちょうど鬱になった時に色んな人から受けたアドバイスや、ネットとか鬱関連の書籍とかで得た知識なんかとかぶる部分が多くあったので、追記じゃなくて新たにざざっと書いてみる次第です。

あなた自身、自分と違うユニークな人に触れて新しい刺激を得ることを好んでいるから、ユニークさそれ自体に価値があると感じているんじゃないかな。

YESYES!!

ところが世の中には自分と違う経験や考え方に触れることを好まない人が結構いて、そういう人と接する時にぎくしゃくしちゃう、ってことかなと思ったんだ。

ハハハこやつめ、見てきたような事を言いやがる。その通りです。

コレがねー。本当に不思議だったのよ最初。今まで、人との出会いとは新たな世界へのパスポートだと思ってた。

登山趣味な友人ができて、山が綺麗な日に登山に連れてってもらった。

演劇部部長と知り合って、劇団の公演に一緒に行った。

釣り趣味の友人と、釣り道具一式貸してもらって楽しく夜釣りをした。

新しい友達ができたら、一見さんお断りな場所と言うか、何の知識もなくぶっつけで楽しもうと思ったら失敗しやすい遊びを低リスクで最大限に楽しめるワケですよ。登山だったら登る時期やコース間違えたら、実際行くまで楽しめるかわからんし。演劇もテキトーに選んだら風俗で指命しない並にリスキーだろうし、釣りなんか遊びで釣り竿買うワケにもいかんし夜釣りにどんな道具いるかとか想像もつかんし餌の付け方教わらないと始められやしねぇ。

だから、積極的に色んな特技を持った人と交流する事が大好きだったし、誰もがそうやって自分世界を広げてるんだろうなって思ってた

そこに欠けている資質を補えるDさんがきたとき、問題が解決できる。このように、その場に足りない何かを提供することがユニークさの価値なんだ。

ここで増田が言おうとしている事とは別解釈と言うかズレた視点でこの文を抜き出したんだけど、自分は問題解決能力アイディア力に優れているって自負があった。

何かの議論や話し合いの時、脳内で様々な可能性をだーーーっと考慮して、いきなり結論を出しちゃう自分に自信を持ってた。

でも、最初に出した結論が結局採択されるのに、いきなり自分の解答が認められずに2時間ぐらい会議があるって事があったり、最終的に最初に出した自分アイディア採用されるんなら無駄会議時間をこれといった問題点がない自分アイディアをみんなでさらによくしたらいいのに・・・って思ったりしてた。

それも間違いなんだな。まず、同じレベルから徐々にスタートしなきゃいけないと言うか、自分の中で問題解決の為のプランを作って、それに自分で色んな場合を想定したパッチをあてまくって満足がいくものにしてから出してた。

そうじゃなくて、パッチを当てる前のプランをまず提示すべきだったんだろう。そして、みんなでパッチを当てる作業をする事で、考えてる事の共有をすべきだったんだろうなぁって。

大学では自分意見にすぐパッチをあててくれるような人が多くて、中高の頃よくあった上記のような事はいつの間にか忘れてたけど、社会に出たらまた中高の頃みたいな空気が戻ってきた感じ

特定の「場」に対して、そこに足りないものを提供できることで意味を持つんだ。

足りないものを提供すると言うか、○○がしたいなって話題にジャストな知識や人材をチョイスする事はできるけど

普通人達』は悩みや理想に対する解答が欲しいんじゃなくて、ただ話を聞いてほしくて、「そうだね、わかるよ」「そうだね、俺もだよ」って言ってほしい人が多いんだなって思った

いくらでも提供できるんだ。楽しい事がしたいとか、自分趣味発表の場が欲しいとか、クラブに行ってみたいとか美味い飯屋に行きたいとか面白いゲームやってみたいとか。俺自身でムリでも、それができる人の輪がある

でも、本当に欲しいのは普通の範囲から出ないもの、自分が知らない何かじゃなくて、自分が知ってる範疇でお互いが知ってるものを「あの飯屋は美味しかった」「あの有名ゲームは面白いよね」と言いあいたいたいんだろう。

結局

自家製酒の話題を出して引かれたなら、その理由はあなたの出した知識がユニークだったからではなく、その話題がその場に「必要とされていなかった」だけかもしれない。

コレなんだな。その場に必要な情報を取り違えてたワケだ

ただ、そうとわかれば俺も何をすればいいかわかる

謙虚さっていうのは個性を殺すことじゃない。自分よりも相手を中心に考えることにあるんだ。

相手を中心に考えて、話題の中心に立って気分がよくなっている相手の気を悪くしないよう、うんうんすごいねーノリで聞いてりゃいいんだ

傾聴ってやつだな。あいづちはうって、相手の気を悪くしないように話を引き出して、アドバイスや話題の発展とか切り出さず、相手に話させるテクニック。心理学専攻してる友人に教えてもらった

でも俺傾聴されるの嫌いなんだ。話題振ったら相手からも同じぐらい話題や、今まで知らなかった知識が欲しい

それでも傾聴を試みてみると、意外なほど相手はこちらに悪印象を持たない。この事でまた一つ一般人に対する理解が深まったと思う

共感してほしいんだ

話飛ぶけどさ

俺は自分自分KYって思ってるんだけど、どうやら『普通人達』ってのはテレパシーを使って会話をしてるようで、言葉を使わずに満足いく会話をしているらしい

大学の頃は、お互いがお互いに今日まで知らなかった知識を会話で与えあってたから、知らない事のぶつけあい、魔球キャッチボールでは空気の読み方なんて学びようがなかったんだな。空気とやらのテレパシーから伝わる情報ってのに片方が知らない情報ってのは含まれてないんだもの

空気とやらの正体が何なのか、何故、ちゃんと定義づけをせずに空気なんていう文字通り曖昧言葉で濁すのかってのが、AnonymousDiaryを読み込む中でかなりわかってきた。自分の仲間であると、多数派であるという確認行為でもあるんだな


まーた話それるんだけど、『普通人達』を観察してて疑問に思ったのがもう1コ

彼らは自分物語の主役だとは絶対に思わないんだな。それがビックリ

って言うかドラマとか小説とか漫画とかあんま読まないんじゃないんだろうか。もし読んでたら、同じ職場の人の陰口で笑いあったり、誰かの失敗を見て楽しそうにしてたり、

いいこちゃんぶりたいとかそういうのじゃなくてさ、人の悪い面ばっか見てんだなって

俺や仲間はどっちかと言えば、仲間の悪口より良い所を伝え合って、それで関係を広げていったと思う。だって、誰かの悪口言う奴がいたらその悪口を言ってたって事実が言いふらされてのけものにされるかもしんないじゃん

でも、普通人達にそれは無い。誰かが誰かの悪口を言ってたって事だけは何故かタブーみたいなんだ

結果的にフロア内の誰もが陰口叩かれてた事に戦慄したね。同時に、誰もが俺の陰口を影でたたいてるんだって思って陰鬱になったりした

って言うか、俺が嫌われ者なら嫌われ者に聞こえる所で本人に知れたらヤバいような事言うかね?本人の耳に入るかもしれないとか、そういう事怖がっちゃう俺は親友レベルの人か匿名相手にしか悪口とか言えませんよ

自分が少数派である以上、多数派である彼らが正しいんだろう。でも、何かがおかしいと思うの

(もちろん、「相手のために何が出来るだろうか」を考え抜いた末に「自分はこの人に対して何も出来ないなあ」とか「何もしたくないなあ」という結論に達したなら、その場から抜け出すことをおすすめする。その状態でそこにいるのは自分にとっても相手にとっても不幸だから。)

こんなデタラメな文章を相手の事を考えずに書いておきながらアレだけど

今までの自分ってのは常に相手の為にできる最善手は何だろうか!!!って勢いだった

それが相手が嫌がる事とか、想像もしてなかったって意味じゃ全然ダメなんだけど、それでも自分が持ちうるすべてを駆使して、相手の望みを叶えようとしてた

召還獣とか、ランプの魔神でありたいと思ってたんだ。自分を使ってほしい、自分の人脈もなんもかんも、友の為ならさらけ出そうと思ってたしそうしてた

他には『借り』とか『貸し』とかに異様に執着してたと思う。借りは返すものだと思ってたから、借りを作ったと思ったら相手の為に全力になった

でも、相手の為にできる事はそんなおおげさな事じゃなくて、『相手が望む事』ってのを空気とやらを読んで全部聞いてやればいい。生きた壁になるのが一番賢く、雄弁は銀・沈黙は金。きっとこの言葉は雄弁な人が生み出した言葉なんだと思う

ぶっちゃけ、相手の為に何もしたくないって気分だけど、簡単に退職はしない。だって、ここで全ての失敗をしてケーススタディをしたら、次に就職する先で失敗する事はないだろう

普通人達から学ぶ事はまだまだたくさんある。それに、仕事では無表情で淡々仕事をこなして、素の自分とは真逆自分を演じてると、反動私生活に色々とヤンチャがしたくなる

二面性こそ自分の本文だなとつくづく思うから、しばらくはこの生活も悪くないって考えてはいる

自分がいる事で、自分を嫌っている人を不幸にさせている事はわかっている。一昔前はそんな事を思っただけでストレスで、他人に嫌な思いをさせてるって考えただけで何度も自己突っ込みしたモンだけど、今じゃなんだか平気だ

一昔前は怒鳴られたり、陰口を聴覚過敏で耳に入れたりしたらすごい落ち込んでたけど、今は全然大丈夫

面の皮の厚さまで鬱から手に入れる事ができた

・・・なんか本当に散文だなぁ


あとこの増田にもすごく共感

http://anond.hatelabo.jp/20081207162752

人間歴史の中で積み重ねた知識や教訓、傾向と対策ってのは

自分がした失敗を次の世代にさせたくないからこそなんだろうなって思ってます。

だから、自分の事を少しでもアスペルガーだの発達障害かな?とか思った人は

http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/

でも読んで、試しにアスペ関連の知識でも収集してみたらいいと思うの

それは発達障害者向けの文章かもしれないけれど、そこから学べる事は少なくないハズだと思うんです。

リア充から非コミュになってみて初めてわかる事ってのがいっぱいあった

普通人達』ってのを知る事で、本当に多くの事を学べた。小説漫画普通の人が一切出てこない作品がたまにあるけど、そういう作者は普通人達に背中を向けて生きてきた人なのかもしれない

むしろ、そういう創作をする人の大半がナードで、ナードだからこそ『普通人達』が、サイレントマジョリティってのが場を支配する世界が好きじゃなくて、自分理想の世界観を作ってきたのかもしれないとか思えるようになった

普通でいる事の何が楽しいかって、多数派でいる事が楽しいんだろうな

自分自分コミュニティで多数派であった時期はとても楽しかった

ネットではふたば☆ちゃんねるなんかで完璧に住人の1人として楽しく色んな事をして遊べてる

多数派である事が、人生を楽しく過ごすコツで、自分が多数派でいれる場所さえ見つけたら、人生楽しいんだなってわかった

最後に最大の言い訳だけどさー

大学時代に色々成功させて、チームのリーダーとかやって、新聞とか地方紙とかの取材受けたり、自分が立ち上げた企画が後輩達に受け継がれて立派に予算出て大学メイン企画として祭り上げられたり色々したら勘違いすんなって方がムリだって!お調子者の俺には!

俺は悪くない(笑)な気分にもなっちまう

最後に好きなメロディで〆

こりゃまたマッタクどういうワケだ

世の中なんか間違いだらけだ

あの頃だったらなんとかなった

あーこーりゃ、シャクだった??♪

2008-12-05

http://anond.hatelabo.jp/20081205145436

俺の知り合いの範囲でぱっと思いつくのが以下二つ。

他にもあると思う。

霞ヶ関の忙しい部署に勤めてる国家公務員(若手)

繁忙期には残業時間が恐ろしいスコアをたたき出すそうで

かつ支払われる残業代の上限はさほど高くないと言う事で、

元々の給料の問題もあって、時間単位で割ると最低賃金

割り込む可能性がある。との事。

社会保障等のコストを含めてどうか……ということは置いておく)

劇団の若手制作者や劇場の若手職員

上にほぼ同じ。給料については霞ヶ関国家公務員より低い事もザラ。

建前としては当然最低賃金割り込めば指導が入るわけで

実質的に割り込む……と言う事はあり得るんでしょうが。

2008-11-27

http://anond.hatelabo.jp/20081126231645

混声合唱団、劇団

男女間の友情が成立しないと成り立たないコミュニティ

ヤッてもいいけど、付き合ってからにしてくれ。

2008-10-30

http://anond.hatelabo.jp/20081030200125

声優とかどうでもいい人からしてみると、

劇団出身は」とか言ってる時点で声オタ…。

しかも「交わる」とか、なにその重度な思いこみ…。キモチワル。

http://anond.hatelabo.jp/20081029112819

枕どうこう以前に劇団出身は下半身緩いのが多いってことを

声オタは認めた方が良いと思う。

あいつら一緒にカラオケに行く感覚で交わるからな

2008-06-28

現実でも一人。ネットでも一人。劇団でも一人

秋葉原通り魔事件──絶望する社会希望はあるか」

秋葉原通り魔事件は単なる半狂人による特殊な犯行ではない。宮崎勤幼女殺人事件、オウム事件、酒鬼薔薇事件と続くこの20年の社会の闇の部分──若者達の不満や怒りを見据えないと、事件の真相は見えてこない。『現実でも一人。ネットでも一人』という絶望的な状況で人は脱社会化するしかないのか?

【出演】宮台真司社会学者)、東浩紀哲学者/批評家)、切通理作評論家)、雨宮処凛作家)、他

http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/schedule/lpo.cgi?year=2008&month=8

現実でも一人。ネットでも一人という絶望的な状況」という思いに至ってしまうことが絶望的だと思うんだけど。

交通事故に巻き込まれて死んでいく人がいることを思えば

現実にひとりでただいることなんて何も絶望的じゃない

それは日常を送っているという平和な状態なんだから

http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/philo/1214158434/383


「「私」にとって絶望的だと思うんだけど」と正確に言うべきだろう。
じゃあ「僕ら」にとっては?
いや、ここも「僕」と言うべきだろう。
僕には、そのような逆説――「絶望的な状況」という思いに至ってしまうことが絶望的――の提示がすでに息苦しい。
むしろそれこそが「絶望的な状況」を余計に封鎖するように感じるから。
なぜなら、絶望絶望することなんてできやしないから。
絶望脱構築なんて論理的に不可能なんだよ。
メタレベル絶望を述べたところで、僕はそのレベル絶望してるわけじゃないんだから。
彼は僕のあずかりしらぬ絶望について、上のほうで何やらぶつぶつと呟いているだけ……。

彼の声を僕はよく聴き取ることができない。
僕らにだってできないだろう。
彼の逆説が語ろうとしている何事かは、僕らには決して届かないだろう。
結局のところ、彼は、「私は絶望しているあなたと違って絶望していない」というふうに、
彼の「私」を確認して完結しているに過ぎないのだと思う。
言うまでもなく、僕らは日常的にひとりひとりである。
それは、僕とあなたは違うということ。
「僕ら」とは僕僕僕……僕だらけっていう複数形ではなく、僕とあなたは違うという意味
「僕ら」や「私たち」は、僕や私が一人きりであることを完璧に表す人称だと思う。

もちろん彼の言うように、「現実にひとりでただいることなんて何も絶望的じゃない」んだよ。
絶望本質とは希望が絶たれること。ただそれだけだ。(かの哲学者の言う、死ぬことすらできない絶望だってそうだ。)
彼もそのことは理解しているだろう。
だから彼も希望について語っているのだ。
交通事故に巻き込まれて死んでいく人がいることを思えば」と彼は言っている。
交通事故に巻き込まれて死んでいく人」が彼には必要なのだ。
交通事故に巻き込まれて死んでいく人」が彼の希望だから。
これは『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』式の希望だろう。
つまり、主人公少年ライカ犬の不幸を必要としていたような希望
またこれは「「絶望的な状況」という思いに至ってしまうことが絶望的」と同様の希望だろう。
なぜなら、逆説とは常にメタレベルから発せられる天上の声だから。
逆説を唱えた途端に、彼はまるで魔法にかかったかのように飛翔する。
それを呟きつづける限り、彼は落下することはない。
そして、彼の声が僕に届かない限り、彼は落下することはない。
ここに希望がある。
ここに彼の希望がある。

僕の絶望がある。

2008-06-23

イケメンだったら彼女も出来て全てが好転する…みたいなことを聞くたびに、私が今まで出会った中で(芸能人含む)、1、2を争うイケメンだったバイト仲間を思い出す。

彼は女子チームから蛇蝎のごとく嫌われていたのです。

何しろデカいことを言う割に実がない典型みたいな人で、「俺、俳優になれると思わね?なりたいんだよね」が口癖でした。確かに顔は異常に良かったから「あ、そう、なんか劇団に入ってたりするの?」と聞くと、「いや、そんな泥クセーことしない、スカウト月9とかに出てーの俺」とか言う。「なんで彼女出来ねーんだと思う?おかしくね?」とか言う。

なんだかここまで来ると悲しくなってきて、「1分以上話すと色々バレるから、出会った瞬間に告白しろ」と言うしかなかった。

バイト辞めてから3年ぐらい後に飲み会で会ったら、就活で大失敗し、彼女も出来てなかった上に、なんか女子高生バイトちゃんに顎で使われていた。加藤容疑者とどう違うのかなぁと思うんだよ。

2008-05-10

http://anond.hatelabo.jp/20080510173140

スクールにもよる。

萌えるスクール

萌えないスクール

  • 新興宗教
    • なんか毎回会うたびに同じような話をされて金の無心をされる系
    • 彼女の部屋にいったらワンルームなのにでかすぎる祭壇が祭ってあった系
    • でも引越しのときにその裏をはがしてみたらベニヤ板だったよ系
    • とりあえずその新聞とるのからまずやめてみよっか系
    • 金あるのなら別に寄付してもいいけど、そういう来世とかそんな言葉に惑わされて何口も寄付してどうするの系
    • インスマウス?どこそれ?え、アメリカ都市?そこにご本尊があるの?系
  • マルチ詐欺系(美容商品系)
    • なんの変哲もない美顔機がえ?二十万円もするの?系
    • いや末端の人は性格いい人多いのかもしれないけどとりあえずトップはがっぽり金貰ってるよね系
    • あれ?これmade in koreaとか書いてない?日本産とか言ってたよね系
    • こないだ韓国行って買ってきたフェイスショップの洗剤とこれ同じだよね。ラベルの張り替えた跡が…系
    • つーかこないだセミナーに来てた人逮捕歴あったよね、え?外為法で捕まったん?!?なんで?!…奥さんが韓国に20億も送金…。ヘー…。系
    • それでもあたしは友達とこの美容商品でサロンを持つの!系(デイドリームビリーヴァー派)

めんどくさくなったのでやめます。

嘘です。なにかが切なくなりました。

ちなみに後半は割りと実話です。

2008-03-09

Re: やらせを逆手に取ったバラエティって何で作られないんだろう。

それすげーみてみたい。

「さて本日天気も良く行楽日和。スタジオを飛び出して現在行われているイベントの会場からの中継に移りたいと思います。会場の増田さーん? スポンサーの社運をかけた一大イベントを取材中の増むがもご」

取り押さえられるアナウンサ。暗転。

「はい、xxランドの屋外イベント会場です。たくさんの子供たちが来場していますよ??。ねえねえそこのぼくどこからきたのー?」

埼玉ー!」「世田谷ー!」「劇団ひまむがもご」

暗転。

やらせを逆手に取ったバラエティって何で作られないんだろう。

川口浩探検隊のノリを加速させて作れば面白いと思うんだけどなあ。

スタジオの所々に台本が置かれていたり素人っぽい出演者が所属劇団を言いかけたりするとか・・・

 

それかコントを主体とした番組を復活して欲しい。エンタ以外の。

2008-03-01

YES,YOU ARE YOUNG.

 飛ぶ鳥を見ていた。大口を空けて、体を仰け反り阿呆のように空を舞う鳥を見ていた。鳥が自由の象徴だなんてステレオタイプに過ぎて笑い種かも分からないけれど、それじゃ、自由って何さ。何処へでも行けることだし、踏む二の足がないということだし、生まれ変わりを信じないということだ。必要がないということだ。

 仕事は至極簡単で、かつつまらないものだった。アルバイトのほとんどがつまらないのだろうけど、僕の仕事はその中でも群を抜いてつまらないものだと自負している。自信がある、雇用主には悪いが。

 客がひとりも来ないので、頬杖を突いて馬鹿みたいなエプロンを首からぶら提げて、馬鹿みたいなカウンター椅子を出して座っていた。店長が来ないのをいいことに、半分寝てもいた。実際見つかったらとんでもないことだ、僕はまだ辞めるわけにはいかないのだから。それがどんなに馬鹿みたいな仕事だとしても僕に金銭を齎すことには変わりがない。それに少々の借金もある。前のアルバイト先でのような失敗を繰り返すわけにもいかない。前の失敗というのは要は遅刻したのを咎められて店長を殴ったんだけれど。どん馬鹿みたいなエプロンだって、僕の馬鹿さ加減には適いやしない。

 僕の就業時間が終わる。深夜、空気が冷たくてシャッターを閉めるときに流れ込んだ外気が異様に硬かったのが印象的だった。吉田さんが僕に声を掛ける。

 「裏のダンボールも入れないと」

 とても澄んだ高い声が眠った脳に響く。

 「ああ、オレやるよ」

 「ありがとう」

 礼を言うようなことでもないのに、彼女は礼を言う。だって僕はここの従業員なのだから。僕は店の裏手に回り、高く積み上げられたダンボールのひとつを両手で抱えた。屈めた腰を上げると重量が膝まで音をたてるかの錯覚で、響く。腰にくる。以前、ヘルニア入院したことがあったので少し危惧した。視界の隅に、影。

 「んしょっ」

 少し喘ぐような、うめくような可愛らしい声を出して彼女ダンボールを持ち上げた。吉田さんだった。

 「いいよ、オレがやるから」

 僕は主張したのだけれど、彼女は持つのをやめない。

 「だって、前にヘルニアやったじゃない。ふたりで片付けた方が早いし」

 彼女はそう言う。それで、僕はそれ以上は何も言わなかった。ただ、感慨に耽っていた。

 「あたしの方が多分力あるよ」

 そう付け加えた彼女は月明かりに照らされて、美しかった。

 「まだ、腰かばう感じある?」

 吉田さんはそう尋ねた。

 「うん、まぁ、少しね。でも大丈夫だけど」

 隣を歩く彼女が覗きこむように僕の目を見る。実際、膝の皿の下あたりに水が溜まるという事態になり、注射でそれを取り除いたりもしていた。腰を庇う故の膝への負担である。自己紹介的に話した僕の入院歴を彼女はきちんと記憶し、また気遣ってもくれた。長女故の優しさか、あるいは他のもっと何か別の、よそう。

 彼女と初めて顔を合わせてから暫くが経つ。随分もう同じこのシフトで働いていた。僕としてはありがたかった、何しろ僕は人見知りが激しく、またぶっきらぼうな物腰のおかげでとても接し難い人物であるのだ。

 「今日は家寄る?」

 彼女は尋ねる。

 「コーヒー飲ませて」

 僕は言う。僕は初めて彼女の部屋でコーヒーをご馳走になってから、いつもこの言葉を期待している。いつもだ。

 吉田さんの部屋は可愛らしい。余計な物がなくて簡素だけれど、可愛らしい。

 「まだ両親とうまくいってないの?」

 彼女は言う。

 「…うん、まぁね」

 言葉に詰る。僕が彼女の部屋に寄るのも深夜のアルバイトをしてそれ以外の時間は寝てだけいるのも、単に僕と両親の不仲によるものなのだ。彼女はひとり暮しだが、両親とも妹とも仲が良い。それはそうだろう、彼女を疎ましく思う人間などこの世にいる筈もない。忌々しい僕に限った話だ、そんな幼稚な事は。

 淹れたてのコーヒーが産声ならぬ湯気を上げる。どちらも湯のイメージ、下らない連想、下らないレトリック。僕の下らない悪癖、嫌気がさす。

 「暖房利いてきたね」

 紺色のニットカーディガンを脱ぎ、七部丈のカットソー姿になった彼女は暖房を切らずに言った。決して「暑い」と言ったり、「消す」と尋ねたりしない。だから僕は彼女が気に入っている。クソ忌々しい母親みたいなことも言わないし、親父のように小言も言わない。「親友」と呼びかけたりもしないし、「ちゃんとしなよ」と余計な心配もしない。彼女は全ておいて良い塩梅で、僕と付き合ってくれる。

 「ミルクある?」

 「あるよ」

 吉田さんは立ち上がり、台所からミルクを5つ持って来た。暗にもう二杯ばかし飲んでも良いということなのかも知れない。そういう暗喩なのかも知れない。

 僕は以前は部屋に貼ってなかった壁の数枚の写真を見咎めて言う。

 「あれ、これ何?」

 「ああ、それね。合宿館山行ったんだ」

 「合宿吹奏楽合宿?」

 「そうよ、どん部活だって合宿ぐらいあるわよ」

 「へぇ

 意外だった。彼女合宿なんて行かないと思っていたからだ。例え存在したとしても彼女は断るものだと思っていたのだ。はなから考えに入ってはいなかった、当たり前だと思っていた。

 「戻る気ないの?」

 「いや、まだなぁ」

 休学したばかりですぐさま復学するのはないにしても、いずれ、だとしても、まだそういう気にはなれないのだ。僕は「まだ」と言ったが、本当は戻るつもりはなかった。例えば彼女に会うためだけには学校に戻れない、こうして会えているからだけではなくとも。

 時計は4時を回った。

 「面倒なら泊まれば」

 僕は面食らった。予想外の言葉であったからだ。僕の家はここから歩いてだって15分くらいだし、帰れないということはありはしないのだから。電車だって使わない距離なのだから。彼女は恐らく僕の心情と事情を理解して、そういう彼女一流の許しと癒しを持って僕に接してくれたのだろう。

 「あ、もうそろそろ寝るの?」

 彼女は僕と違い、朝が早い。僕は1日ぶらぶらしているだけだから良いが、吉田さんはそうもいかない。

 「寝るけど、まだ平気だよ」

 「じゃぁ、寝るまではいる」

 僕はそう言った。

 「ちょっとトイレ入ってて」

 吉田さんはそう言った。僕は言葉に従い、取りあえずユニットバスの扉を開け中に入る。ガサゴソという何かをしている音が聞こえるし、胸が高鳴る。僕も馬鹿じゃないから。

 「いいよ」

 扉を再び開け外へ出る。彼女はゆったりとしたパンツに履き替えて、長袖の薄いTシャツに着替えていた。薄いTシャツの下は下着をつけていない。欠伸を隠す仕草で口を覆ったとき、薄いシャツに乳首の形が浮き出る。僕は心臓が破裂する。

 「何か貸そうか?」

 「いや、いいよ」

 「じゃ、寝るか」

 彼女はそう告げて、部屋の電気を落とした。

 凄い早さで胸が打つ。彼女が目を閉じ、それで僕は彼女が何かを待っているのだと確信して彼女を抱きしめた。更にドンドンと胸が打つ。僕は吉田さんの唇を塞ぎ、薄いシャツを捲り上げた。薄明かりの中、伏せたお椀型の暖かい空気な中では蕩けそうな胸の先に口をつける。ボタンのないゴムパンツに手を差し入れて、弄る。僕は荒い息遣いで全身を弄った。彼女は声を上げなかったが、気付かなかった。

 「あのさ…」

 吉田さんの声は「ああん」ではなく「あのさ」だった。聞き間違いではなく、「ああん」ではなかった。僕は突然我に返る。隆起したものも急速に恥ずかしさで萎える。似ているけれど「ああん」と「あのさ」ではすごく違う。

 「ごめん、嫌だった?」

 僕はわけが分からずに尋ねる。焦る。

 「いや、嫌じゃないけど、するの?」

 彼女はそう言った。僕は何て答えて良いものか分からない。「する」の反対は「しない」で、「するの」と尋ねるということは「しない」という選択肢もあるということで、果たしてそれは僕が選択することなのかどうか、もしくは「するの?」は「マジで?」ということかも知れない。彼女は僕を罵りはしないだろうが、そういう気持ちは存在するかも知れない。僕の唾液が付着した部分が光っていた。

 僕の借金の話をしようか。

 僕が少々の借金をこさえた事は話したけれど、一体どんな理由かは話していない。理由はいらないかも分らないが、簡単に言うと罰金刑だ。

 僕が学校を休学してはいないが事実的には進級が不可能になった頃、毎日繁華街で何をするでもなく、ぶらぶらしていた。その頃属していた劇団での立場が急激にまずい事になっていた時期で、役も貰えなかった。演出の奴を殴ったせいでもある。わざわざオーディション合格してまで属した劇団だし、それなりに楽しかったのだけれど、どうもうまくいかなくなっていた。その折、街で喧嘩になった。

 全く僕が悪い。何故なら僕が売った。3人組の若者がいたので、そいつらに聞こえるように酷い言葉を呟いた。彼らは一目見て良い恰好しいだと分ったけれど、人並み以上にプライドが高かったらしく応じてきた。3対1の殴り合いになり、勝てそうもなかったのと異常にムシャクシャしていたのとで、刃物を出した。刺してはいないし、少々斬りつけた程度だったけれど、そこで御用になる。実刑にならず、親に肩代わりして貰い今に至るということだ。それでも釈放されるまでは地獄のようだったが。

 そして僕は借金だけが残った。劇団は辞めた、留年した。

 「するの?」

 彼女が悲しそうな顔でそう尋ねた後、僕はまた急速に隆起していた。

 再び下着の上から当てた指を動かすと、彼女はとても大きい声を上げた。僕は勢いづいて下着の中へ指を入れて動かす。隣の部屋まで響くような声を、彼女は出す。それから僕は吉田さんの着ているものを脱がした。

 「あれ?」

 僕は自分のものを彼女入り口押し当てた瞬間、不思議感覚に襲われる。

 「あれ?」

 もう1度呟く。

 「あれ、あれ?おっかしいな、クソ、何でだよ」

 最早泣きそうだった。

 「気にしないほうが良いよ」

 そして彼女はこう言った。

 すごい、何もかもが嫌だった。生まれたことすら呪った。僕は学校も両親も兄弟も学友も教授店長災害も事件も平和も金も芸術も僕も、何もかもが嫌だった。一番は僕だった。クソ忌々しいアルバイトでこつこつ日銭を稼いで、こつこつ自身の一部分を削って量り売りするのだ。テレビをつければ、クソ忌々しいワイドショータレントセックスを追いかけて、クソ忌々しい番組馬鹿みたいな笑いを押し付ける。僕は可笑しいときには笑えないし、笑いたいときには笑えない。そういう風につくられているのだ、この国は。いやこの世界は。クソ忌々しい。

 爆発しそうだった。最早爆発しか許されていなかった。殺しは許されていなかった、だから爆発しかなかった。僕は何かを巻き込むことが許されていなかった。誰かを巻き込むことを望まなかった、だから、ひとりで、誰とも関係なく、たったひとりで、誰も知らないところで、生まれ変わることを決心した。

  弟に車を借りた。僕は免許を持つが車は持っていなかった。

 「明日、車貸してよ」

 僕は深夜にそう告げた。彼は良い返事で快諾してくれた。二階の自分の部屋で、服を数枚と現金をリュック仕舞い、地図を用意した。明け方、まだ誰も起き出さない時間帯に自動車のキーを握り締めて荷物を背負い、エンジンをかけて出発する。さらば、僕の生まれた町よ。

 国道を快調に飛ばす。明け方は車の数も少なく、頗る順調に進路を北へ向け走った。途中、お腹が空いてコンビニエンス・ストアでおにぎりを買い駐車した車の中で食べた。もう大分町からは離れた。僕は嬉しく思う。遣り直せる、僕のクソ忌々しかった人生はし切り直せる。ただ少しだけ違った、掛け違えたボタンを掛け直せるのだ。誰も知る人がいない町で、何も知らない町で、僕がどういう人間かを知る人間のいない町で。煩わしい些事や柵、絡め取られた手足の自由を、フルに、全開に、僕という人間の素を元を、僕を形作る構成する根の部分で、僕は生きることが出来る。下らないアルバイトともさよならだ。

 また休憩のためにコンビニエンス・ストアに立ち寄った。

 街灯が点る。

 僕は携帯電話を取りだし、吉田さんに電話を掛ける。出ない。もう1度掛ける。

 「はい、もしもし」

 彼女が出た。

 「あのさ、今何処にいると思う?」

 「何?何処?分らない」

 「なんと、××県にいます。さよなら言おうと思って」

 「え?何?何言ってんの?」

 彼女は本当に事情が飲み込めないようだ。当然と言える、何故なら僕は去るのだから。そういうものだ、別れとは。

 「オレねぇ、遣り直すよ。誰も知らないところに行って、何もかも全部遣り直すんだ。弟から車を借りてさ、ここまで来たんだよ。アルバイトは後で電話して辞めるって言うんだ。お金は心配ないんだよ、実はさ、オレ結構貯金あるんだよね。50万くらいはあるんじゃないかな。朝、銀行が開いたら一番に金おろして、それで、部屋借りるんだ。多分、足りるし、当座暮すには困らないと思う。親に払う借金を返済滞らせてさ、密かに貯めていたんだよ。それで、部屋決まったら仕事探すんだ。オレひとりが暮す分ぐらいは稼げるよ、オレ若いし。そしたら、遊びにおいでよ」

 僕は言いたいことを早口で、興奮しつつ一気に喋った。

 「車貰っちゃうの?」

 彼女は訊く。

 「いや、返すよ。だって維持出来ないし、可哀相じゃない。落ちついたら弟だけには連絡して、取りに来て貰うんだ。そしたらオレが生きてることも親には知らせて貰って、捜索とかも止めて貰う」

 「心配してるよ」

 「あいつらの心配なんか関係ないよ。オレの気持ちは分からないんだもの。育てたのはあくまで「息子」であってオレじゃないんだから」

 「そんなに働けないよ、大変だよ」

 「大丈夫だよ」

 「腰は?痛くならない?」

 「それも大丈夫だよ」

 少しの沈黙があった。

 「何で何処かに行かなきゃならないの?」

 「同じ場所にいたら何も変われないからだよ」

 「違う場所に行ったら変われるの?」

 「多分」

 「あたしを嫌になっちゃった?」

 「そういうことじゃないよ。だから、生まれ変わるためには全部捨てなきゃならないんだって」

 僕は少々イラついていた。水を差された気になっていたのだ。 

 「この前のこと、気にしてるの?」

 「違うって!」

 つい怒鳴ってしまう。

 「オレの人生だ、オレの人生だ、オレの人生だ。好きなことをして暮すんだ、何も煩わしいことに関わらず、オレは本来のオレのままで、オレの人生なんだ!」

 僕は興奮していた。

 「今まで、本当じゃなかった?」

 また少し沈黙彼女は続ける。

 「あたしと会っていたのは違かった?それも本当じゃなかった?辛かった?」

 僕は答えられなくて沈黙した。そして重い口を開いた。

 「だって、付き合えないもん。彼氏いるもん、何も思い通りにならないもん、バイトして、家に帰って、寝るだけだもん」

 独りでに涙が流れた。意思とは関係なく、自動的に流れた。

 「あたしと付き合えれば帰るの?だったら、いいよ。付き合おう。だから帰ろう?」

 「彼氏は?」

 「別れる」

 「違うよ、違うもん。それじゃ、意味ないもん」

 涙が何故か止まらなかった。さえずる小鳥のように止まない。

 「ねぇ、好きなことって何?」

 彼女は尋ねる。

 「分らない」

 「見つからなかった?」

 「うん」

 「見つけようか」

 「うん」

 だけど涙は止まらなかった、ただ眩いコンビニエンス・ストアの明かりが滲むのを見ていた。彼女は静かに言う。

 「帰ってきて」

 「うん」

 僕は車の中に常備したティッシュペーパーの箱から数枚を抜き取り、思いきり鼻をかんだ。キーを回し、サイドブレーキを下ろす。ぼんやりと浮かんだ月から漏れた光りが白い車体を照らして、僕は誰も知らない土地で生まれ変わり損なった。

 吉田さんの部屋の前で車を止める。彼女は僕が車を着けるずっと前から部屋の扉の前で、二階の柵ごしに階下を見下ろしていた。車のドアを開けて体を半分出して見上げると彼女は真っ青な顔色で今にも倒れそうなぐらい儚げにその華奢でか細い体をやっとの思いで支えているように見えた。彼女の吐く息は白く、そしてまた僕の吐く息も白い。

 「おかえり」

 頬を紅く染めて、安堵した顔つきで吉田さんは言う。

 「ただいま」

 僕は言う。

 コインパーキングに車を停めて、彼女に連れられ部屋の中へ入る。力なく吹いた風の力ですら吹き消えそうな程彼女の体は軽い。よろける彼女を後ろから支えた僕は思う。そして驚く程冷たかった。暖かな暖房の利いた部屋で、紅潮した顔のまま彼女は熱いコーヒーを淹れてくれた。ぽつぽつと話し出す。

 「いいところだった?」

 「景色さえ変わらなかった」

 「そう」

 異変に気が付き、瞳の潤んでいた吉田さんの額に僕は手のひらを当てた。良い匂いがふわりと漂う。

 「熱あるじゃん

 「平気よ」

 彼女は笑って言った。

 「ただちょっと暑いだけ」

 「布団敷くから、横になりなよ」僕は慌てて布団を敷く準備をする。

 「ありがとう」

 彼女はにこりと朝露の弾ける様のような笑みを零した。苦しさは微塵も見せずに。

 薄明かりの中、彼女は僕の手を握る。

 「もし迷惑じゃなかったら、手を握らせていて」

 咳き込みながら言う。僕は首を左右に旋回させて、掛け布団を捲り体を滑り込ませる。彼女は「うつる」ことを危惧したが、僕はそんな些事を物ともしなかった。取り合わなかった。

 「不安だったの」

 弱弱しい声で彼女は言った。彼女の常は気丈で、ついぞ聞いたことのないような微弱な周波であった。彼女は僕のズボンの股間に手を這わせた。地形のアップダウンをなぞりひた走るラリーカーのように、布に浮き出た隆起を指で擦った。僕は何も言わなかった。ゆるりと伝わる快感に身を任せていた。布団の中の暗闇で、見えぬところで、僕のズボンボタンが外されジッパーが下ろされた。下着の上から力任せに擦る。

 彼女の手の平は汗がじっとりと滲み、湿気の多い指で、心得た動きで、僕を誘導した。短く空気を切るような吐息が僕の口から漏れる。奮い、僕は彼女の手の甲に自らの片方の手を添えて、静止した。

 「大丈夫だから、しようよ」

 彼女はまた咳き込み、言う。

 僕はゆっくり首を振った。

 「違うよ、あたしがしたいの」

 手の平を彼女の両目を覆うように翳して、僕は言った。

 「今は体が大事だよ」

 「大丈夫だよ、ねぇ、触って」

 彼女は明らかに何かを焦った。そして僕は告げる。

 「吉田さんが大好きです。何よりも好きです。眩しくて、頭の芯が痺れて、でも自分を省みたときに、だから嫌になる。だから変わろうと思った。でも実際は逃げただけだった」

 しばしの静寂が息を呑む。

 「オレ童貞なんだよ」

 彼女は目を丸くしていた。僕は笑わなかった。

 「分った、大人しく寝る」

 切迫感のない表情で静かに言った。閉じた目で何か考えた後、瞼を勢い良く開けて彼女は言う。

 「口か手でしてあげようか?」

 「え」驚き、躊躇する。

 「ご褒美」

 そう言って彼女は布団の暗闇の海、奥深くに身を沈めた。

 僕は演じていた。長い間、ずっと演じ続けていた。

 初めて物言えぬ恐怖を覚えてからというもの、中断なく設定した役でい続けた。その僕は、臆することなく人並み以上の胆力を持つ。髪の毛の色を奇抜にすることでピアスを沢山開けることで人々の好奇な視線に晒されることで、周囲の恐い視線に怯える僕を畏怖の対象へと格上げさせた。ケンカを振っかけることで、襲う側へ回ろうと思った。全ては遠ざけることで僕という個を見つけ易くする目的であった。本当の自分は分らなかった。奇しくもそんな僕が劇団に属し、役者という付加価値を欲した。僕は役者ではなかった。演じていたが、役者ではなかった。ラインが曖昧になり、殊更僕が分らなくなった。

 幕が降りた後も僕はステージに上がり続けていた。観客は帰り、拍手のないところで、僕は演じ続けた。

 ファッション、薀蓄、趣味嗜好、どれも僕は救ってはくれなかった。もがき、救いの船を待った。

 そして天啓、変わらなければ。

 この宇宙の下、僕はもがき続けた。

 下らない世界、下らない日常、思いは変わらない。無限の可能性を持たされて生まれた筈なのに、僕に出来ることはあまりに少ない。

 希望があった。

 それは小さくだが、微かに光を発した。

 この宇宙の下、僕は生きていた。

 下らない世界、下らない日常。固定された首も癒え、あたりを見回すと僕は生きていた。死んだ方がましだと思っていたことはそうでもなかった。死ぬ程ではなかった。何故なら僕は生きていたのだから、それを手放す程ではなかった。気持ちが良かった、気持ちが良かった。

 僕は自由に向けて旅立つ。野放図な精神が蔓延る地へではなく、自らの由に向かい、僕の僕の、僕へ。自由はアメリカにはなかった、自由はほかの素晴らしいくににもなかった。他の何処でもない僕の心の平原にあったのだ。生きるのならば、ここで生きる。理由が必要なら彼女のいるここで。

2008-02-13

スイーツ(笑)の裏側

ネトゲで入ってるギルド最近入ってきた女性(20代後半)。

普段の会話は顔文字使いまくり、語尾伸ばしまくり、当然迷子属性持ちのわざとらしいぐらいの天然系キャラで、ネカマ疑惑が出るほどだった。

ブログ書いてるんで読んでくださいね*^^*」と教えられたURLを見に行ってみたら、ほとんどスイーツの話ばかりでたまに時事ネタ脊髄反射コメント。絵文字満載、ひらがなだらけ、改行だらけ。

「これがリアルスイーツ(笑)ってやつ?本当に存在したんだ?」と感心したものだった。

先日、私は自分の好きな劇団の公演の感想を書いているブログをぐぐって探していた。

幾つか見ていった中にあったひとつのブログ。そこになんだか見覚えのある写真あった。

くだんの彼女ブログに載っていた、彼女誕生日プレゼントしてもらったという特別オーダーのデザインバースデイケーキ写真だ。

よく見てみたらプロフィール誕生日も一緒。少し読み比べてみたら天候の話なども一致するし、他にもいくつか同じ風景写真が見つかった。これは彼女の別ブログとしか思えない。

かしこちらのブログでは、文体は非常に普通の、読みやすいものだった。絵文字や顔文字は一切使われていないし、ぶつ切り改行もされていない、適切に漢字とひらがなが混じったシンプルな文章。

ブログの内容は観劇の感想メインで、どうやら年間数十回は行っているかなりのマニアらしい。

サブカル文化系女子といった趣きでネトゲのことは一切触れられていなかった。

ネトゲ内の会話で彼女から観劇の話がでてきたことなんて一度もない。

あまりにキャラが違いすぎて頭がくらくらした。

ネトゲ内の彼女に対しては正直少し引いていたが、こちらのブログを書いている彼女なら普通に友だちになりたいと思えた。

確かに天然系キャラは作ってるんだろうとは思っていたけどここまでギャップがあるとは思わなかった。

けれど、どうして彼女がそんなに違うキャラを作って演じているのか(しかもネトゲ内だけでなくブログまで書いて)が理解できない。

ネトゲでそう振舞っている以上、彼女の裏の姿を見てしまったことを彼女に伝えると、彼女が嫌がりそうな気がする。

当面は、ネトゲ内でさりげなく自分の好きな劇団の話とか出して様子を見てみようと思うけど、彼女は乗ってきてくれるだろうか。

そういうことをしている動機が聞いてみたい。

ともあれ、ネット上に数あるスイーツ(笑)ブログのうち幾らかはこんな感じで「作られた」ものなのかもしれない、と思ったわけです。

2008-01-18

子宮が悪くなって考えたこと

長文です<m(__)m>ガス抜きで書く。

たまにたまってくるから。

27歳位の頃に子宮筋腫になった。

劇団団長なんかをやっていた頃で、粘膜下筋腫でほぼ毎日大量出血。

何度か行った婦人科では「異常ありません」で放置していたら

極度の貧血に。具合が悪いなんて誰にも言えないし、食べても食べても

太れなかった。ひと月の内、出血がないのが一週間位になったので

あまりにおかしいと当時の師匠に相談したら、病院を紹介され、筋腫発見

「中から見てなかったでしょう?」だって。

そう・・腹の上からしかエコーかけてくれなかった。二か所の病院行ったのに。

ま、急にでっかくなったのかもしれないし、これは手術でとれたからOK。

・・・・・あれで懲りたはずだった。

無理をしてはならんのだなあと。

なのに・・・

30代でまたなってしまった。今度は多発性筋腫。

粘膜下筋腫を発症した時のような外科的処置は難しい。

だって、子宮全体がほとんど変異してたんだもの。

「手術しても残す自信ないねえ」と医師

全摘出しかないねえだってさ。

結婚して4年目。

子供子供って方じゃなかったけど、流石にショックで

母親携帯電話で報告しながら、外なのに号泣してしまった。

バカだなって。また再発してたのに、貧血の症状や体重増加も

あったのに氷の異食行動もあったのに、何で早く病院

行かなかったんだろうって。

仕事が忙しいとか前と症状が違う(太った)とか色々と

あったにしても、やっぱり自分の身体を大事にしていなかった。

懲りてなかったんだ。

誰かが同情してくれる訳じゃなく、旦那も「子供いなくても

二人で仲良く」なんて簡単に言うけど、なかなか子供できなくて

医者に行こうって言っても乗る気じゃなかったくせに何言いやがる?

って思っちゃうし。

一般的には成人女性10人中2??4人に筋腫があるとか言うもん

だから「子供ができる可能性はない」と話しても

「そんなことないでしょう??」なんて言われてたりもする。

それに病気の話って、なんて言っていいかわかんないから、話しても

相手が困るもんね。同情してくれって訳じゃなくて・・・たまに

心の中に風が吹くっていうか・・・むなしいって言うか。

「養子を取ればいいじゃん」とか言う人もいるだろうけど、そうじゃなくて

生き物として、女という性別で生まれたとして「産めない」と分かると

思った以上にダメージがでかかったんだ。

不妊治療で悩んでいる人とも違うし、なんだろう。うまく言えない。

基本的に死ぬわけじゃないから、医者もあっさりとした扱い。

「取る以外に治療法はないんですか?」って聞いても

「ないねえ」で終わり。

なんで、全部取らない方法を調べた。

子宮筋腫動脈塞栓術(UAE)ってやつね。

一昨年、それを受けた。

別に子供がいなくても確かに人生生きていけるけど、あとから

結婚する知り合いたちにどんどん出来て行く中で、何も残せない

というのは結構堪えるなあとしみじみ感じている。

それに完全に子宮を取ってないから「もしかしたら?」なんて

奇跡みたいなことを考えたり、肥大化したら今度こそ全摘出?

って怯えたりもする。

別に子供産んでいないからって、生産的な職業につかなくても

良いんだろうけど、焦ってあがいて、営業行ったり、絵やったり、

経済塾行ったり・・・それを見ている知り合いは

「いろいろと勢力的にやってすごいねえ」

って言われるけど、なんだろう・・・たまに気持ちが滅入る。

共感相手がいないからかも。

親が年取ってきて、自分らに気持の上で頼ってくるようになって

(その内、肉体的にもだろうけど)自分には誰もいないんだなあと

ブルーになることがある。頼るためっていうより、本能なのかな?

子孫を残すという。産めないと産まないって違うんだなって。

自分でもびっくりだよ。

だから、わが子を簡単に殺す親のニュースを見るとその子宮よこせ!

って言いたくなる。上手くいかないもんだよな。なくならないと

分かんないものってあるんだよね。

2007-06-09

re:女友達を作るにはどうすればいいのか

http://anond.hatelabo.jp/20070608002002

とても親近感が沸くので、つらつら書いてみる。

ぼくも20代のころあまり女性どころか友人がいなくて、ゲーセンで暇を潰す人間でした。典型的なオタクでしたよ。容姿もそのころは、酷かったです。実家住まいで男兄弟のみ。女の子を話しをするだけで赤面する。駄目だこりゃ、の典型って奴ですよ。

ちょっとした転機は25歳の頃、舞台系のオフ会に出てみたこと。それから小さな劇団舞台を手伝ったり、サイトを構築したり、ちょっとしたレビューを書いたり、もともとそんなに詳しいわけじゃなかったけど、やっている人たちが物凄く楽しそうで、ちょっとでも手伝いたいって意識でした。で、手伝い始めると勉強しちゃうわけです。卵が先か鶏が先かじゃないですけど、もともとのオタク根性が威力を発揮してそこそこ詳しくなちゃった。あとは友人の友人はぼくの友人って感じで知人が増えていきましたよ。

いま40だけど、知人友人に女性がたくさん。中には20代のとき土方巽に習っていた20歳くらい年上の女性お茶したりします。または一回り以上下の女の子と、年一度くらいのペースで会って美術舞台情報を交換したりしてね。とても楽しいですよ。こんなことを初めて15年経ちましたけど、当時を知っている人には別人になったと言われるくらいです。

容姿はねぇ、とりあえず美容室に月一で通いましょう。洋服は難しいんだけど、体型が標準的ならどうにでもなります。ぼくもブ男の類だけどね、妙な自信が付いちゃってあんまり気にしなくなりました。それより背筋を伸ばすとか、清潔にするとか、そんな些細なことが大事です。地道に努力?して、いつのまにか結婚しちゃったし、晩婚だけどね、ちょっとだけ視野を変えてみただけで何かが変わることもありますよ。

あとですね、増田氏の「ただの友達が作りたいだけなんだ」は、とても気持ちは分かるんだけど、同年代だけをターゲットに据えると絶対恋愛感情が交じってきます。女性側は当然としても、男だって友人になれるくらい気が合うのなら次の段階があるかもって思うんですよ。ぼくの知人だけどお華の教室に通っておば様方と仲良くなった青年もいますが、本が好きっていうなら、現実リンクする何かを持っていると思うのでちょっぴり頑張ってみてください。それこそコミケでも良いんじゃないですか。

2007-06-06

大日本人を見てきたわけだがを書いたものだが

みなさまのお陰でめでたく初のホッテントリ入りしました

1日だけだけどね。でもずっとデータは残るわけだから

歴史にツメアト残したよね

負け犬人生に一矢むくいたよ わーい

http://anond.hatelabo.jp/20070602023144

もうね、その日は一日中リロードしたね。しまくったね。田代だよね。

あの日はてなが繋がりにくかったのは俺のせいかもしんないね。ちがうね。

結局36人がブクマしてくれたよ。ありがたや。

ソッコー携帯の画面メモに保存。家宝

だって切込さんに勝ったもんねーでへへへ

でもそんな事はどうでも良いんだよ

ちょっとマズイことが起こったんだ

まずはこちらのTBを見てほしい

【流れ】

俺が“劇場みかけサブカルおしゃれ女子と知り合いになれる場所が欲しいぜ”

という事を、とつとつと書きなぐっていた時のひとこと。

なんでその場で声掛けないの?

http://anond.hatelabo.jp/20070602091305


うおいちょっと待て。あほか。それが出来ねえから書いたんじゃねいか。

その場で声かける勇気なんて持ち合わせてまへん。

ネクラなめんなぼけー

こちとらミスターガラスハートじゃい

だいたい見ず知らずの女性に声かけるなんてどんだけハレンチなんだ君たちは

汚れとる!乱れとる!

これだからイケメン恥知らずは‥やれやれだぜ

って一蹴してたワケ当初は。

がしかしそこに女子からのこんなトドメ

自分、女子ひとりで、サブカル映画みてたり、小劇団見にいったり、美術展いったりしてるんだけど…。

しばしば、声かけられるし、情報交換もするし、そこから友達も出来る。

http://anond.hatelabo.jp/20070604170645

えええーーーアンタ、劇場から友達出来ちゃう系?

なんじゃそりゃ。うらやましすぎる

しかもしばしば?usually?

どんだけフランクなんだ。欧米

えーでもそうなん?一般的な老若男女ってフツーにナンパしたりされたりなの?

いきなり見ず知らずの男子から声かけられたら女子はひくんじゃないの?

ずいぶんカルチャーショックなんですけど

ことによっちゃ俺の人生変わっちゃうよ?

そもそも女子ってどのくらいの頻度でナンパされてんだろう

そこんとこ聞いてみたい

まあ人にもよるのかな

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