2020-11-24

怒られたら消すライセンス

匿名ダイアリー二次創作の話が出てたので,ぼんやり頭の中にあった二次創作ライセンスについての構想について書いてみます

以下のようなルールです.

現状,二次創作物は多くが黙認されている状態にあります現在それで二次創作の界隈は成り立っており,それは素晴らしいことなのですが,一部問題を感じています

この状況を解消する手段としてひとつ原作者が「二次創作して良いです」と公言するという方法があります

ただ,これは結構リスキーです.それを公言した後,二次創作について「そういうのはやめてほしい」というケースが発生した際,トラブルになる可能性があるからです.

二次創作に行う人という属性において少ないだろうとは思いますが,「二次創作していいって言ったじゃん,消したくない」とか言われる可能性がなきにしもあらずです.

この点で,いつでも「それはだめです」と言える黙認という状況は,非常に原作者にとって都合のいいものと言えます

原則二次創作については原作者確認するのが正しいです.ただ,「二次創作する際は,毎回私に許可を取ってください」と公言すると,これまた大変なことになりそうです.

数件の許可程度であれば問題ありませんが,数十件,数百件と増えていくと,許可する側も大変です.

放置すると,「どうなんですか!」とか言われる可能性もあります精神によくないですよね.

また,許可するというのはもうひとつリスクがあります.それは,「あの人には昔許可したのに,同じようなものなのに私のはだめなんですか!」とか言われかねない点です.

微妙ラインで,同じような二次創作でも嫌な場合があります.また,理不尽かもしれませんが,この人にはしてほしくないみたいなケースも当然あるでしょう.あと,昔は別に気にしなかったけど,気が変わったというケースもあるでしょう.一度許可した二次創作について,あとから消してほしくなったということもあるかもしれません.このようなケースにおいても,原作者権利尊重されるべきと私は考えます

ということで,何も基準を示さず原則禁止,黙認という状況は非常に都合がいいです.ただし,黙認という状況は,真面目で慎重な人ほど迷ってしまうという問題があります.そして,そうやって迷いが生じる人は,相手のことを考えているという点から問題を起こしにくい人だと思います(*要出典).そうやって迷いながら行うのが,二次創作の正しいあり方なのかもしれませんね.

でも,そういう人にこそ,二次創作をしてほしいというジレンマがあります.そこで思いついたのが,上記ライセンスです.

原則二次創作は作者の許可なく行って構わないです.ただし,作者が「消してください」と言ったときには消す責任があります

また,許可なく行ってよいですが,損害を発生させた場合には,損害賠償を行う責任が生じます.これは現状と変わりません.

二次創作を行う際に,周りの人に迷惑をかけないことを心がけることは当然だと思います

まして,損害を発生した場合はその責任を取る.

気軽に行ってほしい一方で,それだけのリスクを背負う覚悟を持って,二次創作を行ってほしいという思いがあります(これは界隈の人には今更言う必要もない当たり前のことかもしれません).

あと,商用利用は禁止です.これはなんだかんだトラブルの種になるからです.商売として成立してからも,原作者差し止め請求する権利があり,二次創作者にはそれを果たす義務があります

が,お金が発生すると絶対揉めます.商用での二次利用禁止,やるなら二次創作じゃなくて,正式原作者取引して,お金を払ってやってくださいということです.

ただし,同人誌のような頒布物については,原価の回収はいいよねみたいな今のグレーゾーンを維持します.ただし,怒られたらダメです.

また,ちょっとややこしいんですが,二次創作ライセンス作成された作品は,二次創作ライセンスで公開するという制限をかけることができます.そして二次創作ライセンス作品を利用する際は,必ずその上へ,上へ辿っていって,すべての二次創作ライセンスが維持されていることを確認する必要があります

3次創作となっていったときに,実は原作者はもう二次創作をしてほしくないと思ってライセンス公開を取りやめていたけど,二次創作作品があるせいで,自分作品二次創作二次創作が広まり続けるという事態を避ける目的があります.これは原作者任意指定していいかもしれません.Creative Commonsみたいな感じです.

あと,このライセンスにはもうひとつ狙いがあります二次創作許可許可について,第三者が口出しできなくなるということです.

許可はもらったのか」「著作権違法ではないか」と,コメント欄等で不毛な争いが発生することがあります.多くは,第三者同士が喧嘩します.

二次創作ライセンス公言していれば,自分作品二次創作作品上で,このような不毛な争いが発生することを防ぐことができます二次創作ライセンスで公開されてるから問題ないよで議論が終わります

また,最低限これは嫌ということを明記することで,第三者原作者不適切用途について報告しやすくなるという麺🍜もあります

とはいえ,なんか考慮漏れもいっぱいあると思うので,完全なものではないと思います.また,法律的見地からもよくわかりません.

利用は自己責任でお願いします.なんか話のタネにでもなればと思いました.

あと,これは個人原作作品を想定しています.商用の二次創作には展開されないと思います

あと当然ですが,このライセンス付与できるのは自分原作者であるものだけです.

この文章CC BY-SA 4.0で公開しますので,煮るなり焼くなりお好きにどうぞ.

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